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工業中心の日本の終焉

「阿修羅」記事のコメント欄から転載。
日本の工業の空洞化は最終段階に来ている、というわけだが、役人や政治家はそれに対してまったく無関心なのではないか。彼らにとっては自分の生活さえ安泰であれば、国民生活がどん底に陥ろうが、平気なのだろう。
では、この工業の空洞化に、どのように対処するか。
私は、工業の空洞化には抵抗しても無駄だと思っている。すべて産業は人件費の高い先進国から人件費の安い後進国へ中心が移っていくものであり、「技術」や「知識」は、それこそ「マニュアル」として簡単に移転できるものである。IT社会となり、情報が世界を飛び交う現在では、物造りの「秘伝」など隠しようはない。資本さえあれば後進国でも物造りはできる。
では、工業の衰退した日本社会を今後どのように運営していくか。
それは、何度も言ってきたように第一次産業へのシフトと、「教育・看護・環境」がちゃんと利益産業になるような社会体制造りをすることによってである。その詳細については、私より頭のいい人々にまかせるが、この大筋は間違っていないことには自信がある。


(以下引用)


06. 2011年9月29日 23:01:00: Pj82T22SRI
2011年09月29日 10:32 am JST

空洞化は最終段階
投稿者 久保信博

タグ: 企業, 自動車, 通貨政策, 金融市場, 雇用, ドル, 円高, 海外投資, 輸出産業, 韓国

JAPAN-AUTOS/

「円高で空洞化がさらに加速する?いや、空洞化はもう最終段階を迎えたと思う」──久しぶりに会った旧知の自動車メーカー関係者は、ビールを飲みながらこう語った。

このメーカーは年内に主力車を全面改良する。企画が始まったのは2009年。国内では年間20万台弱のペースで生産する計画だったが、2年が経過した今、計画を大幅に変更した。国内での生産予定数を8割減らし、海外生産に切り替える。

当時対ドルで90円台後半だった円相場は、76円台と20円以上の円高に。新モデルは国内向けの販売がごくわずか。ほとんどを輸出に振り向けるため、採算が合わない。「日本で生産するのはやめたいという話も出た」と、同氏は語った。

とりわけ今は対韓国ウォンでの円高が韓国車との競争で不利に働き、日本から輸出していたのでは対抗するのが難しくなっているという。

電機業界で起きたのと同様、自動車業界でも韓国メーカーに人材が流出している。今や電子部品のかたまりと言われる自動車だが、基本は機械。サスペンションの微妙な調整やドアが閉まる音など、数値化できない熟練エンジニアの技によるところが大きく、日本からの人材獲得は韓国車の品質を向上させた。

「少し値段が高くても日本車が選ばれてきたが、差別化できなくなってきた」と、同氏は語る。そこに円高/ウォン安による韓国車の一段の価格優位性が追い打ちをかけているという。

1台当たり2万─3万点の部品で構成されている自動車の生産には、約79万人がかかわっている。原材料メーカーも含めれば、100万人以上に膨らむ。生産の海外移転は、当然ながら国内の雇用が減ることを意味する。

日本では産業構造の転換の必要性がずっと叫ばれてきた。しかし空洞化が「最終段階を迎えた」今も、製造業に取って代わる産業は育っていない。政府がピーアールに力を入れる観光は、豊富な観光資源を抱えるギリシャの状況を見る限り、柱の産業になれるかどうか疑問符がつく。

アニメや映画、音楽などソフト産業はどうか。「俺はミュージシャンで生きていく──そんな風に言う子供の姿と重なる」と話す同氏に、筆者も思わずうなずいた。

暗い話ばかりがさかなでは酒もまずく、2人とも2杯目を注文せずに店を出た。

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