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イレッサ問題はどうなるか

抗がん剤「イレッサ」関連記事である。「阿修羅」投稿記事より。投稿者は「医療費が上がりそうな話」とつぶやいているが、確かに役人とは何か問題が起こるとそれを奇貨として「焼け太り」を企む連中である。本来なら役人や政府の責任問題になるところを、それを逆に利用して国民に負担を押し付けるというのは十分に考えられる。
そういう「役人的問題解決法」は、国民にとってはえらい迷惑だが、「マイナスを他人に押し付けて自分のプラスにする」のがこの強欲資本主義社会の成功原理であるのかもしれない。




<医薬品副作用>救済、抗がん剤の死者も 民主議員ら検討(毎日新聞)
http://www.asyura2.com/11/senkyo104/msg/122.html
投稿者 最大多数の最大幸福 日時 2011 年 1 月 09 日 14:53:37: d1qFhv8SE.fbw


 なんだか、よくわからないが、
 また医療費が上がりそうな話だな。

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<医薬品副作用>救済、抗がん剤の死者も 民主議員ら検討(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110109-00000009-mai-soci

国の医薬品副作用被害救済制度に「抗がん剤」による死亡を含めるよう見直しを求める動きが出始めた。昨秋には民主党国会議員による勉強会も発足、制度改正の検討を開始した。抗がん剤は副作用がほぼ避けられず、現在は制度の対象外になっているが、東京、大阪両地裁が7日に和解を勧告した肺がん治療薬「イレッサ」訴訟の原告・弁護団も、死亡した場合は救済対象に含めるべきだと主張している。

 医薬品副作用被害救済制度は80年、整腸剤による副作用が問題化した薬害スモンを教訓に法制化された。薬を適正に使用したのに死亡や入院相当以上の健康被害が生じた場合、最高約2380万円の遺族年金や障害年金などが給付される。

 財源は、国内すべての製薬会社と薬局製造販売業者8340者が出荷数量などに応じて分担する拠出金で、09年度総額は約38億円。健康被害を受けた人からの申し立てを受け、厚生労働省の審議会が薬の使用状況などを審査し、09年度は1052件の請求に対し861件(総額約18億円)が給付対象になった。

 抗がん剤を対象から除外している理由について、厚労省は「重い副作用が起きる確率が高いうえ、代替の治療法がない患者が使用する場合も多く、副作用は受忍せざるを得ないという考えに基づいている」と説明する。

 最近は抗がん剤も進歩し、一部では副作用も軽減されてきているが、強い薬剤であることには変わりない。

 弁護団の水口(みなぐち)真寿美弁護士は「がん患者は残された命を大切にしたいという切実な思いで抗がん剤を使う。死亡被害まで受忍すべきだとする理由はない」と反論した。

 民主党議員の会は昨年10月、約50人で発足、抗がん剤の副作用にあった患者らからヒアリングを進めている。同会の事務局長を務める本多平直(ひらなお)衆院議員は「がん患者の立場に立った制度の在り方を検討したい」と話す。

 抗がん剤を販売する大手製薬会社の幹部は「延命目的で抗がん剤を使用する末期がん患者の場合、死亡原因が薬による副作用か、がんなのかを区別するのは難しいが、企業として被害者を見過ごすこともできない。拠出と給付のバランスが取れ、制度が維持できるならば実現も可能ではないか」と話している。【佐々木洋】

 ◇イレッサ問題も影響…抗がん剤救済検討

 民主党内で検討が始まるなど、医薬品副作用被害救済制度に、抗がん剤による死亡を含めようとする機運が高まっているのは、がんが国民の死因のトップ(09年で約34万人)を占め、3人に1人ががんで死亡する中、抗がん剤が幅広く治療に使われているためだ。

 進行がん患者に使われる抗がん剤の副作用は、問題が起きても「他に治療法がなく患者も覚悟していた」と片づけられがちだ。しかし、行政や製薬会社、医師から十分なリスクの説明がないまま効果だけが強調され、その結果、副作用で多数の死者を出した「イレッサ」の問題は、がん治療の在り方をも問いかけている。

 抗がん剤の副作用による死亡率は1~2%とされる。具体的な人数など正確なデータは不明だが、厚生労働省が抗がん剤を救済制度の対象に含めるのに慎重な理由の一つは、請求が殺到し製薬会社の負担が増え、制度が維持できなくなる懸念があるためだ。

 厚労省幹部は「医療者と患者が納得して治療する体制づくりが先ではないか」というが、イレッサ訴訟が投げかけた問題を真摯(しんし)に受け止め、救済制度の見直しに向けた検討も進めるべきだ。【佐々木洋】

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イレッサによる患者殺戮

「泉の波立ち」から転載。
抗がん剤は百害あって一利無しというのが私の考えだが、世の中には抗がん剤で癌が治るという信仰を持っている人間が多く、それにつけこんで製薬会社や医療業者の金儲け手段となっている。はっきり言って、以下の「イレッサ早期承認」は政府と製薬会社と医療機関によるはっきりとした殺人である。被害者は絶対に国(政府)と製薬会社と医療機関を裁判にかけるべきだ。そうしないかぎり、今後も似たようなことは起こり続けるだろう。

(以下引用)


イレッサの薬害はひどかった。副作用で「間質性肺炎」が高頻度に起こるからだ。
 服用からわずか3週間後、異変が起きた。むせ返るようなせき。息ができない。「死んだ方がましや」と本気で思った。「殺してくれ」。妻に泣きながら訴えた。イレッサの副作用の間質性肺炎だった。ステロイドの緊急投与で奇跡的に助かったが、文字通り死のふちをさまよった。
( → 産経新聞 )

 「最後はまるで生き地獄だった」。
 二〇〇二年十月に三十一歳で亡くなった三津子さんは、その一カ月前には自宅で食事の支度ができる状態だった。
 ところが、イレッサの副作用である間質性肺炎で症状は一変した。酸素吸入しても息は苦しく、全身を震わせ、汗びっしょりになった。
 「副作用の少ない『夢の新薬』ではなかったのか…」。昭雄さんは茫然(ぼうぜん)自失となったという。
( → 中日 特報 )
 このような薬害が起こった理由の一つに、特別な早期承認がある。日本では、新薬は、諸外国よりもずっと遅れて承認されるのが普通だ。ところがイレッサに限って、ろくに効果もないのに、早期承認された。
イレッサは2002年7月5日、世界に先駆けて日本で承認を受けた後、2003年5月5日アメリカ食品医薬品局 (FDA) での承認を含め、いくつかの国で承認を受けた。しかし、無作為比較臨床試験の結果、プラセボと比較して生存期間を延長することができなかったため、2005年1月4日アストラゼネカは欧州医薬品局 (EMEA) への承認申請を取り下げ、また2005年6月17日FDAは本薬剤の新規使用を原則禁止とした。
( → Wikipedia ) 
 「プラセボと比較して生存期間を延長することができなかった」というのに、特別に早期承認されたというのだから、びっくりである。ホメオパシーを騒ぐ人がいたら、大騒ぎしても良さそうだ。

 ただ、後知恵では、次のように評価される。
  ・ 画一治療では効果は見出させない。
  ・ テーラーメード治療では効果は見出される。
 ( → イレッサ騒動の背景 )

 ただし、世界ではそのように評価されているが、日本では画一治療がいまだに認められ、いまだに薬害の余地がある。
  京都大の薬剤疫学教授だった福島氏は〇二年当時、薬事審査の幹部に「(米国の厚労省にあたる)米食品医薬品局(FDA)はイレッサ承認を保留している。このまま承認すると、とんでもないことになるのではないか」と指摘していた。
 しかし、その忠告は無視され、間質性肺炎による死亡例が相次いだ。海外での調査では、イレッサには全生存期間で「延命効果なし」という結果もあり、FDAは〇五年に新規患者への投与を原則禁止。欧州連合(EU)での承認申請も、当初は取り下げられていた。
 それにもかかわらず、日本では現在まで広い適用が認められている。
( → 中日 特報 )
 しかし、効果はあるにしても、多大な副作用があるものを、あっさりと見逃したというのは、どうにも解せない。
 いったいどうしてこういうことが起こったのか? (責任を問う声も上がっているが)それは「謎」とされている。「裁判で検証が待たれる」というふうに報道されることが多い。
 日本では、2002年7月、同年1月の承認申請からわずか6か月弱という異例のスピードで世界に先駆けて承認された。( → イレッサ薬害とは )

 なぜ、厚労省が世界で初めて承認したのか。なぜ、申請から約5カ月のスピード審査がなされたのか。訴訟ですべてが分かると信じたが、新事実は「ないに等しかった」という。( → 産経新聞 )

 福島氏は「日本には『(薬剤の)市販直後の全例調査』という、厚労省が自らつくった世界に冠たる制度がある。これをきちんと運用すれば、イレッサのような大規模な副作用被害は起こりえなかった」と主張する。
 「イレッサではなぜか全例調査をせず、警告も無視された。欧米では、極めて限定的にしか使われていないという事実を厚労省はどう認識しているのか。薬害はいわば人災。この問題には、日本における薬害の構造的要因が凝縮されている」( → 中日 特報 )
 事件の原因は、よくわかっていないらしい。

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インフルエンザワクチンで体を痛めないように

健康関係の記事はなるべくこちらに置くことにする。
下記の記事は「阿修羅」から。
ワクチンという毒物を体内に入れることに反対する人は多いが、社会的な洗脳の結果、冬にインフルエンザワクチンを打たない人間のほうが非常識扱い、厄介者扱いされるようになっている。それで儲けるのは製薬業者と医療業者、それに業界から袖の下を貰う厚生労働省の役人と広告業界などである。


(以下引用)


私はインフルエンザにかかったことがない
http://www.asyura2.com/09/health15/msg/316.html
投稿者 うたかた 日時 2010 年 12 月 23 日 00:19:37: 8h4GxfTMDsTGo


私は51歳です。長く薬剤師をしていました。自分の記憶のある範囲(小学校高学年以降)で私はインフルエンザにかかったことがありません。

仕事柄、多いときには一日に100人以上のインフルエンザ患者を相手にしたこともあります。インフルエンザは今でこそ検査キットがありますので、確定診断できますが、少し前までは症状による判断でしたので、経験がないと言ってもインフルエンザ症状の経験がないという意味です。

子供のころの私は大変注射を恐れていて(ひとつは痛いため、もうひとつは当時注射器は使いまわしされていたので、子供心にどんな変な病気に感染するかしれないと警戒していたからです。)予防接種の日は朝自宅で記入する検温記録に適当な微熱37度位を自分で勝手に書き込んで学校に行き、適当に予防接種を免れていました。

義務教育終了後、予防接種を受けることはありませんでした。

大学生になったとき、ある科目の授業で先生が(インフルエンザワクチンは迷信)と言ってなぜ迷信なのか説明してくれました。病原菌(ウィルス)とワクチンは鍵を鍵穴の関係にあり、インフルエンザのように世代交代のたびにどんどん変異していくウィルスにワクチンを作るだけ無駄(使うたびに形の変わる鍵で同じ鍵穴をあけようとするようなもの)でこのようなワクチンの効果を信じるなんてナンセンスとのことでした。その後免疫学がどのように発達したかよくわかりませんので、この説が現在も正しいのかわかりませんが。

病院で働き出すと冷蔵庫の中に迷信の在庫があったのでびっくりしました。ただ、スタッフ患者からの請求はほとんどなく、インフルエンザワクチンのバイアルは大抵ゴミ箱行きでした。

ところが調剤薬局で働いてみると、医師会、薬剤師会からのお達しでインフルエンザワクチン接種のうるさいこと。患者も好んでワクチンを接種します。

寒波の襲来とともにインフルエンザ患者の第一陣がやってきます。この第一陣は必ず”せっかくワクチンを打ったのに、インフルエンザにかかってしまった”と言いました。

それから少し落ち着いて、その後第二陣がやってきます。こんどはワクチン接種組みと未接種組み半々といった感じでしょうか。

皆さんタミフルをもらって喜びます。そしてタミフルを飲んだ人は一冬に何度もインフルエンザにかかって受診します。

タミフル以前は一冬に何度もインフルエンザにかかる人はあまりいなかったように思うのですが。

ここから私の考察ですが、インフルエンザワクチンを接種すると一時的に免疫力がかなり低下するんじゃないでしょうか。

私自身は薬を飲むことはめったになく、家にも常備薬など薬はありません。20年前インドに行って下痢が止まらず飲んだ抗生物質1錠がさしあたりの服薬暦です。

並外れた体力の持ち主だなんてとんでもない。世間一般の人に比べて体力的にも劣るほうです。


 

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コメント
01. 2010年12月23日 22:47:18: EJaNxRT5Bc
その説はいまも正しいですよ。

02. 2010年12月24日 02:18:43: d8u0QQgn1Y
ワクチンそのものが毒みたいです。騙してきたのでしょうね昔から西洋医学のロックフェラーは。。ワクチンには多くの病原体や微生物や卵のDNAがはいってるだけでなく有機水銀も発ガンウイルスも多くの生物兵器の病原体が入ってるといわれてますよ。人間はゴキブリと同じだとかれらは思って駆除してます。慈悲はありませんよ。減らされてきたということに早くきずいてください。
また儲けるのにも人を病気にしないとだめなわけです。尿道炎の薬も完治するのは隠して出しません。慢性化して治らないのをだしてるとネットにでてましt。


03. 2010年12月25日 08:34:15: OFLVaIynrc
投稿者さんに敬意!
お医者さんは薬のことについてはほとんど知らない。
教えるのは製薬企業からの情報。
その製薬企業と癒着(言い方は悪いが研究費等を戴いている関係)状態の医師達(ほとんど大学教授クラスだろうが)が都合のよい研究結果やエビデンスとやらを発表。

こういう仕組みが分かっても誰も疑問に思わない。完全に国民はB層にされている。
ちなみにB層とは「お上の言うことは全部鵜呑みにするBaka」の意味らしい。

この世界は超騙しの世界です。特にこの日本はこの医療世界の騙しは超々度級でしょう。
浅はか消光を笑っているけど、この件に関しては全員信者です。
その信者という認識もないほど信じ切っているのですから、何を言っても分からない人が9割以上。

最近になって少しづつ増えてきた様ですが、まだまだでしょう。
来年のインフルエンザの季節にどう反応するのかで国民の意識程度が分かりそうです。
あんな!タミフルやワクチン信仰を教え込んでいる日本の医大教授や文科省、厚労省・・・まさに末期症状でしょう。

薬学の専門だったら、皆知っていることでしょうから、これからもどんどん書いて投稿していただきたいものです。



04. もうすぐ北風 2011年1月06日 16:44:35: 4pNSGecWzvedg : iE2MvJIGPI
私も同じく、生まれてから医者にインフルエンザと診断されたことは一度もありません。
何年か前に、十人くらいの同僚に聞いたことがあります。
半分は私と同じでした。
「よく考えてみると、一度もインフルエンザと診断されたことない」と言うことでした。
残りの半分は、私にすれば注射の好きな人たちなので予防注射をしたからかからなかった、あるいは予防注射をしたがかかったと言う人。
そのうちのほとんどはタミフルを信じていました。
事実はそんなもので、もっぱら社会宣伝による「思い込み」でしょう。
私はワクチンは完全な迷信と思います。

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冬の乾燥肌のかゆみの予防法と治療法

役に立つ豆知識(と言っても豆についての知識じゃないよ、というのは「あずまんが大王」のギャグ)

冬になると年寄りは足の皮膚のかゆみに悩まされることがある。かなりの割合の人に起こる現象だが、これは年をとると肌から脂分が抜けて乾燥しやすくなり、皮膚が温度変化などに敏感になるからだろう。
これは何とも手に負えないかゆみで、掻いているうちに肌が傷だらけになり、血まみれになることもある。もちろん、搔けば掻くほど悪化する。
これを防ぐために乳液などをつけてもあまり効果は無い。
一番いいのは、「オロナイン軟膏」である。
湯上りなどに(あまり風呂に入らない人なら毎朝起きぬけにでも)オロナイン軟膏を膝から下、くるぶしのあたりまで薄く塗る。
これであの気の狂うような痒みからだいたい解放されるはずである。

すでに搔き毟って傷だらけの皮膚やかさぶただらけの皮膚の治療にもなるだろうと思う。

念のため、私はオロナイン軟膏の会社からは一銭も貰っていません。世のため人のための情報提供です。

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地球温暖化万歳

「地球温暖化」問題については、誰も肝心なことを言わない。それは「地球が温暖化して何がまずいの」ということだ。この前ロシアのプーチン大統領がそう言ったら、温暖化抑止論者の科学者がわけのわからない説明で猛反論をしたらしいが、確かに地球が温暖化したら、寒冷地の人々にとってはむしろ有益ではないか。
エネルギーは熱とほとんど同義である。熱によってほとんどのエネルギーは生まれると言ってよい。その熱は太陽からもたらされる。
我々の生命そのものを保証するのも熱である。
ならば、地球温暖化は人類にとって福音ではないか。
はっきり言って、どこかの小さな島が温暖化で何百年後に水没するとかしないとかいう問題より、今この地上で寒さのために凍死しそうになっている無数の人々を考えるべきである。
我々のあらゆる経済活動も、本当は熱エネルギーを生み出すことに費やされているのである。
もう一度言おう。地球温暖化は人類にとって福音である。

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自給自足農業のガイドブック

「がま仙人のブログ」より備忘のため転載

(以下引用)


2007年11月04日22:55 カテゴリ晴耕雨読(121-130)
[晴耕雨読-0121] 農家が教える自給農業のはじめ方―自然卵・イネ・ムギ・野菜・果樹・農産加工農家が教える自給農業のはじめ方―自然卵・イネ・ムギ・野菜・果樹・農産加工
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中島 正
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すばらしい!

たった100ページなのに、自給農業に関するノウハウがてんこ盛りである。著者は農業60年の経験をもつ超ベテランであるが、なにがすばらしいかというと、自分が食べられる程度の自給農をするうえで機械も農薬も化学肥料も必要なしと断言している点である。そしてなるべく手をかけない農法を勧める。福岡正信の自然農法に近いものがあるが、さすがに熟練の農家であるだけにきめこまかい技術論がある。かといって、実現不可能なものではない。たとえば、虫の駆除などは自分の手を使い丁寧にとり、鶏の餌にするという、なんともスローな方法を提示する。これは利益主導型のプロの農家ではできないことだが、自給であればもちろんアリなわけで、循環型農業が可能なのである。基本的に耕すこともせず、手をかけず、小力栽培で自給農をすれば楽しく生きることができるという哲学がある。生き方そのものである。

しかも、米といえば水田で作る水穂が一般的であり、それ以外にないと思えるが、なんと著者は陸稲を勧めている。驚きである。陸稲なら水田のように手間はかからず放置に近い状態でもある程度収穫できる。陸稲なら急勾配の土手でも栽培可能である。彼は、陸稲と小麦の輪作によって主食を得るという提案をする。玄米とコムギをまぜて食べるわけだ。普通ならありえないことかもしれないが、著者の言い分を聞くと、とても納得できる。

この素朴な食生活は6000年の平和を続けた縄文の再現を味わい、やがてくるべき石油欠乏の一大事にも対処しうる唯一の生き残り方策となる。さらには後代の人々が、地球温暖化による海水上昇に追われて山間地へ避難しなければならないとき、辛うじて命をつなぐ方法の見本を示すことにもなるのである。

水田から米を得るためにはそれなりのコストがかかる。素人には無理と思ったほうがよい。それなら陸稲でという方法も十分アリだと思う。自給農に慣れてくれば水田で水穂をつくることに挑戦すればいいだろう。ともかくまずは自分で作って食べるということを楽しむということが大切ではないだろうか。

とりあえず、この本一冊あれば自給農業は始められるだろう。
自給自足の田舎ぐらしが夢という人には断然お勧めのガイドブックである
.

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自由貿易など不要。すべては自給自足できる。

「がま仙人のブログ」書評欄から、備忘のために転載。
日本が今後生き残り、幸せな国になるためのヒントがここにある。私は沖縄に住んでいるが、かつて宮古島をそういう自給自足の島にするプロジェクトを考えたことがある。現在でもそれは100%可能だと思っているが、問題はそれをやる為政者がいないということだ。



(以下引用)




2007年08月19日19:48 カテゴリ晴耕雨読(111-120)
[晴耕雨読-0116] 200万都市が有機野菜で自給できるわけ / 吉田太郎200万都市が有機野菜で自給できるわけ―都市農業大国キューバ・リポート
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吉田 太郎
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 いつこの本の紹介をしようかと思っていたが、今日マイミクさんのところでこの著者のページを紹介したのでよい機会だからこの本について書く。

 とにかく必読書。農業や代替エネルギーに興味があってもなくても一度は読んでいただきたい。カリブの小さな国キューバがとてつもなく示唆に富んだ国であるかを思い知る。自給自足農業先進国であり環境先進国であり代替エネルギーと代替医療を実社会に生かしている国である。

 ソ連崩壊が起こったときキューバは壊滅的なダメージを受ける。当時は食料の57%を輸入に頼っていたのだ。いまの日本とたいして変わらなかった。農業はサトウキビに集中していた。そのため野菜を育てるなどという習慣もなかった。穀物類などはほとんどが輸入。そして、機械化農業が主体だったので当然石油も多く使っていた。そんな国がソ連崩壊によって食料と石油の補給路が断たれてしまう。また、当然ながら近隣国はキューバに対して経済封鎖を強めていたため事実上キューバは孤立してしまう。かつて日本が経験したABCD包囲網よりきつかったはずである。
 放置すれば当然餓死者がでてしまう。当時のカストロはこの超絶対絶命状態を乗り切るため「食料確保」を最優先として政治を動かした。で、やったことは首都ハバナ全体を有機菜園にしたのだ。国有の空き地を人々に解放しコミュニティをつくり自主的に運営させた。アスファルトしかないようなビルの谷間では、「オルガノポニコ」と呼ばれる人工の畑を有機菜園にした。
 こうして都市=農園でとれた野菜は都市内部で消費される地産地消が実現する。野菜を遠くまで運ぶ必要はない。輸送のために膨大な石油は必要としないのである。都市と農業を一体化することで超効率化された生産=消費体制ができあがった。そして数年後200万都市は食料の自給自足を実現させるのである。

 この本にはそのプロセスがこと細かくまとめられている。本当に驚くばかりの事実がそこにある。
 
 関心するのはカストロが目指したのは食料の自給自足だけではなかった。エネルギーと医療も想定の内であった。石油から太陽光・風力・バイオマス・水力などの自然エナルギーに国策として切り替えている。山間部などでは太陽光や風力で電気を作り実際に学校などを運営しているということである。世界がもたもたしているうちにキューバではとっくにそれらを使いこなしているのである。

 それと、代替医療。経済封鎖によって薬の供給が絶たれたため、キューバでは急速に代替医療が必要になった。驚くことに彼らは東洋医学を取り入れたのである。鍼灸などの専門化を育て、薬による麻酔に変わって鍼麻酔を取り入れた。さらにそれだけではなくハーブやアロマセラピーも同時に取り入れたのである。これによってキューバの代替医療の技術がおそろしく向上した。皮肉なものである日本ではあまり重要視されない東洋医学がカリブの海の国で主要な医療技術の一つになったのである。

 ところで北朝鮮はキューバと同じくソ連崩壊のダメージと経済封鎖を経験した。だが北朝鮮は多くの餓死者を出した。この違いは天と地ほどの差がある。

 とりあえずこの本には、世界が今後経験する未曾有のエネルギー危機と食料危機と環境危機、それを乗り越える一つの道が浮き彫りにされている。

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HN:
酔生夢人
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職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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