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エゴイズム肯定社会の行き着く先

「zeraniumのブログ」から転載。
下の対談に出ている話は、断片的にはあちこちで読んだことがあるが、こうしてまとめられると、凄い話だなあ、と思う。話半分で聞いても、社会の上位層(ここでは主に医療業界と官界の話だが、他の業界での成功者も、まあ才能が成功の大半の要素であるスポーツ業界を除き、似たようなものだろう。)はそれこそ悪魔ばかりか、という気にすらなる。
で、そういう行為をやっている人間は、最初のうちは良心の疼きもあっただろうが、やがてすっかり慣れっこになり、自分が人殺しをやっているという意識すらなくなるのだろう。欧米的な、我欲肯定社会の行き着く先は地獄だ、ということだ。


(以下引用)

病人がいなくなると病院経営は成り立たない


増川   おせんべいは今、90%以上がアメリカからのお米でつくられているそうです。
       みんなおせんべいまで国産かどうか気にしないでしょう。アメリカの農業関係者から、出荷前にすごい量の農薬を混ぜていると聞きました。化粧品会社でも食品会社でも、政治家や暴力団が絡んでいると言います。しかしこれまでのような、生命の尊厳を無視した金儲けばかりの医者の時代は終わりに向かうでしょうね。

船瀬   現代医学は完全に崩壊しましたね。どこを調べても、嘘と詐欺と人殺しだ。

増川   アメリカでももう崩壊が始まっているようで、ナース達がどんどんやめていっています。

船瀬   石川県の看護師長さんが私の本を読んで、「殺人に手を貸すのは私はもう耐え切れません。もうやめました」とメールが来ました。

増川   うちによく来る人でも、看護師長をやめた人が何人かいます。
            また病院長が薬品会社から、半強制的なノルマでどれだけの薬品を買わされているかを知っている事務長なども、辞める人が出て来ていますね。薬品会社も病院も双方がしている悪事をわかっているので暗黙の協力体制があります。

船瀬   殺人だということに気づいたら、病院業務などできませんよ。

増川   やはり長年勤めた結果、多くのことを知り、良心が残っているような人は、殺人と糾弾されるようなことに協力するのは耐えられなくなるのです。

船瀬   アメリカの死亡原因のトップは、実は医療過誤で78万人と言われている。
     2位が心臓病で70万人。それを市民団体が告発しているが、医療業界の病院の発表だけでも25万人です。

増川   しかしすべてが発表されてはいない。
      示談も含めるとその10倍はいるそうで、医療関係者からは250万人くらいと聞いています。またいろいろ科学的な方程式もおかしいというのもどんどん出てきていますね。アインシュタインも本当は崩壊しているのです。最初の基本の過程では問題ないが、高度な処理をしていくと、つじつまが合わなくなっていくことが多く、実は方程式がおかしかったというのがすでにわかっていますが、発表しないんですね。

   その理由の一つに、正しいものを出すと、それを活用することで明らかになってしまう新しくてシンプルな技術が沢山あるのです。そうすると世界支配権力側が困るわけ。実際にある人が方程式の間違いを見つけて開発したものに、すごい装置がいくつかあります。さらにニュートンの方程式の見直しも始まっています。

船瀬   TPPはアメリカの奴隷になるようなもので、それこそ本当の植民地です。

増川   この間、アメリカに行った時、日本がTPPを受け入れたら大変なことになると、アメリカ人でさえがみんな心配していましたね。食材だけでなく、あらゆる物が医療費も含めて値上がりする。

船瀬   毒素条項(ISD)があるから、日本の法律も規制も全部骨抜きになってしまう。
      農薬野菜、農薬米、遺伝子組み換えもガンガン入って来る。それでなくても大手のスーパーにあるものは、今や遺伝子組み換えだらけになっている。

増川   すでにあらゆる加工食品やスプレー剤に毒がどんどん盛られているのに、これ以上食品添加物が入ってきたら大変です。現在、世界中で防腐剤の体内蓄積率が高いのは日本人だといわれています。あのインド、タイの大津波後の処理の時、「日本人は腐らないから最後でいい」と、救助隊に指令が出たとタイ在中の米ジャーナリストから聞きました。

   ぜひ読者の皆さんに読んでほしい本がありますが、33年間勤めた元裁判官の瀬木比呂志氏による『絶望の裁判所』(講談社現代新書)です。裁判所の腐敗の実態を詳細に告発しています。裁判に政府絡みの企業や権力者が絡んでいる場合、どんなに高額な弁護士費用と時間を使って裁判をしても、こちらがどんなに正しくても勝てる見込みはまずないのです。警察も法務省を通して、内閣府から命令されているのです。結局、全部命令なんです。

   オウム事件の時も、自衛隊の幹部にそういう命令が来たそうで、「手をつけるな」と命令がきたと池田整治さんは言っていました。彼は『マインドコントロール』を書いてから、退官後に決定していた顧問を全部切られたそうです。だからTPPについての反対者がほとんどいなくて、反対者の声は一切抹殺ですね。外国人参政権の問題とまったく同じです。

船瀬   原発反対者へのいやがらせは凄いんだってね。

増川   変死か行方不明かいやがらせで、近所はどこも停電じゃないのに、その反対者の家だけ停電。あれだけ原発反対デモがあって、すごい集会が全国で開かれているのに、そのことすらマスコミは取り上げない。

船瀬   だからテレビは見るな、新聞は取るなと言っている。
      もしそういうものを見るのなら”洗脳装置”だと自覚して見ろと。

増川   私は新聞もテレビももう何年も見ていません。嘘ばかりの誘導放映が多いから。

なぜダウン症が多いのか

船瀬   医療ではやばい話が限りなく出て来る。
      脳性まひで生まれた人のほとんどは、出産の時の酸欠で脳が破壊されている。陣痛促進剤と麻酔薬が元凶だ。

増川   妊婦には薬はいけないとわかっているのに、出産直前に薬剤を注射するのは極めておかしいですね。つまり、そうやって休みの日に仕事をしないで済むように調整しているそうです。打ったら薬品が胎児の脳を直撃するわけで、胎児はその麻酔が効いて酸欠になる。それに、業務提携しているらしい有名メーカーの粉ミルクを生まれたばかりの子に飲ませる。しかも特に大手の病院ではそれが強制的で、「ほかのものは何も与えないでください」と病院側から言われるという。

船瀬   砂糖が入っているから、赤ん坊はすぐ砂糖味に慣れてしまい、母乳を飲まなくなってしまう。

増川   生まれたばかりの子に看護婦さんから粉ミルクを与えられた途端に、顔が黒っぽくなってびっくりしたという話をあるお母さんから聞きました。

船瀬  はっきり言って、消費者も大衆も市民も皆バカですよ。
     怒らないし、勉強しないから。私はたとえ一食抜いてでも本を読みなさいと言っています。みんな洗脳されて騙されている。脳性麻痺の人が訴えた裁判で、1億2千数百万円の判決が出ているのです。すでに因果関係ははっきりしている。しかしテレビや新聞はまったく知らせない。だから出産では絶対に病院へ行かないことです。陣痛促進剤や麻酔で胎児の脳を破壊するのです。

増川   アメリカではメディア側に、ある程度の産婦人科医への訴訟問題が明るみに出ているので、一般市民でも知っていますね。これは人口削減の一環でしょう。日本の脳性麻痺の子が増加するようにしているらしいと、海外のジャーナリストは言っています。そうした闇の意図も知らずに、薬品を乱用した多くの産婦人科医が訴えられて怖くなり、次々と辞職していますね。

船瀬   酸欠で脳が壊死するのです。
     おまけにへその緒から、胎児は必死で胎盤から酸素をとっているのにバチッと切ってしまうから、赤ん坊は完全に酸欠で脳が壊死してしまう。

増川   だから今、日本はダウン症が多いです。
      まさに病院によってつくられたダウン症ですよ。

船瀬   まったくその通りで、ダウン症も現代医学が作り出した悲劇です。
      それと意外にも電磁波被爆がある。アメリカのマウントベノンという町には、放送タワーが林立して、その町のダウン症出生率は全米の平均の10倍も多い。それと、さらに怖ろしい衝撃事実を知りました。養護老人ホームには老人毒殺マニュアルがあるんです。私はそれを突き止めた。つまり、下の世話などで手間がかかるようになると”殺す”んです。その痕跡は明らかにあります。年寄りを”処分”するわけで、他殺のための毒殺マニュアルが存在する。

増川   結局、ホームの経営者側は、多額の入室料をもらっているだけでなく、コスト削減を考えるわけですね。老人ホームや精神病院がいかに危険かということです。アメリカでは精神病棟に入ったら自由はまったくないし、絶対に治って出られない。1回入って出て来る人はまずいないそうです。要するに薬漬けにして「ヤク中」にする。精神病院で働いていた女性によると、「ほとんどの病院が精神病棟患者の票を政治家に売っている」そうです。高く売れると。

船瀬   私のところに相談に来た人の話はひどい話で、養護老人ホームに入ったら、預金通帳と実印を理事長が預かるという。それでその老婦人が「預金通帳と実印を返して欲しい」と求めたら、病院側はこの老婦人は「モノ盗られ妄想」で「認知症」だとしてしまった。それで向精神薬を勧められたが、「自分は認知症ではない」と訴えたところ、食事のおかゆの中に向精神薬を大量に入れて食べさせられた。それで不眠症になったところで、今度は睡眠薬をいっぱい飲まされた。それで警察に届けたところ、警察がまったく動かないという。

増川   そういうケースは、警察、病院、老人ホーム理事長が繋がっていて同罪ですね。倫理観の欠如した人たち同士の行為は非常に怖い。

船瀬   それで今度は、県の方へ訴えた。
      すると、あの婆さんは認知症でうるさいからそろそろ処分しろということになり、肺炎でもないのに肺炎ということにされて、系列の病院へ放り込まれた。そこでいろんな薬を飲まされて苦悶して半日で亡くなったそうです。そういう37種類の薬物の組み合わせがあって、それらは全部併用禁止の組み合わせで、全部禁忌です。そうした組み合わせが400種類以上あったといいます。これは偶然ではあり得ないことで、必ず死ぬ(殺す)配合です。間違いなく虐殺マニュアルがあるんです。

増川   その途中経過を知っている方がいたんですか?

船瀬   市民活動家の支援者が徹底的に調べ上げて、突きとめたんです。
      それで医者に回答書を書いてくれと頼むと、医者がみな怖れて逃げてしまう。

増川   それはほんの一部が表面化しただけのことで、私たちの知らないところではその数十倍は、似たようなことが行なわれていると見ていいでしょう。

船瀬   老人は下の世話がかかるようになると、大体すぐに”処分”されてしまう。
      つまり殺すわけです。その巧妙なマニュアルを白日の下にさらしたわけです。400種類以上の薬の組み合わせが全部配合禁忌だというのだから、偶然では起こり得ない。入院時の”病名”が肺炎も嘘。酸素飽和濃度というのがあるのですが、この老婦人は98%だったから肺炎でも何でもない。これは完全な医療詐欺で医療殺人です。

病人がいなくなると病院経営は成り立たない

増川   入院する時は元気でも、1週間ぐらいして顔色が悪くなったり、頭が急にもうろくしてきて会話ができなくなる人が多いのです。それも、今多いのは検査入院してそのままやられてしまう人がいる。特にひどいのが○天○病院です。そこでは検査前は元気だった人がどんどん悪くなるのを目(ま)の当たりにしています。

船瀬   マスコミなどで有名なところは逆に最悪ですね。
      患者はまさか病院が”殺人病棟”だとは夢にも思わない。

増川   やはり病院経営は大変だから、金持ちを狙ってVIP室に入れてお得意さんにして餌食にされる。そして毎日薬を飲ませ、注射してすぐに透析患者にしてしまう。入った途端に、顔色がどんどん茶色になってしまうんですから。それで一度連れ出して他の病院で検査をしてみたら、数値を見た医者が「なぜこれで透析をされるのですか?」と。透析などまったく必要なかったのに、家族はすっかり大病院に洗脳されていてどうにもならず、歯がゆい思いをしました。

船瀬   悪魔の透析ですよ。
      1人当たり約500万円の利益だ。病院にとっては金づるですから。少なくとも3人に1人はまったく必要ない。食事制限だけで治るし、ファスティング(断食)をすれば8割の人に透析は不要です。もっとひどい医者がいる。それはわざと腎臓破壊をする薬や、副作用で腎臓障害を起こす薬をガンガン飲ませるわけ。そして、「うーん、腎臓の数値が悪化していますね。透析しかないですね」。で、透析病棟にどんどん送り込んでいる。これが現代医療の悪魔性です。でもみんな知らない。だから絶対に病院へは行ってはいけない。

増川   病院にはもう何十年も行っていないです。

船瀬   現代医療は完全に崩壊した。
      すでに悪魔と死神に乗っ取られてしまった。その頂点にロックフェラー、ロスチャイルド血族がいる。

増川   アメリカでもそう思いましたね。
      ナースがどんどんやめていて、ナチュラルな療法など、違うことを学び始めているのです。

船瀬   まず最初の現代医学の理論からして完全に間違いです。
      まず医者は自然治癒力をまったく教えられない。だから医者は自然治癒をまったく知らない。これは生理学用語でホメオスタシス(生体恒常性維持機能)といって、自からの内に宿る力です。それは単細胞生物から高等動物まで、あらゆる生命体には振り子のように正常に戻る力がある。

   大崩壊しているのは現代医療だけではありません。
   知の大崩壊も始まっています。私はこれまで200年近く続いた近代・現代文明の大崩壊が始まったと感じています。つまり現在は、文明の転換期にあるのです。石油やウランなどで栄えてきた”火の文明”から、生命・環境を大切にする”緑の文明”へのパラダイム(枠組みの)シフトが始まった。これはもう、止めようがないと思います。1人1人が希望を持って未来を見据え、創造的に生きることです。



 book 『大崩壊渦巻く[今ここ日本]で慧眼を持って生きる!』
                  増川いづみ×船瀬俊介  ヒカルランド


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現在の政治システムの根本が問題

「ギャラリー酔いどれ」所載の「国際情勢の分析と予測」というサイト(ブログ?)の一節である。来るべき総選挙では民主党が勝つか自民党が勝つだろう、という予測は「明日の天気は晴れ時々曇り、所により雨」という天気予報くらい確実だろう(笑)が、民主主義に代わる政治システムとして「有能な少数の人間による合議制」というのは面白い。昔のローマの「元老院」のようなものか。しかしその「少数の人間」をどのようにして決めるのかが問題で、選挙で決めるのならばそれはやはり代表制民主主義の欠陥をそのまま残した寡頭強権政治になるだけではないかという気もする。と言って、官製の「元老院選定機関」が選んだりしては、財界代表とか東大総長、日銀総裁などがメンバー入りという最悪なことになるだろう。
まあ、誰が、どう選ぶのかはともかく、(あるいは2.26のように自衛隊や警察内部の有志がクーデターを起こして実力で政権を打ち立てるというのも可能だ。)安倍政権の大臣連中に代表される人間の屑を500人ほども集めたような現在の国会よりは、「有能な少数」による寡頭政治のほうが、独裁的な政治にはなっても、まだマシかもしれない。(こういう絶望感から、ヒトラー政権のような真の独裁政権というものが出現していくのだろう。)



(以下引用)


私は、来るべき総選挙では民主党が勝つか、あるいは民主党の掲げる精神を
自民党が継承する形で自民党が勝利するのではないかと想像する。

そして、その後は民主主義という愚かな政治システムから脱却して、
民間企業でも行われているような、有能な少数の人間による合議制の意思決定システムを
導入することが重要である。

かつて国際金融資本に強要された郵政民営化を争点とした総選挙で
国民の多くは郵政民営化を支持する小泉首相を熱狂的に支持した。
そして、小泉改革の支持者の多くは低所得・低学歴で
小泉改革で最も大きな打撃を受ける人々だった。

彼らは自分が支持している政策が自分に不利益である事すら理解できないのだ。
そのような愚かな人々が意思決定権を持つ民主主義というシステムは
極めて愚かなシステムである。来るべき総選挙の結果がどうなるかは別として、
近い将来に民主主義はその衆愚政治的性格から正統性を失い廃止されていくと想像する。

そもそも民主主義とは国際金融資本が敵国の民衆と支配階層を対立させて
弱体化させて乗っ取るための道具
に過ぎなかったのだから。

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年末解散総選挙が本当にあるとすれば、その理由は……

「岩下俊三のブログ」から記事後半を転載。
鋭い分析だと思う。


(以下引用)



しかしそれでも

なお任期2年を残し圧倒的多数でわが世の春を謳歌している自民党やナンミョウ党にとってなぜ解散をする「必要」があるのか。こじつければ理由はいくらでもあるものの、どれも「なぜ、今」なのかという答えになってないのです。

しかたなく

「大義なき解散」とマスコミは控えめに皮肉を言っているつもりでしょうが、なぜ堂々と「原発」が四年目には(今三年半)もう蓋をしきれない状態になるからという「本当の理由」を言わないのでしょうか。

そのわけはただ一つ、、、

原発問題の秘匿でしかありません。例の秘密保護法も強引に決めざるを得なかった理由もここにあるというしかないと思われます。


原発

とくにフクシマを隠しきれなくなる前に何とか今の政権にフリーハンドを与えて置かないと、大変なことになるというのが与党内の「暗黙の了解」事項にあるのですが、おそらくこの危機感は今や権力の狗となったマスコミ自体も共有しているものと「思われて」なりません。

原発事故の収束はおろか被害拡大や永久に帰還できない(当分避難というのは「いつか」帰還できることが前提であったはず)ことがいっそう明確になるフクシマや、勿論他の原発の再稼働すら困難になることが「これから」顕著になってくることは明らかなのです。

したがって「今」解散して政権を維持しておくしかないのです

ゆえにこの解散の実態は「大義なき」ではなく大いに原発問題という隠された「大義」があるのです。要は簡単、紛らわしい野党の群れのなかで「原発推進」か「脱原発」かというだけで区別して、あとはの政策はすべて考えずに必ず投票すべきだと思います。

もしそうしないということは、

国民自らが民主主義を放棄したことになりますから、国民納得の上で原発推進独裁政権樹立を容認したことになるのです。

そしてなんども同じことを僕は訴えます、、、

It is no use crying over spilt milk.、、、と。

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沖縄県知事選のこと

「ギャラリー酔いどれ」から転載。
かつての沖縄県民、かつ、やや左巻きの私としては翁長候補を応援しなくてはならないはずだが、自民党政権が仲井真候補当選のお土産として約束している「南北縦断鉄道」と「USJ沖縄招致」はあまりに誘惑的である。これは、未来の沖縄経済と県民生活を画期的に変える可能性のあるものだろう。辺野古のジュゴンには悪いが、住み場所を変えてもらうことにして、ここは仲井真に勝利してもらい、「金目」を貰うことにするのが沖縄県民にとって最良の選択なのではないか。
もちろん、基地をお断りしつつ、「南北縦断鉄道」と「USJ」は貰う、というのがベストであり、全国の基地負担の75%を戦後70年近く負わされてきた沖縄には、それを要求する権利は十分にあるとは思うのだが。
まあ、沖縄からすべての米軍基地が撤去されないかぎり、もう一つ基地が増えようが減ろうが、たいした問題ではない、というのが私の今の考えだ。もちろん、先の名護市長選で反基地派が勝ったことには大きな意義があったと思う。それは、基本的に沖縄県民は米軍基地存続に反対している、という意思を全国に示した、ということだ。だが、辺野古には既に米軍基地があり、その海上への延長で住民生活に支障が出る可能性は少ないのではないか、と思うし、もし支障が出るならば補償金をふんだくればいい、と私は思う。これはあまりに銭ゲバ的な考えだろうか。
まあ、そうは言いつつも、大方の予想では翁長候補がかなり優勢のようだから、「南北縦断鉄道」も「USJ誘致」も夢に終わることだろう。




(以下引用)




◆http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/kititeltukyoyorongakouhosyasibaru.html
長周新聞  2014年11月3日付


    基地撤去世論が候補者縛る

       沖縄県知事選挙

     安倍戦争政治との全面対決



日米「安保」と米軍基地撤去を最大争点にした沖縄県知事選挙が10月30日告示され、
16日の投開票に向けて本戦に突入した。

県民のなかでは沖縄戦で虫けらのように住民を殺戮した米軍が、
戦後69年にわたって植民地支配を強いてきた
筆舌に尽くしがたい体験と合わせて、
二度と戦争を起こさせてはいけない」 「戦争をやるための基地建設は許さない
強い思いが語られている。

今回の知事選は第1に 普天間基地の辺野古移転にどのような態度をとるのかが、
候補者たちに問われている。しかし米軍基地は辺野古に限った話ではない。
沖縄全体が69年にもわたって米軍に占領されてきた事実と関わって、
知事なり為政者の側の態度が問われるものとなっている。

沖縄をアメリカに売り渡す裏切り者をたたき落とし、
県民の圧倒的な力を示す選挙にする
ことが期待され、
沖縄県内は下からの行動が盛り上がっている。

 
交付金で買収謀る仲井真陣営

1日に沖縄セルラースタジアム那覇でおこなわれた翁長雄志人1万大集会には、
主催者側の予想をはるかに上回る1万4800人もの人人が全島から結集した。

1時間以上前から、一番遠方の県北部から駆けつけた人人がスタンドに陣取っていた。
最高気温28度の炎天下のなかで、
遠く離れた駐車場から歩いて会場に集結した高齢者の姿もあった。

汗をかきながらスタジアムの周囲を囲むように長蛇の行列をつくって受付を待つ姿、
子どもの手を引いた親子連れや若い世代、現役世代の姿、タクシーで駆けつけ
必死で手すりにつかまりながらスタンドをめざす高齢婦人など、
県内各地から結集した人人の熱気で溢れ返った。

県民の揺るがぬ基地建設反対の思いを示そう!という思いにみなぎっていた。

本紙は集会会場で「批判票分裂仕組んだ謀略選挙/基地撤去の県民世論統一を
の号外5000部を配布


号外を受けとった人人からは、「山口から来ているのか! 
沖縄も岩国も一緒に連帯して頑張ろう!」 「ありがとう!」
「山口は安倍のお膝元だ。安倍には跳び蹴りだな!」などと口口に語られ、
全国的な連帯を求める声がやまなかった。

スタジアムの中では新聞の花が咲き、多くの人が号外を読み、
周囲の人と語りあう姿が見られた。

翁長陣営の発言のなかでは「沖縄の土地は銃剣とブルドーザーで全部強制接収された。
沖縄県民がさし出した基地は一つもない
。日本国憲法の適用もないなかで、
プライスという人が来て 今まで借りていた土地だが、金を出すといった。
しかし絶対に土地を売らないとプライスを追放し、県民が力を合わせて撤廃させた」

「一部の政治家がぶれたが、県民はぶれていないということをみせつける」

「経済の発展は平和のもとでこそ発展できる」

「安倍内閣と仲井真が一緒になると、沖縄県の基地は70年前と同じで
戦争に巻き込まれる。基地は沖縄にはいらない。全員沖縄県民が心を一つにして
平和のなかでしっかりと頑張っていこう」


との発言には、会場からおおいに拍手がわいた。

ゲストとして登場した俳優の菅原文太氏が
「政治の役割は二つある。一つは国民を飢えさせないこと、もう一つは
もっとも大事なこととして絶対に戦争をしないことだ」と発言。

「私は小学校のころゲートルを巻き、戦闘帽をかぶって竹槍をもたされた。
子どもたちだけでなく大勢の大学生が雨の中を戦地に運ばれ多くが帰ってこなかった。
今の政府と仲井真知事は戦争をすることを前提に沖縄を考えている。
前知事は今もっとも危険な政権と手を結び、沖縄の人たちを裏切り、
公約を反故にして辺野古を売り渡した」

「沖縄・本土の海も山も空気も風もすべて国家のものではない。
そこに住んでいる人たちのものだ。辺野古もしかり。勝手に他国へ売り飛ばさないでくれ」

「アメリカ、中国、韓国にも良心の熱い人たちはいる。
その良心ある人人は国が違えど同じ人間だ。みな手を結びあおう。
今日来ているみなさんも肝に銘じて実行してください。
それができない人は沖縄から日本から去ってもらおう」と呼びかけると、
会場のボルテージは最高潮に達した。

一方で「沖縄の基地は日本国民全体で負担するべきだ」といって
本土と沖縄を分断する発言も出てくるなかで、

「他陣営は(普天間基地の)危険性を除去するといっている。小学生でもわかるが、
危険なものはどこへ持っていっても危険だ

「普天間は県民が誘致した基地ではない、勝手につくった基地じゃないか。
なぜ県民に移転先を示せというのか」


「今回の選挙は基地をつくらせないという沖縄の魂と、
強力に推し進めようとする自民党政府、強い圧力とのたたかいだ」


との発言に対して「そうだ!」とうなりのような声・指笛が飛びかった。

さまざまな政治勢力が陣営に群がっているなかにあって、県民世論が大きく陣営を縛り、
翁長陣営をして基地撤去をいわせる下からの力が高揚していることを反映した。

一方の仲井真陣営は、10月30日に沖縄市民会館で出陣総決起大会(沖縄市支部)を開いた。
会場では「仲井真ソング」が流れていた。作業服やスーツ姿の「動員組」が多数見られ、
1300人収容の会場には空きも見られた。

発言者は、「辺野古に新基地をつくらせないというのはごまかしだ。
キャンプシュワブがあるところを160㌶埋め立てるのだ。
ごまかしでは沖縄の振興はできない」(普久原沖縄市議会議長)、

一括交付金は沖縄だけだ。他のところの代議士からもうらやましがられている。
それを獲得したのは仲井真知事」(比嘉奈津美衆議院議員)、

「今回の選挙は保守と革新の対決。翁長は革新だ」
「これから一括交付金を使って全県下の小中学校の給食費を無料にし、
中学校3年まで通院も無料にする」(照屋自民党県連幹事長)など、
主に交付金ばらまきを主張する者が目立った。

仲井真前知事は「沖縄市の振興策は一括交付金を使えば簡単にできる」と発言。
交付金を政府から取ってくる作業は「仲井真候補しかできない」という発言に全体が収斂した。

選挙戦が始まると谷垣・自民党幹事長が応援にかけつけたもとで
7000億円かかるといわれる縦貫鉄道の推進を叫び、国とのパイプを強調した。

目下、埋もれた印象を漂わせているのが下地、喜納の2陣営で、
喜納氏については告示日に離島からサバニ(沖縄の漁船)でこぎ出し、
最後は海に飛び込むというパフォーマンスをして県民を驚かせた。

討論会では「私が知事になったら副知事は下地さん、顧問に仲井真さん、
辺野古担当は翁長さんにやってもらう」と主張した。

メディアのインタビューに対して「副知事にしてくれるなら立候補を取りやめる」と
翁長陣営に掛けあったことなどもみずから明かして
舞台裏のやりとりが有権者から驚かれている。

下地陣営も切り崩すべき票田は翁長陣営と明言するなど、
完全な批判票分断選挙であることが話題にされている



再び沖縄戦場にさせぬ 凄惨な体験胸に

沖縄市の男性は、今回の選挙は民主主義とは名ばかりの選挙であること、
批判票の分断構図は誰の目にも明らかで、
自民党を喜ばせる役割を果たした候補者については
「あとあとの生活なりポジションを保証されているのだろう」と語った。

そしてテレビ討論で喜納氏が翁長氏に
「私を副知事にするという約束をしたら今すぐ出馬を撤回する」といっていたことに対して
怒りをのべていた。「1万5000人集会で示されたように県民の圧倒的多数が
基地は絶対反対というのは揺るがない。

それを選挙テクニックで分断させるのが今回の選挙構図だ」といい、
予想以上に県民の世論が盛り上がっていることから
「安倍は青ざめていると思う」と思いを語った。

そして「期日前投票が増えれば翁長優勢になる。
3日前戦争の前に投票が終わっていれば謀略もきかなくなる。
今時点で例年になく期日前投票が多い」と期待を込めていた。

また辺野古への新基地建設はアメリカと中国との関係が悪化している状況のなかで
進められていること、ミサイルの射程圏内で辺野古は標的にされかねないことを指摘し、
「撃たれたら沖縄は終わりだ」と危機感をのべた。

さらに自身の体験として「戦時中サイパンで六万人いた民間人が殺されて3万人になり、
軍人は九七97%死んだ。出撃の拠点になっていたから、日本軍にはたくさん食料があったが、
食料は配られず各部隊には“民間から調達するように”といっていた。

みんな食料がなくトカゲ、ネズミ、水草、葉を探して食べて餓死していった。
“サイパンが玉砕した”といったが、まだたたかっていたのに国がまったく支援をせず、
沖縄に拠点を移すというのでうち切った
と当時の状況を語った。

そのなかで「自衛隊が前の戦争のときの軍隊のような状況になってきている。
訓練中にいじめによる暴行で死ぬ隊員が増えている
こういうことは戦争が起きる前に共通して出てくるものだ」
と語り、

「今の資本主義の末期症状のなかで、一握りの大資本家がいい思いをするようになり、
行き着くところまで行き着いた。マスコミは本当のことを書かず、
戦前の大本営発表と同じように右傾化とだまして真実をわからないようにさせている。
今回の知事選は絶対に勝って、戦争政治を止めなければいけない」
と強調した。

商店主の1人は「民主党が政権をとって自民党が野党になったところから、
基地批判で自民党が県政をにぎったが、去年の暮れに本来の姿を現した。
今回自民党のなかでも、仲井真の尻ぬぐいを誰もしたがらなかったのだろう。
それほど県民の世論は圧倒的に基地反対だ」と語った。

那覇市内の商店で働く婦人は「市場の中の高齢者の方たちは戦争を体験し、
そこからの熱い思いを持っている。知事選に対しても
仲井真を落として、翁長で基地反対の思いを示すんだとみんな話している。

沖縄県民は基地を受け入れるような県民ではない、県民の誇りをかけてやるんだ
と話になっている」と語った。

企業関係の男性は「今回の一番の争点は、この新聞にも書いてあるように金で動く者を落とす
県民のプライドをかけて翁長を当選させるということだ」と語り

「岩国も基地がどんどん大きくなって、全部基地機能が集まってきていると聞いている。
沖縄からも空中給油機が移転し、アメリカは中国を狙っている。
沖縄と岩国から戦争に行く準備が始められているということだ」とのべた。

そして「今回の選挙は全国に大きな影響を与えていく」と確信を持って語った。

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世界で唯一成功した「社会主義国家」の日本はどこへ行った?

「逝きし世の面影」から記事の一部を部分転載。(誤記を勝手に2箇所訂正。赤字部分)
高度成長期の日本が所得税最高税率75%という累進課税により所得の平準化を図り、その結果、世界でも稀な「資本主義体制下の社会主義的平等国家」を実現したという事実を、なぜ多くの人は無視しているのか、私にはまったく理解できない。
そして、もう一つ。そこには「年功賃金、終身雇用」という、今の新自由主義的経営とまったく反対の経営方針が採られ、その結果、社会は経済的に発展し、人々は安定した生活設計ができ、経営者は労働者から憎悪されることもなく、労働者も経営者もみな幸福な生活を送れたのである。
それはグローバル時代とは無縁の、過去の「閉鎖された日本」の中での話だ、と言うのなら、なぜ今からでも鎖国をしないのだ、というのが私がずっと前から言い続けていることなのである。
近い過去には幸せな日本があった。なのに、なぜそれを振り返ろうとしないのか。
我々は「ハメルーンの笛吹き」の子供たちのように、我々を地獄に連れて行く先導者の後に付いていくのだろうか。



(以下引用)

『今だけ、金だけ、自分だけ』


1960年代から170年代にかけての日本の所得税の最高税率は75%であり現在の3倍。1億総中流の豊かで平等で平和な日本が、何と保守政党である自民党で実現していたのですから驚きである。
今の名前は以前と同じだが、格差を極限まで拡大する極右国粋主義の安倍晋三の自由民主党とは大違いなのです。
当時の日本国は年功序列と終身雇用、勤労者を100%完全雇用していたので、我が日本は『世界で唯一成功した社会主義国家』であると揶揄さていたくらいである。
経験が無い若年労働者は賃金が低いが、その分企業の責任で職業訓練を施していたし、勤続年数が上がる分給料も上がる。
日本は同一賃金同一労働の職能給でも
能力や功績に応じて高くなる能力給でも無くて、支出が少ない若年層を低くして家計の支出が増える中高年世代の給与を高くする仕組みであり、日本的社会主義そのものである。
結果世界一安定した平等で平和な国家が出来上がり、敗戦国だった日本は瞬く間にアメリカに次ぐ世界第二の先進国に駆け上がる。
ところがゲームのルールが唐突に変更されるのですが、この原因はバブル崩壊では無くてベルリンの壁の崩壊に続く23年前のソ連の崩壊(冷戦終結)である。
怖いライバル(仮想敵国ソ連)を失ったアメリカは誰にも遠慮することなく自分勝手に振舞いだす。
グローバリズムと称する『アメリカ化』の悪影響で、日本を含めて世界中が、まさに『今だけ、金だけ、自分だけ』の悪魔の碾き臼新自由主義で世界は大混乱に陥ったのです。その中でも特に日本の被害が酷かった。
(世界から見て一番成功している国々は地理的にフィンランドやスウェーディンなどソ連に一番近い欧州の資本主義諸国である)




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17歳!

香港の17歳とアメリカの17歳を同等には扱えない(香港の場合は背後に英米支配層の影があるが、アメリカの17歳は、まったく自発的なもの。)だろうが、このアメリカの17歳たちの行動はまったく見事なものだ。日本の17歳、どころか、無気力無能無教養大学生たちに、彼らの爪の垢を煎じて飲ませたいものだ。もちろん、それ以前に、学校教師たちに。


(以下「村野瀬玲奈の秘書課広報室」より引用)



●Yahoo!ニュース - ニューズウィーク日本版
愛国歴史教育に対する「米高校生の異議申し立て」が勝利した日 - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141014-00136238-newsweek-int
ニューズウィーク日本版 2014年10月14日(火)12時3分配信

 最近の各国の保守主義の運動には「自国の歴史に誇りを持てるような教育」へと、歴史教育を改変するという志向があります。アメリカも例外ではありません。例えばブッシュ時代の「草の根保守」の復権を契機として、ハッキリとそうした運動が立ち上がっています。

 そのリーダー格といえば、リン・チェイニー氏です。チェイニー前副大統領の夫人ですが、歴史家というより文学者という立場で「愛国歴史教育」を推進していたのです。

 チェイニー氏はまず「建国の歴史」に関して「トーマス・ジェファーソンの理想主義とか、権力への牽制」といったエピソードではなく、「独立戦争の苦しい戦いを勝利に導いたワシントンの勇気」を前面に出して教えよとか、ベトナムや公民権の話ばかり教えるのはバランスを欠くなどという主張を「運動」にしたのです。

 更にチェイニー氏の前にフランシス・フィッツジェラルドというジャーナリストは79年に出した『アメリカ史の改善(America Revised)』という本で、「歴史教育では、紛争や対立のことを教えるのではなく、権威の尊重や、社会的合意の尊重を教えるべき」というまるで、日本の道徳教育論や中国の愛国教育のような主張をしていました。こうした考え方も現在の「保守的な歴史教育観」の中に引き継がれています。

 アメリカの場合は、全国統一の教科書検定という制度はなく、カリキュラムに関しては、連邦政府は「ナショナル・スタンダード」という緩やかなガイドラインを持っていますが、細かな教育内容に関しては学区に任されています。

 そこでこうした「保守運動」としては各学区をターゲットとすることになりました。アメリカの場合は、学区ごとに教育委員が公選され、その教育委員がプロである教育長を専任して、日々の教育活動はその教育長に委任するというシステムです。

 ですから、保守勢力としては堂々と「教育委員」に保守系候補を送り込んで、各学区の教委における多数派を獲得する作戦に出ることになります。そんな中で、コロラド州ジェファーソン郡(生徒総数8万5000人)では、昨年11月の選挙で保守派が教育委員会の多数を占めると、早速歴史教育の「変更」に着手しました。

 ターゲットになったのは、高校の「APアメリカ史」という科目でした。この「APアメリカ史」というのは、同じ高校のアメリカ史の科目の中でも一番難易度の高いコースです。基礎が「アメリカ史」で、その上に応用編として「アメリカ史オナーズ(上級)」というのがあり、更にその上にあるのが「APアメリカ史」です。

 この「AP(Advanced Placement)」という科目は、高校の高学年で履修する選択科目ですが、他の科目とは違って、1年間勉強した後で「カレッジボード」という非営利組織の主催する「AP試験」を受けて5点満点の4点もしくは5点を取ると、大学進学後に「大学の教養科目のアメリカ史」の単位になる(認定は各大学の判断による)というメリットがあります。また、高得点を持っていると、大学入試の際にも有利になります。

 そして「最上級クラス」ですから内容は専門的になります。保守主義者の好む「調和」とか「権威の尊重」では済まない話がゴロゴロあるわけです。

 それこそ、独立後の憲法制定のスッタモンダにしても、その後のポピュリズムとフェデラリストの対立、そして南北戦争と戦後の再建期において黒人の権利がウヤムヤになった闇の歴史、あるいはKKK運動など、とにかく真剣に、専門的にアメリカ史を勉強するということは、そうした「負の部分」と向かい合うことが必要です。しかしこのコロラド州の学区では、そうした内容を削除していったのです。

 怒ったのは高校生たちでした。今年9月、新学期が始まって新しいカリキュラムが導入されると、まず9月22日に約100人の高校生がデモを始めました。やがて、デモの人数は増えていき、最終的には約1000人の高校生が「授業放棄をして」学区の教育委員会のオフィス前でデモをする事態になったのです。

 学生たちは「ボストン茶会事件以来、自由と人権を実現するためには、様々な紛争や対立を乗り越えてきたのがアメリカ史だ」として、「権威に従え」とか「服従が美徳」などという価値観で歴史を教えられては「たまったものではない」と主張しました。これには右傾化した教委に不満を持っていた教員たちも賛同したのです。

 それだけではありません。全米の2つの歴史学会("The American Historical Association"と "The Organization of American Historians")が彼等の主張を支持、更にはAP試験を主宰しているカレッジボードも「ジェファーソン郡のカリキュラムは、このままではAPのカリキュラムとして認定できない」という決定を下しました。生徒たちの運動はここに「完全な勝利」を獲得するに至りました。

 生徒たちのリーダー格であるマギー・ラムソーさんという高校四年生は、「不正な秩序に挑戦することが正しいと教えるのは、何も無政府主義を推奨することにはならないのです。そうではなくて、政府というものが人民に奉仕するものであり、そのためには修正すべきところは修正すべきだという当たり前のことは、この国の制度設計にビルトインされているのです」と述べていました。

 実はアメリカの場合は、このラムソーさんのセリフこそが「正統」であり、例えばアイビー・リーグ加盟校などの名門大学は、このような運動でリーダーシップを発揮して結果を出した彼等の活動については、合否判定の中で「高評価」を与えるに相違ありません。

 そしていわゆる保守の運動は、このような「リベラルな思想をもったエスタブリッシュメント」に対する反抗として発生したという側面があるのも事実です。ですが、ダメなもの、間違ったものはやはりダメであり、そのように果敢に行動した高校生たちの存在は、社会に活力を与えることは間違いないでしょう。香港の17歳たちだけでなく、アメリカの17歳も元気だということです。

冷泉彰彦

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幕末の政治の背後にある密貿易問題

「カマヤンの燻る日記」から転載。
薩摩長州の密貿易と明治維新の「鎖国→開国」「攘夷論→欧化政策」の関係は初めて聞く着眼点で、非常に面白い。
ある外国人が、倒幕派の「幕末の尊皇攘夷から明治維新後の開国政策」への転換を見事な変わり身だと評していたが、その背景にはこういう経済問題もあったのかもしれない。つまり、日本全体が長州の手の上で踊らされたということになるが、その背後にはもちろん英国政府や政商などの暗躍もある。


(以下引用)


2014-11-07

[][]「幕末の攘夷論と開国論」 23:59 「幕末の攘夷論と開国論」を含むブックマーク 「幕末の攘夷論と開国論」のブックマークコメントAdd Star

宮崎市定『古代大和朝廷』収録「幕末の攘夷論と開国論」に、こんなことが書いてあった。

1

問;なぜ長州藩薩摩藩はあんなに攘夷論を熱心に説いたか、そして政権を獲った後開国に豹変したのはなぜか


答;幕末の長州と薩摩の藩財政を支えていたのは、薩摩の場合琉球を通じての密貿易、長州の場合対馬を通じての朝鮮・清との密貿易だった。


密貿易の利益は、鎖国政策が行なわれているからこそ得られる。幕府が開国したら僻地の密貿易港は完全に存在意義がなくなる。だから幕府の開国にあんなにも反対した。


幕府の開国政策を覆すために、長州薩摩は密貿易で得た金を思い切って自藩の脱走者だけでなく他藩の浮浪者にまで撒き尊王攘夷を説かせた。


討幕が成ると早々に天皇に「智識を世界に求め」と宣言させたのは、それで攘夷論をチャラにするためで、開国する利益を初めから知っていたから。


長州薩摩の地元民は、開国によって酷い不景気になった。散々苦労させられた結果、少数政治家を中央政府に送り込んだだけだった。


この不満と妥協して人為的に景気挽回を図ろうとしたのが西郷隆盛の征韓論だった。


以上メモする。

2

安倍晋三が今やっていることを連想した。長州が選挙区だし、半島との関係は父親の代から深いし。安倍晋三に煽られて排外主義している人は、俺らには見えにくい密貿易的利益のカモフラージュになっているんだろうなと、昔から思っているけど、さらにそう思う。

古代大和朝廷 (ちくま学芸文庫)

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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