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利根川水系ホルムアルデヒド事件のまとめ

「つむじ風」ブログの飃平さん(字はこんなだったかな。難しい字だ)が、例の利根川水系ホルムアルデヒド事件(または放射能隠蔽事件)についてうまく要約しているので、転載し、総まとめとしておく。
後半の内容は「誠天調書」などですでに出ているし、私もすでに引用しているが、まとめとしてはこれも掲載するべきだろう、ということで丸ごとの転載である。

私は他人の文章の引用ばっかりしているが、こういう「拡散」も世の中の向上に役立つ行為だと思っているわけだ。
しかし、これではあの一帯の水道の水が飲めなくなっているんじゃないかと思うのだが、市販の水はまだ大丈夫なのだろうか。案外、水道水をそのままボトルに詰めただけだったりして。
これからは世界の中で安全な水などどこにも無い、という世の中になりそうである。となれば、世界的な「水戦争」が起こる可能性はかなり高いだろう。
いやはや、水と安全だけはタダだった時代が懐かしい。国家や世界の上の方にいる強欲な連中のために、水も安全もどんどん金がかかるようになってきたわけである。だが、日本では「戦う者の声」、(ミュージカル「レ・ミゼラブル」の「民衆の歌が聞こえるか」より)はまだ大きく聞こえては来ない。


(以下引用)


2012-06-11


ホルムアルデヒド事件、壮大な「国家隠蔽プロジェクト」があった!



まあ、間違いないだろう・・・・?!
何を隠蔽したのか?
ダム放流による放射能(放射性物質)の隠蔽だ!
そのメカニズムを分かりやすく・・・・


 簡単に要約する。


 大量に放射能は河川の流域面積を覆っている。これは事実だ。その量は、風向きによってそれぞれ異なるが、膨大だ。それらは最終的に流域の河川に最終的に流れ込む。


 表面を流れる水には、放射能は低減しているが、泥や落ち葉には濃縮され次第に濃度を増している。それらはダムに集積される。







 やがて冬を迎え、底に沈む。水は4度Cでもっとも重くなるから、ダム湖底はそれらのたまり場となり、放流している表層水からは放射能は低いままとなる。


 やがて春が来て、ダム全体が4度Cに均一化する頃、湖底の水は対流し、表層水も放射能濃度が増してくる。春先には梅雨の前哨戦の雨期がある。いわゆる菜種梅雨である。


 今年は、ニュースでも明らかなようにこの春、かなりの雨量を記録した。


 本格的な梅雨期を控え、放流が不可欠である。しかし、出来ない。なぜなら、大量の放射能を放流することになるのは目に見えているからである。







 最初は、ちびりちびり放流(表層水)をしていたが、このままでは、ダムを乗り越える虞も出てきた。一斉の放出するために策を考えた。


 それには問題がある。これまで湖底に沈み静かであった水中放射能が、攪拌されダム水全体に及んだ高濃度放射能を気づかれることなく、放流する方法はないか?


 これが壮大な「国家隠蔽プロジェクト」の理由である。


 これがホルムアルデヒドである。


 これは過去にも『実績』がある。大騒ぎを起こして、浄水場の取水を止める必要があった。かくて、企業、産廃業者を巻き込んだスケープゴートを準備して、そのプロジェクトは胎動したというわけである。


 案の定、ホルムアルデヒドあるいはその前駆物質は密かにばらまかれ、ニュースとなった。大騒ぎすると同時に、浄水場の取水は停止された。その間、ダムの放流は一気に進められ、予定貯水量(約70%)に達すると、放流は停止した。


 水質検査は、ホルムアルデヒドもそうであるが、それ以上に放射能の検査を確認し、安全宣言を出す。勿論、ホルムアルデヒド安全宣言である。そして、おもむろに原因究明が為される。


 予てからスケープゴートに準備された企業、産廃業者が発表される。


 その間、世間を欺く必要があるため、目をそらす必要がある。河本(親)生活保護給付不正(?)問題は、こうしてスクープされたのである。


 河本(親)生活保護給付不正(?)問題も実は深刻である。が、今の問題かと言えば、積年の問題だ。放射能問題は喫緊の重大隠蔽事項だ。


 かくて、首尾良くプロジェクトは完了した。




【転載開始】ホルムアルデヒド騒動の真相の内部告発か!?







私に通報がありました







以下、抜粋します




-中略-







そしてここからはあくまでも『確定情報ではない』という断り付きだけど、





(厚生労働省幹部から)

「既にご存知かもしれないですが、水道水にホルムアルデヒドが混入

していることになっていますが、高濃度の放射線を検出した模様です。


普段対応が遅い地方自治体が、妙に素早い反応をしているでしょう。
そういうことなんですよ。


茨城県なんて井戸にヒ素はいってても放置ですから。
その程度の地方自治体が動いたんです。
私の口からははっきりとは言えません。

従来の放射性ヨウ素やセシウム、ストロンチウム以外に、
もしかしたら、プルトニウムが検出された可能性がある、

とだけいいましょう。


厚生労働省は独自の調査で、
千葉県北部の放射能汚染が深刻である事を把握しています。
利根川水源の群馬県もかなり危険と思われます。
ネタ元は絶対守る○○○さん以外では報道できないでしょうね。
みんな、責任を問われたくないからいわないんです。」

そう。高濃度の放射能が検出されたのは間違いないと思うんだけど、
じゃ、なぜホルムアルデヒドなのか?

それは水担当(笑)のフォロアーさんが、結論をだしてくれました。
要は、、、
複数の自治体に放射能汚染のための断水を指示して箝口令を

徹底するのは難しいから、


元々検査項目に含まれているホルムアルデヒドを検出させることにより、
各自治体が放射性物質を検出する前に断水させるよう仕向けた、

ということ。
だからホルムアルデヒドはワザと混入しただけ。【転載終了】



長いが、秀逸な真相暴露記事である。読んで頂こう。間違いなかろう。




【転載開始】2012-05-29 18:17:25

ホルムアルデヒド事件、壮大な「国家隠蔽プロジェクト」があった!


表記事件。何となく報道をみて「おわった」と思っている方も多いだろうが、実は、総理官邸、内閣官房、厚生労働省、国土交通省、東京電力が絡む壮大な「隠蔽工作」が行われていた!絶対匿名を条件に、関係者が怒りの告発!スクープだ!
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  さて関東大断水、検出されたホルムアルデヒド前駆物質の特定からその流出ルートまで、極めて異例のスピード解決・・・この件の情報流出経緯には、大きな違 和感を覚えていろいろ調べていたのですが、DOWAの背景と、先生からの高濃度放射性物質検出の情報でようやく全ての辻褄が合いました。

 正直はじめは、「ここまでやるのか!?」と驚きましたが、嘘で固められた原子力政策を考えればこの位はあたりまえ、やはりこの国は依然として戦時下にあるのだという現実を再確認しました。またみんな、盛大な欺瞞工作とスピン報道にまんまとやられましたね。

 以下の説(あくまでも仮説とさせてください)は、省庁などでの噂(噂とさせてください)を総合したものです。


 一連の騒動の核心はもちろん、利根川水系の放射性物質(今回はおそらくセシウム)による高度汚染と、それに伴う浄水場の取水制限でしょう。そして原発稼働ゼロの微妙なこの時期に、
”いかに放射能にスポットを当てずに済ませるか”
 これが東電、政府、マスコミが目指した最終ゴールです。

 唐突ですが、ここでキーワードを一つ。「ターンオーバー(turnover:湖水大循環)」です。

  ご存知のとおり、水は4℃の時に体積が最低に、比重が最大となります。湖沼の水温は春から秋の間、表層ほど暖かく、深くなるに従って冷たくなります。とこ ろがその温度変化は直線的ではなく、ある水深を境に急激に温度が低下する“サーモクライン(水温跳層)”と呼ばれる壁のような層を作って、それをはさんだ 表層と深層の水の循環交流がなくなります。

  また、標高の高い湖では、冬になると温度層が逆転して、深層には4℃の温かい水が、表層にはそれより冷たい軽い水が分布し、明確なサーモクラインは作らな いものの、やはり表層と深層の水の交流は無くなります。湖に流れ込んだ枯れ葉など有機物は、湖底で微生物に分解され、そこに低酸素で富栄養な汚い水のエリ アを作ります。

 しかし、いくら風や流入河川が湖に対流を起こしても、サーモクラインに阻まれて、湖底の汚い水が表層まで運ばれることはありません。同じことは、比較的水に溶けにくく、すぐ泥や有機物と結合して沈澱してしまうセシウムにもあてはまると思います。

 ところが、年に2回その安定が崩れます。

 湖の表層温度が上昇する早春と、温度が低下する晩秋のわずかの期間、サーモクラインが消え、湖の表層と深層の温度差がなくなくなるのです。その時期に強風などで湖水に強い対流が起こると、湖底の汚い水が一気に撹拌され、ちょうど湖全体がシェイクされた状態になります。

 その状態をターンオーバー(湖水大循環)と呼びます。釣りに行ってこれに出くわすと、昨日までの爆釣がウソのように、当たりひとつなくなります。

  今回の本当の舞台は関東の水がめ、矢木沢ダム(奥利根湖)です。広大な原生紅葉樹林を水源に持つ人造湖で、釣り人からは“日本のカナダ(!?)”などと呼 ばれて親しまれています。しかしその一方、早川マップを見ても判るように、周囲はセシウムホットスポットの山々に囲まれています。秋の紅葉~落葉により、 セシウムをたっぷり付着させた落ち葉は、さまざまルートで大量に湖に入り、矢木沢ダム湖の底に蓄積されているはずです。

 実際、湖底の泥からセシウム2900bq/kgを検出と発表されてますが、個人的にはそんな生易しいものではないと思ってます。

 まず私は、矢木沢ダムの水位、放流量など公式データを2005年まで遡って調べてみました。

 基本的に、ダムは水を溜めてナンボ!ダムは通常、冬季や夏場の渇水期、豪雨などのイレギュラーな事態を除いて、年間を通じて貯水率90~95%を目標に水を溜め込み、それを超えると一気に放流して目標値まで水位を戻す…を繰り返しています。

 しかし、今年はそのパターンに大きな変化が見られました。この春、雪解けに水の流れ込みは3月下旬から始まりました。それまで40%程だった貯水量も約1ヶ月でほぼ満水となり、4月26日からは下流への放流が開始されます。

 ところが通常であれば、水位を下げるため“一気に”放流するところなのですが、今年に限って、放流量を93立方m/分にぴったり固定した定量放流を始めたのです。こんな放流方法は前代未聞です(6年間限定、とのことですが)!!

 放流量を変える時も、少しずつ、数時間は間隔を開けてから行っており、きわめて慎重に放流量をコントロールしている様子が伝わります。そう、まるで大量放流を恐れるかのように…。

 何とか99%台に維持された貯水率ですが、降雨の影響で5月3日からじわじわと上昇を続け、ついに100%を突破します。これも、極めて異例で危険な事態のはずなのに、相変わらず放流量は93立方m/分に固定されたまま、当然、水位はさらに上昇を続けます。

 貯水率が104%を越えた5月5日朝9時、耐えきれずに放流量を増やしますが(200立方m/分に固定…)、まる1日後に貯水率が99%まで下がると、すぐ95立方m/分に戻してしまいました。

 5月7日22時、放流を一時中断、以降は水位に関係なく、10-15時間間隔で放流と停止を繰り返すサイクル放流に切り替わりました。この方式も異例です。

 さて、ここでホルムアルデヒド関連の時系列を再確認しておきましょう。

5月15日:春日部で検出
5月17日:埼玉県から群馬水道局へ連絡
5月18日:埼玉行田浄水場で取水停止、千葉上花輪、北千葉浄水場取水停止
5月19日5時:千葉の取水制限解除、同14時(読売):原因をヘキサメチレンテトラミンに特定、ルートも烏川に絞られると報道。
5月21日18時(NHK):汚染源、源因物質は依然特定できず。
5月22日:埼玉県ヘキサ‥に絞り取扱い工場調査を開始
5月24日:厚労省、正式にヘキサ‥に特定、流出量も推定
5月25日:DOWAハイテックが廃液処理を産廃業者に依頼、それが烏川に流出したことが判明

 読売新聞のスクープが光りますが、それはさておき、DOWAと産廃業者は過去に取引関係にはなかったそうです。今年5月になって初契約、5月10日に問題の廃液が引き渡されています。そして、数日以内に処理され、烏川に放流された模様です。慌ただしいですね・・・。

 改めて矢木沢ダムに話しを戻します。

5月16日9時、サイクル放流から再び定量放流に戻すが、5月17日21時放流を一時停止します。

5月18日13時、雨によ流入増加で貯水率が上昇、またまた93立方m/分で定量放流を開始、だんだん下流が騒がしくなってきました。

同23時、下流の薗原ダムが放流を開始、わずか17時間で貯水率を94%から23%まで減らします。

やや遅れて下久保ダム、渡瀬遊水池も放流開始、ホルムアルデヒド希釈のため利根川水系の流量を倍増させたとアナウンスされました。それに呼応して満水の矢木沢ダムも大放流を開始……しません。

矢木沢ダムが放流量を増やし始めるのは5月19日14時、最終的に放流量240立方m/分、貯水率96.2%で5月20日5時、放流は一度止まります。

5月21日4時、ついに矢木沢ダムが本気モードで放流を始めました。翌日22時までぶっ通し!、貯水率を76.3%まで落としてようやく静かになりました。

  私が昔よく釣りに行った中禅寺湖では、例年5月上旬からターンオーバーが始まり約1ヶ月続きます。より標高の低い矢木沢ダムでは、おそらく4月下旬頃から だと思いますが、なにせ道路の開通=解禁なので、私たちには確認出来ません。ちなみに、今年の奥利根湖(矢木沢ダム)の解禁は5月11日でした。

  利根川ダム管理事務所によれば、今年は例年より融雪が遅れ4月中旬以降本格化した、とあります。気象データでも、4月10日頃から最高気温が15℃を越え る日が続き、それに比例して矢木沢ダムへの雪代の流入も増えています。雪代は冷たいため、当初は湖の表層に留まりますが、表水温の上昇に伴って徐々に深い ところまで流れ込むようになります。 ターンオーバーの始まりです。

4月22.23日にまとまった雨が降り、24.25日には晴天で20℃まで気温が上昇、おまけに24-26日までは連日10m以上の強風、間違いなくここですね。汚染された湖底の泥と、やはり汚染された落ち葉で濾過された雪解け水…

4月26日には間違いなく、矢木沢ダムの湖水は強烈なセシウムシェイクになっていたはずです!!(さらに5月4-5日の豪雨と、5-6日の台風並みの強風はトドメだったでしょうが、それはさておき…)

  矢木沢ダム周辺の汚染は周知の事実ですから、定期的な水質チェックはしていたはず。ダム関係者はともかく、報告を受けた東電や役人連中はさぞ驚いたと思い ます(湖沼学の基礎知識なぞ持ち合わせていないでしょうからね)。運悪く、同時期に矢木沢ダムは満水となりました。安全のために湖水を放流しなくてはなり ません。

 苦肉の策が、例の定量放流です。あわよくば下流のダム放流で希釈され、うまくごまかせるかもしれない…。流量を変えたり、間歇的に放流したり、試行錯誤の跡が見られますが、その後のホルムアルデヒド騒ぎからすると、それだけでは難しいと判断されたのだと思います。

 ダムは満水、もし集中豪雨でも起きれば緊急放流しなければならないが、そうなったら水質検査をクリアできず“放射性物質”を理由に取水制限しなくてはならなくなる…かも。それだけは絶対困る!

・・・しかし、頭のいい奴がおりました。

『有毒物質を理由に浄水場を止めてるスキに、他のダムと併せて一気に矢木沢ダムを放流すれば、安全なレベルまで水位を落せないか?!(実際は厳密にタイムラグを計算してですが)』

 もしかしたら、このシナリオはあらかじめ用意されていたのかも知れませんが、実際に作戦を発動するには如何せん時間が足りません。本来なら、自分達の足跡を残さない、きれいな仕込みでいきたいでしょうがそれは無理、仕方なく過去に不祥事を起こした身内と手順を使います。

 それがヘキサメチレンテトラミンとDOWAハイテック。会長が内閣参与で経団連理事、東電の経営・財務調査委員なんて、分かりやすすぎるでしょう!

 原子力ムラの頂点のひとつ、読売新聞のフライング記事も味わい深いです。高崎金属工業に関しては、嵌められたとも思いますが、借金で首が回らなくなっている可能性もアリます。

 かくして、“日本の”水質基準を“わずかに”越えるホルムアルデヒド“生成”を理由に、複数の浄水場を閉鎖、まんまと矢木沢ダムの放流が成功しました。【転載終了】

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自分が存在しない世界を想定してみること

「ITスペシャリストが語る芸術」というブログから転載。
筆者のkayさんは超能力や超常現象を信じる神秘思想家で、運命論者であるようだ。最初は女性かと思っていたが、どうやら男性のようである。
そのあまりにも断定的な言い方に反発を感じる向きもあるだろうし、ブログを続けて読むと同じ内容を何度も繰り返すので、少々付き合いかねる面もあるが、時に素晴らしい文章で素晴らしい叡智の言葉を書くことがある。
下に引用するのが、その一例である。
これは仏教で言う「色即是空 空即是色」の本質をつかんだ言葉だと思う。つまり、自我を捨てた目でこの世界を見て初めて、この世界の真の素晴らしさは分かるということ。にもかかわらず、それに執着してはいけない、ということである。執着するやいなや、この世界は地獄と接続する。
私は筆者の主張する運命主義は、この世を改善する意志を失わせるマイナスの思想と見るから、それには不賛成だが、それが自我の苦しみから脱する道だとするなら、理解はできる。


(以下引用)




6月10日


あなたが死んだ世界


カテゴリ:芸術・哲学・神秘思想社会・教育

自分が存在しない世界を想像したことのある人は少ないだろう。
ところが、それをやってみると、これまで全く知らなかった神秘的な感覚を感じると共に、深い知恵を得るのである。

あなたが死んで少し経ったとする。
学校や職場、そこへの通学や通勤で通った道、利用した駅の風景を思い浮かべてみる。
すると、あなたがいた頃と、何も変わっていないことが分かる。
誰もあなたのことなんか、もう忘れている。
家族なら、しばらくの間は、あなたのことをよく思い出したり、話したりするかもしれないが、それも、そう長いことではない。
あなたが死んだ影響なんて、全くないのだ。

会社などで、「俺がいなければ、仕事が回らない」なんて思っている者は多いだろうが、そんなことは全くない。
実際、そんな態度を露骨に見せながら仕事をしていた者が、不意に移動させられたなんてことを何度か見たが、それで職場が少しでも混乱したなんてことは一度もなかった。
プロ野球やプロ・サッカーでも、主力選手がケガをして出場できなくなると、マスコミはよく、いかにもチームが大打撃を受けるようなことを書くが、実際は、すぐに別の選手が活躍して、むしろチームがよくなったりするものだ。スター選手が欠場したら、かえって大勝する場合が多いじゃないか?

まして、我々凡人は、いてもいなくても、世界に何の影響もない。
「残された妻子が不憫だ」とか、「年老いた親を残したまま死ぬわけには」という者も多いが、何とかなるものだ。
実際、主人が亡くなった後、奥さんが強くなり、そして、家族の協調性が強くなって幸福になった家庭を見たこともあるし、それが自然なことと思う。
『蘇る金狼』という映画で、松田優作さん演じる朝倉哲也が銃を向けた暴力団の男が命乞いをした時、哲也が、「女房子供あんのか?」と聞くと、その男は、「いるいる!いっぱいいる!」と必死ですがる。しかし、哲也は、「死んだ方が幸せになるだろ」と言って、引き金を引いた。
我々も、その暴力団の男と、ちっとも変わらないのだ。

家族、地域、学校、職場・・・そういった、あなたが深く関わった処でも、あなたが死んでも、何の影響もない。
ましてや、別の学校、会社、隣町、さらに、行ったこともない場所では、あなたの死は、あまりに無関係だ。
通勤電車の中で眺めた風景も何も変わらない。
ところが、ふと、不思議なことに気付くかもしれない。
自分がいなくなった世界を、観察するという行為を超えて、もっと静かに、深く感じた時、すなわち、観照した時だ。
実に、世界が美しく変わっていることに気付く。
あなたが知らなかった場所のことさえ感じられる。遠い国の町、草原、砂漠、海のことまで見えてくるようだが、それらが、ことごとに美しい。
なんと、我々がいない方が、世界は美しいのだ!
これはどういうことだろう?それは、我々の自我が、いかに世界を醜いものにしていたかということだ。
雨が降ったら憂鬱なのは、雨のせいでも、誰のせいでもなく、自分の心のせいだったことに、初めて本当に気付くのだ。
教師や上司、あるいは、クラスメイトや同僚の誰かが嫌なやつだったのは、実に、我々の心がその原因だったのだ。
全ての悪の根源たる自我が消えたら、世界は元々美しい。
そりゃ、世界には様々な問題があり、我々が死んだからといって解決するものではないし、実際、我々が死んでも、状況が変わるわけではない。
しかし、何かが違うのである。
まるで、映画の中の出来事のように、虚ろで嘘っぽいものに変わっている。
世界は、実に、ただの劇であったと分かる。

そして、ふと気紛れに、自分が元いた場所を見てみる。
すると・・・
自分がそこにいる。生きて、以前と同じようなことをしている。
それが、ほとんど他人事のように感じる。実際、それはもう自分ではない。
ただ、生まれる前に定められた運命の通りに生きているだけの、思考する個別体である。
その自分が、死のうが生きようが、もうどうでもいいことだ。運命の尽きるまでは生きるし、定められた時にちゃんと死ぬだろう。
これが悟りの実際である。

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角砂糖は菓子の代わりにはならないけど

今朝の(一つ前の)記事が少しブルーな内容なので、気分を変えるためにもう一つ投稿する。
角砂糖はなぜグラニュー糖や上白糖、あるいはコーヒーシュガーなどよりもコーヒーや紅茶に入れておいしいのか、という疑問を解くためにネットを調べているうちに、テレビの「物食い番組」でのボキャブラリーの貧困さを批判したスレッドにぶつかり、ちょっと面白いので転載する。
多分、「2ちゃんねる」派生サイトだろうと思うが、よくわからないサイトからの転載である。
テレビで物を食う番組の多さと、それを食った時の褒め言葉のワンパターンぶりには確かにうんざりするが、「甘みがあって美味しい」どころか、ただ大声で明後日の方向に向かって「うんま~い!」と叫ぶだけで通す芸能人も何人かいる。どちらも嫌だが、食事時に見る番組としては、そういう「物食い番組」は案外無難なのだよな。無芸芸人のおしゃべりの不快感とは別に、うまそうな料理が画面に出ているだけで、自分の食っている食事の貧弱さが精神的に緩和されるのかもしれん。
美味さの表現については、1番の意見に賛成だが、8番15番の反論ももっともである。テレビ放映の限られた時間の制約もあるが、味を言葉で表現するには、もともと優れた才能が必要なのだ。東海林さだおのエッセイがその点では最高だが、それもどちらかというと味よりは食感を微分的に表現する才能である。グルメブームの走りであった漫画「美味しんぼ」の中の表現にしても、味そのものがうまく表現されているかどうかは疑問だ。「まったり」などは有名だが、これも食感だ。
結局、味を表現するなら「甘くて美味い」「辛いけど美味い」「苦いけど美味い」「酸っぱいけど美味い」とするのが本当は正解なのだろう。なぜなら、7番が言うように、「美味い」とはもともと「甘い」が転化した言葉であり、どの世界でも甘いと美味いは最初は同義であったからだ。それは、昔は甘さが希少で貴重なものだったからである。
素材の持つ味は、それぞれにおいしさがあるが、菓子などは最初から甘さがその本質的な味だ。だから、22番などに書かれたように、菓子などが「甘くなくておいしい」というのこそトンマの表現であり、「甘さは控えめで、味わいがあっておいしいです」と言うくらいの言語能力の無い女の子に食べ物レポーターをさせるべきではない。


(以下引用)

1 :名無しさん:2000/10/27(金) 16:02
テレビの中途半端な(?)グルメ番組でよく聞くセリフ「甘味があって
美味しいですねー」ってどう思います? ナントカ産キャベツ食べて
「甘くて美味しい」、肉食って「甘味があって美味しい」、果ては、明石
の塩舐めて「甘味があるんだよー」。「美味しい」を構成するのは甘味だけか?あん?
そんなに甘いのが好きなら角砂糖でも食ってやがれ! と思うのは私だけでしょうか?
2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/27(金) 16:11
正直な意見じゃないの?「甘味があって美味しい」
甘いのが好きっていう問題じゃないと思うが。
3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/27(金) 16:17
1は、砂糖の甘さしか知らんのか?
4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/27(金) 16:31
キャベツでもお米でも肉でも、噛んでると甘味が出てくるもんだよ。
アイスやチョコみたいに甘いもん食って「甘い」って言うのは当たり前だけど、
「味」はそんな単純なもんじゃないってことじゃないの。
今晩早速、ごはんを30回くらい噛んでみなよ。
5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/27(金) 16:32
「甘みのある野菜」はうまいとおもうがね。
6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/27(金) 16:34
素材そのものの味を知らんのか?>1
7 :ばかぐるめくん:2000/10/27(金) 17:46
日本のように食生活が貧しく、人民の味覚が未発達な国において
は、食べ物の「甘味」には絶対的な価値があるとされています。
貧者の食事における至上目的はカロリーの確保であり、甘さ、辛さ、
酸っぱさ、苦さ…など数ある味覚の構成要素の中でも、満腹感の象
徴である「甘さ」に対して唯一独特のポジションが与えられているの
は当然のことであります。
つまり「甘ければ甘いほどおいしい」わけです。
たしかに「甘すぎて不味い」という場合もあるにはあるのですが、
「美味しい」が「不味い」に転じる境界線が、「辛すぎて不味い」や
「酸っぱすぎて不味い」に比べて極端に高いところに置かれているの
です。

アジアの発展途上国の人が、茶に砂糖をドバドバいれて「美味し
く」して飲む人のは貧しさの象徴と考えられていますが、なあに、
日本人の味覚だって、50年前からなんにも変わっちゃいないのですよ。
相変わらず、いちばんよく売れている缶飲料は、UCCのベトベト
砂糖入り缶コーヒーなんですねー。
8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/27(金) 18:06
紋切り型の表現にウンザリという意味なら、1にちょっとだけ同感。
キャベツの甘み、肉や塩の甘み、
「甘み」といってもそれぞれ違うもんね。
ただ「甘み」以外にいい表現って難しいし、
表現にこだわる余り長々語られてもなんかイヤ。
抽象的でわかりづらいよりは、「甘み」の方がよっぽどいいよー。

「角砂糖食っとけ」ってちょっと笑った。
9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/27(金) 23:43
馬鹿リポーターが肉食ったときの台詞「やわらか~い」が嫌。
お前等入れ歯か?
12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 00:12
そんな番組見なければいいのに。
当然自分は見てないので、1の言っている事が全然わからん。
13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 00:15
あと似たようなのに、柔らかいというのもありますね。
「このお肉、やわらか~い!」
14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 00:20
常套句としては、「スープに絡まりやすい縮れ麺」てのがなんかイヤ。
なんとなくだけど。
あとソムリエの表現が全部イヤ。
「秋の森のような、爽やかでいてやや乾いた感じの香り」とか。
長くて訳わからん。尻がかゆくなる。
イメージを喚起するのに、必ずしも語彙の多さが必要なわけではないと思う。
(テレビの「甘みがあって」とかは安易かなと思うけど、
 「甘み」と表現すること自体に文句はないです)
15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 00:38
では、逆に1がリポーターになったとして、
限られた時間の中でどう表現するんだ?
出来ない事を偉そうに言うな。
「甘みがあって美味しい」というのは、一般に分かりやすく
限られた時間で伝える表現としては良いと思う。違うか?
16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 03:32
>日本のように食生活が貧しく、人民の味覚が未発達な国において
British food is the most horrible in the world!
17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 03:38
「甘味があって云々」は確かにいまや常套句で、かえって不快になるほど多用されてるけど、
15の言うように他の表現がむずかしい。
「味に奥行きがある」とか「しゃっきりポン」とか言っても見てる側は
わかるようでわからんしな。
18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 03:38
貴重な食材とかを「鶏肉みたいでおいしい」とかいう表現するのは
なんだかなーと思う。そんなら鶏肉食べればいいやと思う。
19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 05:25
「コクがある」って言葉も連発するよね。
よく聞く単語だけど、みんな雰囲気で使ってるって感じ。
キチンと説明して欲しいところだけどね。

ほんと、こんな曖昧な言葉もないよなぁ。
22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/28(土) 16:11
なぜか最初から甘いとわかっているもの(ケーキとかチョコレートとか)に
対しては、「甘くなくって美味しい」というコメントが出てきますね。

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関東の水源汚染

「誠天調書」から転載。
例の利根川水系の浄水場取水停止事件である。下記記事を見れば分かるように、利根川上流の高濃度放射能汚染土壌が春先の雪解け水で一気に川に流れ込み、とんでもない数値になったので、それを隠蔽するために「上流の工場がホルムアルデヒドを流した」、というでっち上げをしたようだ。もちろん、その工場の経営者には大金が渡されたのだろう。もともと東電の身内のような人物らしいし。
と言うわけで、放射能に関係する、という点では私が前に書いた推測は完全な間違いではないが、放射能が触媒的に働いて塩素などからアルデヒドができたのではなく、ただの放射能汚染隠しであった。確か「日刊ゲンダイ」電子版がそういう推測記事を書いていたかな。
「ただの放射能汚染隠し」などと気楽そうに書いたのは、もはや誰も放射能汚染を本気で心配してなどいない(というよりあきらめているのだろうが)ことへの皮肉だ。私にしても現地から離れた場所で何を言っても、外野席の無責任な評論にしか聞こえないだろうが、放射能汚染食品が全国に出回っているのは確実だろうから、どこに住んでいても安全なことはないのである。
やはり、我々はみな「風が吹いたら」の老夫婦のように、ゆっくりと死んでいくしかないのかもしれない。もっとも、福島第四原発の状況は危機的なものだという話もあり、「ゆっくりと」ではなくなる可能性もあるのだが。まあ、こうなったら御用学者の誰かが言ったように「少量の放射能は体にいい」と信じて生きるほうが精神衛生的にはいいのかもしれない。(「大量の放射能なら?」まあ、それは考えないわけだ)


(以下引用)

https://twitter.com/lokomama1/status/209987322802999297
ホルムアルデヒド事件、「政府規模での隠蔽」があった
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/1d1b0ad129d7bb3124c97b573f9f7153
何となく報道をみて「おわった」と思っている方も多いだろうが、
総理官邸、内閣官房、厚生労働省、国土交通省、東京電力が絡む
壮大な「隠蔽工作」が行われていた。

さて関東大断水、
検出されたホルムアルデヒド前駆物質の特定からその流出ルートまで、
極めて異例のスピード解決・・・
この件の情報流出経緯には、大きな違和感を覚えて いろいろ調べていたのですが、
DOWAの背景と、先生からの高濃度放射性物質検出の情報で
ようやく全ての辻褄が合いました。
 
正直はじめは、「ここまでやるのか!?」と驚きましたが、
嘘で固められた原子力政策を考えれば この位はあたりまえ、
やはりこの国は依然として戦時下にあるのだという現実を再確認しました。
また盛大な欺瞞工作とスピン報道でしたね。

一連の騒動の核心はもちろん、
原発稼働ゼロの微妙なこの時期に、
”いかに放射能にスポットを当てずに済ませるか”
という点での 利根川水系の放射性物質(今回はおそらくセシウム)による高度汚染 の情報の封じ込め、
それに伴う浄水場の取水制限でしょう。

これが東電、政府、マスコミが目指した最終ゴールです。

今回の本当の舞台は関東の水がめ、矢木沢ダム(奥利根湖)です。
広大な原生紅葉樹林を水源に持つ人造湖で、
釣り人からは“日本のカナダ(!?)”などと呼ばれて親しまれています。

しかしその一方、早川マップを見ても判るように、
周囲はセシウムホットスポットの山々に囲まれています。

秋の紅葉~落葉により、セシウムをたっぷり付着させた落ち葉は、
さまざまルートで大量に湖に入り、矢木沢ダム湖の底に蓄積されているはずです。
 
実際、湖底の泥からセシウム2900bq/kgを検出と発表されてますが、
個人的には そんな生易しいものではないと思ってます。

なるほどね、釣りをしている人 ならばこその視点でしたね。
矢木沢ダムの水位、放流量など公式データを2005年まで遡って調べてみました。
 
基本的に、ダムは水を溜めてナンボであり
ダムは通常、冬季や夏場の渇水期、豪雨などのイレギュラーな事態を除いて、
年間を通じて貯水率90~95%を目標に水を溜め込み、
それを超えると一気に放流して目標値まで水位を戻す…を繰り返しています。
 
しかし、今年はそのパターンに大きな変化が見られました。
この春、雪解けに水の流れ込みは3月下旬から始まりました。
それまで40%程だった貯水量も約1ヶ月で ほぼ満水となり、
4月26日からは下流への放流が開始されます。
 
ところが通常であれば、水位を下げるため“一気に”放流するところなのですが、
今年に限って、放流量を93立方m/分にぴったり固定した定量放流を始めたのです。
こんな放流方法は前代未聞です(6年間限定、とのことですが)。
  
放流量を変える時も、少しずつ、数時間は間隔を開けてから行っており、
きわめて慎重に放流量をコントロールしている様子が伝わります。
まるで大量放流を恐れるかのように…。
 
何とか99%台に維持された貯水率ですが、
降雨の影響で5月3日からじわじわと上昇を続け、ついに100%を突破します。
これも、極めて異例で危険な事態のはずなのに、
相変わらず放流量は93立方m/分に固定されたまま、
当然、水位はさらに上昇を続けます。
 
貯水率が104%を越えた5月5日朝9時、耐えきれずに放流量を増やしますが(200立方m/分に固定…)、
まる1日後に貯水率が99%まで下がると、すぐ95立方m/分に戻してしまいました。
 
5月7日22時、放流を一時中断、以降は水位に関係なく、
10-15時間間隔で放流と停止を繰り返すサイクル放流に切り替わりました。
この方式も異例です。

さて、ここでホルムアルデヒド関連の時系列を再確認しておきましょう。
 
5月15日:春日部で検出
5月17日:埼玉県から群馬水道局へ連絡
5月18日:埼玉行田浄水場で取水停止、千葉上花輪、北千葉浄水場取水停止
5月19日5時:千葉の取水制限解除、
   同14時(読売):原因をヘキサメチレンテトラミンに特定、ルートも烏川に絞られると報道。

5月21日18時(NHK):汚染源、源因物質は依然特定できず。
5月22日:埼玉県ヘキサ‥に絞り取扱い工場調査を開始
5月24日:厚労省、正式にヘキサ‥に特定、流出量も推定
5月25日:DOWAハイテックが廃液処理を産廃業者に依頼、それが烏川に流出したことが判明

DOWAと産廃業者は過去に取引関係にはなかったそうですが
今年5月になって初契約、5月10日に問題の廃液が引き渡されています。
そして、数日以内に処理され、烏川に放流された模様です。
慌ただしいですね・・・。 この辺りは後述に。

矢木沢ダムに話しを戻します。
 
5月16日9時、
サイクル放流から再び定量放流に戻すが、5月17日21時放流を一時停止します。
 
5月18日13時、
雨によ流入増加で貯水率が上昇、またまた93立方m/分で定量放流を開始、
だんだん下流が騒がしくなってきました。
 
同23時、
下流の薗原ダムが放流を開始、わずか17時間で貯水率を94%から23%まで減らします。
 
やや遅れて下久保ダム、渡瀬遊水池も放流開始、
ホルムアルデヒド希釈のため利根川水系の流量を倍増させたとアナウンスされました。
それに呼応して満水の矢木沢ダムも大放流を開始……しません。
  
矢木沢ダムが放流量を増やし始めるのは5月19日14時、
最終的に放流量240立方m/分、貯水率96.2%で5月20日5時、放流は一度止まります。
 
5月21日4時、ついに矢木沢ダムが本気モードで放流を始めました。
翌日22時までぶっ通し!、貯水率を76.3%まで落としてようやく静かになりました。
 
私が昔よく釣りに行った中禅寺湖では、
例年5月上旬からターンオーバーが始まり約1ヶ月続きます。
より標高の低い矢木沢ダムでは、おそらく4月下旬頃からだと思いますが、
なにせ道路の開通=解禁なので、私たちには確認出来ません。
ちなみに、今年の奥利根湖(矢木沢ダム)の解禁は5月11日でした。
 
利根川ダム管理事務所によれば、
今年は例年より融雪が遅れ4月中旬以降本格化した、
とあります。
気象データでも、4月10日頃から最高気温が15℃を越える日が続き、
それに比例して矢木沢ダムへの雪代の流入も増えています。
雪代は冷たいため、当初は湖の表層に留まりますが、
表水温の上昇に伴って徐々に深いところまで流れ込むようになります。
ターンオーバーの始まりです。
 
4月22.23日にまとまった雨が降り、24.25日には晴天で20℃まで気温が上昇、
おまけに24-26日までは連日10m以上の強風、間違いなくここですね。
汚染された湖底の泥と、やはり汚染された落ち葉で濾過された雪解け水…
 
4月26日には
間違いなく矢木沢ダムの湖水は強烈なセシウムシェイクになっていたはずです。
(さらに5月4-5日の豪雨と、5-6日の台風並みの強風はトドメだったでしょうが…)
 
矢木沢ダム周辺の汚染は周知の事実ですから、
定期的な水質チェックはしていたはず。
ダム関係者はともかく、
報告を受けた東電や役人連中はさぞ驚いたと思います。
(湖沼学の基礎知識なぞ持ち合わせていないでしょうからね)。
運悪く、同時期に矢木沢ダムは満水となりました。
安全のために湖水を放流しなくてはなりません。
 
苦肉の策が、例の定量放流です。
あわよくば下流のダム放流で希釈され、うまく誤魔化せるかもしれない…。
流量を変えたり、間歇的に放流したり、試行錯誤の跡が見られますが、
その後のホルムアルデヒド騒ぎからすると、
それだけでは難しいと判断されたのだと思います。
 
ダムは満水、
もし集中豪雨でも起きれば緊急放流しなければならないが、
そうなったら水質検査をクリアできず
“放射性物質”を理由に取水制限しなくてはならなくなる…かも。
それだけは絶に対困る!
 
・・・しかし、頭のいい奴がおりました。
 
『有毒物質を理由に浄水場を止めてるスキに、
 他のダムと併せて一気に矢木沢ダムを放流すれば、
 安全なレベルまで水位を落せないか?(実際は厳密にタイムラグを計算してですが)』
 
もしかしたら、このシナリオは予め用意されていたのかも知れませんが、
実際に作戦を発動するには如何せん時間が足りません。
本来なら、自分達の足跡を残さない、きれいな仕込みでいきたいでしょうが、
それは やはり無理でした。

で 発覚して話が大きくなった訳で、
仕方なく 過去に不祥事を起こした身内 を利用して
いつも通りの手順での情報操作を使います。 

それがヘキサメチレンテトラミンとDOWAハイテック。
会長が内閣参与で経団連理事、東電の経営・財務調査委員
なんて分かりやすいのでしょう。
 

原子力ムラの頂点のひとつ、読売新聞のフライング記事も味わい深いです。
高崎金属工業に関しては、嵌められたとも思いますが、
借金で首が回らなくなっている可能性もアリます。
 
かくして、
“日本の”水質基準を“わずかに”越えるホルムアルデヒド“生成”を理由に、
複数の浄水場を閉鎖、まんまと矢木沢ダムの放流が成功しました。

ホルムアルデヒド検出についてのニュースで、社名が出ましたね。
埼玉県本庄市の金属加工メーカー「DOWAハイテック」は、
DOWAホールディングスの子会社のようです。
DOWAホールディングス代表取締役会長について調べてみました。

Wikipediaより
吉川 廣和(よしかわ ひろかず、1942年 - )は日本の実業家。群馬県生まれ。
DOWAホールディングス代表取締役会長兼CEO。内閣府参与。
『吉』の字は正確には上の『士』が『土』。

来歴

群馬県立高崎高等学校を経て、1966年、東京大学教育学部を卒業後、同和鉱業に入社。同社新素材本部長、常務取締役、代表取締役副社長等を経て、2002年、代表取締役社長に就任。2006年、後任に河野正樹を指名し、自身は会長に就任。2010年3月、行政刷新会議民間委員に就任(稲盛和夫の後任)。2011年5月、政府の東京電力に関する経営・財務調査委員会委員に就任。

内閣府参与、日本鉱業協会会長、日本銅センター会長、日本経団連理事、各種政府審議会委員なども務める。

…政府の東京電力に関する経営・財務調査委員会委員、だそうですが…。

原因物質のヘキサメチレンテトラミン(HMT)を流したとされる
産廃処理会社「高崎金属工業」の赤穂好男社長は
「HMTが入っていたとは聞いていない。知っていれば処理を断った」
と語った、とのこと。

DOWA社とは今回が初めての取引。
赤穂社長らによると、高崎金属工業の設備ではHMTの処理は出来ないが、
廃液受け入れ前に、運搬会社とDOWA社は設備を確認した、
ということです。

DOWA社とは今回初めて取引…。ますます怪しいです。

もし、放射能汚染を隠すためだったとしたら、
それが明るみに出れば。

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木星の時代が来るか?

工藤明彦という人のブログから転載。占星術を趣味か仕事にしている人のようだが、この記事は占星術とは無関係である。なかなか面白いので転載する。
この前の金星の太陽表面通過が占星術的にどのような意味があるのか知りたくて調べているうちに行き当たったブログである。

下記記事とはまったく関係ないが、占星術の話をする。
私は「星座」を中心とした占星術はまったく信じていないが、宇宙の動きが地球上の人類全体の運命に関係するというのは、面白い考えだと思っている。
西欧の魔法的秘密結社「ローゼンクロイツ」の思想では、太陽系の星々に次の数字が与えられている。
1 土星
2 水星
3 火星
4 太陽
5 金星
6 木星
7 月
である。これらは4の太陽を中心に逆時計回りに並べられる。
したがって、順番的には5の金星の次に来るのは6の木星だ。これは「誠実、正直、保護、拡大、発展」などを表す吉星である。つまり、金星が太陽面を通過したというのは、金星の時代が終わって木星の時代が来る、ということで、金星の象徴する「恋愛、性欲、虚飾、華美、軽佻浮薄」といった20世紀後半の特徴は衰退し、自然で質朴、温和なものが好まれるようになるのではないかと、私は勝手に想像しているのである。
ついでに言うと、金星の前の時代が(4の太陽は中心点なので飛ばすのだから)火星の時代であり、これが戦争の星であること、20世紀前半が戦争の時代であったことは言うまでもないだろう。
なお、この考察は「In deep」中の記事を参考にした。
蛇足だが、少し前に、金星と木星が並んで観測されたそうである。これは金星と木星の交代を意味してはいないだろうか。


(以下引用)


日本の「タブー」
テーマ:西洋占星術

2012年05月08日 11時29分17秒
今日は占星術には直接関係のない記事になります。




昨日久しぶりに新宿へ行き、本とDVDを数点買ってきました。その中の1冊が







川端幹人『タブーの正体!』(ちくま新書)




――― という本です。







「タブー」に関しては以前から関心があり、何冊か読んではいましたが、この本も面白く、昨夜0時に少し読んでみようとページを開いたのですが、3時間かけて一気に読んでしまい、今日は少々寝不足気味です。







この本の主旨は、経営的に追いつめられているマスコミが、「権力者」に対して批判できなくなっている、ということです。







「権力者」には、




①.右翼などの「暴力」を武器とするもの。

②.政治や官僚などの「権力」を武器とするもの。

③.大会社や大手プロダクション、巨大宗教団体などの「経済」を武器とするもの。




などに区分され、それぞれ多くの実例を実名で記しています。










私が記憶しているのは、2001年、SMAPの稲垣吾郎が道路交通法違反と公務執行妨害で逮捕されたとき、講談社系新聞が通常逮捕された容疑者に使う「○○容疑者」という呼び方ではなく「稲垣メンバー」と記していたことです。この時の違和感は今も覚えています。この本が指摘しているように「ジャニーズ事務所に遠慮した」ということなのでしょう。







このような「相手が誰であるかによって態度を変える」ことはマスコミでは常態になっています。マスコミにも事情があるのですが、この本を読むと事情は相当深刻なものです。







この本の著者はスキャンダル雑誌として有名だった『噂の真相』の副編集長だった方です。この雑誌については問題もあったでしょうが、少なくとも、『タブーの正体!』に関して言えば大変よく整理され、具体的に書かれています。「タブー」についての本をまだ読まれていない方には特にお薦めします。電力会社とマスコミの関係についても言及しています。俗に言う「面白い本」ではありませんが、「社会の構造」を知るためには非常に有効な1冊です。
















私は占星術を通して自己認識することの大切さに言及してきましたが、自己認識は「自分のことだけ」に集中して完結するものではありません。多くの人々の生き方を見て、政治、とりわけ社会のあり方を正しく認識することも「自己認識」の要件です。













私が常々違和感を感じているものに、何か事件がおこるとすぐに「集団下校」することです。暴力団の発砲があったといって集団下校し、脱獄囚が出たといっては集団下校する。しかし、そうしなければ子供たちが危険なのでしょうか? 「何かあったら」と言う人もいますが、一体「何がある」というのでしょう。「何かあった」ためしがあるでしょうか? もちろん「万が一」ということはありますが、そんな気が遠くなるような確率を心配するのなら、登校自体やめていまわなくてはならないでしょう。暴力団からの被害に遭う確率より車による被害のほうがよっぽど高いのですから。




いったい誰が「集団下校」を命じるのでしょうか。もちろん「官僚」です。彼らは「万が一の時の責任」を回避するために、こうしたナンセンスなことをするのです。










もう1つどうにかならないものかと感じるのは「テレビのニュース」がどの局も「金太郎飴」のように同じことです。夕方のニュースを見ればどの局も少し大きな事件があればそのことを大きく報道し、あとは「時間つぶし」のグルメコーナー。チャンネルを回すたびに「ゲップ」が出そうになります。けれど、ニュースソースは広い日本、まだまだあるはずです。本当はもっともっと深刻で重要な問題があるにもかかわらず「権力者」を恐れて報道しません。そして相手が弱い立場の人間や会社だと知ると「これでもか、これでもか」とばかりに叩きつづける・・・。







私たちはこうした非常に問題のある社会に生きているのです。食べることにも医療にも基本的に心配のいらない先進国で、都会を歩いていると流行があり、一見明るい印象も受けますが、実は見えないところで「危険」が進行しているのです。













昨日は東京都庁に免許更新で行ったのですが、西新宿にはこ高層ビルだらけです。そのビル群を見ながら感じました。誰がこうした光景を望んだのでしょうか? こうした高層ビルが人間の幸福に寄与しているのでしょうか? 高層ビルは立ちつづけるけれど、私たち1人ひとりは人間として悪戦苦闘がつづくばかりです。もっと他にお金の遣いかたがあったのでは? と感じてしまうのです。










最後に一言。大企業に勤務する皆さん。自分も資本主義発展のために貢献しているのだという感触を持っていたら間違いですよ。私もごく若い頃そう感じた時期もありましたが、それは間違いでした。所詮、サラリーマンは「捨て駒」です。「権力者のための道具」にすぎません。










今日は占星術に関係のない記事になったことをお詫びします。でも、前から書きたかったんです。書けて少しスッキリしました(笑)。










読んでいただいてありがとうございます。


















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何も言わなければ自分の馬鹿さ加減を隠していられるのに

だいぶ前からネット上でちょくちょく聞くのが、この「池田香代子」という名前だが、何をしている人なのか、どういう思想の持ち主なのか、さっぱり分からなかった。池田理代子なら「ベルバラ」で有名な漫画家だけどね。池田カバ子なんて人もいたな。(名前の字は忘れた。河馬子ではなかったと思う)そのカバ子と理代子を混ぜたような香代子だから、最初から売りやすい名前だったわけだ。
で、まあ、この女はブログなどで有名な人なのだろうが、同じく池田の信夫なんて馬鹿も有名と言えば有名で、ブログでは右っぽい人は急速に売れるという定理があるから、この人も右かな、と思っていたら、案の定、「現体制擁護派・死守派」つまり、右のようだ。というのは、小沢を叩く人は現状(既得権体制)が変わることを拒否し、そのためには検察の違法行為も擁護しようという連中だからだ。私はそれを右と言っているわけだ。だから私は多分、彼らが言うところの「左巻き」に属することになる。もっとも日本の文化的伝統を尊重し、守ることが右なら、私は右だ。
前置きが長くなった。
下記記事はその池田香代子のツィッター上の発言で、その馬鹿さかげんがよく分かる発言である。まあ、私もよく馬鹿発言はするから他人のことは言えないけど。
もしかして彼女が大学の先生か何かだとしたら、ツィッターやブログはやめた方がいい。「幣履」(正しくは「弊履」)だとか「未だに」(正しくは「今だに」。「未だに」は否定語を伴う時に使う。辞書などでも間違って書かれたりしている)など、漢字さえちゃんと使えないなら文章は書かない方がいい。
書かれた内容の馬鹿さ加減については言うまでもないだろう。壷井さんという人のコメントで十分だ。(この人もつられて「幣履」と書いているが)
この池田とやらの発言は山科恭介のブログで知った。


池田香代子‏@ikeda_kayoko


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政権とったら政権移行チームと国家戦略室を発足させるって、私、民主党サンから約束してもらってた気がするけど、小沢サンはこの2つとも蹴散らしたんでしょ。この方が政局を動かしてもその後の政治は理念など幣履のごとくに捨て去るとは明白なのに、未だに期待する向きは理解できないんですよね



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4 6月壺井須美子‏@hivere

蹴散らしたのが小沢さん?なんで?おかしいよ。蹴散らしたのは西松事件をでっち上げて、小沢総理を潰した検察と、政権交代を阻みたかった勢力でしょ。小沢さんが政治理念を幣履のごとくに捨て去ることが明白だと、何故言えるのですか?何か根拠でも?@ikeda_kayoko

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悪魔曰く「お楽しみはこれからさ」

「暗黒夜考」に引用された記事の一部を転載。
福島原発事故が起こった時に、最初に私が考えたのも下記記事と同じことだった。日本の東半分は居住不可能になるのではないかということだ。だが、表面上は世の中は平静さを保ち、西に避難する人も少ない。SF映画のようなパニック状態にならないのはいいことだが、しかし福島原発は、まだこれから被害が拡大する可能性は高いようなのである。
今でさえ放射能は拡散し続けているが、「ただちには」被害はないと政府が言うから人々は避難しないだけだ。あるいは、放射能被害はすでに覚悟の上で福島やその周辺県で暮らしている人も多いだろう。「どうせ寿命が5年か10年縮まるだけさ。今からよそに行って仕事を探し、見知らぬ人の間で生活を始める苦労より、寿命が縮まる方がいい」ということだ。実際、私ならそう考える。政府もそれを見越しているから放射能被害の補償など、まったくやる気はない。いざとなれば「逃げなかったあんたが悪い」と言えばいいわけだ。行くも地獄、止まるも地獄、という状況だ。裁判沙汰になれば、庶民が政府に勝てるわけがない。東電はいわば政府と一体だから、東電を告訴しても無駄である。
福島原発事故は、日本という国家の正体をあぶりだす効果はあったが、それでも国民がほとんど騒ぎもしない、というのは他の国から見れば信じられないだろう。まあ、こんな事を言うこと自体が「放射脳」ですか、そうですか。


(以下引用)


○東京も居住不可能に

米国スリーマイル島の原発事故の調査に参加した経験もある原子力技術者のアーニー・ガンダーセン氏は、こう警告する。

「事故から1年以上が経過し、東電はようやく4号機に覆いをかけ、使用済み燃料を取り出すための準備に取り掛かっていますが、あまりに対応が遅すぎます。

4号機の燃料プールに問題が生じたら、チェルノブイリ以上の大惨事になることは確実です。そうなれば、周囲の広大な土地は居住不能になり、日本はその居住不可能エリアによって、北と南に大きく分断されてしまうでしょう」

〝列島分断〟---。これは決して大袈裟な表現ではない。実際、昨年3月の事故直後、近藤駿介・原子力委員会委員長が菅直人首相(当時)に対し秘かに提出したシミュレーションでは、福島第一が制御不能となり、4号機プールの燃料がすべて漏出した場合、

「半径170km以内は強制移住」

「同250km以内も避難の必要性」

との衝撃的な結論が示されていたことが明らかになっている。

福島第一から半径170kmというと、北から岩手・宮城・山形・新潟・群馬・栃木・茨城・千葉・埼玉までの、広範な土地が含まれる。さらに250kmとなれば、東京・神奈川・山梨や、長野の一部なども避難区域となってしまう。事実上、なんと3000万~4000万人もの人が、自宅を捨てて逃げ出さねばならなくなるのだ。


○またしても甘い見通し

こうした恐るべきシナリオに対し、「そんなことは起こるはずがない」という根強い声がある。しかし、「あり得ない」と思っていたことが、一瞬にして現実のものとなる---それが、昨年の大震災と原発事故から我々が学んだことではなかったのか。

4号機の燃料プールには、使用済みと未使用のものを合わせ、1500本、400t以上の大量の燃料棒が置き去りになっている。

東京電力では、まず原子炉建屋に放射性物質飛散防止の巨大な覆いを被せた上で、プールに沈んでいるガレキを撤去、その後、来年末から燃料棒の取り出しを実施する予定としている。

しかし、それが予定通りに進むのか、現時点で誰も断言できない。

「プールの中には事故の影響で大量のガレキが沈んでおり、燃料棒が詰まった『燃料集合体』を吊り下げるラックなどが破損している可能性があります。また、水中に置いたまま、特殊な『キャスク』と呼ばれる容器に収めなければなりませんが、4号機の場合、燃料集合体が破損している恐れがあり、その場合は専用のキャスクを作り直さなければなりません」(京都大学原子炉実験所・小出裕章助教)

4号機のプール内には、大量のコンクリート片のほか、爆発で壊れて吹き飛んだ階段や通路・デッキなど大型の構造物までが落下したままになっている。しかも、それらは事故当初に冷却のため海水を投入した影響もあり、燃料集合体ともども、腐食して脆くなっている可能性がある。

高放射線量の環境で、まずはこうしたガレキを取り除くための設備を作り、安全かつ完全にガレキを除去し、その上でさらに、燃料棒の取り出し作業に取り掛かる・・・・・・それが至難の業だということは素人でも想像がつく。

「核燃料は、ただクレーンを作って引っ張り上げればいいというわけではありません。万が一、燃料棒が空気中に露出すれば、近寄った人間が即死するほどの放射線を発します」(前出・アルバレス氏)

たとえ完璧な設備状況であっても、細心の注意が必要な作業を、最悪の条件のもとで実行しなければならない。

「来年末に燃料棒の取り出しにかかるという東電の見通しは甘いのではないか」

と、アルバレス氏は語る。

しかも、この極度に困難な作業は、同時に「時間との勝負」なのだ。

前述のように、4号機は「震度6強」の地震まで耐えるとされている。だが、京都大学防災研究所の遠田晋次准教授の研究によれば、茨城・福島付近における東日本大震災の余震は、なんと「100年以上」続くことが予想されるという。

燃料棒取り出しに手間取り、4号機プールに燃料が残っている間に次なる巨大地震が起きたら、一撃で日本はおしまいだ。

「燃料プールが倒壊したり、水が漏れ出したりすれば、燃料棒の金属被覆(ジルコニウム)の温度が上がり、約800℃くらいで発火、火災が発生して大量の放射性物質を撒き散らします。これは大変深刻な事態で、4号機で火災が発生すれば、計算上チェルノブイリ事故の約10倍のセシウム137が撒き散らされることになる」(アルバレス氏)

いったんこの〝爆発的火災〟が発生したら、もはや完全にコントロール不可能となり、逃げ出す以外に方法はない。燃料棒の取り出し作業をすべて終えるには、最低10年、あるいはそれ以上の時間が必要とされるが、その間、一度のミスも許されないのだ。

もしも、作業中に再び大地震が起き、プールから大量の水が抜けて燃料が露出する事故が起きたら? 作業のために設置した重機が倒れ、プールや燃料集合体を破壊するようなことになったら? 地震や津波が二度と来ないという保証はなく、事故が起きる理由は無数に存在する・・・・・・。


○世界が怒っている

加えて、海外の複数の核専門家からは、NRC(米国原子力規制委員会)の調査などをもとに、〝予測不能な火災〟が起こる可能性まで指摘されている。

燃料棒やその集合体は、通常、核分裂が起きないよう緻密に計算され配置されている。だが、それが地震などで変化していた場合、無視できないレベルの崩壊熱が出続けたり、うまく冷却されなかったりすることで燃料が予想外の反応を始め、突発的に火災を引き起こす恐れがあるというのだ。


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