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山下清による「日本が大東亜戦争に至った道」の説明

知人から貰った本の中に徳川夢声の対談集「問答有用」があって少し前から読みかけているが、その中に山下清との対談があって、大東亜戦争(太平洋戦争)に関する部分が面白かった。
言うまでもないが、「裸の大将」山下清は知能指数が低く(IQ80くらいか)、周囲の人間からは白痴扱いされていたが、ここでの発言は実に鋭いもので、日本を再び戦争に陥れようとしている安倍一派などよりはるかに高い知能と歴史認識、政治認識、優れた人格を示している。
日本の一般国民の中で(いや、教師連中の中でも)、日本の近代史をこれほど簡潔に、しかも本質を押さえて説明できる人がどれだけいるだろうか。
岸田総理、あなたは日本の軍備増強や米国追従について「分かっていて指揮している」のか、それとも「分からないで指揮している」のか。

(以下引用)

山下「どうして戦争がはじまったかというと、日本はシナと戦争して、アメリカがシナをたすけた。いろんな武器をはこんだ。なかなか勝負がつかないから、アメリカをやっつけてしまえば、シナもやっつけられると思って、大東亜戦争をやった。どうして、シナの戦争がはじまったかというと、日本が満州と戦争して満州をとったんだな。シナが「満州をかえせ」っていったけど、日本はかえさなかった。満州をかえすと日本は弱くなっちゃう。
日本はもともと北海道と本州と四国と九州だけだった。北海道と本州と四国と九州だけじゃ、いくら東条さんでも、アメリカとは戦争しようと思わなかっただろうな。明治になってから、日本はよその国と戦争するようになった。明治になってから、台湾をとったり、朝鮮をとったり、カラフトをとったり、満州をとって、日本はうんと強くなった。シナもすこしとったかな」
夢声「はじめ、占領してたね」
山下「日本の国がうんとひろくなったから、アメリカと戦争しても大丈夫だろうと思ったんだね」
夢声「勝てるかもしれないと思った」
山下「勝つか負けるか、よくわかんなかったんだな、東条さんもやっぱり(笑)」
夢声「戦争はきらいですか」
山下「うん、おっかないから」
(中略)
山下「いくら大将でも失敗する。東条さんでも、とうとう失敗しちゃった。いくら東条さんでもわかんないこともあるだな」
夢声「わからないところだらけだった
山下「それで、指揮する(笑)
夢声「わからないで指揮するから、いけなかった(笑)」





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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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