主として,(1)明治維新の性格をどう考えるか、(2)その考えにもとづいてその後の社会主義に向けた日本の革命戦略の在り方はどうあるべきか、という二点をめぐって両者の間で論争がありました。 労農派…(1)明治維新は、不徹底さを一部残すとはいえ、ブルジョア革命としての基本課題を達成している。(2)したがって,来るべき次の革命は、直接に社会主義を目指す革命でなければならない。 講座派…(1)明治維新の不徹底ぶりは、深刻なもので、多くの封建遺制(前資本主義時代の残りかす)が残った。(2)したがって、来るべき革命は、この封建遺制を一掃するという課題の達成に力を注ぐブルジョア民主主義革命でなければならない。 当初講座派はこの第二のブルジョア革命は、その進行過程で急速に社会主義革命へと転化するとしていましたが、徐々にその主張はブルジョア革命から、社会主義革命への転化よりも、二つの革命の間の「距離」を強調するものへと変化していきました。