発明家のドクター・中松氏(本名・中松義郎=93)が26日、都内で会見を開き、小笠原諸島の海底火山の噴火により沖縄周辺に大量に押し寄せている軽石について、解決策となる新たな発明をしたと発表した。


中松氏は会見の冒頭で、軽石の現状について「マグマが海水で固まって漂流し、沖縄をはじめ島に漂着しております。太平洋に流れる黒潮に従って流れて四国、関東…最終的には北海道まで到達するでしょう。漁船が漁に出られなくなるなど、非常に害を及ぼしている」と説明。その上で


<1>フェンスを張ると漁業が出来ない


<2>塩抜きしないと土壌に蒔けない。草木が枯れてしまう。


<3>塩が染み込んで、ヒリヒリしてあか擦りにも使えない


と、現状では軽石が“煮ても焼いても食えない”存在だと強調した。


その上で「国交省では考えつかないので、何か方法はないかと、みんなに聞いて回っている。沖縄県も知恵がないので、発想を募集している」と指摘。実際に沖縄県は公式サイトで、同県の環境部が海底火山の噴火に伴う漂流軽石の利活用について、民間事業者等が有するアイデアを、24日~12月8日まで募集している。


中松氏は、沖縄県の募集に応募したことを明かした上で、自らの軽石へのアプローチとして


<1>(軽石の量が多く)回収や排除が出来ないので、しない


<2>大変な手間なので塩抜きもしない


<3>軽石の特性を、逆手にとって利用する


の3点を提示。その上で、具体的な方策として


<1>軽石で発電する


<2>軽石で水素を作る


<3>軽石を半導体原料として日本の半導体産業に寄与しSDGs(持続可能な開発目標)を行う


の3つのプランを掲げた。研究、実験を行い、既に実用化のメドも立ったという。ただ、その詳細については「沖縄県と打ち合わせ中で、具体的なことは言えない。密接に打ち合わせしている最中で、明かされると困ると言われている」として、明言を避けた。


中松氏は、この日の会見に集まった報道陣、聴衆に、3つのプランを明かす前に「皆さんだったら、どういう解決策を考えますか?」と投げかけた。幾つか回答はあったものの、軽石で発電したり、次世代エネルギーである水素を生み出そう…などという発想は、1つも出てこなかった。そのことを踏まえ「誰も思い付かないことこそ、僕の発明である…そのことを証明したかった」と胸を張った。