「Dr町田のホームページ」というサイトから転載。
医者にしては珍しく、血圧についての本音を書いている。
血圧について多くの医者は、医学の先輩や教科書から習ったことをオウム返しで一般人にも言っているだけだろう、と私は思っている。つまり、一般人がネットで知ることができるより、むしろ以下のことしか知っていない場合が多いだろうと皮肉に見ている。しかし、やはり「高血圧→脳梗塞」となるのが怖いから、お前は高血圧だ、と言われると、降圧剤など飲んだりするわけだ。もっとも、今は降圧剤を飲むのはやめている。それで最高血圧が160程度、最低血圧が115前後というのが今の平均だが、当然、通常の考えでは、これは降圧剤を飲むレベルである。飲めば、確かに血圧は下がるが、はたしてそれにどれだけの意味があるのか。というより、毎月、医者に払う金が、それだけで5、6千円にもなる、というのが馬鹿馬鹿しい。金は命には換えられないと思う人もいるだろうが、私は命もべつに惜しくはない。ただ、「脳梗塞→半身不随→要介護(下の世話まで他人任せ)」となるのだけは絶対にいやだから、私の場合は脳卒中(脳梗塞)で倒れたら、即座に殺処分にしてくれ、とここでリビングウィルを書き残しておく。なお、葬式も不要で、墓も不要である。遺体は山にでも海にでも棄ててくれればいい。衛生法上問題があれば、焼いてから灰を棄てればいい。
(追記)書いた後でアップロード(と言うのか)した掲載画面を見ると、引用記事が文字化け(?)していて記事が読めない状態だ。何かの規制がかかった記事かもしれない。(邪推か?)まあ、元記事のサイトに行けば読めるはずである。
(以下引用)
医者にしては珍しく、血圧についての本音を書いている。
血圧について多くの医者は、医学の先輩や教科書から習ったことをオウム返しで一般人にも言っているだけだろう、と私は思っている。つまり、一般人がネットで知ることができるより、むしろ以下のことしか知っていない場合が多いだろうと皮肉に見ている。しかし、やはり「高血圧→脳梗塞」となるのが怖いから、お前は高血圧だ、と言われると、降圧剤など飲んだりするわけだ。もっとも、今は降圧剤を飲むのはやめている。それで最高血圧が160程度、最低血圧が115前後というのが今の平均だが、当然、通常の考えでは、これは降圧剤を飲むレベルである。飲めば、確かに血圧は下がるが、はたしてそれにどれだけの意味があるのか。というより、毎月、医者に払う金が、それだけで5、6千円にもなる、というのが馬鹿馬鹿しい。金は命には換えられないと思う人もいるだろうが、私は命もべつに惜しくはない。ただ、「脳梗塞→半身不随→要介護(下の世話まで他人任せ)」となるのだけは絶対にいやだから、私の場合は脳卒中(脳梗塞)で倒れたら、即座に殺処分にしてくれ、とここでリビングウィルを書き残しておく。なお、葬式も不要で、墓も不要である。遺体は山にでも海にでも棄ててくれればいい。衛生法上問題があれば、焼いてから灰を棄てればいい。
(追記)書いた後でアップロード(と言うのか)した掲載画面を見ると、引用記事が文字化け(?)していて記事が読めない状態だ。何かの規制がかかった記事かもしれない。(邪推か?)まあ、元記事のサイトに行けば読めるはずである。
(以下引用)
血圧の話 |
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「血圧神経症」 よく〇〇さんが血圧で倒れたから自分も心配だから診て欲しい、と言って外来に来られる方がいる。(当然お年寄りに多い) また丹念に自宅の自動血圧計で血圧を測ってノートに測定値をびっしり記入して持ってくる人もいる。(これもお年寄りの特に女性に多い) そしてちょっとした血圧の変動に一喜一憂している。 少しでもいつもより血圧が高いと病院に飛んでくる。「先生、今日はいつもより血圧が30も高くて心配です。下げてください!」 こういう人を私は勝手に「血圧神経症」と呼んでいる。血圧が心配で心配で仕方がない、血圧は変動するものなのに高くなると気になって仕方がない、という人。 血圧は変動して当たり前 そもそも血圧というのは身体の条件によっておどろくほど変化している。感情が高まった興奮状態ともなれば収縮期血圧は200mmHg近くになることもある。運動をしている時だって当然高くなる。マラソン選手などは走っている間はずっと高血圧状態であろう。(もっとも選手になれば身体が運動状態に慣れているのでそれほど上がらないかもしれないが。一般の人がマラソンをすればまちがいなく血圧は上昇しているはずである) 人間の身体は血圧によって必要な酸素補給を調整している。運動したりして必要酸素量が増大すれば、呼吸回数を増やすことにより取り入れる酸素の量をふやし、心拍数を増大させることにより血液の回転をよくして組織へ送る酸素の量をふやす。そして血圧を上げることによりこれらのことが効率よくおこなわれるようになるのである。だから血圧は変動して当たり前なのであって、必要な時に必要なだけの血圧が得られなければ人間は生きていけないのである。 一時的な血圧上昇は心配ない したがって一時的にかなり血圧が高くなっても、それは生理的なものなのであるから心配はない。死体を使った実験では収縮期血圧を300mmHg(血圧計の最高値)まで上げても血管は何ともなかったという。血管というのは一時的な血圧上昇には強いのである。私の経験でも、たとえば麻酔をかける時などは患者さんにはかなりのストレスになるとみえて、血圧が一時的に250mmHgくらいにまで上昇するのは珍しくないが、それで何か問題が起きたことはない。 高血圧は無症状 よく血圧が高くてフラフラする、とか頭が痛いとか言う人がいるが、血圧が上昇しても何か症状がでることはほとんどない。実際、「フラフラするから血圧が上がっている」といって病院に来られた人の血圧を測ってみると正常のことの方が多い。こうした症状を訴えているときはいつもより多少血圧が高めの人もいるが、こういう人は血圧が高くて症状が出た、というよりはフラフラするなどの症状があって心配になり、そのために結果的に血圧が多少上昇しているにすぎない。 このように高血圧というのは無症状なのであり、だからこそ測らなければわからないのである。体温などは上昇すればたいていは発熱感を感じたり、悪寒があったりするから測定しなくても「熱があるね」ということがだいたいわかるが、血圧は測ってみなければ高いかどうかはわからないのである。 今すぐこわいのは低血圧 以前、訪問看護を受けている患者さんが急に意識がボーっとしておかしくなった、といって呼ばれたことがある。この人は朝からフラフラするとのことで自分で勝手に血圧が上昇していると思い込んで、なんと夫が服用している降圧剤の舌下錠(こういったクスリが家に置いてあることがそもそもヘンなのだが)を自分で口に含んでしまったという。とたんに血圧がドーンと下降し、低血圧で意識がおかしくなったのである。私が測ったときはたしか70mmHgくらいしかなかったと思う。さいわいすぐに血圧は回復して、意識も戻り、大事には至らなかったのであるが、とにかく他の人に処方された薬は絶対に自己判断で勝手に飲まないように患者さんに申し上げた。 高血圧の場合は症状がでないが、低血圧ではこのように冷や汗をかいたり、ボーっとしてきたりといった症状がでる。低血圧状態が持続すれば不可逆性の脳障害を起こす可能性もあり、死亡することもある。本当にこわいのは高血圧ではなくて低血圧なのである。 人間の血圧には個人差があり、ふだんの血圧が高めの人もいれば低めの人もいる。それでうまくバランスしているのであり、いつもの血圧よりも一過性に高くなるぶんには心配ないが、何らかの原因で低くなるときは命の危険も伴うのである。 高血圧症とは何か。 以上のことでおわかりだと思うが、一過性に血圧が上昇した状態では高血圧症とはいわない。高血圧症というのは安静時(血圧が高くてはいけない時)でも血圧が高い状態のことをいうのである。 総人口のある一定の人がそういう状態にある。その原因はほとんどが不明である。そのために、原因不明の高血圧症のことをもっともらしく本態性高血圧症という。(この「本態性」というのがくせもので、医学においては要するに原因がよくわからない病気にこのもっともらしい言葉をつけている) 一過性の血圧上昇と異なり、高血圧症の人では常にある一定以上の負荷が血管にかかっている。そのために高血圧症でない人とくらべて一般的に血管がモロくなっているといわれている。血管がモロくなると切れたりつまりやすくなる。そのために脳梗塞、脳出血、心筋梗塞などの病気となるリスクが高くなるといわれている。統計をとれば高血圧症の人の方がこうした病気になりやすいという結果がでている 血圧で倒れることはない 高血圧症の人はクスリなどで血圧を下げなければならない、とされているのはしたがっていろいろな血管の病気になるリスクが高いという統計が出ているからである。 以上のことを読んでいただければおわかりのように、高血圧そのものでは特に症状はでないのである。そして、高血圧症の人はそのために血管の病気になるリスクが高いがゆえに、血圧を下げる必要があるのだ。したがって、「血圧神経症」の人が心配するような「血圧で倒れる」ということはないのである。「〇〇さんが血圧で倒れた」などというのは高血圧そのものではなく、おそらく脳出血や脳梗塞などを起こして倒れたのである。高血圧症もあったのかもしれないが、それが倒れた直接原因ではない。 血管の強さには血圧には関係なく、個人差がある。私の印象では高血圧であるか否かよりももともと遺伝的に血管が強いかそうでないかの方が、血管の病気に関しては重要なような気がする。しかし遺伝的素因ばかりはどうしょうもないから、測定ができてクスリもある血圧管理の方で少しで血管の病気を予防しよう、というのが現代医学の発想なのである。したがって高血圧症をきちんとクスリなどでコントロールしたからといってすべての血管の病気を防げるわけではない。あくまで統計学的なものである。 血圧は下げればよいのか 実際、私の限られた経験ではいわゆる脳卒中や心筋梗塞などを起こした人のすべてが高血圧症といわれていたわけではない。まったく血圧に異常を認めていなかった人でも上記の病気になった人はたくさんいるし、高血圧症を放置していても特に何の病気にもならない人もいる。 つまり統計と個人個人とはあくまでも区別して考えなければならないのだ。統計学的には確かに高血圧症の人の方が血管の病気を起こしやすいという結果になっているが、個人個人の血管の質はだれにもわからない。そもそも上記のように、高血圧の人のほとんどはその原因が不明であり、単にクスリでそれを下げているにすぎない。現在のところはそれしかやりようがないから。現在のお年寄りはかなりの割合の人が降圧剤を服用しているように思うが、それがはたして本当に血管病変を減らしているのかどうか、個人単位で見た場合、なんともいえない。 ところでときどき30~40代くらいの若い人でもいわゆる脳卒中や心筋梗塞などを起こす人がいるが、こういった人たちは高血圧、糖尿病、高コレステロール血症など何らかの病気が基礎疾患としてあることがほとんどである。本来この年齢では生理的には血管に病変がくることはあまりないから、やはり血管を侵すような何らかの病気がなければこうした病気にはなりにくいのである。しかし70~80代以上の高齢者となると、高血圧症のような後天的な病気よりも本来持っている遺伝的生命力の方がこうした血管病変を起こす原因としては大きくなるように思う。(高血圧も遺伝的素因ではあるが) ところが実際には血圧に関心を持っているのは主としてこの年齢層なので、この辺に医学の限界を感じるのである。 すなわち、医学が役に立つ年齢層(中高年層)は医学を利用とせず、あまり役には立たないと思われる年齢層(老人)が医学を積極的に利用しようとしている、という矛盾があるのである。(検診と年齢についてのページも参照のこと) 要するに言えることは、あまりにも血圧の上下に一気一憂する必要などはない、ということであります。 |
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