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新聞と新聞紙

批判的な意味での転載である。
最初は真面目な「マスコミとしての反省」などを書き並べながら、途中のウクライナ戦争のあたりから、「欧米主要マスコミやニュース配信社」発の情報を頭から信じ込んだ内容になっている。つまり、この社説の書き手自体が完全に洗脳された状態であるわけだ。事件の最初の最初から真面目なネット内の政治報道サイトやブログなどを読んでいた人は、ウクライナ戦争の発端が、アメリカの背後操作によるウクライナ政権の交代(クーデター)であり、その後のウクライナ政権が同国東部や南部への弾圧と暴力を繰り返していたことは明白である。そして、NATOの東方拡大によってロシアが挑発を受け続け、我慢の限界に達していたことも明白である。
この社説のどこにもそういう経緯が書かれていない。単に「戦争を始めた者が悪い」くらいの考えだろう。
まあ、マスコミ自身の無知さ愚昧さはもうあきるほどバレているから、おそらくほとんどの新聞は販売力を失っているのではないか。実際、このような愚論を平気で社説として載せている新聞(他の新聞も似たりよったりだろう)をカネを出して購読する理由など無い。これも毎度言うが、ただの紙として掃除などに利用するだけである。あの大きさで吸水力のある紙というのは、なかなか便利なのである。昔は、弁当を包むのに必須アイテムだった。
昔の新聞紙条例の「新聞紙」は、今の新聞と同じ意味だが、「紙」が強調されているためやがて「新聞がみ」などと呼ばれて情報主体の意味の「新聞」と区別されたのだろう。今の新聞に情報源としての価値が無いなら、ただの新聞紙(がみ)だ。
せめて、娯楽読み物でも載っていたらマシなのだが、娯楽性もほとんどゼロの新聞が多いと思う。編集する側が本質的に頭が悪いので、優れた娯楽性のある作家を発掘できないのである。

(以下引用)



 
 
 
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 炎天下、聞き取れないほどの音量で叫ぶ街宣車と、大勢の警察官の警備を抜け会場に入った。打って変わり、白を基調にした穏やかな空間が広がる。先日、京都市で開かれた「表現の不自由展」だ。


 時間ごとの入場で人数を制限しているとあって、約20点の作品をゆっくり鑑賞できた。絵画や写真、オブジェ、空間アートが語りかける作者の思いは、外の喧噪(けんそう)と比して拍子抜けするほど静かで、通奏低音のように響く。テーマは天皇制や従軍慰安婦、福島第1原発事故、原爆などさまざま。受け止め方も人それぞれだろう。


 痛恨の歴史を忘れず


 政治的な理由で過去に出展が中止された作品などを集めたという。3年前、愛知県の展示では集中的な抗議で一時中止になった。今回も会場を伏せ、事前予約者にだけ伝える形式にした。騒ぎがなければ、誰もが気軽に多様な表現に触れ、考える場になったろう。


 私は正しい。異論は許さない。国の愛し方は一つだ。主張を受け入れないのなら攻撃し続ける。


 こんな一方的な「正義」を振りかざした強硬な言動が、じわじわと広がってはいないだろうか。その道を突っ走った先に何があるか。歴史を振り返った時、見えてくるのは悲惨な光景である。


 アジア・太平洋地域の国と人々に甚大な犠牲を生み、310万人の日本人が亡くなった戦争に敗れ、きょうで77年。あまたの死を無駄にせぬよう、不戦と自由を守り続けてきた日本だ。未来へ引き継ぐ責任を、今を生きる私たちは背負う。痛恨の過去を胸に刻み、変化にも冷静に、互いの知恵と言葉を交じり合わせ、このかけがえのない平和を守り続けたい。


 インターネット空間では他者への誹謗(ひぼう)中傷、差別や犯罪を助長する言葉があふれ、歴史や科学からかけ離れた思い込みや陰謀論も目に飛び込んでくる。


 メディアの表裏認識を


 情報過多の一方、正しく読み解く力がないと危うい環境だ。検索履歴などから自動的に類似の情報や意見が集まり、泡のような心地よさに包まれる「フィルターバブル」効果。好みのグループ内で賛同だけが反響し増幅する「エコーチェンバー」効果。そんなネットの仕組みが、偏った考えに凝り固まる風潮に拍車をかける。


 深まった社会の亀裂には不安が入り込みやすく、時に強い力を求める声が高まる。歴史学者の貴志俊彦京都大教授の近著「帝国日本のプロパガンダ」は、戦前の日本が他国の横暴さと自国の強さを流布し、アジアの解放など身勝手な正義を肥大化させた経緯を伝える。やがて他国の正義とぶつかり、無謀な戦争に突入する。


 プロパガンダ(世論誘導への政治宣伝)の主軸は新聞だった。国家総動員法や新聞紙法などで統制されたとはいえ、「国家の宣伝機関」と化して虚偽の戦勝報道を重ねた歴史は、本紙も含め報道機関が忘れてはならない過ちだ。


 今また権力者がメディアを操作し、蛮行を重ねている。今年2月、ウクライナへの侵略を始めたロシアのプーチン大統領である。


 「ロシア系住民の保護」「自衛のための軍事作戦」と強弁し、民間人の大量虐殺や原発への攻撃など戦争犯罪を繰り返し、核兵器の使用まで示唆する。国内では高い支持があるとされるが、密告や盗聴による監視、ネット規制による海外報道の遮断など情報操作の影響と専門家は指摘する。一方で独自に正確な情報を得た知識層や若者の国外流出も伝えられる。


 メディアはプーチン氏の虚偽を暴き出してもいる。SNS(交流サイト)や衛星画像を駆使し、専門家や調査報道機関などが主張の矛盾を突き、ウクライナ側は虐殺現場を発信して国際世論を結束させている。社会の分断も統合も、人がメディアをどう使うかで左右される時代である。


 力だけで守れぬ平和


 問われるのは多様な情報と、それを支える表現や言論の自由、異なる考えを抑え込まない寛容と自制にほかなるまい。


 専制主義を強めるのはロシアだけではない。香港の民主主義を力でつぶし、台湾統一を掲げる中国は先日も大規模な軍事演習を展開し、日本を含む東シナ海周辺での圧力を強めた。


 こうした中、日本世論調査会の全国郵送調査で、日本が今後戦争をする可能性があるとした人と、ないとした人はほぼ半々だった。一昨年は「ある」が3割。ウクライナ危機の影響とみられる。


 岸田文雄首相は先の参院選で憲法改正を主張し、防衛費の倍増や、ミサイル発射前に敵基地などをたたく「反撃能力」の保有も視野に入れる。だが、それが本当に日本の平和を守る道なのか。周辺国との軍拡競争や、偶発的な衝突の恐れが高まるだけではないか。


 先の世論調査で、戦争回避に最も重要と思う手段は「平和に向けた外交」が32%と最多で、「戦争放棄を掲げた憲法の順守」が24%と続いた。浮足立つ政治より、多くの国民は地に足をつけて考えているようだ。


 戦争を起こすも止めるも人間。敗戦から平和を築いた歴史を鑑(かがみ)にメディアや情報と向き合いたい。







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