「異端医師の独り言」というブログから記事の一部を備忘的に転載。
記事全体は、食塩は高血圧と(基本的に)無関係だ、という内容だが、もちろん、広い意味では、食塩摂取量は血圧と関係するだろう。しかし、血圧のメカニズムは単純に食塩摂取量だけに還元できるものではない、とされるようだ。そして食塩悪玉説の論拠(実験データの正当性など)は驚くほど薄弱なようなのである。
下記記事にあるヤモマモ族は食塩摂取量が少なく、高血圧は殆ど無い種族だが、実は彼らの生活は食塩摂取が少ないだけではなく、「摂取カロリーも少なく;果物、野菜、そして乳製品の摂取量が多く;より痩せていて、活動的で;アルコール摂取量は少なく;そして工業化されていない。」というものだ。こうした生活が高血圧になりにくい生活であることは、おそらく誰でも予想できるだろう。つまり、高血圧になりたくなければ、あるいは高血圧体質を改善したければ、「摂取カロリーを減らし、体重を落とし、活動し、アルコール摂取量を減らす」のがいい、ということである。
それは最後の「アルコール」を除いては、私の現在の生活である。(アルコールにしても、若いころに比べれば、まるで飲んでいない、という程度の摂取量なのだが。)とは言え、高齢になるにしたがって血圧は上がるのが普通のようだから、上に書いたような健康的生活をしていても高血圧になる可能性はある。私の場合は既に高血圧だと判定されているのだが、なるべく降圧剤を飲まないで、医者にもかからずに自分で血圧操作をしようと努力しているわけだ。それは、高血圧治療が医者の安易な金儲け手段になっているということへの反抗である。大きく言えば、我が身を使っての人体実験をして、「降圧剤からの脱出」を試みているわけだが、今のところ完全脱出はなかなか難しい、という感じだ。
かつての体重72キロを、現在62キロまで減らしたが(身長は176ほどある)この体重だと上半身などまるで骸骨である。それでいて血圧は「高め安定」なので、今後、どうしたものか思案中だ。まあ、前に書いたように上が160、下が95までは「高血圧ではない」という方針でいけば問題はないのだが、血圧が高い時に頭痛などすると、脳卒中などの不安が頭をよぎったりする。まあ、脳卒中で即死すればむしろ望ましい死だが、半身不随で、寝た切り、要介護となるのは、御免蒙りたいので、仕方なしに数週間に一度くらいは降圧剤を飲んだりしている。なかなか毅然として「常識への反抗」をするのは難しい。(笑)
(以下引用)
初期の論争では、食塩の有害性を示す殆どの証拠は「生態調査」として知られる疫学調査によりもたらされた。それは先住民族、例えばブラジルのヤモマモ族の食塩摂取量と血圧を調査し、工業圏のそれと比べる。先住民の食塩摂取量は 1g以下で、高血圧や心臓病は殆どない。一方、工業圏、例えば北部日本の住民は一日に 20~30g、世界で最も多量の食塩を摂り、脳卒中の発症率は世界一である。このような発見は移住調査で補強された、すなわち、工業圏に移住した先住民族を追跡すると、食塩摂取量が多くなり高血圧症が増えた。
これらの発見から直感的ダーウィ型進化論が提唱された:人類は食塩が少ない環境下で進化してきたので食塩を保持できる固体が生き延び、この形質は食塩が豊富な現在まで受け継がれた。この論法に立つと、最適な食塩摂取量は数g、原始社会のそれで、工業圏の住民は食塩を過剰に摂取するため心臓病と卒中が多いことになる。
このデータと仮説の積み重ねの落穴は、データ全体の半分しか含めていないことである。他の半分、特に集団内調査(intrapopulation studies)と呼ばれる調査は食塩-高血圧説を支持しない。集団内調査では、ある集団、例えばシカゴに住む男性の食塩摂取量と血圧を比較した、そして食塩摂取量と血圧は全く相関がなかった。1980年、国立統計センターが 20,000人を対象とした集団内調査でも関連を認めなかった。
しかしながら、いずれの調査法をもっても決定的な答えを得られなかった。生態調査は、科学的な研究法とは言えず、現在はあまり用いられない。この調査法の致命的欠点は、結果に影響を与える変数の数が集団により異なるのに、結果を一つの変数で説明することである。例えば、食塩摂取量の少ない集団は、摂取カロリーも少なく;果物、野菜、そして乳製品の摂取量が多く;より痩せていて、活動的で;アルコール摂取量は少なく;そして工業化されていない。これら一つ、あるいは幾つかの組み合わせが血圧を低下させる。先住民族は感染症や外傷で若くして死ぬ傾向があるが、工業圏の住民は心臓病にかかるほど長生きすると Epsteinは言及する。
記事全体は、食塩は高血圧と(基本的に)無関係だ、という内容だが、もちろん、広い意味では、食塩摂取量は血圧と関係するだろう。しかし、血圧のメカニズムは単純に食塩摂取量だけに還元できるものではない、とされるようだ。そして食塩悪玉説の論拠(実験データの正当性など)は驚くほど薄弱なようなのである。
下記記事にあるヤモマモ族は食塩摂取量が少なく、高血圧は殆ど無い種族だが、実は彼らの生活は食塩摂取が少ないだけではなく、「摂取カロリーも少なく;果物、野菜、そして乳製品の摂取量が多く;より痩せていて、活動的で;アルコール摂取量は少なく;そして工業化されていない。」というものだ。こうした生活が高血圧になりにくい生活であることは、おそらく誰でも予想できるだろう。つまり、高血圧になりたくなければ、あるいは高血圧体質を改善したければ、「摂取カロリーを減らし、体重を落とし、活動し、アルコール摂取量を減らす」のがいい、ということである。
それは最後の「アルコール」を除いては、私の現在の生活である。(アルコールにしても、若いころに比べれば、まるで飲んでいない、という程度の摂取量なのだが。)とは言え、高齢になるにしたがって血圧は上がるのが普通のようだから、上に書いたような健康的生活をしていても高血圧になる可能性はある。私の場合は既に高血圧だと判定されているのだが、なるべく降圧剤を飲まないで、医者にもかからずに自分で血圧操作をしようと努力しているわけだ。それは、高血圧治療が医者の安易な金儲け手段になっているということへの反抗である。大きく言えば、我が身を使っての人体実験をして、「降圧剤からの脱出」を試みているわけだが、今のところ完全脱出はなかなか難しい、という感じだ。
かつての体重72キロを、現在62キロまで減らしたが(身長は176ほどある)この体重だと上半身などまるで骸骨である。それでいて血圧は「高め安定」なので、今後、どうしたものか思案中だ。まあ、前に書いたように上が160、下が95までは「高血圧ではない」という方針でいけば問題はないのだが、血圧が高い時に頭痛などすると、脳卒中などの不安が頭をよぎったりする。まあ、脳卒中で即死すればむしろ望ましい死だが、半身不随で、寝た切り、要介護となるのは、御免蒙りたいので、仕方なしに数週間に一度くらいは降圧剤を飲んだりしている。なかなか毅然として「常識への反抗」をするのは難しい。(笑)
(以下引用)
初期の論争では、食塩の有害性を示す殆どの証拠は「生態調査」として知られる疫学調査によりもたらされた。それは先住民族、例えばブラジルのヤモマモ族の食塩摂取量と血圧を調査し、工業圏のそれと比べる。先住民の食塩摂取量は 1g以下で、高血圧や心臓病は殆どない。一方、工業圏、例えば北部日本の住民は一日に 20~30g、世界で最も多量の食塩を摂り、脳卒中の発症率は世界一である。このような発見は移住調査で補強された、すなわち、工業圏に移住した先住民族を追跡すると、食塩摂取量が多くなり高血圧症が増えた。
これらの発見から直感的ダーウィ型進化論が提唱された:人類は食塩が少ない環境下で進化してきたので食塩を保持できる固体が生き延び、この形質は食塩が豊富な現在まで受け継がれた。この論法に立つと、最適な食塩摂取量は数g、原始社会のそれで、工業圏の住民は食塩を過剰に摂取するため心臓病と卒中が多いことになる。
このデータと仮説の積み重ねの落穴は、データ全体の半分しか含めていないことである。他の半分、特に集団内調査(intrapopulation studies)と呼ばれる調査は食塩-高血圧説を支持しない。集団内調査では、ある集団、例えばシカゴに住む男性の食塩摂取量と血圧を比較した、そして食塩摂取量と血圧は全く相関がなかった。1980年、国立統計センターが 20,000人を対象とした集団内調査でも関連を認めなかった。
しかしながら、いずれの調査法をもっても決定的な答えを得られなかった。生態調査は、科学的な研究法とは言えず、現在はあまり用いられない。この調査法の致命的欠点は、結果に影響を与える変数の数が集団により異なるのに、結果を一つの変数で説明することである。例えば、食塩摂取量の少ない集団は、摂取カロリーも少なく;果物、野菜、そして乳製品の摂取量が多く;より痩せていて、活動的で;アルコール摂取量は少なく;そして工業化されていない。これら一つ、あるいは幾つかの組み合わせが血圧を低下させる。先住民族は感染症や外傷で若くして死ぬ傾向があるが、工業圏の住民は心臓病にかかるほど長生きすると Epsteinは言及する。
PR