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お前たちには浮かれ騒ぎの種を、俺たちは金を (追記、追追記あり)

「泉の波立ち」のOPENブログから転載。
ノーベル賞の科学部門は「先駆的研究」に与えるものであり、実はそれが真に先駆的であると証明される頃には、その研究は実用化されていて、「業界的」には陳腐なものとなっていることもあるわけだろう。もちろん、ここではまだ全然陳腐どころではないし、山中教授の業績の偉大さを称えるのは当然だ。
しかし、問題は、それがどのように実用化されるのか、ということであり、日本人がノーベル賞受賞によってやっとiPS細胞というものの存在を知った時には、すでにアメリカがその特許を独占し、早くも実用化が実現しつつあったのである。
要するに、A(「発見」や「新発明」)と、B(「実用化」や「特許」)のうち、金に結びつくのは当然Bであるから、資本主義的に言えばAの栄誉など日本人が取ろうが、かまわない、ということなのである。これがノーベル賞を「与える側」の考えだろう。ついでに言えば、今回の山中教授は「抱き合わせ受賞」であり、それによって白人の名誉は保たれている。
今回の南堂氏がこの事実を指摘したことは素晴らしいが、「だから研究費を増やせ」、という結論には私は不賛成だ。
井口博士のブログによく書かれているように、今や国立大学の科学研究費は膨大なものになっているらしい。問題は、せっかくの研究が「特許取得」や「実用化」の過程で様々な障害に遭うという日本の官僚システムや産業界システムにある。

(追記)

上の記事は今朝未明に書いたものだが、今朝のテレビやネット記事によると、ハーバード大学側はこのことを否定しているようだ。どうもよく分からないのだが、大学の関与だけを否定しているのか、それともこの「人体実験」の事実そのものを否定しているのか、あるいは「人体実験の成功」を否定しているのか、後報を待つしかないだろう。
まあ、私の邪推では「これはまだ公表してはいけないものだった」ために、どこかからストップがかけられたのではないか。つまり「人体実験」自体は成功していたが、何かの事情でうやむやにされた可能性がある、と見ている。
などと、自分の「フライング」のミスを強弁するわけだが、実際、世間で報道される「事実」なんてその程度の「操作された事実」なのだから、そうした記事に基づく私の記事の誤りなども別にどうということはない。内田樹ではないが、誤りも正しさに至る道の一つでしかない。
ただし、上の記事に書いた部分のうち、「すでに特許を取ってあった」は完全な間違いだろう。だからこそ、「まだ公表できない」のかもしれない。

(追追記)

「ネットゲリラ」に関連記事があるので、これを先に転載しておこう。コメントにあるように、「つまり、どういう事だってばよ」である。
なかなか、このドタバタ騒ぎは面白い。

1 エジプシャン・マウ(神奈川県) 2012/10/12(金) 01:50:38.31 ID:JZkpJX5i0
米マサチューセッツ総合病院がiPSの臨床応用を否定

体を構成するさまざまな細胞になり得る人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った初めての臨床応用を行ったとの森口尚史氏の説明に対し、治療を実施したとされた米マサチューセッツ総合病院の広報担当者は11日、共同通信の取材に「病院や(関連する)ハーバード大の内部審査委員会が治験を承認したとの事実はない」と否定した。
またハーバード大は、森口氏が1999年11月末~2000年初めにかけ1カ月ほど在籍したが、その後の関わりはないとしている。
森口氏は客員講師を務めていると話していた。
森口氏はロックフェラー大で開かれているトランスレーショナル幹細胞学会で治療の内容をポスターで発表したが、主催するニューヨーク幹細胞財団は「内容に疑義がある」として、ポスターを撤去した。

学会も、森口氏の発表内容に疑義があるとして発表の展示を撤去した。
ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった山中伸弥京都大教授のiPS細胞をめぐり混乱する異例の事態となった。
ハーバード大は、森口氏が1999年11月末~2000年初めにかけ1カ月ほど在籍したが、その後の関わりはないとしている。

2 スペインオオヤマネコ(福岡県) 2012/10/12(金) 01:51:43.03 ID:xWzA165n0
つまりどういうことだってばよ





(以下引用)*こちらが最初の引用。「泉の波立ち」より。


2012年10月11日


◆ iPS細胞(日本の敗北) その2

 「 iPS細胞は日本が米国に敗北するだろう」という私の予測が、すでに実現しつつある。米国では日本に先だって、人間への臨床適用に成功した。大成果だ。

 ──

 これは読売新聞の特ダネらしく、他の新聞にはほとんど掲載されていないようだ。(後追い記事は少しある。)
 簡単にまとめれば、次の通り。
  ・ iPS細胞を人間への臨床適用に成功した。
  ・ 成功したのは米ハーバード大学の研究者。
  ・ その研究者は日本人。
 
 皮肉なことに、米国の勝利のために貢献しているのは、日本人だ。ではどうして日本人が米国でやっているかというと、日本では研究体制が整っていないからだ。まともな研究をするとしたら、米国でやるしかない。つまり、
 「iPS細胞で成果を上げたければ米国へ」
 という状況になっている。研究者は、日本の名誉のためにやっているわけではなく、人類のためにやっているのだから、米国でやるのが当然だ。
 そして、米国は、日本人研究者の知恵を使って、特許などを頂戴して、ボロ儲け、という仕組み。日本は金や制度をケチっているせいで、どんどん米国に負けていく、というわけ。
 山中さん一人で米国の巨大な体制に勝てるはずがない。その懸念を、すでに表明していたが、それがたったの三日程度で実現してしまったわけだ。
 「予測が当たった」と喜っべきか悲しむべきか。  (^^); 

 ──
 
 以下では、記事を一部引用しよう。(ネットから。詳細は読売の紙の新聞を参照。)

 《 iPS心筋移植、ハーバード大で…初の臨床応用 》
 あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)から心筋の細胞を作り、重症の心不全患者に細胞移植する治療を米ハーバード大学の日本人研究者らが6人の患者に実施したことが、10日わかった。
 iPS細胞を利用した世界初の臨床応用例で、最初の患者は退院し、約8か月たった現在も元気だという。ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった京都大の山中伸弥教授がマウスでiPS細胞を作製してから6年、夢の治療として世界がしのぎを削る臨床応用への動きが予想以上に早く進んでいる実態が浮き彫りになった。
 iPS細胞を利用した心筋の細胞移植を行ったのは、ハーバード大の森口尚史(ひさし)客員講師ら。
( → 2012年10月11日 読売新聞 )



 《 iPS世界初の臨床応用 心筋細胞作り患者6人に移植 》
 森口講師らによると、今年2月に初の移植を受けた34歳の米国人男性は回復し、経過を見守っているが、現状では異常は出ていないという。
 米国人男性は09年2月に肝臓がんのため肝臓移植を受けたが、今年2月に心臓から血液を送り出す力が弱まる虚血性心筋症となった。
 摘出後に保存してあった男性の肝臓組織から、肝細胞になる手前の前駆細胞を取り出し、細胞増殖に関わるタンパク質や薬剤を加えてiPS細胞を作製。これを心筋細胞にして増殖させた上、弱った心臓の約30カ所に特殊な注射器で注入した。
 拒絶反応やがん化などの兆候はなく、心機能が徐々に回復して10日後にはほぼ正常になった。
( → zakzak 2012-10-11 )



 森口講師は再生医療の研究をしており、今年2月、アメリカ人の心不全患者に同意を得た上で、山中教授とは異なる手法で作ったiPS細胞を利用した治療を世界で初めて行った。ハーバード大学の倫理委員会は、動物実験などのデータで安全性を確かめた上で、暫定的に承認を与えた。
 森口講師らは、計6人に対し、山中教授とは異なる手法でiPS細胞から作った心筋細胞を注入しているが、今のところ異常は起きておらず、「元気に社会復帰している」という。
 iPS細胞を使った研究は、これまで動物実験にとどまっていたが、今回、実際に細胞を患者に移植したことで、研究は大きな節目を迎えた。実用化に向けて大きく前進したことになるが、今後も安全性の確認など課題が残されている。
( → 日本テレビ 2012-10-11 )



 この治療に関係する研究費用は約1億5000万円。起業投資家から集めた。森口氏は、「日本では税金が使われるから、成果を上げなければならないが、こちらでは投資家がリスクをとってくれる」「日本では、いろいろな規制があって実施できなかっただろう」と、新しい医療技術に対する日米の制度の違いを指摘。研究者側についても、「日本にも優秀でやる気のある人はいるが、結集しにくい。懸命に働き、本気で声を上げなければいけない」と述べた。
 森口氏は成功の背景として、「少人数の機動的な研究チーム」の結成を挙げた。同大やマサチューセッツ工科大で機械工学を学ぶ大学院生ら5人ほどが積極的に研究に参加し、心筋細胞の増殖に必要な「過冷却」技術を提供したうえ、この治療に関係する研究費用の調達を一手に担った。
( → 2012年10月11日 読売新聞 )

 以上の記事を読んで、「日本人が成功した!」と思っている人もいるだろうが、それは勘違い。今回の権利はすべて米国のものだ。米国のハーバード大学と米国の投資家のものだ。日本人がそれを使いたいときには、多額の権利料を払う必要があるだろう。

 とにかく、今回の成果を見たら、「米国に出し抜かれた」「米国に負けた」と思うべきだ。また、その理由は、日本人の優秀な研究者が貢献したからだ。さらにまたその理由は、日本の開発体制が全然ダメだからだ。

 ともあれ、これで日本は、米国に周回遅れ。1周どころか3周か5周ぐらい遅れている。つまり、あと3~5年ぐらいたたないと、日本では人間への臨床適用ができない。
 完全敗北。いわば、「真珠湾の緒戦で大勝利」と思って浮かれたあとで、本土爆撃で全面敗北するようなものか。
  
( ※ だからあれほど言っておいたのに。……)


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 [ 付記 ]
 近く専門論文が発表されるそうだ。詳しい話を知りたい人は、続報を待つといいだろう。
 
 【 関連項目 】
 「 iPS細胞は日本が米国に敗北するだろう」という私の予測は、私はすでに何度か書いている。最近でも何度か書いたが、古いものでは、下記項目がある。
  → iPS細胞(日本の敗北)

 これが「その1」にあたるので、本項は「その2」となる。

  ※ 予測だけじゃなくて、原因も記している。どちらも
    「予算不足」などを理由としている。

 【 関連サイト 】
 文部科学省が10年間で300億円を出す、というニュースがある。

 文部科学省が今後10年間、約300億円を助成する方針を固めました。iPS細胞の研究を巡っては、国はこれまでに2008年度から5年間で約100億円を助成していました。助成の上限が原則的に5年間の科学研究の分野では異例の措置。
( → Yahoo ニュース )

 すごい金額のように見えるが、10年間の総額だから、1年間ではたったの 30億円だ。全然、足りない。桁が違っているんじゃないかと思うぐらいだ。
 これじゃ米国に負けるのは当然というものだ。
 で、山中教授は「金を出してください」と頭を下げるのに忙しくて、研究に専念できない。

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「本当の現実」の創造

「マドモワゼル愛」さんの記事に素晴らしい部分があるので、転載する。
私のようなひねくれジジイとは違って、マドモワゼル愛さんは性格がいい。物事を肯定的に見るが、かと言って簡単に騙されもしない。
私は昔、「天国の鍵」という子供向け哲学小説の中で、「この世には騙す人と騙される人、そして騙しも騙されもしない人の三種類がいます。皆さんはその三番目の人になってください」と、読者として想定した子供たちに呼びかけたが、マドモワゼル愛さんは、まさしくその「騙しも騙されもしない人」の代表だろう。しかも、いつも太陽に向かっているような姿勢がある。こういう「向日性」は、私には羨ましい。

下に書いてあるように、我々は実はすでに新しい世界を作るための「道具」は持っているのではないだろうか。
今の社会の提供している電気に依存した物品なので、例としては不適切だが、たとえば、「ガラケー」と呼ばれる携帯電話の持つ機能は、20年前なら最新鋭のスパイ兵器にもなりえたものだ。それが、今や子供の玩具並みの扱いである。我々は自分たちの持っている巨大な財産の価値を本当は理解していないのではないだろうか。百円ショップで買える材料で、一万円も出せば、無人島のロビンソンクルーソーが羨望のあまり自殺したくなるほどの生活用品が揃うのではないか。
ならば、我々は拝金主義の社会や、金に支配された政府から独立して、アーミッシュのように生きることもできるのではないか。そして、その生活のほうが「便利で文化的な」今の生活よりも、あるいは満足と幸福をもたらすかもしれない。
そういう夢想を、ただの夢想ではなくリアルに考察する時期に我々は来ているのかもしれない。


(以下引用)


本当の現実を創造する以外にもう私たちの道はないと思う。ありがたいとことに、現実創造は昔にくらべ個人レベルで大きなイノベーションがあり、可能になっている。

巨大工場でしか生産できなかったものが、個人の家でできる。ミシン一台あればどんな服でもつくれる。しかも一流ブランドよりもずっとよいものができる。

エネルギーだってきっとつくれる。個人の力は支配されている形だとものすごく弱くされているが、独立する形だと、これまでになく強くなれることに早く、多くの人が気づいていくと面白い。

おそらく100人があつまって、もうお金を使わないで助け合って暮らすにはどうしたらいいかしら、、、と、毎晩、会議を3時間ほどつづけていけば、半年もすれば、「なんだ、本当にいけるぞ、、これは。」という段階がやってくると思う。

最初はまったくお金を使わない、、ということは無理でも、三年計画ぐらいで、それが達成できるはずだ。もっと早くできるところも出てくるだろう。

これが15人程度でできるようになるともっとすばらしいが、とにかく三人よれば文殊の智慧だ。道具はもう個人に与えられているのだから、この100年のイノベーションの成果を今度は私たちが受け取って、新しい生活の方法を編みだす。

お金を使わなくても生きていけるシステム、、、これができたら、すぐにユートピアは来る。

本当は国がここに力を入れてくれたら、あっという間に実現するのだが、国はそうはしない。国は国民ではないところに奉仕する機能だからである。彼らは国民に奉仕しているのではない。そこから搾り取ってもっと別のボスにささげるのが仕事なのだ。

とにかく、いま、システムにしばられている個人は今もっとも弱いが、独立した際にはもっとも強くなるという逆転が起きている。これは凄いことなのだ。

ただし、アイデアや独自性はどうしても必要になると思うが、それは段々と学んでいけるはず。今の段階では、とにかくこうした独立の夢を捨てないで欲しい。一人になっても、助け合えば生きていく方法はある、ということを忘れてはいけない。

そのうち、それを実践し、成功させていく人たちが沢山現れていく。そんなに先のことでもないと思う。

現システムが人を雇用できなくなれば、必然として人は個として生きていかねばならないから、見放されたところから、新たな可能性と成功が起きてくる。面白いようにそうなる。

変なものからは嫌われたほうが得。変な人からは見放されたほうが得。お前なんか野垂れ死にだ、、、と突き放されたほうが本当は得、、、、。そのことをまだ知らないだけ。すべてはそこから始まります。

時代はどんどん悪くなる一方ですが、どんどん新しいものへつながっていくから、本当はどんどんよくなっていることは間違いない。

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日本には地下資源や海底資源など無い

たまたまシェールオイルの話はこちらのブログに書いたので、その続きとして関連記事を「阿修羅」から、記事への読者コメントも含めて転載しておく。
正直言って、「日刊ゲンダイ」記事は経済界の提灯持ち、あるいはただの「お祭り」記事だと私は思う。記事の内容についてロクに調べもしないで書いている記者は、案外多いのではないか。
シェールオイルの採掘方法を少し調べただけで、これが経済的にペイする可能性は少ないことは分かるはずだ。つまり、基本的事項さえ自分で調べず、他から与えられた情報を鵜呑みにして書いている、と私は思う。マスコミ記者の大半はそんなものだろう。経済記事には特にその手の人間が多い。
コメント各氏はさすがに賢明であり、マスコミ記者よりよほど知識もある。
まあ、「日刊ゲンダイ」は政治記事などでは時々ビッグヒットを飛ばすから全否定もできないが、クズ記事も多いようだ。
「コメント04」のように、メタンハイドレードについて貴重な情報を与えてくれるコメントもあるから、こういう掲示板ではコメントもなるべく読むべきだろう。ただし、政治問題の場合だと、優れた記事へのコメントの9割は、逆にネット右翼や工作員による読むに堪えない悪口雑言であり、読む価値はまったく無いが。



(以下引用)



国内初 シェールオイル採取 日本が「資源国」になる日 100年分のメタンハイドレートも埋蔵 (日刊ゲンダイ) 
http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/836.html
投稿者 赤かぶ 日時 2012 年 10 月 07 日 22:22:26: igsppGRN/E9PQ


国内初 シェールオイル採取 日本が「資源国」になる日
http://gendai.net/articles/view/syakai/138984
2012年10月4日 日刊ゲンダイ


 日本が資源国になる日は近いか――。

 3日、石油資源開発(JAPEX)が、岩盤に含まれる「シェールオイル」を採取し注目を集めている。1日に秋田県鮎川油ガス田で試掘作業を開始し、国内初の取り出しに成功したのだ。

 秋田県内には国内の年間石油消費量の約1割に当たる計1億バレルのシェールオイルが埋蔵されているという。

 海外では生産が本格化しているが、日本では技術面や採算性の問題から採掘されていなかった。

「今回の採取が取っ掛かりとなって、日本が資源国に生まれ変わる可能性が出てきました。シェールオイルの採掘は、日本海側に眠るほかの資源の開発の呼び水になります。注目されているのは、ズバリ、メタンハイドレート。深海底などでメタンと水が結晶化した氷状の物質です。日本近海の埋蔵量は、国内消費量の100年分に相当するとみられている。シェールオイルと違って簡単に取れるし、採取コストも安い。これまでは、日本が資源輸入国であることを望んだ米国に遠慮して、存在すらタブー視されてきた。米国は、日本に中東でカネを落とさせることで、域内の安定を図ってきたのです。でも、シェールオイルの発掘で資源の開発がオープンになってきた。これを機に、さらに調査を進めるべきです」(エネルギー業界関係者)

 実際、風向きは変わり始めている。3日、日本海沿岸10府県で構成する「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合」の山田啓二会長(京都府知事)と泉田裕彦事務局長(新潟県知事)は、資源エネルギー庁を訪れて、メタンハイドレートの開発を日本海側で加速するように要望したのだ。東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏はこう言う。

「日本は、天然ガスや石油などの鉱物資源輸入が全体の3分の1を占めている。それらに支払われている金額は年間23兆円にも上ります。メタンハイドレートの開発が軌道に乗り、エネルギーを自前で賄う国になれば、10兆円単位のコストが浮きます。貿易赤字の解消につながるし、雇用の機会も増える。火力発電の低コスト化が実現するから原発もいらなくなるのです。電気代が安くなれば、工場生産のコストも安くなる。株式市場にとってもプラス。“資源国”というイメージは株価を押し上げる材料になるのです」

 米国の顔色をうかがっている場合ではない。


 

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コメント




03. あんちっく。 2012年10月08日 12:55:12 : hrcFwVFb245Vo : B3AxMfqNjU
>秋田県内には国内の年間石油消費量の約1割に当たる計1億バレルのシェールオイルが埋蔵されているという。

これ埋蔵総量(推定)?

なら、ほとんど(全く?)意味ないじゃん。


04. 2012年10月08日 14:02:07 : cf3FcjnxVo
日刊ゲンダイ技術担当者さん調べたら簡単に理解出来るはずですよ。
シェールオイルに関する模範的な増す塵様の記事
朝日新聞掲載「キーワード」の解説
地下にある「頁岩(けつがん)(シェール)」と呼ばれる泥岩の層に含まれている石油。これまでは採掘するのが難しかったが、強い水圧をかけて岩盤層に亀裂を入れて取り出す方法が開発され、生産しやすくなった。 原油価格の高騰 で採掘コストも見合うようになり、米国やカナダで盛んに生産されるようになっている。岩盤層に含まれる「シェールガス」とともに、採掘可能な量が急増することから「シェールガス革命」と呼ばれる。
( 2012-07-06 朝日新聞 夕刊 1総合 )

既に海外でも話題になっていますが地底深くで安定している地層を強引にいじくるのですから当然問題は発生します。
塩酸まで混入されるような記載もあり群発地震の多発や地下水の汚染など海外NPOさんの記事を検索して下さい。

メタンハイドレートに関しても記事は多数ありますので検索して調べて下さい。
殊に尖閣諸島の問題があり日中資源戦争勃発かで最近急に沢山出てきた情報ですからより慎重に。

例えば「メタンハイドレートは資源ではない」石井吉徳・元国立環境研究所長 様抜粋
http://www.alterna.co.jp/7097
今回の原発事故の後、メタンハイドレートを原子力の代替として注目すべきとの論も出てきた。しかし東京大学名誉教授で元国立環境研究所長の石井吉徳さんは「そもそもメタンハイドレートは使えるような資源ではない」と断言する。その論を寄稿して頂いた。
■資源は質がすべて
3・11の原発事故を契機として、日本独特ともいえる、エネルギーについての、とんでもない誤解が喧伝されている。「日本近海の海底下にはメタンハイドレートが膨大にある」「日本のメタンガス消費量の100年分もある」というものだ。
NHKを含めたメディアでも、派手なキャッチフレーズで登場する。その姿は「溺れる者藁をもつかむ」かのようで、私は機会あるごとに警告してきたが、一向にその勢いは衰えない。、、、、、
■いわゆるメタンハイドレートは、濃集されていない
繰り返すが、資源は質が全て、量ではない。濃集されていないものを集めるにはエネルギーが要る。ところが日本ではその意味が理解されない。
例えば、1996年の時点でわかっているだけでも、メタンハイドレートは天然ガス換算で7.35兆立方メートル、日本で消費される天然ガスの約96年分、以上あるというのである。
これは原始埋蔵量であって、経済的に可採な資源量と違う。大事なのは「エネルギーコスト」だ。良く話題になるマネーコストは殆ど無意味である。
海底面下に薄く分布するメタンハイドレートは固体である。通常のガス田のように掘削しても噴出するわけでない。先ず地層中に安定分布する固体からメタンガスを遊離しなければならない。
だが、当然、ガス化にはエネルギーが要る。EPR(エネルギー収支比)は低い。一言すれば問題にならない。
、、、

シェールオイルは例えば需要と供給の経済原則で競争相手のコストが下がれば一瞬でパーであり、ロシアなどは天然ガスを独自に販売しておられるようですが不安定ではないのでしょうか?
また太陽光、潮力、風力、バイオ発電など環境に優しくても不安定だと思われているようです。
しかし実績もあり昼夜の別なく安定に発電出来てコストも安い地熱発電は全く話題にもならないあるいは話題にもしないで完全スルー。
小規模発電方式で日系企業がアイスランドで大活躍され世界的にも認められているはずだと思いますが。
あわせて温水の利用で新たな産業も発達し環境にもやさしいと思います。
例えば
アイスランドから地熱発電設備5基、22.5万kWを一括受注受注累計15基、56.5万kWに、全世界では100基を超す三菱重工業2008年6月10日 発行 第 4712号
当社は、日本国内はもちろん、海外でもアイスランドのほか、インドネシア、米国、フィリピンなどで地熱発電設備の受注・納入実績があり、その累計出力は270万kWに及ぶ。これらの実績と技術力をテコに、二酸化炭素(CO2)を全く排出しない自然エネルギーである風力・水力・太陽光発電設備などとともに、地熱発電設備の受注活動に注力する。
と書かれていましたが日本ではなぜ原子力オンリーなのか全くよくわかりません。


05. 2012年10月08日 14:49:20 : NzcRtfFIew

この記事のシェールガス楽観論に水をかけるようで恐縮ですが・・・
地震国の日本でシェールガスの採掘をするのは、危険すぎると思います。
以前他の記事にもコメントさせてもらいましたが、部分再掲載します。
現在米国では、"NO FRACKING (フラッキング)!" 運動が盛んです。
シェールガス・オイル採取は、大量のケミカルを使用して地中深くの岩盤に
錐で穴を開けるような具合なのですが、これがとてつもなく危険なのです。
地下水脈の損なわれる危険性が非常に高い。すでに井戸水のかわりにガスが
噴出した事件もあり、また当然のことながら、地震の原因ともなりました。
www.gaslandthemovie.com/whats-fracking/

原発も含めて、こうした環境破壊を伴わなければ得られないエネルギーは、
不幸をもたらすものだという認識が得られてもいい時期だと思います。

在米者




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「源氏物語」の弁証法的構造について

久しぶりに、世相と無関係な風流事について書く。
この前、市民図書館から借りてきた大野晋の『源氏物語』が面白かったので、備忘も兼ねて、一言書いておく。
私は以前、予備校で国語専門の講師などをしていたが、「源氏物語」は未読である。あんな膨大な作品、よほど心の余裕が無ければ読めるものではない。しかし、断片的な原文を通してでも、その素晴らしさは感じられ、隠居でもしたらじっくりと読みたいな、とは思っていた。で、私はもともと大野晋のファンでもあったので、この『源氏物語』を図書館で見つけて借り出したわけである。
これが、なかなかの名著で、私の大好きな「考える楽しさ」を満喫させるものであった。但し、白状するが、その中の語学的考察部分はほとんど飛ばし読みした。そういうものは国語教師時代に飽きるほどお付き合いしている。
で、一言でこの作品のポイントを言えば、「源氏物語は弁証法的作品である」ということになるだろうか。いや、そう気どった言葉を使わなくても、「二項対立的構造を持った作品だ」でもいい。こっちの方が難しいか。
源氏物語には異なる物語系列が入っている、と言うのは、「宇治十帖」とその前の部分(ここでは「本篇」と呼ぼう)との違いを見れば誰でも分かることだが、実は、宇治十帖の前の部分(本篇)自体に全く異なる物語系列があり、それがうまく組み合わされているためにこれまでは、あまりその事が気づかれていなかったと言うのである。学会ではこの説はけっこう前からあり、「紫の上系統」と「玉蔓系統」とか言われていたようだ。(いちいち元の本を参照しないので、誤記していたら御免。)で、大野晋はそれをさらに分けて、「宇治」以前を三つに分け、a系統b系統c系統とし、「宇治」を d系統として4部分の物語系統がある、とした。
ここからが面白いのだが、その4部分が二項対立的なのである。
簡単に私流にアレンジして書くと、まずaは「致富伝説」つまり「成功譚」であり、物語の王道である。光源氏という世に稀なスーパーヒーローがこの世の最高の栄華を得るまでの話だ。もちろん、その間に浮き沈みもあるが、それは成功に至るステップにすぎない。物語の薬味のようなものだ。
b系統は、その反対に「失敗譚」である。a系統では深く追求しなかった「成功の陰に存在する失敗」を物語として追及した、より文学的な話だ。これは作者が藤原道長という権力者の傍でさまざまな実体験を積むことで得た社会的知識や人間性の知識に基づいている。書かれた時期自体が、a 系統とb系統では異なり、それが後から見事に嵌め込まれたのだろう、ということである。もちろん、紫式部の天才があってできた奇蹟的作業である。
このa系統とb系統が弁証法の「正」と「反」の関係であることは誰でも分かる。
ではc系統とは何か。それは「本篇」最後の部分、光源氏の老年を描いた部分である。aもbも、青春期という点では同一だ。それに対立する老年の物語がc系統である。これまた「正」と「反」である。だが、「上昇」に対する「下降」を描いた物語的深化はあるが、真の意味での「合」ではない。いわば、仮の「合」だ。
ただ人間の一生を描くだけなら、いくら長く書いても、誕生から死までを描いても、それは読む人には「面白かった」で終わりだ。物語がただ正と反の連続では止揚は無い。それが通常の「物語」の限界である。だが、作者紫式部はもっと深いものを追究したかった。それは「人生に救いはあるのか」という問題だ。様々な幸福や不幸が積み重なって、死が来たら、それで人生が終わり、ではあまりに虚しい。特に、恵まれない人生を送った人間にとっての救いは何なのか。要するに、ここで作者は物語から文学へ、あるいは文学から哲学へと歩みを進めたのだ。それが、あの暗い「宇治十帖」の存在理由である。
作者は最初から、この「宇治十帖」は暗く、救いのない話だ、と断っているらしい。だが、それは表面上のストーリーであって、この「宇治十帖」において「源氏物語」はただの物語から哲学へと飛翔している。つまり、「合」がここにある。
「本篇」が「光源氏」という「光の世界」であるのに対し、「宇治十帖」は「無明の世界」である。ここに出てくる薫や匂宮は源氏の陰画やカリカチュアであり、本当の主人公は、大君、中の君、浮舟である。つまり、光源氏(男)が次々と手折って捨ててきたり面倒を見たりしてきた女たち、男を主人公とすれば、ただの脇役にすぎなかった女たちにとって生きる意味は何なのか、というのがここでの真の問題なのである。したがって、ここで初めて物語全体に真の結末、つまり弁証法的な「合」が与えられたわけだ。
描かれた人生を結論すれば、それは「無明」つまり「闇の世界」である。しかし、現生を無明と見ることは、それは当時のエートスから言えば仏(信仰)による救いしか解決は無い、という話になる。したがって、仏による救済の「暗示」が、物語全体での「合」ということになるだろうか。
「無明の世界」が人生への結論だ、というのはかなり救いのない思想であり、作者自身が本気でそう思ったかどうかは分からないし、それ以前に、この要約は私がかなり恣意的にまとめたものだから、大野晋の『源氏物語』とは掛け離れた内容になっている。(笑)
だが、「源氏物語」がそういうシンメトリカルな数学的構造を持った作品であることは確かだろう。
紫式部が漢学の深い教養を持っていたことはよく知られている。そして、漢文の特徴は「対句」である。対句は単なる表現法ではなく、物事を対比することで考察を進める思考法でもある。これは中国的弁証法だ。ならば、その思考法に慣れた紫式部の「源氏物語」が弁証法的構造を持っていることに不思議はない。
さらに付け加えれば、この「岩波現代文庫」の『源氏物語』には丸谷才一が解説を付けているが、これが小説の実作者の観点から、(全体的には絶賛しながら)大野晋の思考の欠陥を指摘している、という、本文の「正」に対する「反」の働きをしていて、これをも含めてこの本全体が弁証法的構造になっていて実に面白い。そして、最後の「合」は、もちろん読者の心に生じる思考である。(うまく、オチがついたかな。)


(追記)
大野晋はこの著作の中で「弁証法」という言葉は一度も使っていない。これは私が同作品のヒントで考えた「発展的考察」なので、私の言葉で同作品を読んで、騙された、と言わないように。だからこそ「最後の『合』は読者の心にある」と書いたのである。そんな『合』の無い読書など、つまらないではないか。
ついでに紫式部の「源氏物語」の構造を数式化しておく。a、b、c、dは本文中に書いた物語系列である。

① a:b
② (a+b):c
③ (a+b+c):d

という三つの弁証法的構造が積み重なって、一つの統一的作品を作る、という奇跡的な構成である。言うまでもないが、②は①に対して「合」となり、③は②に対しては「合」となるわけである。さらに、③に対する「合」を読者が考えることになるだろう。


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日中衝突による経済的損失の巨大さ

「さてはてメモ帳」経由で、「櫻井ジャーナル」から転載。
私は、「櫻井ジャーナル」という名前は知っていたが、ずっと右翼ブログだと勘違いしていた。なにしろ、「桜」は右翼の代名詞のようなものだからね。「チャンネル桜」とかいうのもあったが、あれはどうなのか。
まあ、もともとの名前に「桜」がつく人がすべて右翼になるわけはないし、桜の好きな人のすべてが右翼というわけでもないだろう。私だって植物としての桜は嫌いではない。特に、「お花見」は日本の素晴らしい文化的伝統だと思っている。もっとも、お花見で本当に花を眺めている人間などほとんどいないのだが。
さて、誰もが言っていることなのだが、石原慎太郎の暴挙で日本の被った経済的損失は、いったい何百億円に上るだろうか。その損害に対して、なぜ経済界から石原慎太郎を正面から批判する声が出ないのか。あれほど自分たちの利益を擁護することで一致団結している経団連や経済同友会から、石原慎太郎に損害賠償させよ、という声がなぜ出ないのか。(笑)
せめて、魚釣島購入詐欺で巻き上げた募金の14億円とかいう金を、その賠償金の一部として差し出すくらいの誠意は見せないと、石原慎太郎が今度は右翼から指弾されることにはならないか。いや、なってほしい。とまあ、これは単なる私の冷笑的な希望である。
下記記事後半には、日本の企業経営者の愚かさの指摘もある。そういう連中が経団連や経済同友会などの主要メンバーなのである。



(以下引用)



米国支配層は拍手喝采  櫻井ジャーナル

前原と石原親子が火をつけた尖閣諸島の領土問題が原因で日本と中国との関係が極度に悪化、その影響で日本製自動車の販売台数が激減し、米国支配層は拍手喝采  櫻井ジャーナル 2012.10.06
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201210060000/


予想されていたことだが、中国での日本車販売台数が激減している。9月の販売台数を前年同月と比較すると、トヨタは約40%減、マツダと日産は約35%減、三菱自動車や富士重工は60%以上の減少になるようだ。自動車の販売台数は明確な数字で出てくるが、日本経済への影響は販売面だけに留まらない。企業の存続に関わる部分がダメージを受ける可能性がある。

現在、世界の経済はBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)をはじめとする国々を中心に動いている。政治や経済で欧米から自立しようとしていたアフリカではBRICSとの関係を深めてきた。その中心的な存在がリビアだった。

アメリカ、イギリス、フランスといった国々は湾岸産油国と手を組み、リビアのムアンマル・アル・カダフィ体制を武力で倒すことには成功したが、アフガニスタンやイラクではBRICSの影響力が増している。

BRICSの一角、中国が日本との関係を深めることはアメリカの支配層にとって好ましいことではなく、この姿勢はリチャード・ニクソン政権から変化していない。中国と友好関係を築いた田中角栄の失脚を偶然だと考えるのはナイーブすぎる。

現在、中国はアメリカにとっても重要な存在になっている。債券を買ってくれるというだけでなく、中国なしに生産活動は難しくなっているのだ。例えばアメリカのコンピュータ会社アップルは、ハードの生産を台湾/中国の会社に委託している。

そうした体制を採用した最大の理由は技術力の問題。熟練した労働者やエンジニアの存在、生産の柔軟性といった面でアメリカは中国に太刀打ちできないのだという。

日本の大企業も優秀な労働者、技術者、研究者を確保することが難しくなっている。いや、そうした労働者、技術者、研究者を育成、確保してこなかったツケが回ってきたと言うべきだろう。目前のカネ儲けに現を抜かし、日本社会を破壊してきた経営者。今度は自分たちが経営する企業の存続を危うくさせているのである。





現場の声を聞くと、昔から日本の経営者は革新的な技術の開発には消極的で、既存の技術を改良、低価格で売るという方針を崩そうとしていない。2周先を回っているアメリカを追いかけていた1960年代までなら1周先の技術を教えてもらうことができたのだが、技術水準の近づいた今では無理。その結果、日本を追いかけてきた国々の会社と価格競争を強いられ、負けることになる。

しかも、最近では既存の技術を改良する力も衰えてきた。1990年代から日本では優秀な中小企業を潰し、非正規社員を増やしたことで生産現場の技術力がなくなっているのである。そうした状況へ日本を導いた主因は銀行の救済と円高。

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「酒、コーヒー、砂糖」という麻薬

「阿修羅」の「健康」欄から転載。
全体的に面白い内容だが、私が注目したのは

「今まで高いお金を出して健康ドリンクを買って満足していた人には申し訳ないのですが、どこにでもあるアルコール、カフェイン、液糖、この3つこそが元気の源です。
 メカニズムは簡単。まず、アルコールもカフェインも単体ではそれほど効果はありません。しかしアルコールの血管拡張+体温上昇、カフェインの精神賦活作用+心拍数増加、液糖による血糖値の上昇。この3つが同時に起こると、ストレスで疲れが廻っている体は末梢の血流が鈍っているので、アルコールで血の巡りがよくなり、脳の血流もよくなりカフェインの効き目も高まります、さらにペットボトル症候群(急性の糖尿病)でおなじみの液糖は血糖値をグンと上げるので疲れた体には染み渡るような効果があります。」
 

という部分だ。
要するに、急激に体を賦活させたいなら「酒、コーヒー、糖分」が効果的だ、ということである。これは経験的にも実感できることだろう。下記記事では、その三つ、特にアルコールとカフェインを同時に摂取すると効果的だ、とある。そしてこの三つが(長期的には)逆に健康に害を与えることも多い、と世間では言われている。まあ、この三つが生活から手放せない私のような人間は、アル中、肝機能障害、糖尿病予備軍である。
でまあ、適度な運動をすれば余分な糖分はうまく消費されるのだが、私はもともと運動が嫌いである上に、両膝が悪くて歩くのもやや困難だ。毎日酒を飲み、砂糖入りの甘いコーヒーを何杯も飲んでいれば体には悪いだろうな、と思ってはいる。と言って、砂糖抜きのコーヒーなど、ただの煎じ薬である。胃にも悪そうだ。
「酒、コーヒー、糖分」はいわば私の麻薬である。コカインの7%水溶液を注射する代わりに私は砂糖入りのコーヒーを飲み、世の中の「人の目にははっきりと見えない犯罪」についての推理を楽しんでいるわけだ。
酒は晩酌程度で、さすがに昼間からは飲まない。しかし、下記記事を信じるなら、酒とコーヒー(カフェイン)の同時摂取が頭を活性化するようだから、そのうち試してみよう。
なお、糖分こそが頭脳の栄養である、とも言われている。それも経口ではなく、血管へのブドウ糖注射が効果的であるようだ。常習的にやるのは体に悪いだろうが、出来の悪い受験生など、ダメもとのつもりで、試験本番で試してみたらどうか。これは養老何とか言う先生の体験談として書かれていたことだ。
ついでに言えば、「体温を上げることが体の免疫力を向上させる」ということはやはり事実であるようだ。したがって、個人的には、体を冷やさないことが疾病への予防になるし、仮に「地球温暖化」が事実なら、それは人類への恩恵だ、となる。


(以下引用)


カフェインもタウリンも効果なし? ユンケルは飲むだけ無駄!?
http://biz-journal.jp/2012/09/post_683.html
2012.09.13 ビジネスジャーナル

 オイーッス! みっなさーん 生きてますかーっ!? 不景気に負けて血反吐、吐いてませんかーっ?
 と、いうわけで今回は暑い時期に飲んでしまう人も多い、健康ドリンクについてちょいとばかり裏側をお話させていただこうかと。
 あ、念のために言っておくと、健康ドリンク大好きな人、アレが無いと死んでしまうという人は読まない方がいいですよ。知らなければ良かったのに……と苦情を言われても困りますので、あしからず。
●知っているようで知らない健康ドリンクの実態
 そもそも健康ドリンクってなんでしょう? 実は明確な定義はありません。栄養ドリンク、健康ドリンクなどと名前が付いていますが、ほとんどが法的な意味ではただのソフトドリンク(清涼飲料水)、または酒類に該当します。
 ユンケルとかゼナとか薬局の冷蔵コーナーでドヤ顔パッケージで並んでいるものから、レッドブルやオロナミンCのようなほとんどソフトドリンクのようなものまでさまざまです。
 そんな健康ドリンクを選ぶ前に、何が入っていて何が効くのか知っておきましょう。
 健康ドリンクの成分はざっとこんなところです
・タウリンやビタミンなどの健康補助成分
・高い健康ドリンクには様々な生薬の抽出エキス
・アルコール
・液糖(ガムシロップ)
・カフェイン
・添加物(香料、増粘多糖類や色素、安定剤諸々)
・水
 前提として、薬局で販売される一般的な生薬に即効性のあるものはまずありません。また、漢方薬に即効性など期待する方が根本的に間違っています。漢方薬はあくまでゆっくりとした効き目のあるものです。
 中にはある程度の即効性があるものもありますが、それらの生薬はほとんどが医薬品として認定されています。故にソフトドリンクやら酒などの「食品」には入れることができません。(※厳密にいうと漢方には食品に入るものも医薬品であるものも存在します。また最近は、第2類医薬品に該当する健康ドリンクも存在しますが、一部漢方成分に準拠しただけで効果は今ひとつ、となっております)
 ですので、健康ドリンクに含まれる生薬は即効性があるわけがないのです。というか真に疲労回復効果なんてすごい効き目のある生薬があったら各社が競うように使うわけですが……。売りの成分が各社バラバラということはどういうことか……お察しください(笑)。
 では、タウリンなどの栄養素が効くのでしょうか? こちらもありえません。そもそもタウリンで元気になるならスルメでも食べていればいいのです。スルメ食ってるオッサンが健康そのものならそれでいいのですが、残念ながら気のせいレベルです。ビタミン類も相当欠乏症を起こしていなければ即効性はありません。
 そうすると残るはアルコール、カフェイン、液糖……ですが、これらに霊験あらたかな効能があるとも思えない。
 今まで高いお金を出して健康ドリンクを買って満足していた人には申し訳ないのですが、どこにでもあるアルコール、カフェイン、液糖、この3つこそが元気の源です。
 メカニズムは簡単。まず、アルコールもカフェインも単体ではそれほど効果はありません。しかしアルコールの血管拡張+体温上昇、カフェインの精神賦活作用+心拍数増加、液糖による血糖値の上昇。この3つが同時に起こると、ストレスで疲れが廻っている体は末梢の血流が鈍っているので、アルコールで血の巡りがよくなり、脳の血流もよくなりカフェインの効き目も高まります、さらにペットボトル症候群(急性の糖尿病)でおなじみの液糖は血糖値をグンと上げるので疲れた体には染み渡るような効果があります。
 
 ちなみに添加物は増粘多糖類(キサンタンガム、グアーガムやペクチンなど)は品質の安定剤だけではなく、片栗粉よろしく液体にトロみを持たせ、色は生薬の抽出液の薄さがバレてしまうのでカラメル色素や天然色素で見た目をよりクスリっぽくすることでプラセボ効果を高めています。……◯◯のタネあかしをしてしまうと意味ないわけですが。
 これって要するに気の抜けた少量のビールにガムシロップをダバーっと、インスタントコーヒーを大さじ2杯入れたものと健康ドリンクは同じ効果を持ちます。
●ヘルドクターが選ぶ、本当に効く健康ドリンク
 さてと、困りました。栄養ドリンクの正しい選び方を紹介する記事で、全商品が不要という画期的なことになっているのですが、それでも「栄養ドリンク」や「元気を出す」という意味では、いくつか面白い商品が出てきているので紹介しましょう。
●『スパークリング BLACK BLACK』(ロッテ/実売200円程度)
 健康ドリンクの効果がカフェインと糖類であるならば……と開き直った感じのドリンク。発売はお菓子のロッテ。パッケージも眠気対策にドライバーに愛用されるブラックブラックガムそのまま。別にガムを噛んでいればいいだけの話ですが、メントール系の味にガムをそのまま液体にしたような味と香りでいろんな意味で目の覚める飲み物となってます。小さいながらも100ミリグラムのカフェイン(コーヒー1杯程度)を含み、眠気覚ましドリンクはどれもマズいコーヒー味なのでたまにはいいかもしれません。
●『超濃縮Super 野菜1日これ1本』(カゴメ/実売300円程度)
 こちらも製薬会社のものではなく食品会社のものですが、手軽に栄養補給をするという原点回帰の意味では最も栄養密度が高そう……ということで紹介。野菜の濃縮エキスなので栄養素が非常に多く、特にカリウムが際立って多くとれるので、高血圧の人や野菜不足の人には即効性すらありそうです。味も食品メーカーらしくできの悪いトマトジュースといったもので飲みやすく効きそうな味に仕上がっていて良い感じ。
●『ソルマックプラス』(大鵬薬品工業/実売350円程度)
 ようやくドリンク剤っぽいものです(笑)。第2類医薬品でカンゾウエキスを調べた限り一番多く含むドリンクということで紹介。カンゾウ(甘草)は漢方薬では珍しく効果が西洋医学的に分かっているもの。主成分であるグリチルリチン酸は肝機能を高め、アセトアルデヒドなどの有害な代謝物を排出することが分かっています。・・・・・まーかつてはグリチルチリン酸単品の薬も売っていたわけですが、今は薬事法改正で買えなくなったのもあり、これくらいしか無いという悲しい現実が。
●『ルル麻黄湯』(第一三共ヘルスケア/実売3本入り1000円程度)
 第2類医薬品であり、薬局売りの薬の中でも最も強力な賦活作用を持つドリンク剤となります。風邪の弾き始めに飲め……というだけあって強烈な味と臭いが駄目で、まったく飲めない人もいる強烈な薬臭のこのドリンクは、漢方の中でもキツめの麻黄湯の配合となっており、1本でもかなり強力な賦活作用と体温上昇、心拍上昇、を引き起こし免疫力に渇を入れます。ただしくれぐれも連用は禁物で、2~3本消費したら、1~2週間はインターバルを開けないと効果が無くなっていくどころか、臓器に対するダメージや頭痛などの副作用が上回って害となります。眠気覚ましや元気付けの使用は、規格外の使い方となるのでくれぐれもご注意の上で。
(文=へるどくたークラレ)

●へるどくたークラレ
毒、化学兵器や、医療犯罪、ドーピングなどブラッディなジャンルを得意とするサイエンスライター。代表『アリエナイ理科ノ教科書』(三才ブック ス)は、シリーズ累計15万部を超える。講演、イベントなど多方面に活動している。コミック誌『ネムキ』(朝日新聞出版)で「カラスの鳴かぬ日はあれど」 (漫画:夢路キリコ)の原作を担当。そのほか「ラジオライフ」(三才ブックス)などでも連載中。Twitterアカウント/@reraku(https://twitter.com/reraku)

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シェールガスは詐欺のネタにしかならないだろう

「阿修羅」から転載。
我ながら、勘の良さにあきれる。
数日前に、シェールガス(オイル)事業は眉つばだよ、とほとんど直感で書いたのだが、早くもシェールガスによる環境破壊の実態が明らかになりつつあるようだ。
このような事実は何一つ知らなかったのだが、シェールガス(オイル)の掘削方法を少し調べただけで、これは環境汚染につながる、と判断した自分を褒めたい。
まあ、デカルトではないが、「良識」は万人に等しく分け与えられているのであって、公式情報を鵜呑みにせず、自分の頭で合理的に考えれば、誰でも正しい判断はできる、ということである。
ついでにもう一つ予測しておこう。
尖閣諸島の海底にオイルだかメタンハイドレードだかがあるとか何とかいう話も、まず眉つばな話だし、たとえそれがあったところで採掘はほとんど不可能だ、と私は見ている。海底油田の掘削は、メキシコ湾の流出事故を見れば分かるように、困難かつ危険なものである。下手に掘削したら、オイル流出事故を起こすだけである。多少うまくやっても環境汚染は必至だろう。したがって、「東海アマ」さんの熱心に主張する、中国が海底資源を狙っているという話も、日中衝突を煽りたてるだけのネタでしかない。もちろん、ありもしない資源の話に中国も踊らされている、という可能性はあるのだが、そんな雲をつかむような話で戦争を起こすほど、あちらの政治家は馬鹿ではないだろう。


(以下引用)


シェール・ガス④‐米国に見る著しい環境破壊の実体
http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/105.html
投稿者 MR 日時 2012 年 10 月 06 日 12:42:59: cT5Wxjlo3Xe3.


トップページ > トピックス > 先読みコラム > 第120回

2012 年 10 月 5 日
第120回「シェール・ガス④‐米国に見る著しい環境破壊の実体」

 米国ではシェール・ガス開発のおかげで、ハリブルトン社とかフラックテクサービス社などといった特殊な高度掘削技術をもつベンチャー企業が相次いで、大成長をとげるなど、新たな市場でのベンチャー企業が相次いで設立された。

 これに加え様々な周辺企業での雇用が創出され、また、ガス生産会社に土地を貸す地主は、これまでの単なる牧草地が平均して年2万ドルを生む金の卵と化した。あくせく働く必要がなくとも月数千ドルになる地主も少なくない。ここで注意したいのは米国での土地の法的権利で、米国では地表から地球中心までの立体部分に所有権が及ぶ。したがって自分の土地地下にパイプが通っただけでも貸地権が発生する。

 この土地をガス会社に貸す際の契約書の内容が問題。ガス掘削に関してはいかなることも口外しないという厳しい守秘義務が課せられている。環境破壊問題もこのため外部に語られることはなかったが、ここにきて一部でその凄まじさが露呈され世間の注目を浴びることになった。

 ワイオミング州では、地下水を採る水道水が真っ黒になった。ガス会社は逆浸透膜を用いた濾過浄化装置を設置したが余り役に立たず、住民は他所から水を買っている。

 体調不調者が続出しており、症状は耳鳴り、頭痛、めまい、ぜんそくなどで体中が痛いとか末梢神経の症状が目立つという。水道水からはグリコールやエーテルが検出された。水が溶剤のような匂いがして飲めない所もあり、牧牛への影響も懸念されている。

 同州サブレット郡のジョナ・ガス田では坑井から上がってくる廃水を池に溜め自然蒸発させているが、周辺空気中のオゾンが極めて増大しているのが問題となっている。

 ペンシルベニア州のサスケハンナ河流域では、大規模なシェール・ガス開発が進められているが、開発が進むにつれて一部地域に河の水が赤色に変色した。

 この河は大都市ニューヨークの上水の水源として期待されている水資源であるが、同様な現象で住民が悩まされているコロラド州ガーフィールドでは住民の血液中からベンゼンやトルエンが検出されたといい、問題となっている。ここでは、ここ10年間で5千本以上のシェール・ガス坑井が掘られた。

 川底からガスが噴出してきたデバイド川という小川では、川水を飲んでいた近くに棲む鳥、カエルさらには野ウサギまで死んだという。

 ガス掘削の際に使用される界面活性剤は、ガスと頁岩の泥粒子との分離をよくするために流入流体に0.04%加えられているというが、圧入するハイドローリック流体の量が莫大なだけに界面活性剤の絶対量もバカにならない。掘削時には1坑井当たり8万㎥もの水が使用されるからだ。

 代表的なものとしては、トリクロロベンゼン、トリエチレングリコールが使われているというが、いずれも地下水に混入して上昇、井戸水など飲料水が汚染されると健康上重大な問題を引き起こす。

 米国には、バーネットの他、ハイネスビル、マルセラ、ファベッチビルというビッグ4と呼ばれる大頁岩(シェール)層が存在しており、今後これらの開発で環境破壊問題は一段と深刻化、社会問題化するものと懸念されている。

(多摩大学名誉教授 那野比古)
http://www.vec.or.jp/2012/10/05/column_120/  

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HN:
酔生夢人
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男性
職業:
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趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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