1日放送のラジオ番組「荒川強啓 デイ・キャッチ!」(TBSラジオ)で、社会学者の宮台真司氏が沖縄のアメリカ海兵隊基地移設に関する日本とアメリカそれぞれの見解を語った。

宮台氏は安倍首相のアメリカ議会演説を受け、24日にローズ大統領副補佐官が安倍首相に「日中問題に建設的に取り組んで緊張を和らげるように」と釘を刺していると語り「アジアでの立場をわきまえよと、釘を刺すことは非常に異例なこと」「安倍首相をなめきっているんだなということがよくわかる」と解説した。

安倍首相がなめられる理由があるという宮台氏は、演説の前に行われた日米共同記者会見のオバマ大統領の談話について、手元にあるというオバマ大統領のコメントの原文を読みあげた。

それによるとオバマ大統領は「沖縄のローカルコミュニティーへの負担を減らすために、私は海兵隊の沖縄からグアムへの移転を加速させることについて、ちゃんとコミットメント(確約)します」と述べたそう。

宮台氏は、そのコメントを受けた安倍首相は「住宅や学校に囲まれた普天間基地の危険性を辺野古移設によって一刻も早く除去します」と述べたと語り、見解の相違を指摘した。

続けて宮台氏は「もともとアメリカは辺野古への移設は要求しておらず、普天間から撤退しようとしていた。ところが日本の外務省当局が基本的に主導して『なんとか、日本に、沖縄に海兵隊いてくだせぇ』っていう風にへりくだってお願いした結果こうなっている」と解説した。