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お前何様、細野様

「カマヤンのツィッター」から転載。
まあ、細野だけじゃなく、今の民主党幹部全員が「自民党別働隊」だからな。
いや、幹部だけじゃなく、民主党(おっと民進党だったか。眠死ぬ党www)全体の党員がそうか。


(以下引用)



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国立ユートピア(笑)

安楽死と火葬(水葬でも土葬でも何でもいいが死体の処理)葬式その他、死に関わる費用一切を含めて10万円くらいで国が引き受けてくれないものか。「安楽死センター」とか、「ユートピア」とか名づけて施設を作るといい。(安楽死を「ユータナジー」と言ったと記憶しているwww)なお、痴呆状態になってからでは遅いから、私は認知症となった時は絶対に安楽死にしてくれるよう今から希望しておく。
最悪なのは、痴呆状態での「延命治療」。まあ、本人は不幸だとは思わないだろうけど。

(以下引用)案外、まともなコメントが多いようだ。誰にとってもいずれ降りかかる問題だから、真剣に考えているのだろう。


2016年05月04日 02:05

なんで安楽死は認められてないの?

なんで安楽死は認められてないの?

2212903i

引用元:なんで安楽死は認められてないの?
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1462267736/

1: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:28:56 ID:BhC
グダグダ延命して苦痛を与えて、介護保険と医療保険費増やすことが正しいことなの?

2: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:29:35 ID:pt7
スイスでは認められてるんだっけか

3: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:29:49 ID:lxo
一秒でも長生きしたほうが良いじゃないの!貴方は最低ね!!!!!!!

4: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:29:53 ID:Rfg
尊厳死との違いを無知な俺に教えて

5: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:29:55 ID:Jlm
日本国民は自分の命を守ることも認められていないので
命を勝手に捨てることも認められないのは当然だろう

11: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:33:22 ID:txm
>>5
ぐう深E

7: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:31:10 ID:eIy
安楽死施設建ててほしい
そのためならお金出す

8: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:31:57 ID:hLC
若者が死にたがるからだろ

9: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:32:32 ID:eIy
>>8
そういう社会を作った方にも責任はあると思う

12: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:34:36 ID:eIy
お金払えば認可されるシステムにすればいいんじゃないの?
まあでもただでさえ人口減少子高齢化とか言ってるから
現実的には無理だろうね
本当に政治家は自分のことしか考えてない

13: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:34:50 ID:mxH
現状でも本気で死にたいやつは年間三万人レベルで勝手に死んでるわけですし
自殺目的で安楽死求めてるやつは仮に許可されてもどうせ死なないよ

31: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:43:03 ID:txm
>>13
自殺原因のダントツトップが健康不安

約半数が疾病や病気を苦に自殺してるって事忘れてるね

15: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:36:01 ID:zHy
借金持ちでなくて遺産をすべて国に寄付するなら認めてほしいな

18: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:37:04 ID:BhC
末期ガンとか地獄だぜ。日本マジ冷たい

24: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:40:20 ID:txm
>>18
末期医療、難病、重症心身障害者

臭いものにフタをしてやってる事は飼い殺しだ
死ぬ事も選べず医療行為も選べず朽ち果てるまで生かされる

21: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:38:21 ID:E6O
一応、延命を施さないってのはある
安楽死はヒト殺しだから責任の問題が生じるから

22: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:38:55 ID:eIy
>>21
だれも責任を負わない社会

28: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:41:06 ID:3rF
>>22
安楽死求める時点で自分を殺す責任を他人に押し付けようとしてるわけだしな

26: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:40:50 ID:BhC
残酷だよな

29: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:41:32 ID:T2P
ホスピスという、無理に延命治療はせず残された余生を苦しまず過ごさせる、って制度はあるが
医者は延命治療の方ばっか勧めてくるからな
結構粘りやがる

35: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:46:50 ID:pzB
安楽死と尊厳死をごっちゃに考えてるレスがあるな

45: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)19:01:10 ID:T2P
>>35
積極的か消極的かの違いなだけで意味はほぼ同じやで

37: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:48:07 ID:B68
日本でも故意に生命維持装置を止めても殺人罪にならなかった例があるのでスレタイについては認められてるよとなる

41: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:52:53 ID:KSl
介護疲れの殺人とかもあるし
80歳以上は規定の健康条件を満たせない場合安楽死とかにすればいいんでないか?

44: 名無しさん@おーぷん 2016/05/03(火)18:55:34 ID:3rF
>>41
なんか怖いなあそれ

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理想無き「リアリスト」に告ぐ

「バカ国民帝国日本の滅亡」から転載。相も変らぬ政治的ニヒリズムだが、こうした言説が一番、世の中の害毒になるのではないだろうか。(以前にどこかで引用した村岡花子の随筆にもニヒリズムの害毒について書かれていたが。)
政治は八百長、野党はただガス抜きのための存在、革命などしてもムダ、という言説である。
では、どうすればいいのか。この世は永遠に弱肉強食のジャングルで、長い(強い)ものには巻かれろ主義で行くか自分が強者となって弱者を食って生きろ、とでも言うのか。
そんな言説をする自分自身が、他人から踏みにじられても殺されても、文句は言わない、ということか。
私は、こういう低レベルの「リアリスト」思考(理想無きリアリストの思想)が大嫌いである。このタイプの思想家をマキャベリストと言ってもいい。いや、マキャベリも韓非子も私は読むし、孔徳秋水氏も文章は面白い。だからこそいつも読むのだが、それは非常に啓発的だからである。思考に刺激を与えてくれる。だが、思想としては「世に害毒を流すもの」だと思う。
リアリズムはいい。だが、それがニヒリズムになると最悪だと思う。世界全体を悪化させるだけの言説である。言っていること(事実の記述)が八割がた正しいだけに、害毒も大きい。事実認識はだいたい正しいが、そこから出てくる「判断」や「意見」(すなわちニヒリズム)は最悪だ。まるで、人生は悪に満ちているから、生まれた赤ん坊をすぐに殺せ、というようなものだ。

私は、社会(世界)はゆるやかに向上していくものだと思う。革命などで一気に変わるのではない。革命が成功しても腐敗し、また次の革命が起こり、また腐敗していく。
だが、その革命に意義が無かったか、というと絶対にそんなことはない、と断言する。
アメリカ独立革命(独立戦争)があり、フランス革命があったからこそ、まがりなりにも民主主義を標榜する現代世界があるのである。たとえそれが「疑似民主主義」であっても、それは絶対王権の社会よりははるかに優れているのである。それを無視して「理想的なものがすぐに得られないなら、その代用品はいやだ」と泣きわめくのは小児のすることではないか。


(以下引用)

管理されている革命


テーマ:

『進撃の巨人』…




”巨人の謎”もさることながら…




”憲兵団の謎”も不可解極まります…






憲兵団は、反体制派の取り締まりを行い、そのためにスパイを潜り込ませている…




しかし、「反体制派は、”必要悪”」と憲兵団幹部が言う…





わかりますか?この意味…





高橋五郎氏の著作を読んでみる…




オーウェルの『1984年』や『動物農場』を読むと…わかるかもしれません…





巨人の住む世界と現代社会は、権力構造や世の中の仕組みがそっくりなのですよw





人民を統治するために、わざと”反体制派”を作って育てる…




野党の存在もまったくいっしょ…




実際、”草の根”で労働組合結成に成功しても、すぐに”第二組合”が作られ、取って代わられる。




炭鉱や国鉄のような強力な組合は、炭鉱自体を閉鎖する、民営化して分解する…





きっと、山口組分裂もそういうものの一環だと私はにらんでいるのですがね…





かのキング牧師も”交渉役”に祭り上げられて利用され、批判を浴びた時期があったわけだし…




そして、隣国のスパイが入り込んで、国内の政治勢力に影響を与えているというのは、『史記』や『三国志』の時代からすでに”常識”なわけですが、日本人ってのはまったくこれを疑わない。




漢王朝を滅ぼした紅巾の乱の背後には、モンゴルなどの北方遊牧民族の支援があったわけです。




だから、読売や産経の背後にアメリカやイスラエルがいても、朝日や毎日の後ろに北朝鮮や中国ロシアがいても、全然おかしくはない。




右翼VS左翼なんていうけど、これも”代理戦争”なんですね…





しかも、米英や中露は、敵対しているようで実は共闘している。




そういうことが、99%たちにはけっしてわからないのですね~





運動家の皆さん…このこと、ちゃんと知ったうえで運動やってるんですか?




あなたがたもまた、単なる道化芝居の役者のひとりなんですよ…





その”革命”を成功させて、傀儡政権を作ってみたり、(明治政府がそうだったかもですな…)




”反体制派”に集まってきた”危険分子”を折々に排除したり…




まあ~一種の”ゴキブリホイホイ”や”ネズミ取り”みたいなもので…




かの「イスラム国」の「テロ」にしたって、一種の”やらせ”で、黒幕は現体制なんです。




そして、その茶番を国民に信じさせるために実際に爆破させているわけですね…





いわゆる”論戦”もけっして議論がかみ合わないように演出、運営されている…




そういう”お芝居”をみて国民は、「言いたいことが言える社会」と勝手に思い込み、「激しく議論が戦わされている」と、これも勝手に思い込む。





うすらサヨクにうすら愛国…ともに、トンデモ論をぎゃあぎゃあわめいて、わざと議論を外してしまう。




たまに論点がついてあるものであっても、肝心なところがぼかされていたりしている。





相撲の八百長ひとつ見抜けないのですから、こういうお芝居も見抜けないのですね~




しかし、『1984年』で示されたとおり…




全体主義国家を作るためのレシピとして”反体制派”が作られるのです。






この世はすべてが”茶番”…





人間の世の中で、信じてよいものなど、なにひとつありません。






さて…運動家の皆さん…




左翼だろうと保守・右翼だろうと同じことです。





反体制派は、何のためにあると憲兵団幹部は言っていましたか?





”市民のガス抜き”のため…





そして、適当な時期に”間引く”ため…





ハイ!もっとしっかり日の丸を振って~!!!



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半強制の牢獄

「紙屋研究所」から転載。
私は社会主義者だが、議会を通して社会を変革すべきだというフェビアン協会的な漸進的社会主義者(「釈迦主義者」とミスタイプしたが、仏教徒ではないが微温的な「釈迦主義」かもしれない。どの仏教宗派も嫌いで「釈迦」だけが好きだ。)に近い。紙屋氏のようなマルクス主義者ではないし、伊藤野枝(「野枝」という名「野の枝」は、まさに彼女の生き方を象徴しているようだ。)のようなアナーキストでもないが、ここに書かれたことには全面的に賛同する。
今の日本、いや、昔からずっとそうなのだが、日本という国は「半強制の牢獄」であり、目を開いていながら、何も見ないという生き方をするしか、その中では生きられないのである。奇妙な「身近な権力」「本当は何の正当性もない権力」が我々の日常生活を縛り付ける。まさに「空気の支配」だ。

ここに書かれたPTAや町内会、伊藤野枝を抹殺しようとする「庶民たち」の姿のおぞましいこと。



(以下引用)

2016-05-02 再び「半強制の牢獄」へ 『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』

栗原康『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』Add Star




 新しく引っ越したところの町内会の堅牢さにほとほとまいっている。別に今何か役を押し付けられたわけでもないけども、ピラミッド状のがっちりした組織が、引き受けなくてもいいような行政仕事を請け負って、その負担の重さに悲鳴をあげている様子が、総会のパンフレットから痛いほど伝わってくる。いわば「勝手に」苦しんでいるのだ。


 そして、小学校のPTA


 総会に自民党議員だけが招かれ、あいさつをし、学校から自主独立の団体と規定されながら、学校の仕事にがっちり組み込まれた規約が厳然と存在する。


 任意制であることを確認しましょうよ、それにふさわしい組織のあり方に見直すように1年間かけて調査・検討を始めましょうよ――ぼくがそういう提案を総会でいきなり出してみたら、否決された。


 ぼくはPTAの一つの委員会の副委員長をくじ引きでやることになったのだが、その際に、やはりくじで選ばれたシングルマザーの方の苦境を聞いた。とてもできないと会長にも訴えたが聞きれてもらえなかったという。お母さんたちの会話から漏れる「1年だけのがまん」というため息。


 なんでそんなにしてまで、PTAをやらされないといけないのか。




 町内会とPTA


 ここにきて、再び「半強制の牢獄」に逆戻りである。


 「会長」とか「役員」というポストを得られない場合は、ヒラの会員としてモノを言わないといけない。そこからだ。


 知ってるよ。「まずは1年間役員などをやってみて、現場の空気をつかみ、仲間を増やして……」。そういう方法が順当なのは。独りであがけば、浮き上がってしまい、見苦しい始末になりかねないんだろう。


 だけど、今回そういうやり方をとりたくない


 あえて。


 ヒラのままでどこまでできるのか。民主主義が機能するのかどうかをしっかりやってみる。民主主義ってなんだ!? これだ! って言えるものが本当にここから生まれるかどうか。




 PTAのシャンシャン総会の空気をまったく読まずに、挙手をしてヘンテコな提案をする空気の冷たさを知っているか。


 こんなものが普通の人間に、できるものなのか。


 少なくとも徒党を組まずにはできるものではない。


 否決された瞬間の冷え冷えした空気を体験した時、ぼくは高校時代に、孤立無援で「校則押し付け反対」のビラをまこうとして生活指導教師に説教され、泣きながらそのビラを捨てた、あの時の情けなさというか、心細さを思い出した。




 小説『神聖喜劇』の中で、軍隊の中で不条理に立ち向かう主人公・東堂が、戦友1人と連れ立って「意見具申」(上級者への請願)をしに上級者の部屋へやってくる、その時の上官上級者たちの冷たい視線の描写が、わがことのようである。


「東堂二等兵、『意見具申』のため参りました。」


冬木二等兵、『意見上申』のため参りました。」


 われわれの背後で堀江隊長、久保軍曹、片桐伍長、三者の雑談が、にわかに跡絶えた。山中准尉は、虚を衝かれたような・腑に落ちかねたような表情で、しばし応答しなかった。中隊事務室内は、数秒間しんとしていた。まもなく山中准尉の面上にあらわな困惑の色が動いた、と私は見た。そして、その困惑の色は、『隊長殿の眼の前でそんな険難なことを公言してしまったのでは、事を穏便に運ぼうにも運びようがなくなるではないか。始末に負えないな。』というような意味に私には想像せられたけれども、あれもこれも、私の僻目であるのかもしれなかった。……われわれの背後における三者の雑談は、跡絶えたまま、再興しなかった。そこから、沈黙の冷ややかな指先が、私の首筋背筋を無気味にいじくりつづけた。(大西巨人神聖喜劇』第五巻、光文社文庫p.216-217)


 ぼくは、PTAの成人教育委員会の一人として、「人権同和教育」を推進させられるらしい。


 いったい、日本国憲法世界人権宣言に定められた「結社の自由(結社しない自由)」を侵し、個人の尊厳や幸福追求の権利を剥奪して進められる「人権同和教育」とは何か。


 泣く泣くこの委員会を押し付けられたお母さんたちには、今自分たちがとるべき武器としての人権=「PTAは任意であり、その活動も任意・志願であり、拒否できるものだ」ということなど、およそ思いもつかないであろう。


 人権とは、自分ではない「かわいそうな人たち」への施しや温情、もしくは差別いじめをしない「道徳」であって、決して自分たちを守る「武器」なんかではない――そのことを徹底して叩き込む、実にすぐれた「教育」の場ということだろうか。いま刻々、PTAの成人教育の現場で人権破壊教育そのものが行われているんだよ。ふざけるな馬鹿野郎。




村に火をつけ,白痴になれ――伊藤野枝伝 そんな折に偶然手にしたのが、本書・栗原康『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』(岩波書店)である。


 いや、偶然ではない。


 もともと福岡市にあるため池のことを調べていて、伊藤野枝のことが出てきた。恥ずかしながら、伊藤野枝が現在の福岡市の出身であることをぼくはまったく知らなかった。伊藤野枝は、アナキスト無政府主義者)の大杉栄とともに関東大震災の後、憲兵隊に虐殺されたアナキスト・女性解放運動家である。あっ、伊藤野枝って、福岡出身だったのか。それで本を探して読んでみようと思って本書を手に取ったのである。


 ぼくはもともと福岡の人間ではないが、地元で「郷土の偉人」としていろんな人がもてはやされている中で、伊藤野枝はほとんど出てこない。例えば『農業全書』を著した宮崎安貞を記念する地元行事が町内会や小学校挙げて取り組まれるのに対し、伊藤野枝はむしろタブーに近い存在である。*1


 伊藤と同年代の人間が存命だった頃の、今から十数年前の話で、地元の郷土史家が伊藤のことでテレビ取材を案内した時に、ある老婆が怒鳴り込んできたという。


「おまえはなにを考えとるんじゃあ! テレビなんかにうつったら、世間さまに、ここがあの女の故郷だと知られてしまうじゃろうが!」。どういうことだろう。大内さん〔地元の郷土史家――引用者注〕がけげんそうな顔をしていると、おばあさんはこうさけんだという。「あの淫乱女! 淫乱女!」。ひゃあ。(栗原前掲書醃)


 奔放で自由な伊藤は、福岡の田舎の村で、陋習に悩まされる。おこがましいと言われることを承知で書くが、そういう姿にぼく自身が重なった。まさにこれじゃん。変わってないじゃん。そして、今でも伊藤は地元で黙殺され続けている。




 本書を書いた栗原は、伊藤の生き様を次のように一言で要約している。


これから本書では、野枝の人生の軌跡をおっていくが、あらかじめその特徴をひとことでまとめておくとこうである。わがまま。学ぶことに、食べることに、恋に、性に、生きることすべてに、わがままであった。そして、それがもろに結婚制度とぶつかることになる。(栗原前掲書ⅺ)


 たしかに、本書を読んだ時(あるいは伊藤の生き様を知った時)、まず「自由恋愛」についてどうしても目がいってしまうのだが、言い方をかえれば、自分なりに当たり前の、平凡で、快適な幸福の追求をしようとした、しかし、それは様々な障害にぶち当たらざるをえなかった、平凡さを徹底して貫こうとすれば、それはラジカルにならざるをえなかった――こういうことであろう。それが「わがまま」という意味だ。




 その「わがまま」を貫くことが大杉や伊藤の原理であった「直接行動」となる。国家や行政のような制度に頼らないということである。


 そして、そういう行動をとった結果、貧しくなったり、つまはじきにされたりするわけだが、「なんとかなる」というのが、伊藤について回った、よき結果であったと栗原は考える。


いいたかったのは、野枝の良さもそこにあったんじゃないかということだ。いざとなったら、なんとでもなる。……欲望全開だ。稼ぎがあるかどうかなんて関係ない。友人でも親せきでも、たよれるものはなんでもたよって、臆面もなく好きなことをやってしまう。(栗原p.167)


 そして、そこに無政府主義の相互扶助の考えが結びつく。


 相互扶助については、前にぼくも書いた。


クロポトキン『相互扶助論』、平居謙『「ワンピース」に生きる力を学ぼう!』 - 紙屋研究所 クロポトキン『相互扶助論』、平居謙『「ワンピース」に生きる力を学ぼう!』 - 紙屋研究所


 貧しく飢えている人がいたらどうするか。


 食べ物を分け与える。それが人間として、当たり前の感情と行動ではないのか。「貧困解決は国家のやることでしょ」といって、同じ地域に飢えている人がいるのに贅沢な食事をしてはばからない――これは近代人の病気じゃねーの、というのが無政府主義者クロポトキンの主張であった。




 無政府主義者である伊藤野枝は「無政府の事実」という一文の中で、このことを書いていて、栗原はこの一文を詳しく紹介している。


 私共は、無政府主義の理想が、到底実現する事の出来ない、ただの空想だと云う非難を、どの方面からも聞いて来た。 中央政府の手を俟たねば、どんな自治も、完全に果たされるものでないと云う迷信に、皆んながとりつかれている。


 殊に、世間の物識り達よりはずっと聡明な社会主義者中の或る人々でさえも無政府主義の『夢』を嘲笑っている。


 しかし私は、それが決して『夢』ではなく、私共の祖先から今日まで持ち伝えられて来ている村々の、小さな『自治』の中に、其の実現を見る事が出来ると信じていい事実を見出した。


 所謂『文化』の恩沢を充分に受ける事の出来ない地方に、私は、権力も、支配も、命令もない、ただ人々の必要とする相互扶助の精神と、真の自由合意とによる社会生活を見た。


 それは、中央政府の監督の下にある『行政』とはまるで別物で、まだ『行政機関』と云う六ケしい〔むずかしい――引用者注〕もののない昔、必要に迫られて起った相互扶助の組織が今日まで、所謂表向きの『行政』とは別々に存続して来たものに相違ない。


http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/6580/petri-do/noe01.html

 伊藤は、自分が生まれ育った福岡の寒村での自治の空気、ここにある「組合」は今日で言えばまさに自治会・町内会のようなものであろう。それがいかに行政とは違い、相互扶助と自由合意によって地域課題を解決していくかを詳しく描いている。




 人が集まりさえすれば、直ぐに相談にかかる。 此の相談の場合には、余程の六かしい事でなくては黙って手を組んでいる者はない。 みんな、自分の知っている事と、考えとを正直に云う。 人が他の意見に賛成するにも、その理由をはっきりさせると云う風だ。 少し六ケしい場所に出ては到底満足に口のきけないような人々でも、組合の相談には相当に意見を述べる。 其処には、他人のおもわくをはかって、自分の意見に対して臆病にならねばならぬような不安な空気が全くないのである。


http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/6580/petri-do/noe01.html

 相互扶助は自由合意によって支えられている。


 自由に参加し、自由に意見が述べられなければならない。


 もっとも伊藤は田舎の陋習に苦しんだのは紛れもない事実なのだから、ここに書かれたことは、現実の自治組織のそれではなく、多分に伊藤にとっての「理想の自治組織」像が入り込んでいるに違いない。




 しかし、そうであったとしても、ぼくはこのあたりのくだりを興奮しながら読んだ。


 なぜなら、今まさに福岡の辺境で起きているPTAや町内会をめぐる、自由合意を忘れ、その結果、本当の意味での相互扶助の精神を忘れ、逆に半強制の元で行政や学校の下請けになってしまっている事態は、まさに忘却された郷土の「偉人」たる伊藤野枝の精神を思い起こすことで批判されなければならないと感じたからである。地元のお前ら、宮崎安貞なんか顕彰している場合じゃねーよ。いまこそ思い起こせよ、伊藤野枝を。




 ぼくはマルクス主義者であるから、伊藤のように、制度への強い不信を感じてはいない。国家や行政といった制度にアプローチするチャンネルを作り出そうとしているのがぼくの日常だし、より良き結婚制度のために改革をするのがぼくのスタンスだ。




 それでも、やはり真の自由な合意のもとで、相互扶助の精神が蘇ってくることは、無政府主義から謙虚に学ぶべきことの一つである。身近に困っている人がいたら、それを助ける、なんとかする、という当たり前の精神の発露が必要であり、そのために硬直化してしまったPTAや町内会のあり方を破壊に近い形で変えなければならないだろう。「村に火をつけ、白痴になれ」というのは、そういうエネルギーのことである。




 なお、本書の書籍としての魅力についても少し触れておく。


 一つは、本書の文体である。


 まるでブログ文体のようである。軽妙で、すらすらと読める。伝記にありがちな難しさ、学者にありがちなペダンティックさがまるでない。素晴らしい。


 もう一つ。著者の栗原自身が伊藤の思想に近い。だからこそ、伊藤のエネルギッシュさがそのまま伝わってくる。「今に生かす伊藤野枝の思想」みたいな傍観者的な歴史解説ではないのだ。栗原自身が求める「あばれる力」のようなものを伊藤の思想と人生から感じさせようとしている。本書が死んだ解説・伝記ではない所以である。



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これぞ脚本と演出の妙

前回の「真田丸」を見ていない人には意味不明だろうが、このツィートは感心した。私はまったく気づかなかった。本を読んだり、映画やテレビドラマを見たりしても、得るものはその鑑賞者のキャパ次第だ、ということである。地図の件が信繁の城内の彷徨につながっていると気づいたこのお母さんは凄い。脚本家や演出家も凄い。
ついでに言えば(他の人も言及しているが)、光と影の使い方も凄い。明るい白日の中の豊臣家の闇が、最後、日没近い黄色い光と対照され、豊臣の没落の暗示となっていると見ることができる。その夕暮れの残光の中に浮かび上がるのが……茶々であるという、演出。


(以下引用)


あきら @12_Req 2016-04-24 21:23:48
三成に城内の地図を覚えろって言われたけど結局見てなかったところが、ラストの自分がいるところも秀吉がいるところもわからず迷いまくって彷徨ってる所につながるって母が言ってて、そこで初めてこの構成の美しさに気付く自分。 ほんと三谷さんすげぇ…! #真田丸

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川内原発爆発に比べれば煙は薄し桜島山

おい、川内原発が大丈夫だと言っている連中、大丈夫じゃなかったら、責任取るんだろうな。
全員、死刑だよ。



(以下引用)



桜島が爆発的噴火…噴煙11か月ぶりに4千m超


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鹿児島市・桜島(1117メートル)の昭和火口で1日午後3時36分頃、爆発的噴火が起き、噴煙の高さは火口から約4100メートルに達した。


噴煙が4000メートルを超えたのは、昨年5月21日以来約11か月ぶり。鹿児島地方気象台によると、噴石が5合目付近(火口から500~800メートル)まで飛散した。桜島での爆発的噴火は今年43回目。






















(夢人追記)「逝きし世の面影」の、約半月前の記事である。

羊たちの沈黙  最初の14日熊本県地震は1580ガル、川内原発の耐震基準は1/3の620ガル

2016年04月16日 | 放射能と情報操作
『熊本地震の本震、最大加速度が阪神大震災の2倍』2016年04月16日 読売新聞

14日夜の熊本地震の本震の揺れは、震度7を観測した熊本県益城ましき町で最大加速度1580ガル、最大速度92カインをそれぞれ記録、加速度は1995年の阪神大震災の891ガルを大きく上回ったことが防災科学技術研究所(茨城県つくば市)の地震波の解析でわかった。
加速度と速度はともに、地震の揺れの大きさを示す指標で、両方がそろって大きいほど地震の破壊力が強いとされる。加速度は速度の変化率で、地震のインパクトの強さを知る手がかりとなる。速度は自動車などのスピードと同じ単位で、建物の被害の程度と関係が深い。今回の揺れは両方とも大きく、家屋の倒壊などの被害拡大につながった可能性が高い。
阪神大震災の揺れは891ガルと112カイン、2004年の新潟県中越地震は1722ガルと148カインだった。
今回の熊本地震の最大加速度は、阪神大震災の約2倍で、新潟県中越地震より少し小さかった
2016年04月16日 読売新聞

『巨大地震が連続する中でも「異常なし」と川内原発を稼働する九州電力』


原子力規制委員会の新基準に対する、平成26年4月30日、九州電力作成の『川内原子力発電所1,2号機の新基準への適合性確認のための許可申請に係る補正書の提出について』は4月14日に起きた熊本地震の3分の1の620ガルしか想定していない。
14日夜の直下型のマグニチュード6.5の熊本地震の揺れは熊本県益城ましき町では震度7を観測したが、営業運転中の鹿児島県の川内原発は震度が低かったとして稼働を続けている。
15日には少し小さいマグニチュード6.4、震度6弱の余震が起きたが、16日未明にはマグニチュード7.3の最大の地震が発生する。
マグニチュード7.3という地震の規模は、21年前の阪神・淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震と同じ規模の大地震。14日の熊本地震のマグニチュードは6.5(最大加速度1580ガル)で、今回の地震は地震のエネルギーに換算すると熊本地震のおよそ16倍。
現在はまだ16日未明のマグニチュード7.3の熊本地震の最大加速度の発表が行われていないが、14日の1580ガルと同程度か大きく超えることが予想されている。
気象庁記者会見(4月16日午前10時 青木元地震津波監視課長)は4月14日午後9時26分以降に発生した震度6弱以上を観測した地震は6回。

孫崎 享 ‏@magosaki_ukeru 4月15日

熊本地震であらためて、日本に原発を置くことの危険性を示す.今次地震は1580ガル。中越地震は2515.最大の地震予測し設計建築される川内原発は620ガル。あまりに危険

別に孫崎 享が指摘するまでも無く、震源地に極めて近い鹿児島県の川内原発の営業運転は誰が考えても余りにも危ないでしょう。ところが、日本の主要なマスコミは御用報道機関のNHKを筆頭に朝日も毎日も読売も産経も(日本共産党機関紙赤旗まで)誰も彼も同じで、巨大地震が連続して発生している中での原発の稼働の危険性を言い出さない不思議、まさに日本版ホラー・サスペンス『羊たちの沈黙』である。


九州電力の川内原子力発電所がある鹿児島県も今回の熊本地震では震度5弱の強い揺れを記録している


(16日付け朝日記事に添付した地図には震源の活断層の延長線上にはっきりと川内原発が書き込まれている)

『「震源、じわじわと東に」 別の活断層に影響の可能性』2016年4月16日朝日新聞

今後の地震活動について、専門家はさらに別の活断層が動く可能性を指摘する。九州を東西に横断する別府・島原地溝帯沿いには多数の活断層が存在し、四国や紀伊半島を通る中央構造線断層帯に連なる。
川崎一朗・京都大名誉教授(地震学)は「震源はじわじわと東に移動している。断層が動くと、その延長線上の断層も動きやすくなる」と話す。地震が発生すると、周囲の断層への力のかかり方が変化して、地震を起こしやすくなることがあるからだ。
地震予知連絡会会長の平原和朗・京都大教授(地震学)も「大分の地震は震源地から100キロ近く離れており、余震とは考えにくい。大分県の別府―万年山(はねやま)断層帯が誘発されて動いた可能性もある。今後、何が起こるかは正直わからない。仮に中央構造線断層帯がどこかで動けば、長期的には南海トラフ巨大地震に影響を与える可能性があるかもしれない」と話す。
東北大の遠田晋次教授(地震地質学)は「地震活動が南へ拡大する可能性も忘れてはいけない。日奈久断層帯は北部で地震が発生したが、南への延長部分では地震が起きておらず、注意が必要だ」と話す。
2016年4月16日朝日新聞

日本列島を真横に縦断する中央構造線上に震源地が連なって、今回の巨大地震が連続して発生しているが、もしも『震源はじわじわと移動している。断層が動くと、その延長線上の断層も動きやすくなる』との川崎一朗・京都大名誉教授(地震学)の指摘が正しいなら、間違いなく大分県熊本県と続いるのですから、その次は鹿児島県の川内原発付近の活断層が動く可能性が極めて高いことになる。(最新の気象庁は『西南方向に動いている』と発表している)
朝日新聞の16日付記事には、九州電力による原発再稼働の危険性への言及とか熊本県地震と川内原発の距離的近さには見出しにも記事にも一行も触れていない。ところが、当該記事に添付した地図にははっきりと鹿児島県の川内原発が書き込まれていた。
朝日新聞の記者も編集部も同じで、今回の熊本県地震でも原発の営業運転を止めない電力会社や日本政府の暴走を密かに心配しいるのだろうが、表だって新聞に書くだけの勇気が無い。
(気象庁による火山の噴火や地震の予知は極めて困難で的中率は2割以下にとどまっている。しかも今回のように短期間に震度6弱以上の巨大地震が連続して起きた前例が無く今後の展開は一切不明。これから何が起きるかは誰にも分からない)

『専門家が警告 震源地至近の阿蘇山「破局噴火」の可能性も』2016年4月16日 日刊ゲンダイ

今回の地震は活断層の活動による横ずれ断層型。東日本大震災のようなプレートの境界で発生する海溝型地震とは異なる。震度7の巨大な揺れをもたらした地震の規模はM6.5。震源の深さは11キロと、比較的浅かったため、局所的に大きく揺れたとみられる。
「眠れる巨大断層がついに動きだしました」と、武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)はこう続けた。
今回の震源地は日本最大にして最長の活断層『中央構造線』のライン上にあります。長野県伊那地方から鹿児島県の薩摩半島まで1000キロ以上を走る断層で、長野から愛知県豊川市をかすめ、紀伊半島から淡路島、四国を横断し、愛媛県の伊方原発付近から豊後水道を渡り、大分、熊本へと延びる。日本列島に私たちの祖先が住みだしてから、中央構造線上でこれだけ巨大な地震が発生したのは初めて。名古屋や大阪など巨大都市のすぐそばを走る活断層だけに、今後も注意が必要です」
甚大な被害を受けた益城町から阿蘇山までの距離は約20キロと極めて近い。昨年夏から噴火を繰り返しているだけに不安が募る。
「今回の地殻変動で刺激されたマグマだまりが地下から一気に上昇し、巨大噴火を起こすことは十分に考えられます。恐ろしいのはカルデラ破局噴火です。阿蘇山は30万年前から9万年前の間に、4度も破局噴火を起こしています。最後の噴火では東京ドームの10万倍分のマグマが噴き出し、火砕流が北九州全域をのみ込み、瀬戸内海を越えて中国地方に及んだとされます。
日本列島で破局噴火は約6000年周期で起きていますが、最後の発生は約7300年前。いつ起きてもおかしくありません」(島村英紀氏)
地震列島で生きていくにはそれなりの覚悟が必要だ。
2016年4月16日 日刊ゲンダイ

『以前は「何でもあり」だったのに、なぜか安全パイだけになった無難な日刊ゲンダイの最近の記事』

3月末に安倍晋三首相は政府当局による目に余るマスコミの言論統制について国会で追及され、『日刊ゲンダイを読めば言論統制などが無いことが分かる』と言い放ったが、実はこの安倍答弁以後の日刊ゲンダイの報道姿勢が微妙に違っている。政府が本当に困る最重要記事を書かなくなっているのである。
今回も川内原発の危険性の方は他の主要マスコミと横並びで一言も触れていない。阿蘇山のカルデラ噴火の危険性ですが、最後の発生は約7300年前の縄文時代であり周期の誤差はプラスマイナス1000年程度。目の前の差し迫った川内原発の危険性に比べれば問題ともならない低すぎる確率である。




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パリは燃えている






仏全土で労働法改正への抗議デモ 残業手当カットなどに反対
2016年03月10日 13:46 発信地:パリ/フランス
問題となっている労働法改正案は、雇用を促進するため解雇や採用における企業側の裁量を拡大する内容。また、1990年代に社会党政権が導入した週35時間の法定労働時間を超える労働について、超過勤務手当を削減する改革も盛り込まれている。

政府は若者を支援する法案だと主張しているが、若者らは将来がさらに不安定になりかねないとの懸念から強く反発している。
http://www.afpbb.com/articles/-/3079895?pid=
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