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他国ヘイト言説をやめよう

今回は特に引用はしないが、今朝のあるブログを読んで非常にがっかりしている。原発問題などでは政府に猛烈な抗議をし、ネット弾圧らしきものとも戦った立派なブログなのだが、問題が中国のことになると、そこが共産党独裁政権である、というだけでほとんど全否定的論調になっているのである。
いったい、この世界に本物の言論の自由があり、民主主義が機能している国や政権があるとでもいうのか。また与党の独裁でない国があるというのか。むしろ、プーチンのロシアのように、独裁に近い政権だからこそNWOやグローバリズムの侵略と戦えている、というのが実情ではないか。

こうした中国共産党否定言説は中国否定言説との区別なく世間に流通し、世間の中国印象を悪化させる役にしか立たない。
つまり、欧米によるアジア分断戦略のお先棒を担ぐ行為なのである。

実のところ、私が愛読し、しばしば引用するブログの大半は、そうした中国嫌悪言説、中国共産党嫌悪言説をするブログが非常に多い。他の点では理性的で尊敬できるブログ主が、この点になるとまるで欧米やユダ金やジャパンハンドラーズから金でも貰っているかのように、他国ヘイト言説をするのである。
そうでないのは飯山一郎老人などほんの少数にすぎない。
何度も言うが、彼らは自分自身、中国共産党や日本共産党から、ほんのわずかでも害を受けたことはあるのか。なぜ自分が直接の関係もない政党や政権をそれほど口を極めて罵倒する必要があるのか。私にはまったく信じ難い態度である。他国民が「独裁政権」下にあるのがそんなに頭に来るというのは、私には理解できない。

念のために言うが、私は議会制度に基づく漸進的社会主義を推進すべきであるという意見の持ち主だが、「共産主義」は、現実には実現不可能なファンタジーだと見ている。つまり、共産主義を否定する者である。しかし、政治制度については、それこそその国民の問題であり、他国の人間がそれを云々する資格は無いし、そういう言説は他国ヘイトの心情を喚起する有害なものだと思う。

また、共産主義はファンタジーであるにしても、国民全員の平等を理想とする理想主義であり、格差社会や身分固定社会において、その対立軸の一方の旗としては有効であったし、今でも有効だと考えている。


なお、蛇足で言えば、

社会主義とは生産手段を国有化することで国民全体の平等を目指す思想、
共産主義とは私有財産まで否定することで国民の完全な平等を目指す思想

である。


つまり、本当の意味での共産主義国家など歴史上存在したことはないのである。





















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