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「日本の未来」についての漱石の慧眼

夏目漱石「三四郎」より抜粋。「髭男」は三四郎の先輩の野々宮の高等学校時代の教師の「広田」であることが後に分かる。
「三四郎」は、青春の朦朧感(五里霧中という感じ。ある意味、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」にも通じる。)というのが一番見事に描かれた小説だと思う。一読目より二読め、三読めと、読むほどに(たとえば野々宮の我儘無邪気な妹や理系人間の野々宮自身など)キャラの可愛さや細部の意味を理解できるようになり、面白く感じるようだ。

(以下引用)

すると例の髭男は、
「お互は憐れだなあ」と云い出した。「こんな顔をしてこんなに弱っていては、いくら日露戦争に勝って、一等国になっても駄目ですね。」(中略)

然しこれからは日本も段々発展するでしょう」と(三四郎は)弁護した。すると、かの男は、すましたもので、
亡びるね」と云った。

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酔生夢人
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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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