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IDカードあり、ゆえに我あり

「読売オンライン」から転載。
どのようにして本人であることを証明するかというのは、現代社会に生きる上では大問題である。なぜ自分が自分であると言えるのか、などと言うと哲学の問題になるが、現代社会では、ちょっと何かをやろうとすると本人証明を求められる。その時に一番利用されるのが、運転免許だ。何しろ、顔写真と住所が書いてあって、それをお役所が証明してくれているのだから、一番確実だ。他の書類だと顔写真が無いから、確実性に欠ける。
だから、年を取って運転に自信が無くなっても、本人証明のためのID(アイデンティティ)カードとして運転免許証は持ち続ける人が多いのは当然である。
逆に言えば、運転などしない人間でも、その当人であることを示すIDカードを役所が発行すれば、多くの人の役に立つではないか。
これは、現代社会において役所がやるべき当然のサービスだと思うのだが、どうだろうか。もちろん、そのIDカードにいろんな情報を電子的に書きこんで、国が個人を情報的に支配する道具にしては困るのだが。


(以下引用)




高齢者の免許返納倍増!代わりの身分証発行効果



. 身体能力の衰えなどを理由に運転免許証を自主的に返納した65歳以上の高齢者が今年1~5月で計2027人にのぼり、前年同期(982人)に比べ2倍以上に増えていることが静岡県警のまとめでわかった。


 県警は高齢ドライバーが増加したことに加え、免許返納者への特典制度が充実してきたことが背景にあると分析している。

 免許返納者の総数は2116人で、そのうちの96%の2027人が65歳以上の高齢者だった。理由は「運転する必要がない」が1213人(57・3%)、「身体機能の低下」が650人(30・7%)、「家族のすすめ」が183人(8・6%)などだった。

 県警交通部によると、今年上半期に発生した人身事故1万7715件のうち、65歳以上の高齢ドライバーが関係した事故は2762件(15・6%)。免許を持つ65歳以上の高齢者の割合は、今年5月末の県内の免許人口256万人のうち45万人(17・6%)で、ともに年々増加傾向にある。

 このため、県警のホームページや老人クラブなどで行う交通安全教室で、免許返納制度の浸透を図ってきた。これまでも、県の65歳以上の高齢者の返納率は高く、2005年、06年には全国トップ、09年は2188人で6位だった。

 免許返納者に対する特典も充実し始めている。

 「身分証明書として免許が必要」との声が多いことから、県警は02年から、免許証返納と引き換えに、身分証明書として使える「運転経歴証明書」の発行を開始。富士急グループや遠鉄グループなどバス会社7社は、証明書を持つ高齢者に割引料金の優遇定期券を発行。県タクシー協会と県個人タクシー協会に加盟しているタクシー会社でも、4月から証明書を持つ高齢者に料金を1割引きするサービスを始めている。

 県警交通企画課の金原康倫次席は「運転する自信がなくなった際の選択肢として、免許証の自主返納を考えてほしい」と話している。

(2011年7月11日07時28分 読売新聞)

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