私もブラックジョークはよく書くが、たまたま不幸な目に遭った人を、そういう目に遭ったというだけで笑いものにするということはたぶんしたことがない。そもそも面白くないだろう。
笑いというのは対象となる存在を「下げる」ことで見下し、笑う自分がその上位にあるという錯覚で発作的に生じるものだが、不幸な人を笑うというのは単なるサディズムであり、キチガイ行為である。暴力人間が人を殴るのが面白いというのと同じことだ。
まあ、最近の笑いは、むしろ弱者をこそ笑うという「いじめの笑い」だと多くの人が感じているはずで、だからこそその不快な笑いへの反発心が、フジテレビをその象徴として「不快な笑いの牙城」の落城を快感とし、嘲笑しているわけだ。つまり、笑うべき存在を嘲笑するという、健全な心理である。
それに対して、不幸な人を笑う下の写真の馬鹿笑いをしている兄妹の馬鹿顔を見て楽しいだろうか。ここまで大口を開けて笑えるのが凄い。実に気持ち悪い顔面・顔相である。
なお、ここに書かれたふたりの会話のどこにも「面白い」ところはない。無理に作った会話である。これが人気ユーチュバーなら、その支持者の頭の程度が分かる。
(以下引用)
八潮陥没事故を“ネタ”に笑顔でトーク…登録者170万人の兄妹YouTuberの動画が物議、問題箇所をひっそりカットも止まぬ批判
1月28日に埼玉・八潮市で発生した道路陥没事故。陥没した穴に落下したトラックの運転手の救助作業は今も続くなか、人気兄妹YouTuber「中町兄妹」の動画で飛び出した発言が物議を醸している。 【動画あり】“問題発言”が飛び出した中町兄妹の動画 「陥没でできた15メートルほどの深さの穴のうち、8メートルがコンクリートのがれきや土砂で埋まっていて、穴の下からは汚水と見られる水も湧き出ています。5日には穴に重機を進めるための2本目のスロープ設置作業が完了しましたが、運転手の74歳の男性の安否は事故発生から9日目のいまも不明。同日、ドローンで下水管内部を調査したところ、トラックの運転席と見られるものが発見されています」(社会部記者) 男性の一刻も早い救助が望まれるなか、問題視されているのは、中町兄妹が2月2日に公開した「妹がアホ過ぎて世の中の事何も知らないんだけど皆んなは流石に知ってるよね?笑」(原文ママ)と題した動画。メンバーの中町綾(24)と彼女の実の兄・中町JP(27)が食事をしながら、世間話をするという内容だ。 2人で話をするなかで、綾は工事現場の落下事故に巻き込まれないために、普段から現場を避けて通ると明かす。そうした事故をニュースで見たことが何度もあるとし、「最近だと、穴が開いて落ちちゃって。トラックがハマっちゃって」と八潮の事故と思われる出来事に触れながら、「でっかいトラックが通る時は一緒に走らないようにしようと思ったりとか」「だからマジで日々どう生きるかを常に学んでる」と“心がけ”を語った。 それに対して、「最近あったな!」と膝を叩いて笑うJP。続けて、綾の日ごろの心がけに「死なないような生き方をずっとしてるんだ」と相槌をうつと、綾はこれに「で、秒で死んだらおもろいよね」と返答。 そして、JPは、「妹の秒で死ぬ姿あんま想像したくないしさ。おもろくないから。めっちゃ悲しいから、その家族は」としつつも、「あんなやってたのにめっちゃ穴落ちてる。めっちゃ穴落ちて死んだんだけど」と笑いながら話していた。 Xでは事故を茶化したような、2人のやり取りに対して、こんな声が上がっている。 《事故の話題で爆笑できる神経が理解不能》 《JP笑ってんのやばいやろこれ》 《さすがにドン引きだわ。ありえなさすぎ》 《中町JP、流石に不謹慎すぎる。陥没事故のことをケラケラ笑いながら話せる神経がよくわからない》 なお、先の発言箇所は5日夜時点で動画からはカットされている。 「本来は動画の後半に発言シーンがあったのですが、批判を受けて当該箇所をカットして再編集したと思われます。コメント欄には2人の発言を指摘する書き込みもあったものの、これらもチャンネル側で削除されているようです。とはいえ、このシーンの切り抜きがXやTikTokで拡散されています。 動画では事故の詳細を具体的に示していませんが、おそらく八潮の陥没事故について話しているのでしょう。綾さんは“並走しない”としていますが、実際には陥没で穴ができた直後、そこにトラックが転落しており、今回の事故はトラックの大きさの問題ではありません。 また、“秒で亡くなったら”といった趣旨の発言もきょうだい間だけのネタとして出たものなのでしょうが、実際に人を巻き込んだ事故が起こり、公開時点で救助活動が続いていた以上、笑い話にするのは問題視されても仕方がないのではないでしょうか」(前出・Webメディア記者) 中町兄妹のチャンネル登録者数は5日時点で172万人。若者世代を代表するYouTuberである限り、自分たちが持つ“影響力”を意識してほしいものだ。
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