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ナンセンス(無意味)の意味と価値

私は松本人志の顔が大嫌いなので、彼の出る番組はほとんど見たことが無いのだが、要するに、彼のギャグというのは、全学連の「ナンセーンス」戦法を拡大したものではないかと推測している。つまり、知的に卓越した相手の論理を「ナンセーンス」の一言で葬り去るわけだ。その「ナンセーンス」とは、自分に理解できないもののすべてであり、それらを無価値だと断定するのである。
もともと、ナンセンスというのはギャグやジョークと親和性は高いのであり、その高度なものとしては「不思議の国のアリス」やマルクス兄弟の映画などがある。だが、「ナンセーンス」戦法というのは、敵(しばしば価値ある存在)を地面に叩き落とす機能しか無い。
本物のナンセンスの創造には高度な知性が必要なのだ。何でもかんでも嘲笑し、引きずり下ろすのがナンセンスの機能なのではない。硬直した知性や風習を滑稽化する、というところにナンセンスの機能がある。
松本人志が笑いについてかなり真剣に考え、独自のものを追求してきた初期のころは、確かに面白いものもあっただろうが、現在のようにテレビ局によって大御所扱いされ、安倍政権との癒着もあって、その地位にぬくぬくとしている状態では、彼こそが「厭らしい権威的存在」として大衆の憎悪を買うものでしかないだろう。



(以下引用)


  1. てなわけで、知的な人間であり続けるためには、地頭の良さよりも常に勉強し続ける勤勉さがむしろ不可欠だという、あまりにも退屈かつ平凡な結論が導き出されるわけですね。残念なことに。



  2. 松本人志がヤンキーのヒーローたり得たのは、勉強漬けのインテリの知的武装をワンフレーズのボケで無効化してしまうその地頭の良さにあったわけなんだけど、この20年ほどのていたらくを見ていると、「勉強しない地頭」の劣化サンプルみたいなことになっている。






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