「スロウ忍ブログ」から転載。
キプロスでの預金封鎖という驚天動地の経済的事件について、痒いところに手が届くような「背景説明」になっている。昨日の拙ブログ(もちろん、私のブログの意味だが、現代人にこの手の言葉が通じるかどうか不安である。)の続編として掲載する。
なるほど、キプロスはタックスヘブンであったのか。だが、通常の民間人の預金との区別はできないだろうから、そば杖を食ったのは一般人である。いきなり、自分の預金から6.75%を強奪されたのだから。
世の中、何が起きるか分からない、ということである。そのうち白鳥とは黒いものだという認識が一般化しないとも限らない。(笑)
(以下引用)
2013年3月18日月曜日キプロスが預金封鎖。欧米(EU, IMF)からロシアへの金融制裁か。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/03/eu-imf.html
ロシア投資の中継地点となっていたキプロスで、電撃的な“預金封鎖”と一回限りの“預金課税”が行われたとのことである。
此れはEUとIMFによるキプロスへの財政支援プログラムの一部とのことだが、此れにより、キプロスの銀行口座保有者の半数近くを占めるロシア人に総額で凡そ15億ユーロの損失が発生するとのことである。
2013.3.16 23:19
キプロス、預金を封鎖 口座引き出し凍結 - 産経
欧州連合(EU)ユーロ圏財務相会合がキプロスへの財政支援と引き換えに全ての銀行預金への課税を決めたことを受け、キプロス政府は16日、全銀行口座からの引き出しを制限する預金封鎖を開始した。ロイター通信などが報じた。
17.03.2013, 11:01
キプロス預金封鎖 ロシア人預金者の損失は約15億ユーロ - ロシアの声
欧州連合(EU)ユーロ圏財務相会合がキプロスへの財政支援と引き換えに、10万ユーロまでの銀行預金へは6,75%、それ以上の預金へは9,9%の課税を決めたが、この措置はキプロスに大きな動揺を呼び起こした。
キプロスの銀行口座保有者の半数近くはロシア人と見られているが、その損失額は、およそ15億ユーロになる見込みだ。
新しい税金は、EU及びIMFによるキプロスへの財政支援プログラムの一部で、口座保有者から約58億ユーロの資金を強制徴収する事により、EUとIMFはキプロスに対する自分達の財政支援額を100億ユーロ程度縮小する事ができた。
2013年03月18日
口座引き出し凍結!キプロス政府が預金を封鎖、混乱する現地の様子 - NAVER まとめ
ただし、一般の方々にも影響はありますが、預金の大半は「大半はロシアからの税金逃れのおカネ」だそうです。
"キプロスの場合は通常の国民の預金とは違います。むしろケイマン、バハマ、マン島などのオフショア・タックス・ヘイヴンだと思って下さい。GDPの8倍もの預金残高が過去数年の間に積み上がってしまったという特殊事情があるのです。その大半はロシアからの税金逃れのおカネです。EUの他の国々で、これほど預金内容が短期間に変貌を遂げた国はありません。だから今回は例外中の例外。"
出典 http://markethack.net/archives/51867091.html
国際的なタックスへイブン(租税回避地)として有名だったこの国は、2004年のEU加盟に際し、4.25%だった法人税率を10%まで上げて、欧州委員会に歩み寄った。税率は上がったものの、EU加盟国の中では最も低い税率であり、しかもロシアなどと結んだ租税条約に投資家に有利な条項がある。そのため、キプロスに持ち株会社を作ったうえで、ロシアやウクライナに投資する欧米企業が非常に多い。
出典キプロス:低税率が魅了、EUのロシア投資拠点に:日経ビジネスオンライン
2013年 3月 17日 12:47 JST
キプロスの銀行預金者に課税―100億ユーロ支援の条件 - WSJ
【ブリュッセル】キプロス政府はユーロ圏と国際通貨基金(IMF)から100億ユーロ(約1兆2500億円)の金融支援を受けることで合意した。金融支援の一環として、キプロス国内の銀行の預金者から税金を徴収する。課税は1回のみ。
2013年3月17日日曜日
国家倒産キプロスで銀行預金封鎖の理由 - 粉飾決算 脱税と倒産
キプロスの国家倒産回避のために、銀行預金が没収されますが、管理人は証券会社のMMFなどに言及がないことが気になっています。管理人の推測ですが、銀行預金と異なりMMFは債券で運用しており、お金を没収すると金融市場に混乱が予想されるためできなかったのではないでしょうか。
幾つかのメディアは、此の預金封鎖を“キプロス・ショック”などと喧伝しており、其の影響かユーロは現在、1ユーロ122円台前半と急激に安くなっている。“ユーロの信任が揺らいでいる”と多くの者達が判断しているからだろう。
だが俺の見方は“逆”である。
此のニュースはどちらかと言うと、寧ろユーロの信任を強化するものではないかということである。何故なら、預金封鎖と徴税強化というのは、“インフレ抑制政策=デフレ政策”以外の何物でもないからだ。
日本円は一時的に円高方向へと反発しているが、日銀の黒田新総裁の積極緩和姿勢や安倍政権による“アベノミクス”がG20で了承されたことから考えても、長期的には(少なくとも今夏2013年7月28日の参院選迄は)円安路線は変わらないと俺は見ている。
2013年3月8日金曜日
ドラギECB総裁が追加緩和の実施に否定的な見方を示す。円安、アベノミクスに追い風か。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/03/ecb.html
2013年2月23日土曜日
日銀新総裁に黒田東彦・アジア開発銀行総裁との情報。米露の綱引きと東アジア共同体への布石。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/02/blog-post_23.html
2013年2月18日月曜日
モスクワで開かれたG20で予想通り“円安”が容認された様だが。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/02/g20.html
2013年2月12日火曜日
米財務省のブレイナード次官が“アベノミクス”を支持。地固めする円安路線。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/02/blog-post_12.html
まぁ今回の預金封鎖は、ロシアへの投資と経済発展に水を差すことになりそうな悪寒である。
ロシアの富裕層やマフィアが今後、何らかの報復に出ても何ら不思議ではあるまい。
2013-03-18 03:20:48
ユーロ不安その2 キプロスの預金封鎖は、ロシアへの攻撃も目的? - 天野統康のブログ 金融システムから見る経済社会論
つまりEU諸国による、ロシアへの攻撃である。
何故なら、キプロスの預金者の半分はロシア人なのだ。
ロシア人が地中海の島国であるキプロスにこれだけ多く預金しているのは、キプロスが同じ東方正教会であり、文明を同じくしているためだろう。
ちなみにギリシャも同じ東方正教会であり、ロシアとはつながりが深い。
Asano1983
RT @UponTheThames: それにしても、預金保険の対象となる口座にもヘアカットを適用するとは、やることがひどい。結局、キプロス金融機関の預金者の37%がロシアの富裕層であり、また一部の口座は資金洗浄が疑われることもあって、ドイツ納税者の税金でロシアの金持ちを救済することに拒否反応を示したことが背景。
2013年3月18日 10:42:49
J_Tphoto
RT @yoshisatose: (続6) また、これまでマネーロンダリングを認めていたキプロスの金融機関に対する支援に、オランダやフィンランドも反発していた。ちなみに、EUはこれがキプロスだけに限った解決策であり、財政危機に陥る他の国では同様の預金課税を要求することはないと強調。取り付け騒ぎを防ぎたい考え
2013年3月18日 10:36:28
キプロスでの預金封鎖という驚天動地の経済的事件について、痒いところに手が届くような「背景説明」になっている。昨日の拙ブログ(もちろん、私のブログの意味だが、現代人にこの手の言葉が通じるかどうか不安である。)の続編として掲載する。
なるほど、キプロスはタックスヘブンであったのか。だが、通常の民間人の預金との区別はできないだろうから、そば杖を食ったのは一般人である。いきなり、自分の預金から6.75%を強奪されたのだから。
世の中、何が起きるか分からない、ということである。そのうち白鳥とは黒いものだという認識が一般化しないとも限らない。(笑)
(以下引用)
2013年3月18日月曜日キプロスが預金封鎖。欧米(EU, IMF)からロシアへの金融制裁か。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/03/eu-imf.html
ロシア投資の中継地点となっていたキプロスで、電撃的な“預金封鎖”と一回限りの“預金課税”が行われたとのことである。
此れはEUとIMFによるキプロスへの財政支援プログラムの一部とのことだが、此れにより、キプロスの銀行口座保有者の半数近くを占めるロシア人に総額で凡そ15億ユーロの損失が発生するとのことである。
2013.3.16 23:19
キプロス、預金を封鎖 口座引き出し凍結 - 産経
欧州連合(EU)ユーロ圏財務相会合がキプロスへの財政支援と引き換えに全ての銀行預金への課税を決めたことを受け、キプロス政府は16日、全銀行口座からの引き出しを制限する預金封鎖を開始した。ロイター通信などが報じた。
17.03.2013, 11:01
キプロス預金封鎖 ロシア人預金者の損失は約15億ユーロ - ロシアの声
欧州連合(EU)ユーロ圏財務相会合がキプロスへの財政支援と引き換えに、10万ユーロまでの銀行預金へは6,75%、それ以上の預金へは9,9%の課税を決めたが、この措置はキプロスに大きな動揺を呼び起こした。
キプロスの銀行口座保有者の半数近くはロシア人と見られているが、その損失額は、およそ15億ユーロになる見込みだ。
新しい税金は、EU及びIMFによるキプロスへの財政支援プログラムの一部で、口座保有者から約58億ユーロの資金を強制徴収する事により、EUとIMFはキプロスに対する自分達の財政支援額を100億ユーロ程度縮小する事ができた。
2013年03月18日
口座引き出し凍結!キプロス政府が預金を封鎖、混乱する現地の様子 - NAVER まとめ
ただし、一般の方々にも影響はありますが、預金の大半は「大半はロシアからの税金逃れのおカネ」だそうです。
"キプロスの場合は通常の国民の預金とは違います。むしろケイマン、バハマ、マン島などのオフショア・タックス・ヘイヴンだと思って下さい。GDPの8倍もの預金残高が過去数年の間に積み上がってしまったという特殊事情があるのです。その大半はロシアからの税金逃れのおカネです。EUの他の国々で、これほど預金内容が短期間に変貌を遂げた国はありません。だから今回は例外中の例外。"
出典 http://markethack.net/archives/51867091.html
国際的なタックスへイブン(租税回避地)として有名だったこの国は、2004年のEU加盟に際し、4.25%だった法人税率を10%まで上げて、欧州委員会に歩み寄った。税率は上がったものの、EU加盟国の中では最も低い税率であり、しかもロシアなどと結んだ租税条約に投資家に有利な条項がある。そのため、キプロスに持ち株会社を作ったうえで、ロシアやウクライナに投資する欧米企業が非常に多い。
出典キプロス:低税率が魅了、EUのロシア投資拠点に:日経ビジネスオンライン
2013年 3月 17日 12:47 JST
キプロスの銀行預金者に課税―100億ユーロ支援の条件 - WSJ
【ブリュッセル】キプロス政府はユーロ圏と国際通貨基金(IMF)から100億ユーロ(約1兆2500億円)の金融支援を受けることで合意した。金融支援の一環として、キプロス国内の銀行の預金者から税金を徴収する。課税は1回のみ。
2013年3月17日日曜日
国家倒産キプロスで銀行預金封鎖の理由 - 粉飾決算 脱税と倒産
キプロスの国家倒産回避のために、銀行預金が没収されますが、管理人は証券会社のMMFなどに言及がないことが気になっています。管理人の推測ですが、銀行預金と異なりMMFは債券で運用しており、お金を没収すると金融市場に混乱が予想されるためできなかったのではないでしょうか。
幾つかのメディアは、此の預金封鎖を“キプロス・ショック”などと喧伝しており、其の影響かユーロは現在、1ユーロ122円台前半と急激に安くなっている。“ユーロの信任が揺らいでいる”と多くの者達が判断しているからだろう。
だが俺の見方は“逆”である。
此のニュースはどちらかと言うと、寧ろユーロの信任を強化するものではないかということである。何故なら、預金封鎖と徴税強化というのは、“インフレ抑制政策=デフレ政策”以外の何物でもないからだ。
日本円は一時的に円高方向へと反発しているが、日銀の黒田新総裁の積極緩和姿勢や安倍政権による“アベノミクス”がG20で了承されたことから考えても、長期的には(少なくとも今夏2013年7月28日の参院選迄は)円安路線は変わらないと俺は見ている。
2013年3月8日金曜日
ドラギECB総裁が追加緩和の実施に否定的な見方を示す。円安、アベノミクスに追い風か。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/03/ecb.html
2013年2月23日土曜日
日銀新総裁に黒田東彦・アジア開発銀行総裁との情報。米露の綱引きと東アジア共同体への布石。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/02/blog-post_23.html
2013年2月18日月曜日
モスクワで開かれたG20で予想通り“円安”が容認された様だが。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/02/g20.html
2013年2月12日火曜日
米財務省のブレイナード次官が“アベノミクス”を支持。地固めする円安路線。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/02/blog-post_12.html
まぁ今回の預金封鎖は、ロシアへの投資と経済発展に水を差すことになりそうな悪寒である。
ロシアの富裕層やマフィアが今後、何らかの報復に出ても何ら不思議ではあるまい。
2013-03-18 03:20:48
ユーロ不安その2 キプロスの預金封鎖は、ロシアへの攻撃も目的? - 天野統康のブログ 金融システムから見る経済社会論
つまりEU諸国による、ロシアへの攻撃である。
何故なら、キプロスの預金者の半分はロシア人なのだ。
ロシア人が地中海の島国であるキプロスにこれだけ多く預金しているのは、キプロスが同じ東方正教会であり、文明を同じくしているためだろう。
ちなみにギリシャも同じ東方正教会であり、ロシアとはつながりが深い。
Asano1983
RT @UponTheThames: それにしても、預金保険の対象となる口座にもヘアカットを適用するとは、やることがひどい。結局、キプロス金融機関の預金者の37%がロシアの富裕層であり、また一部の口座は資金洗浄が疑われることもあって、ドイツ納税者の税金でロシアの金持ちを救済することに拒否反応を示したことが背景。
2013年3月18日 10:42:49
J_Tphoto
RT @yoshisatose: (続6) また、これまでマネーロンダリングを認めていたキプロスの金融機関に対する支援に、オランダやフィンランドも反発していた。ちなみに、EUはこれがキプロスだけに限った解決策であり、財政危機に陥る他の国では同様の預金課税を要求することはないと強調。取り付け騒ぎを防ぎたい考え
2013年3月18日 10:36:28
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