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真面目さと小心さ

「大摩邇」から転載。
我々日本人は根が真面目すぎるから、問題や悩みを自分一人で抱え込み、鬱になったり病気になったり、しまいには自殺したりする。福島の畜産農家の人が原発事故で畜産が続けられなくなり、自殺したことなど(今日の「徽宗皇帝のブログ」参照)は、その例だ。本当なら、政府と東電に対し、巨額の損害賠償を要求して裁判で戦うべきところだのに、そういうことはしないのである。まさしく日本人的反応というものだろう。問題は、巨大組織相手の戦いに立ち上がると、今度は社会のすべてが彼に悪口雑言を浴びせ掛け、彼を冷笑し、彼を叩き潰そうとすることだ。
今、山本太郎がその渦中にいる。
では、巨大権力相手の戦いに立ち上がった人間を、家族や親戚や友人だけでも支援してくれるだろうか? 私にはそうは思えない。彼を愚かなドン・キホーテ、思い上った英雄主義の阿呆と見做し、そういう無理な戦いはやめろと忠告するか、あるいは彼から離れ、あるいはむしろ彼の敵に回るだろう。
それが日本社会なのである。徹頭徹尾、卑怯なのである。それが、日本人の小心な真面目さの反面だ。(もちろん、私自身もそういう人間の一人だ。)
下記記事のイタリア人のいい加減さにはあきれもするが、何か爽快感もある。日本人も少しは見習ったほうがいいだろう。



(以下引用)*空白部は写真があったところ。写真はコピーできていないようだ。



2013年08月07日21:42
カテゴリ
イタリア美的生活

危機的状況、イタリア人の場合

アルさんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/artevita/archives/2013-08-07.html


<転載開始>

ネットでこっちの国営放送テレビを見ることが出来ます。
で、昨日久しぶりにニュースを点けてみたんですが、点けた途端に出てきた
ニュースが、しみじみと、イタリアでした。。

2012年の1月にイタリアのジリオ島で、豪華客船コスタコンコルディア座礁事故
がありましたね。30人以上の死者を出した大事故なのに、あの船長のとんでもない
行動により、不謹慎にも世界を笑いの渦に巻き込んでしまったあの事故です。
「これぞイタリア」と世界中にたらしめてしまったあの事故です。
当時日本でイタリア人の真面目な部分を一所懸命アピールしてイタリアの印象を
くつがえそうとしていたザッケローニの苦労が、水の泡と化したあの事故。
ザッケローニ的な真面目な人も実はイタリアに沢山いるんです。
ただ、ベルルスコーニやこの船長みたいな人が伝統的方法でイタリアたるやを
世界に見せつけてくると、もう太刀打ち出来ないものがあります。
あの事故の後で、「船に戻れバカ野郎!」Tシャツが世界中で大売れしたという
事実がそれを物語ります。
ザッケローニが真面目に頑張れば頑張るほど、イタリア人の中の彼の特殊性
だけが浮き彫りにされて行くという。。。 きっと彼はイタリアに戻ってきたくない
はず。 だから、不調の時もどうか温かい目で見守ってあげてください。。。

さて話を戻して昨日のニュースなんですが、あの豪華客船が今も尚、あの場所に
横倒しになったまま放置されているそうです。
ジリオ島というのはバカンス地で、この時期は海水浴客で賑わっているんですが、
その人達のインタビューで、
「こうやって気持ちよく海で泳いでる最中にさ、目の端にあの横倒しの船が飛び込ん
でくると一気にテンション下がりまくりなんだよ」
みたいなことを言ってました。一般イタリア人にとっても、あの一件は「恥」であり、
早い所忘れてしまいたいと思っているのです。
イタリアという国は、千年も前の遺跡とかがそこら辺に置き去りになっているのが
魅力的な国なんですが、この豪華客船もそれ狙いなんでしょうか。。。

世界に名だたる「放置国家」イタリア。
もうこの国に津波とか来ちゃったら、一体どういうことになってしまうのか。。。

放置と言って思い出したんですが、夏のイタリアは空気が乾燥しているので、
火事が起こりやすくなります。
チボリに住んでた時、車で高速道路に向かう途中、その近くの広々とした所に
建っている家具のショールームが燃えているのを見かけました。
近所の人達が大勢集まって見物してたので、すでに消防車は呼んでいるものと
解釈しました。でも、大きな建物のたった一部しか、まだ火の手が上がってない
ので、こんだけの人がいたら日本だったら絶対バケツリレーで消火してるものを、
キャンプファイアーのノリだよまったく、と思いながら通り過ぎました。
で、ローマ市内で用事を済ましてから夕方帰る時に、またそこを車で通りかかった
んですが、なんとまだ燃えてました。。しかも建物全部まるっ焦げ。 放置しすぎ!
意味が解らずびっくりしたんですが、横で運転しているHは涼しい顔をしています。
彼の言い分だと、こういうのはよくあることで、破産寸前の店が保険金目当てで
火事を起こし、多分消防署もぐるなんだろう、ということです。

事実、イタリアではオリーブ林などの所有者が経営難から山火事を起こして
保険金をせしめる、というのが頻繁に起こるんだそうです。

さて、詐欺の山火事を別としても、オリーブ林は燃えやすいので、タバコのポイ捨て
程度で簡単に火事になってしまいます。
チボリは小高い丘の上にあり、オリーブの林が方々に広がっています。
なのでチボリに住んでいた時は、夏場しょっちゅう山火事を見かけました。
では、私達が住んでいたアパートの真下にあったルイジおじさんのオリーブ畑の
一部から煙が上がっているのを私が発見した時の話を。
それは、イタリアにおける危機的状況を一部始終、実況中継的に目撃した時の話。



← 発見直後。











すぐさまルイジに電話をし、消防署の手配をしました。その間、煙の中に炎が
見え始め、家の中にいて煙で目が痛くなるほどで、「消防車早く、早く」とハラハラ
しながらベランダから様子を伺っていましたが、やはりお約束のように、なっかなか
サイレンが聴こえてきません。。。
そして、一足先に到着していたルイジが、ランボーのごとくたった一人で消火活動に
火事場に下りて行こうとするので、
「ルイジ!危なーい!行っちゃダメー!」
と上から叫んでいると、突然、足元からバババババ!と凄い騒音が立ち登ってきて、
目の前に突如、大きな消防ヘリコプターが現れました。




それはそれは
胸がキュンとなるくらいの
カッコイイ登場。 
ちょっとハリウッド映画みたいな。






で、このヘリが、オリーブの木と木の間の凄く狭い場所に、007並みの運転技術で
着陸し、おおーと思いながら胸を躍らせたんですが、あれ? 運転手が降りてきて、
何やら巨大な袋のようなものをヘリに取り付けているんです。。。
もうあんた、それをなんでわざわざこんな場所で。。。

「水袋は最初から取り付けて、水を入れてから持ってこいやー!!!」

と、そんな私の突っ込みをよそに、ヘリがまた、素晴らしい運転技術で飛び上がり、
水を汲むために湖の方に遠ざかって行くのを見ながら、赤いヘリがあと2機こっちに
向かってきてるのを見付けました。 
「3機いるから大丈夫!3機いるから大丈夫だよー!ルイジ!」
でも、その2機がなかなかこっちに近付いて来ないんです。。。
で、望遠鏡で見てみるとそれは、この地域で今流行りの趣味のグライダーだった
という。。。もうこんな時に紛らわしいったら!!
なので結局、やはりルイジがランボーに。 オリーブを助けるべく、ポパイになって
火元へ向かって行きました。

その後しばらくして消防ヘリも戻ってきて、空中から水を散布して応戦するんですが、
これが、第2次大戦時のイタリア空軍のやり方と全く同じで、危険を避けて上の方
から落とすから、的が外れまくり。。。もう泣ける。。











そもそも、一般道路に隣接した畑が火事なのに、消防車じゃなくてヘリが来てる
意味が全く解らないのです。。。 カッコイイから? そうか、カッコイイからなのか。。
そうこうする間、ルイジが開けっぱなしにしといた鉄門から、近所のおじさんが
畑に入って来ました。 おおっ勇敢なおじさんがルイジを助けるべく来たか!と
思いきや、なんと、ここぞとばかりに畑の野生ルッコラを摘んでいるという図が。。
なんか、もうアハハハ、アハハハ。 煙の中で笑うしかない状況が。。。

最後は結局、ルイジが軽く火傷しながら殆ど一人で火を消し止めました。
風が無かったのが幸いだったんですが、こんな決死の消火活動を成し遂げた
直後に、ベランダにいる私に手を振りながら、「今晩うちに夕飯食べにきなよー☆」
って。。。さっきまでのランボーの面影全然無し。超余裕。
なんでも、このように一人で消火活動にあたったのはこれが3回目で、もう慣れて
いるんだそうです。

このようにイタリアは、危機的状況をも、嬉々的状況に変えてしまうという、
何だかよく解らない特殊な才能を持った国です。
なんだかんだ言って、やっぱイタリアは、憎めない。。。



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