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国家と国際機関の上下関係の不思議

私はすべての「国際機関」は欧米の利益擁護組織ではないかと疑っているのだが、ICC(国際刑事裁判所)も同様である。なぜ国際機関が国内法よりも上位にあることになるのか、法学者の考えを聞きたいものである。そもそも、国際法というものの実効性や正当性さえ疑う学者もいたはずなのに、現在ではなし崩し的に国際機関が国内法よりも上位であるかのような扱いになりつつある。ところが、その「国際機関」は、誰がどのようにして作ったのか、どのようなメンバーが動かしているのか、あやしいものなのである。そのやってきたことを見れば、そのほとんどの場合が欧米の利益を優先し、たまに申し訳程度にそれ以外の国のための活動をする、というものである。
アムネスティ自体も私は疑っている。なぜ彼らは欧米以外の国での人権抑圧しか問題にせず(下記記事でも人権抑圧の事例としてアムネスティが挙げているのはすべて欧米以外である)、アメリカの「愛国者法」のような最大の人権抑圧を問題にしないのか。路上で警察が公然と人を射殺するアメリカやイギリスという国をなぜ告発しないのか。他国に侵略してその国民を殺害したフランスやイギリスをなぜ告発しないのか。その一事を見ただけで、私はアムネスティという組織の正体が見える気がする。

(以下アムネスティへのインタビューより引用)

-なぜカダフィ大佐が、リビア国内で裁判にかけられることはないのか?
一度ICCが事件捜査の開始を決定すると、国内裁判所はその事件を扱うことが許されません。さらに、ICCがカダフィ大佐に逮捕状を発行したので、リビアを含むすべての国がICCに全面的に協力しなければなりません。

-リビアの司法制度の何が問題なのか?
リビアの新たな指導者は、暴動が収束したのち直ちに、司法制度、警察その他枢要な機関をどのように改革するのか検討しなければなりません。以下は、緊急に改革が求められる事項です。
・リビアの刑法典は、集団虐殺、人道に対する罪、戦争犯罪、拷問、強制失踪などの国際法上の罪を明確に規定していない
・リビアの刑事訴訟法は、適切な法的保障措置を欠いている。とくに、本質的に政治的なものであると思われる事件に対して、それらの保障がない
・数十年の政治的干渉により、リビアの司法権の独立が損なわれている
・リビア法に存在する一定の法的保障措置が、治安部隊によって当然のように軽視されている。「国家に反逆した」事件を扱うため、2007年に並列の司法制度が創設された
・広範な違法行為に死刑が適用されている

-カダフィ大佐は死刑に処されるべきか?
死刑に処されるべきではありません。アムネスティ・インターナショナルは、たとえ犯した罪がいかに大きいものであろうと、いかなる場合においても死刑に反対しています。極刑は生存権を侵害するもので、究極に残酷であり、非人間的かつ品位を傷つける刑罰です。

-もし他国がカダフィ大佐に安全な避難場所を提供した場合、どうなるか?
非常に重大な罪を犯した人物を免責することは、国際法で禁じられています。万が一カダフィ大佐がリビアから逃亡するようなことがあれば、彼を早急に逮捕し、捜査のためICCに移送することをアムネスティは求めます。

-カダフィの免責は紛争の早期解決をもたらし、結果的に人命を救うことになるのでは?
そのような取引は国際法を蹂躙するもので、決して容認されません。被害者の裁判を受ける権利、真実を明らかにする権利、補償への権利を侵害することになります。重大な罪を犯し非難された者が、以後犯罪に加担しないことに同意するかわりに、刑務所から解放され自由になるのであれば、「説明責任」という概念が無意味なものになってしまいます。
犯罪者の免責は人権侵害を悪化させ紛争を長期化させることになる、と歴史は伝えています。コロンビア、コンゴ、ハイチや イスラエル/被占領パレスチナ地域でも、指導者が交代しても、犯罪加害者は罰せられることなく人権侵害は大規模になって続いています。チリ、アルゼンチン、リベリアやシエラレオネでは、重大な人権侵害への免責と恩赦がなされましたが、それらは機能していません。

-ICCはリビア、アフリカ問題への「欧米」の干渉の良い例なのでは?
ICCは国際機関であり、アフリカやリビアへの「欧米的」干渉ではありません。アフリカの32ヵ国を含む、世界の半数以上の国(116ヵ国)がICCの設立を定めたローマ規程を批准しています。さらに、現在23カ国が条約に署名しており、将来の批准が予想されています。昨今ですとチュニジアが2011年6月にICCに加入し、締約国となりました。リビア新政府も、国際刑事裁判所ローマ規程を即刻批准することが望まれています。
国連安全保障理事会がリビアの状況をICCに付託する決議を全会一致で採択した際には、西欧諸国のみならず、すべての大陸の理事国がこの動きを支持しました。

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政治家の悪口を言う前に、自分の持つ情報を疑え

「阿修羅」投稿記事より転載。辻元清美による菅総理評である。
マスコミやらネット論者やらは、政治家を揶揄し、軽視するのが好きだが、私は基本的に政治家になる人間は高い能力の持ち主だと思っている。その発言や一挙一動の些細な失敗を取り上げて笑い物にするのがマスコミの得意技であり、ネット論者はそれを真に受けて尻馬に乗る。
私も政治家を酷評したり悪口を言ったりすることはあるが、その対象は、はっきりと日本にとって害悪である人間のみである。その判断が正しいかと言われれば、常にそうであるはずはないが、あまり軽率な論評はしていないつもりだ。たとえば小泉、竹中の二人は日本という国を根底から破壊した極悪人だが、石原慎太郎はただの基地外オヤジだ。日本に与えた害悪の点ではレベルが違う。したがって、私は常に小泉竹中には「売国奴」の枕詞を使うが、石原はほとんど論評もしない。
辻元清美については、社民党を離党したことで私はかなり評価を下げたが、それには当人しか知らない事情もあるだろう。下記記事を見るかぎりでは、ちゃんとした見識も持っているようだ。まあ、ネット評論家の大半よりは上の人間だろう。菅総理も同様である。
相手の悪口を言えば、相手より自分は上だという錯覚に陥る。その快感があるから、他人の悪口を言うのはやめられない。それが、ネット評論家があれほど多い理由である。2チャンネルを見れば「無知なお前たちに俺様が教えてやる」という書き込みばかりだ。


(以下引用)



そして、話は「統治論」へと進んでいった。

 「一議員なら権力のチェックをすればいい。大臣は、時の政権の政策を実行すればいい。でも、総理大臣になったら『統治』をする。統治とは考え方が違う人、相反するイデオロギーを持つ人をも守ること。そして、やりたい仕事だけでなく、やりたくないことでも妥協しつつ利害関係を調整することなんです」

 しかし、野党、官僚、財界、そして党内の対立勢力……菅首相にとっては、いずれも闘うべき相手だった。

 「私ら市民運動から出てきた人間はね」。かみしめるように言葉を継ぐ。「何もないところから自分が動き回り、ものごとを形にしてきた。憲法を守るため、脱原発の理念を守るためなら命をかける。同じ志を持った仲間となら、それでいけるんです。でも、統治はそれだけではあかん。立場の違う人たちと、どう付き合うか。そこを訓練しておかないと、いざリーダーになった途端に立ち往生してしまう。菅さんも、そこに悩み続けたと思うんです」

 「菅直人」という総理大臣の出現は早過ぎたのか、遅過ぎたのか。

 「統治には2種類あると思うんですよ。一つは中曽根康弘元首相のように自らが引っ張る『強いおやじ型』。もう一つが、市民一人一人に社会に参加してもらう市民参加型です。こちらは、まず子育てやまちづくりで同じ考えを持った人が地域にいて、さらにそういう発想の地方議員が増えなければ安定しない。現実には自民党長期政権のもと、市民型統治は未成熟のまま今日まで来てしまった。菅さんの理想と首相としての行動が合致しなかったのは、そこにも原因があると思うんです」

 菅首相の政治決断で、是非は別にして歴史に残るものがあるとすれば、5月6日の「浜岡原発停止要請」、そして7月13日の「脱原発表明」が含まれることは間違いない。

 「原発事故直後、東電の報告を受けた菅さんが気にしていたのは『本当に情報は全部、おれに来ているのか。都合がいい情報しか上がってきていないのではないか』ということだった。同時に、最悪の事態を考えた。原子炉格納容器が爆発すれば東京がやられると。東京の人口すべてを避難させるすべはない。背筋に寒気を感じ、そのときに、地震が多く狭い土地で人がひしめき合うこの国では原発と共存するのは難しいと心底、思ったと。浜岡原発停止もその流れで、一つ一つものすごく考え抜いて決断している」

 「最小不幸社会の実現」との理念や関連の政策も、激しい「菅降ろし」にかき消されてしまった。

 「在任中の活動を歴史がどう評価するかは、後世の人々の判断に委ねたい」

 そう言い残し、菅首相は去ろうとしている。

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組合と御用組合



「阿修羅」のある記事についてのコメントが日本における労働組合についてのいい証言になっているので転載する。
労働組合=アカという発想で発言する馬鹿な人間はいまだに後を絶たないが、労働組合とは「働かなくても金を寄こせ」ではなく、「働いた分の金を正当に寄こせ」というものである。経営者の一部にはこれを前者だと見る者がおり、またネット論者の中にも自分が経営者になった気分でそう発言する者もいる。日本ではなぜか貧乏人のくせに共産主義や社会主義を憎悪する人間が多く、そういう人間はまた労働運動や労働組合を攻撃するものである。かつてアメリカで奴隷自身が奴隷制度を擁護する発言をしたようなものだ。もっとも、この「奴隷」は自分が奴隷であることにも気づいていないのだが。
しかし、組合運動自体にも問題はあり、それが「御用組合」という存在だ。労働者の生活や権利よりも会社の便宜や利益を優先させることを第一義とする組合で、しばしばそういう御用組合の幹部から会社幹部へと出世していくわけだ。そういう連中の発言は常に、「会社あってこその会社員だ。会社が潰れたらどうなる」というものだが、そうした会社優先主義によって労働分配率はどんどん低下し、会社は空前の内部留保を貯え、株主や会社役員は高配当や高所得を手に入れる一方で会社員の給与は低水準のままに抑えられてきたのはご存じの通りである。そして、庶民全体の経済水準が低下したために日本の消費活動が停滞し、日本が慢性的デフレ状態にあることは、これまで何度も書いてきた通りである。
組合批判者が攻撃する「組合」は、御用組合にすぎないことが多い。もしも労働者の権利を守ること自体を否定するような論者がいたら、ただの阿呆である。


(以下引用)


04. 2011年9月03日 03:53:19: StnhJjyMPw
電力会社の労働組合は、御用組合。経営者、支配階級の犬だ。最近では、このような左翼的表現を使う人もいなくなったので、あえて使用した。かつて日本の労働団体が総評、同盟と分かれていた時代。電力労連は同盟の有力単産であり、原子力発電を推進する民社党の支持母体であった。民社党は、CIAが対日工作でつくらせた政党で、社会党を分裂させて資金を援助して1960年に設立した。
電力会社にも原子力発電に反対する勢力はあったが、彼らは巧妙な戦術で次々と会社から追放された。かつて当方の友人だった人物の父親もそうで、どこどこの所長をつとめ、結構いい身分だったという。このまま行けば出世コースで人生、安泰と言うところであった。ところが、何を誤ったのか、突然ある電力会社を自分からやめてしまい、中小企業に転職した。1970年代前半のことだ。その人物は現在亡くなっているが、日本共産党の支持者であった。彼は当時から原子力発電に反対する日本共産党の方針に賛同し、会社の方針に反して個人的に応援していた。
それでいろいろあったらしい。会社は原子力発電を推進する立場で、労働組合もそうであった。原子力発電に反対する少数派の組合は、会社の不当労働行為で弱体化が進み、そのあと消滅したそうだが、原子力発電容認に転向できなかった者は、会社にいられなくなりやめていったそうだ。そして御用組合だけになった。それから総評、同盟は合併し連合になったが、同盟が主導権を握ったと言う。これはつまり、労働界が原子力発電を推進する側にあることを意味する。
がんばろう日本ではない。暗黒日本。こちらが日本に相応しい。反対派を粛清し、やりたい放題の支配階級の犬・御用組合。だが、彼らに待っていたのは福島第一原発事故。マスゴミは隠蔽しているが、事態はますます悪化している。反対派がブレーキをかけていたのに、そのブレーキがなくなってしまえば暴走が始まる。まるで戦前の軍部の暴走と同じだ。
暴走した結果、日本中に54基もの発電用原子炉が建設された。研究用を含めると、いくつあるやら。これらのうち、4基が潰れただけでこんなのだから、このまま行けば日本どころか世界が危ない。

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略奪競争社会から平和共存・共生社会へ

「和田秀樹ブログ」より転載。
念のために政経用語のおさらいをしておくと、

社会主義:資本主義を批判し、生産手段の社会的所有に基づいて、人間の平等を可能にする未来社会の建設をめざす理論と運動のこと。(山川出版「政治経済用語集」より)
共産主義:資本主義社会をこえ、生産手段の共有と生産力の高度化により、階級も搾取もない理想社会の実現をめざす思想。(山川出版「倫理用語集」より)

とあり、ほとんど区別がつかない。それどころか、山川出版の政経用語集には、「共産主義」の説明すらない。(2007年版である)
そこで、国語辞典に頼ると、「共産」とは「財産を共有すること」とある。(角川「最新国語辞典」による)実は、この国語辞書にある「共産」が、一番の問題点なのである。要するに、純粋な共産主義とは「私有財産を認めない」ものなのだ。したがって、現実的には実現不可能な思想であると言っていい。旧ソ連も中国もキューバも「社会主義国」であって「共産主義国」ではない。ただし、社会主義の理想とする「人間の平等」は、財産の平等も念頭にあるわけだから、いわば共産主義は社会主義のイデアのようなもの、社会主義は共産主義の現実形態と言えるだろう。
簡単に言えば、「生産手段の共有」までが社会主義、「財産の共有」まで行けば共産主義、という話になるかと思う。
これも山川出版の「倫理用語集」からの引用だが、「資本主義社会」の説明の中に、「資本主義は人びとに自由を保障するが、その自由の結果として、富者はいっそう富者になるが、貧者は貧苦の状態から脱却できず、社会経済的な不平等を生む。これは資本主義社会の欠陥とされ、19世紀末には、その克服が社会的課題となった。」とある。
その解決方法の一つが、国家による労働者の保護であり、労働組合や労働運動を国家が保障することであった。これによって労働者の生活水準はどんどん向上していったのである。それが20世紀後半にサッチャー、レーガンなどによって(当然、その背後に大資本家の姿があるわけだ。)先進国ではほとんど骨抜き状態になり、それとともに貧富の格差が巨大なものになっていったのはご存じの通りだ。つまり、世界は再び19世紀末にまで後戻りしてしまったのである。

私がしばしば自分を社会主義者だと言うのは、資本主義における「自由」とは強者の自由でしかなく、資本家が自らその欲望に歯止めをかけることはないと思うからだ。社会的弱者の立場に立てば、そうした「強者の自由」を無制限に認める社会は悪の社会であるとしか言えない。そして、庶民の大半は自分が社会的弱者であるにもかかわらずただ「自由主義」という名前の響きの良さだけでそれを支持しているのである。
前回引用した船井幸夫氏の予感によれば、この「残酷な資本主義」「歯止めの無い欲望肯定社会」は転機にきており、人々の多くは、多少は生活水準が落ちてもすべての人が幸福に暮らせる社会を望むようになってきているようだ。「社会主義」とか「共産主義」とかいう言葉のイメージだけで、その理念まで否定する無知な人間は、これからは少なくなっていくだろう。下記記事のように、基本的には資本主義社会を肯定している人間ですら、その欠点ははっきりと見えているのである。

(引用1)

さて、カダフィ政権が倒れたそうだ

3.11以降リビア情勢がほとんど報じられなかったことは、私の『精神科医が診た「外交敗戦」でも問題にしたことだ

ただ、こういうことがあると、必ず、共産主義だからダメという話になる

共産主義の国でも倒れた国というのは、ほとんど独裁がひどく、その上に、指導層と一般大衆に大きな貧富の差があったり、国のトップが大金持ちだったりする

リビアの場合は、昔は、カダフィは肩書きは大佐のままだし、テントのような家に住む姿が伝えられた

いつの間にか、変貌して、一族のリッチな生活が問題になっている

中国を含めて腐敗しない共産主義国は私も知らないが、腐敗する前に潰れた話は聞かない

実際、共産主義の国のほうが格差に怒りをもって立ち向かうだけましだ

資本主義の国では、負け組は努力不足だとされ、貧乏人が権利を求めると「ここは資本主義の国だぞ、それともお前は共産主義者か」と金持ちやマスコミに脅される(私なら「お前は共産主義か」と聞かれたら、「少なくとも貧富の差は嫌だ」と答えるだろう)

共産主義は言論の自由がないことになっているが、大衆レベルでは好きなことがいえるから、こうやって政権も倒れる

資本主義の国では、スポンサーの気にいらないことはマスコミに出ない

建前が民主主義で、一人一票もっているはずなのに、金持ちが富を独占していても、それが不利になる政権ができないようにするためには、洗脳装置が必要なのだ

テレビがその道具ということは、いつになったら一般大衆が気づくのだろうか?

(引用2)

2011-08-28 00:06:00
人件費カット、リストラという「公害」
テーマ:徒然記
昨日のブログの結論部分がわかりにくかったかもしれないが、私が言いたかったのは、企業というのは自社の利益を追求するためにはどうしても、人件費を下げようとする

もちろん、それに労働者の立場から対抗するのが労働組合であるが、実は、企業のほうも全社がそれをやってしまうと自国のマーケットが小さくなってしまうので、経営者の連合体のようなもので、それを監視して、自国のマーケットを小さくしないようなシステムが必要だということが言いたかったのだ。

経団連や経済同友会のような経営者の集まりの場合、自分の会社の利益だけ考えて、国益を考えない社長がバツが悪い思いをさせることはできるだろう

たとえば、公害などでも、昔は、それが許された。今だって基準の範囲内なら公害になるようなことをすることは許される。

しかし、そんなことをどの会社もやってしまうと、おそらくはかなりの公害が生じるだろう。だから、どの会社もモラルを大切にするし、イメージを大切にするためにクリーンを心がける

たとえば、人件費が安いから海外に工場を移転するということはどの会社も堂々と公言するし、そんなことをする人間がユニクロの柳井氏のように名経営者といわれる

しかし、発展途上国のほうが公害の排出基準が緩いのでコストが安くつくから工場を移転するという場合、そういう会社があるかもしれないが、少なくとも公言はできない

おそらくは非難が怖いからだろう

いくら輸出を増やしたいと言っても、国内市場をすてるほどの勇気のある会社はほとんどない

たとえば、北海道で原発が稼働することになったが、電力の安定供給のある北海道に工場移転をするとは、やはり今の国民の原発アレルギーがあるから言いづらいというところもあるのだろう。

今後の展開を見てみたいが、意外に企業だって、評判は気にするのだ

しかし、別の角度から考えると今のご時世、人が死ぬレベルの公害はほとんどない

福島原発でさえ、今後、有意に人が多く死ぬ、多くがんになるということが証明できるかは微妙なところだ。

しかし、リストラというのは、人々を自殺やうつ病にするリスクはかなり大きい種類の企業行動の一つだ。つまり、人が死ぬレベルの「公」害なのだ

人件費カットは、市場をシュリンクさせるし、国力を落とす

人々が企業にコストをかけてでも公害を出さないように求めるのなら、もっと大きな公への害である、つまり公害である、リストラや人件費カットを、大衆レベルで監視して、そういうことを平気でやる会社の製品は買わないくらいの強い態度に出ないと、人はかんたんも切り捨てられるし、日本の内需はどんどんしぼんでいくし、中国や韓国に品物を買ってもらうために頭を下げなければいけなくなる危険は大きい

この手の公害反対をなぜ誰も叫ばないのだろうか?


(引用3)


さて、私は資本主義の最大の弱点は、富の偏在が結果的に経済を週リンク(引用者注「シュリンク」の誤記か)させるということだと思っている。

年に100億円稼いでいても、そういう使えるものではない。

結果的に90億円くらいが貯蓄に回る

これでは経済が回るわけがない

子どもが可愛いというのは、人間の本能のようなものだが(動物でもそうだろう)、金持ちの場合は、自分が子どもが小さい頃、忙しさのために十分な愛情をかけられなかったことへの罪悪感もあって、よけい子どもに金を残したくなるようだ。

残念ながら自分の財産が配偶者を迂回して、子どもに届くので、子どもが財産を継ぐのは60代後半になってしまう

結果的に親から継いだ財産をほとんど使わずに、その子に継ぐことになる

かくして、富の偏在は、その何十年か先には、高齢者にばかり金がたまる(現在でも個人金融資産の6-7割は65歳以上が保有しているらしい)

こんなことで有効需要ができるわけがない

この手の人間の本能がある以上、金持ちはより強欲になるし、使いきれなくて、子どもに残したくなるということには変わりがないはずだ

本日も今回の民主党代表選挙に出る一人が、金融の量的緩和でデフレが脱却できると主張していた

私は、それは無理と思っている

いくら金が市中にあふれても、ブラックホールのように金持ちが吸い上げ、それを貯め込んでいる限りは経済は回らないし、貧しい人に金がない限りは、牛丼屋もビッグマックも値上げできない

資本主義の最大の弱点は、富の偏在をなんとかする機能をもたないことにある

慢性的な需要不足は、より貧しい、発展途上国への輸出頼りを招いて、よけいに国内労働力の買いたたきにつながる

デフレを止めるには北欧のように富の偏在を何とかすることだと思うのだが、どうだろう?


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Come September!

船井幸雄のブログから転載。
9月に何かが起こると世間では言われているが、私の予測では、それは米株式や米ドルや米国債の大暴落である。それらの大暴落が起これば世界や日本はどうなるかは、徽宗皇帝のブログに予測を書いてある。その予測は悲観的なものだが、世の中には楽天的な人もいる。船井幸夫氏は、これからの世界について下記のような楽観的予想をしている。ただし、楽観的と悲観的の違いはあっても、「グローバリズム」からの脱出が日本を救うという点は同じなのである。私の悲観的予測も、グローバリズム(つまり経済的世界支配層による世界支配)をこのまま日本が受け入れた場合の話だ。グローバリズムの拒否を極端な言葉で言えば、私の言う「鎖国」になるだけである。
「Come September!」は、アメリカの黄金時代であった1960年代の楽しいロマンチックコメディ映画である。主演はロック・ハドソンで、共演はドリス・ディだったと思うが、あの頃のアメリカを知っている人間にとっては、アメリカが今のようになるとは想像もできないことであった。


(以下引用)

ところで、なぜ私の予測が過去40年余、90数%以上も的中したかは同書内に書きましたので、それを読んで参考にしてもらうとしまして、私は3.11大震災で、「世の中は大きく様変りした」と考えています。
 これも予測の一種だと思いますので、いま、「このように変ったようだ」と思うことを簡単にきょうは述べたいと思います。読者に参考にしてもらえると思うからです。

(A)日本を含めて世界のいまのリーダー層には、原発推進派が多いのですが、多分、これからは原発はつくれなくなっていくでしょう。
 安全の点、低価格でない点などで、一般大衆の反対が急速に強くなると思えるからです。

(B)「いまだけ、自分だけ、お金だけが何より大事だ」といういままでの世相も日本から変りはじめ、世界に急速に波及するようになるだろうと思います。いままでの考え方は「真の自然の理」に反するからです。
 それとともに、過去数万年、地球人を把えていた陰謀、策略、脅しなどによる暗黒の人類への統治時代も消えていくでしょう。人類は新しい時代に3.11で入ったようです。

(C)拡大、成長を基本とした物やお金のmore & more を追求する時代も終りを告げそうです。はっきりいえば資本主義はこれから急速に崩潰に向かって進むと思われます。 今後は、社会システム自体が変り、具体的には企業の経営目標なども急変するでしょう。はっきり言って今後は、ムダを少なくし、節約時代に入りそうです。

(D)自助、自主の風潮が強まり、互助というか地域共同体的なものが社会運営の主体になって来そうな予感がします。グローバリズムは消えるでしょう。

(E)日本は雛形の国として、世界に先がけた動きをはじめるでしょう。放射能をコントロールする技術、あらゆる病気を克服する技術などが出てきて、それらは技術革新に裏うちされ、それらによりまして世界のリーダーシップをにぎるように思います。
 多分、世界戦争などは、おこせない時代になっていくと思います。

 主な点は以上のようなことですが、これらはいままでの流れの逆で、多くの常識に反することばかりです。
 が、未来予測のプロとして、私はあらゆる情報と自分の経験と勘から、以上のように思えてならないのです。
 そして多分、ここで私の書いた以上のことは90%以上は実現すると思えてなりません。その意味で、3.11大震災は、世の中を大きく変えるきっかけとなったように思います。
 これから10年くらい、ここに書いたことを参考に、読者も世の中の動きをじっくりと御観察ください。
                                           =以上=

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増税アドバルーンが上がり始めた

「ネットゲリラ」から転載。
政治的詭弁の基本は、「国」と「政府」と「国民」をわざと混同することである。国債とは政府の借金であり、その購入者は民間銀行だから、国民だ。つまり、国債とは政府が国民から借金しているということである。

「国債を返すのに必要ですから、増税します」

おーい、なぜ借り手に貸し手が金を出さねばならないんだ?
でも、この程度の詭弁さえ気づかない国民が大半なんだよね。


(以下引用)




役人というのは何かにつけて焼け太りする習性があるので、日本が未曾有の国難だというのに、またぞろ不要な事業増やしてウハウハです。こないだ三島の繁華街を飲み屋のママさんが名刺持ってまわっていたんだが、「節電サポート事務局 静岡支部」とかいうんだが、「節電の指導にまわってます」というわけだ。まぁ、飲み屋のママさんなんで指導もへったくれもない、結局、「じゃあ、節電やってます、という事にしておきますから」と馴れ合いの出来レースで帰って行ったんだが、調べてみたらこんなのも資源エネルギー庁の事業なんだよね。36億の予算が注ぎ込まれているらしい。まぁ、そんなことママさんに指導されるまでもない、どこも節電、節電で、結果、東電の使用電力量が大幅に減少してしまい、その分シッカリ値上げして穴埋めします、という馬鹿な騒ぎで、結局、役人だとか東電だとか、間違えても損は自分で負担しないように、世の中出来ているわけですね。




国債を全て返済するには消費税63%にする必要がある

1 (福島県)[sage] 2011/08/31(水) 08:11:25.02 ID:RpF97cN40
国債を全て返済するには消費税63%にする必要ありと専門家
 子ども手当が廃止されることが決まり、今後、家計はさらなる負担増に襲われそうだ。
「これらの借金は増税で返すしか道はありません。所得税や法人税より安定して公平な消費税で納めざるを得ないでしょう。
私の試算では、すべての借金を返すには消費税を63%にする必要があります。そこまでいかずとも、いずれ大増税はまぬがれないでしょう」(水谷教授)
 すでに目の前の問題として、震災復興に必要とされる13兆円が、増税によって賄われることが決まっている。
10年間の期間限定とされるものの、そのために早ければ来年から所得税率が5~10%程度上がり、一般家庭にとって数万円の増税になる。
 水谷教授がいう借金返済はさらにその先の話であり、つまり、家計にとってはこれから大増税の時代がやってくるのだ。
3 (東日本) 2011/08/31(水) 08:12:36.85 ID:6AyqahIM0
増税に反対するヤツは非国民。日本から出て行け
7 (岡山県) 2011/08/31(水) 08:13:27.34 ID:hpi73gc30
自転車操業が基本だろ
9 (catv?) 2011/08/31(水) 08:14:04.22 ID:2rkgJrnU0
それより早くオレらに金返せや
11 (大阪府) 2011/08/31(水) 08:14:29.28 ID:Y+Hkcfun0
円刷れカス
14 (catv?) 2011/08/31(水) 08:15:59.73 ID:lRmGuuMC0
ほんとにやばくなったら、デフォルトすりゃいいよ アメリカと組んでさ
んでアメリカと一緒に新しい基軸通貨つくればいい
18 (東京都) 2011/08/31(水) 08:16:55.30 ID:g1uCwa5g0
どうせ日本国債なんて持ってるの日本人だから紙くずにしてやればいい
19 (東京都) 2011/08/31(水) 08:17:04.48 ID:a5hXrWns0
返す必要のない借金を返す計算ほど無意味なものはない
21 (愛知県) 2011/08/31(水) 08:18:00.84 ID:e/1vfOhF0
722万円口座に入ってないんですけど
借りたんならあるはずですよね
23 (チベット自治区) 2011/08/31(水) 08:18:11.97 ID:E5vP6D5R0
消費税63%とかにしてもこれ幸いと公務員給与上げたりするから結局返済なんてできないと思う
24 (愛知県)[sage] 2011/08/31(水) 08:18:29.91 ID:MA6lPTOu0
専門家(笑)
26 (大阪府) 2011/08/31(水) 08:18:31.95 ID:lCfQkJiU0
>安定して公平な消費税

何でさらっと嘘ついてんの?
27 (京都府)[sage] 2011/08/31(水) 08:18:52.67 ID:br/u1CU80
いいから死ねよwそんな金使った覚えはねえよw
29 (愛知県) 2011/08/31(水) 08:19:16.95 ID:mh4M5LZy0
プライマリーバランス保つには何%必要?
32 (東京都) 2011/08/31(水) 08:20:11.30 ID:ciwhpmJB0
>>29
20-30%
35 (dion軍)[sage] 2011/08/31(水) 08:21:15.83 ID:eGMD3QeB0
頭悪いなぁ、消費税のどこが公平なんだか
法人税でがっぽり企業から財産ぶんどれよ
36 (catv?)[sage] 2011/08/31(水) 08:21:16.22 ID:fg7xm19+0
日本国債って国民の借金じゃなくて政府の借金だけどな
だから国民が返すお金ではなく政府(行政)が返すのがすじ
まず公務員の給料を下げて返済するべき
38 (チベット自治区) 2011/08/31(水) 08:21:31.45 ID:tJkiFF9t0
無借金経営の国家なんてあんのか?
なんで全部返す計算が必要なんだ?こういう小学生みたいな論法を大学教授がいうとかアホか
40 (福島県)[sage] 2011/08/31(水) 08:21:56.89 ID:+VtipKGf0
老人「お前が借金返して、俺の面倒を見て、俺を敬え。ところで、お前元気ないな」 
これが今の日本
41 (愛知県) 2011/08/31(水) 08:22:01.38 ID:k/dFe1pS0
> これらの借金は増税で返すしか道はありません

いちおうハイパーインフレって手もあるけどね。
44 (チベット自治区) 2011/08/31(水) 08:22:33.77 ID:rN6rtgjc0
なまぽ、年金の減額、老人医療の自己負担率値上げの3点セットでやれ
45 (栃木県) 2011/08/31(水) 08:22:47.78 ID:RoT2xQb20
もう100%にしちゃえよ、計算が楽だし。
欲しい物の値段の倍払えば良いんだろ
49 (catv?) 2011/08/31(水) 08:23:15.50 ID:q7+0t2pV0
必死の打ち消しあると思うが原発利権の糞どもが海外に隠してる資産回収すれば簡単に解決できるぜ
56 (チベット自治区)[sage] 2011/08/31(水) 08:24:13.23 ID:/irmBDtJ0
> これらの借金は増税で返すしか道はありません。
ダウト
> 公平な消費税で納めざるを得ないでしょう。
ダウト
59 (新潟県)[sage] 2011/08/31(水) 08:24:36.99 ID:5ahnUMFb0
なんで全額返済することが必要みたいになってんだよ馬鹿か
61 (catv?) 2011/08/31(水) 08:24:52.37 ID:W4w2RlQf0
あ、待てよ…
お前らどうせ子供どころか彼女も作れないだろうから、
やっぱ国債発行で次世代に後回ししても何ら問題ないんじゃね?
62 (dion軍)[sage] 2011/08/31(水) 08:24:52.98 ID:RaO7Wpqh0
よし相続税100%にしよう
76 (愛知県) 2011/08/31(水) 08:26:30.21 ID:8/wyT1qPP
>>62
持ち家ってだけで死亡だろ
その日の飯にも困ってるんだぞ、勘弁してくれ、
63 (山梨県)[sage] 2011/08/31(水) 08:24:55.08 ID:uLgDrcf00
公務員の給料減らせばいいだろ。
議員と官僚なんてタダで良い。議員の傍リーマンやれよ
65 (九州) 2011/08/31(水) 08:25:16.11 ID:oK1UbPc4O
>>1
意味がわからないよな
なんで、「国の」借金を「国民が」肩代わりせにゃならんのか
国民から借金したのは国
国が国民から借りた金を国民に返すのならともかく、なんで、貸し手である国民が返さにゃならんのよ
泥棒に追い銭とはまさにこの事
国が借りたカネを国民に返すのは国じゃろう
筋が通らんわな、ド頭トチ狂っているわ

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騙す人、騙される人

「井口和基」ブログより転載。
いわゆる「御用学者」というものの存在を世間が広く知るようになったのはもちろん福島原発事故のせいだが、大学の先生というものは基本的に御用学者になるものである。そうでないと生活できないのだから当然だ。マスコミに登場する評論家も同様であり、スポンサーにとって都合の悪い発言をする人間がマスコミに登場できるわけがない。広瀬隆(つい、「広瀬正」と書いてしまった。「マイナス・ゼロ」!)のように真実を発言する人間がテレビから干されていたのは当たり前である。
つまり、公の場での発言はすべて嘘と建前である、ということになるのだが、大の大人でもテレビで誰それが言う言葉を本気で信じていたりする。こういうのがB層なのである。(ただし、その嘘には90%くらいは事実も混ざっているというのが騙しのポイントだ。)
井口博士や藤永茂博士は、おそらくそういう世間のしがらみから離れた人間なのだろう。そういう人間の発言だけが信頼できるというのは悲しい話である。


(以下引用)


私がフリーの理論物理学者になった頃の1996年、だれもが私を蔑んだ。プータロー、職無し、キチガイ、きっと人間性に問題があるのだ、変な人。さまざまな評価を頂いたものである。何かを書けば、ルサンチマン、嫉妬のせいだなどと言われたものである。

しかし、あれから15年。今ほどフリーの科学者でいることが誇らしい気持ちにさせてくれたことはない。自由に思考し、自由に発言し、自由に行動できる。これこそアカデミズムの源泉であるからである。

今では、大学や国立や企業の学者でいることすなわち「御用学者」の汚名を着る時代である。事実、その通り。大学の学者や企業の学者は何ものから高額の資金援助を受けている立派な御用学者である。だから、その視点は国民や市民や人類の側からではなく、あくまで上から視線でものをみる。

一般に、どの職業にもいわゆる「職業病」というものがある。医者はだれをみても患者と錯覚し、だれに対しても患者に話すように話す。先生はだれをみても生徒と錯覚し、だれに対しても生徒に話すように話す。会社の経営者はだれをみても部下と錯覚し、だれに対しても部下に話すように話す。官僚はだれをみても一般人と錯覚し、だれに対しても一般人に話すように話す。これとまったく同様に、学者はだれをみても学生と錯覚し、だれに対しても学生に話すように話す、というわけである。

まあ、そんな感じだから、今や学者は理論物理学者といえども権力の犬に成り下がってしまったというのが、昨今の状況である。これは科学がビッグサイエンスになったことや科学が還元論の呪縛から逸脱できないことなどの弊害である。井戸の中のカエルは大海を知らない。例え大海の中であったとしても、たこ壷のたこは自分が大海にいることを知らない。

我々「20世紀型」の教育や専門教育を受けて来た人間にはこういった特徴があるということを肝に銘じておくべきだろう。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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