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映画「フリークス」のこと

アマゾンプライムビデオに加入している人は、一度は御覧になるといい、お勧め映画である。
下の批評が一番適切かな、と思う。邦題(新しくつけたものだろう。)の「怪物團」はダメ邦題だという意見にも賛成。まあ、本物の奇形者(身体障碍者とは少し違うか。生来の奇形の体のまま立派に生きている人を障害者と言えるだろうか。)たちがたくさん出てくる映画なので、「キレイキレイ」映画しか見ない人は最初から敬遠するだろうが、一種の勧善懲悪映画だから、視聴感は非常にいい。人道主義的で、教育的にも素晴らしい内容だ。女性や学生などにも見てほしい。物事の見方ががらりと変わる人もいるだろう。外見の美醜と精神の美醜はまったく別だ、という話である。そもそも、美とは何なのか、と論じたら美学の領分になるが。

(以下引用)


すずき

すずきの感想・評価

4.0
各地を巡業するサーカス団。
団員たちの中には、奇形として生まれた障害者たちも数多くいた。
その内の1人、小人症のハンスは、美貌の軽業師クレオパトラに惚れていた。
クレオパトラに言われるまま、金を貢ぐハンス。
だが、実はクレオパトラは怪力男ヘラクレスとデキていたのだ。
ハンスが実は資産家であるとの事実が発覚すると、クレオパトラは彼と結婚し、そののち毒殺する計画を立ち上げる…

2019年4月現在、Amazon primeで「怪物團」のタイトルで配信中。
本物の奇形障害者を起用した、衝撃作。
小人のハンスは顔も童顔で声も子供、最初は子供が演技をしてるのかと思った。
シャム双生児のデイジー&バイオレット姉妹もトリックかと思ったけど、やはり本物。
小頭症もヒゲ女も下半身欠損も乙武も、全部ホンモノ!いやービックリ!
しかも彼ら彼女らは、演技力もあって、特に主人公格のハンスは、ベビーフェイスながら哀愁漂う表情を見せる演技派。

それから悪女であるクレオパトラの演技も良かった。
「アーッwwヒャッwヒャッwヒャッwwww」って感じのゲス笑いにイラつく事必至だ。

ストーリーは、前半はブラックコメディ、中後半はハンスとクレオパトラの愛憎ドラマ、そしてクライマックスは騙されたハンスと虐げられた障害者達の怒りの復讐を描く。
普通に面白いストーリー展開で、ダレずに見られた。

この映画の公開時は、監督は大きく非難されて、干されたそうな。
しかし、この作品自体には差別的な要素は少ないと思う。
奇形障害者たちを見世物にしている、との批判もあるだろうけど、彼らは納得の上、映画に出演したのであり、自らの身体的特徴を売りにする事は悪い事なのか?と思う。
美男美女が自らの容姿を売りにするように、チビ・デブ・ハゲのお笑い芸人がそれをネタにするように、彼らにも自分の身体を生かした仕事をする権利はあるはずだ。
この映画は、健常者と障害者を分け隔てなく扱う、限りなく平等な映画だ。

後年、彼らの多くはこの映画に出演した事をよく思ってないそうだ。
多分それは、当時の世間でこの作品が徹底的に批判されたからで、もしこの作品が最初から受け入れられてたら、また状況は違っていたはずだ。
自分はこの作品、結構な傑作だと思う。だから、キャスト達は何ら恥じる事は無いのに!そう思う。
あ、でも邦題の「怪物團」はアウトだな。






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