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「緑の革命」の建て前と現実

「投資一族のブログ」という鼻持ちならない名前のブログから抜粋。
ブログ名とは裏腹に、下記記事は、ロックフェラー財団の後押しした「緑の革命」が、その人道的口上とは逆に、貧困農民の貧困化をさらに拡大した実情を詳しく説明した、「サヨク的」内容の記事である。


(以下引用)


緑の革命 社会構造を考慮に入れない食料増産


貧困を食料の面から解決しようとしたのが「緑の革命」である。発展途上国には絶対的貧困にあえぐ人々がいて、彼らの食糧が不足しているのであれば、豊富な労働力が物を言う労働集約的な農業によって多収穫品種を栽培すれば、飢えから自由になれるのではないだろうか。「緑の革命」はこのような単純明快な考えから発展途上国における食糧危機を克服するため、ロックフェラー財団がはじめたもので、メキシコは小麦・トウモロコシなどの食糧増産に成功して食糧輸入国から輸出国にまで成長した。またアジアにおいてはロックフェラー財団とフォード財団がフィリピンに設立した国際稲作研究所が米の多収穫品種を開発した。このようにして、小麦やコメの新種は北アフリカ諸国から、トルコ、インド、パキスタン、フィリピン、台湾などに至る広範な地域で栽培されるようになり、穀物収穫量を一気に引き上げた。では、「緑の革命」は発展途上国の食糧問題、特に貧しい人々の食糧付属を解決したものだろうか。答えは残念ながら「YES」とはいえず、しかも、もっと悪いことには「緑の革命」は貧富の差を拡大する結果さえもたらしたのである。


コメの多収穫品種は主にインドで栽培されたが、東パンジャブ地方では農民の収入を引き上げるなど驚くほどの成果を上げた。この地方は、インドには珍しく土地の分配が公平であり、水利権なども比較的平等に利用されていた。ところが、インドの他の地方、例えばビハール州では、小農が「緑の革命」から取り残されて土地を手放し、大農はそれを買い占める一方、労働集約的となって一見その必要性が増加したと思われる小作人をおいたてる事件が相次いだ。多収穫品種は、在来種に比べて、収穫は多いけれども病害虫に弱く、肥料など栄養分を大量に必要とし、頻繁に適度な水を与えなければ生育が難しい。発展途上国の気候条件は気ままで雨季と乾季があり、水利の便を整えるのは容易ではなく、多くの場合、水利権=感慨(夢人注:「灌漑」の誤記)を利用できるのは大農に限られているばかりか、除草剤、殺虫剤、肥料など在来種には必要無かったものを購入しなければならない。そのようにカネがかかるものを買えるのはいきおい大農に限られ、小農はただでさえ借金を抱えているために到底無理である。それにこのように資本集約的でもある多収穫品種の栽培は、小農が仮に無理をしてこれらの生産資材を手に入れたとしても、規模の論理がモノを言うため、大農ほどには費用効率が上がらない。そこで、小農は借金せずに従来どおり在来種を耕作しても収穫が上がらず発展から取り残され、また、無理をして借金しても、結局その返済ができずに追いたてを食うほかないのである。大農は小農が手放した土地を安く買い占め、ますます生産を増やして豊かになった収入でトラクターを買うなどして農業を機械化して親子代々雇用してた小作人をクビにし、余った作物は輸出に回せばよいわけである。


このように「緑の革命」は、発展途上国の貧困・飢餓の元凶たる土地問題(土地の分配の公平性)をそのままにして行われたため、貧困・飢餓を解決するどころか、かえって問題を深刻化した。例えば南米では17%の土地所有者が90%の農地を所有しており、農村人口の1/3以上がわずか1%の農地に押し込められている。アフリカでは農村人口の3/4がわずか4%の土地に押し込められている。インドでは東パンジャブ地方のような例外的な場合を除けば、農民の20%は土地を有していない小作または農場労働者で、わずか10%の農民が農地の半分から3/4を所有しており、残りの70%の農民の大部分は貧しい小農で、彼らの所有農地は合計しても農地全体の3~4%にしかならない。インド、フィリピンをはじめとする国々は名目的には農地改革を行ってきたものの実効はまるで上がっていないのが実情である。その上、多国籍企業は、多収穫品種の栽培に欠かせない肥料工場のプラント建設に食指を伸ばし、その建設融資に世銀などが乗り出して、現地でまかなえる材料があるのに海外(多国籍企業)からの原料が使われるなどの例は少なくない。これでは世銀などの融資が多国籍行の後押しのためなのか、世銀に拠出している国の国民はそのために税金を負担しているのかなどという疑問がわいてくる。このようなやり方は多国籍企業を富ませるだけで、世銀からの借款のつけは肥料を買うことなく、その恩恵を受けることも無い貧農の肩にもかかるわけである。このような不合理は、何も肥料工場に限られず、農作物輸出振興の名目で行われる灌漑用設備についてもほぼ同様のことが言えるのである。

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