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グローバリズムが国家経済を破壊するメカニズム

「ギャラリー酔いどれ」経由で、「マスコミに載らない海外記事」のポール・クレイグ・ロバーツの記事を転載。(冒頭部を少しカット)
ギリシア、アメリカの経済危機(経済破綻)の現状を分かりやすく解明し、それはおのずと今の日本が進もうとしている危険な海域が何かをも説明している。
グローバリズムの背後にはグローバル企業がおり、それが世界を破滅に向かわせている、ということである。そして、言うまでもなく、グローバル企業の背後には世界的金融業者、つまりユダ金がいるわけだ。
いったい、この「進撃の巨人」的な不条理な状況を解決する「合法的な」手段というものはあるのだろうか。世界の国民はただこの人食い巨人たちに食われるしかない運命なのか。




(以下引用)



ヨーロッパの公的債務危機に対する経済政策においても、経済学は存在しなかった。

そもそも、危機の唯一の理由は、過去そうしていた様に、
それ以外の債権を支払えるようにする為、 返済が無理な一部債権を処理してしまうのでなく
かわりに、債権者達が、不可能なことを要求したせい、
つまり、全ての債権支払いを主張したせいなのだ。

不可能なことを実現する取り組みで、ギリシャ等、巨額の債務を抱えた国々は、
老齢年金引き下げ、公務員馘首、医療や教育などの社会福祉引き下げ、賃金引き下げ、
港、都市の水道会社、国営宝くじ等の公共財産売却を強いられた


こうした緊縮政策は、政府の歳入や、国民の購買力を奪う


結果的に、消費、投資や、政府支出等はみな下落し、経済は更に沈滞する。
経済が下落するにつれ、既存の負債は、GDP中での比率を増し、益々返済は困難になる。


ジョン・メイナード・ケインズが1930年代に、これを教えてくれて以来、
経済学者はこれを知っているのだ。
ところが、この基礎的経済学が、公的債務危機に対処する政策に適用されている様子は皆無だ。

経済学者は、地球上から消え去ってしまったもののようだ。
あるいは、多少は依然残っていても、声を失い、話すことができないのだ。

“グローバリズム”についてお考え願いたい。
全ての国が、グローバリズムは不可避で、“グローバル経済”の一環に加わらなければ、
経済的な死を意味すると説得された。

実際は、グローバル経済の一環に加わることこそ死を意味する

グローバリズムが、アメリカ合州国にもたらした経済破壊をお考え願いたい。
中流階級の何百万もの工場雇用や、ソフトウエア・エンジニアリングや、
情報テクノロジー等の専門職雇用は、アメリカ中流階級から奪い去られ、
アジアの人々に与えられた。

短期的には、これは労賃を引き下げ、雇用を海外移転したアメリカ企業の利益を増すが、
結果は、家庭を形成できるような雇用が、

家庭を形成できない、より低賃金の非常勤雇用に置き換えられてしまうことによる、
国内消費者市場の破壊なのだ。

もし、家庭が形成されなければ、住宅や、家電や家具への需要は減る。
大学卒業生は、帰郷して、両親と暮らすようになる。

非常勤雇用で、貯金する能力が失われる。
人々が自動車を購入できるのは、100パーセントの融資と、更に、
自動車下取り価額を超える既存自動車ローンを完済する、6年ものローンが得られるおかげだ。

こうしたローンが可能なのは、融資する側が、それを販売するせいだ。

ローンは証券化され、ゼロ金利の世界で利回りに飢えている人々に投資として販売される。
デリバティブは、こうした“投資”から生じ、新たなバブルが仕込まれる。

製造業雇用が海外移転されると、アメリカの工場は閉鎖し、
州政府や地方政府の税基盤も縮小する。
政府が累積債務の返済で苦慮する場合、年金債務を果たさなくなる傾向にある。

収入が既に、ゼロあるいはマイナスの金利のおかげで下がっている、
退職者収入をおしさげるのだ。

アメリカ経済の基盤である、この消費需要の解体は、
そもそも始めからわかりきったことだった。

ところが、ジャンク経済学者連中や、大企業お雇い評論家連中は、
アメリカ国民に、海外に移転された雇用に置き換わる、より良い、より高給な、
より清潔な雇用を実現する“新経済”を約束した。

十年以上、私が指摘しつづけている様に、経済に、こうした雇用の兆候は皆無だ。

アメリカ経済が海外に移転され、国内は捨てさられているのに、
経済学者は一体なぜ抗議の声を上げないのだろう?

グローバリズムは新興経済諸国をも荒廃させる

自給自足の農業コミュニティーは、大規模単作農業の導入により破壊される。
住居を追われた人々は、都市に移動し、社会福祉をかさませ、政治的不安定の源となる。

グローバリズムは、ネオリベラル経済学同様、経済帝国主義の道具

労働は搾取され、国民も、文化も、環境も破壊される。
ところが、プロパガンダが余りに強力なので、人々は自ら首をしめるのだ


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