安倍晋三首相

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20日放送の「みんなのニュース」(フジテレビ系)でやくみつる氏が、安倍晋三首相に厳しい指摘をぶつける一幕があった。

番組では「国民のギモン×安倍首相」と題して、安倍首相が生出演して、特に安全保障関連法案について説明した。

スタジオでは、司会の伊藤利尋アナウンサーが、安全保障関連法案に国民の理解が広がっていないことを指摘すると、安倍首相が自ら、安全保障関連法案について模型を用いながら「日本の家に隣接するアメリカの家が火災になったとしても、それはアメリカや他国の消防隊に任せる」「こちらまで飛びかかる火の粉を危険と判断して、初めて日本の消防隊も消火に参加する」と喩えながら説明をした。

しかし、この説明にコメンテーターのやく氏は納得いかない様子で、日米安保条約を評価したうえで「ところが、アメリカという国は、善良なアメリカ人ばかりじゃなくて、時に人の家に火を放つような行為もする」と持論を展開した。

やく氏は「この法制では、アメリカが自ら火を放った所にまで、結果行かざるをえないんじゃないか」「本来、火を放たれた方に味方すべきような状況のときにも、火を放った側に与する可能性がありはしないか?」 と続け、「そういう危険性っていうのがあるんじゃないかと思って描いたのが…」と、フリップに描いたイラストを提示した。

それは、日本国憲法がこれまで、まとってきた「戦争を未然に防ぐ」と書かれた最大の腰巻きを、安倍首相の似顔絵が書かれた安保法案が剥ぎ取ろうとしている様子で、法案についての厳しい指摘だった。

対して、安倍首相は、他国の戦争では日本に火の粉が降りかかないため、これに参加することはないと、同じ説明を繰り返した。そして、日米の軍事的な緊密関係によって「よこしまな考えの人たちが『日本に対して酷いことをするのはやめておこう』ということになる」と、発言を締め括った。