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自由主義(資本主義)社会とは実は身分制社会

政治家の子供が政治家になり、医者の子供が医者になる。世襲制社会www

2023-06-21

大学無償化の年齢差別ヤバい マジでやばい

今年、20台半ば過ぎにしてついに俺は大学に受かった。


具体的に言うと北海道大学医学部医学である


俺は昔から医者になりたかった。中学生ときにはもう医者になろうと思っていた。


しか現実非情であった。俺が高校1年生に上がった頃、俺を女手ひとつで育て上げてくれた母がぽっくりと逝ってしまった。


そこで北海道祖母の元に預けられることになったのだが、祖母はすでに70歳を超えており、さらに軽度の認知症であった。


必然的高校は転校か退学を迫られたわけだが、祖母の強い要望により俺は高校を退学して働くことになった。


これが10年ぐらい前の話だ。


とはいえ、俺は医者になる夢を諦めるつもりはなかった。


祖母の友人のパン屋にて最低時給で働きつつ、少しづ大学進学資金を貯め、高校卒業認定試験に受かった。


しかし19歳のころ、今度は祖母が死亡。俺は天涯孤独の身になった。


20代も半ばに過ぎたころ、ついに生活に余裕が出てきたので俺は念願の医学部受験に挑戦することにした。


俺はことさら不幸自慢をするつもりはない。と言うか、自分が不幸だと感じたことはない。俺と同じ待遇でのたれ死んでいるやつは確実にいるはずだし、これが俺の標準だからだ。自分の状況に文句を言っているだけでは、明日の飯も食えない。


さて、医学部受験の話に移る。俺は北海道に住んでいたので、道外の大学に行くことは資金的に不可能であった。


北海道では大昔から医師不足が叫ばれ、コロナから自然医療崩壊していると指摘されて久しいが、その割には医学部が3つしかない。北海道大学札幌医科大学旭川医科大学の3つだ。


これが首都圏だったならば私立医科大学という選択肢視野に入るのだろうが、資金的に無理だった。私立医科大では受験料に10万円近くかかるし、そもそも受かったとしても授業料借金だけでは賄えない。この仕組みを知った時、「そりゃ、医者の息子は医者になるわ」と思った。俺のような貧乏人は受験料すら払えないが、彼らはガンガン払える。スタート地点からして違うのだ。


とはいえ文句を言っていても仕方がない。


俺は北海道大学医学部医学科を焦点を当て、ついには受かった。1年間集中して勉強に捧げたため、生活費はとっくに底をつき、受からなければ首を吊るしかないという状況であった。


当然、入学費や授業料が自前で払えるわけがないので、日本学生支援機構借金をして入ることとなった。


さて、ここでぶち当たったのが「給付奨学金制度」というやつだ。


これは比較最近まれもので、生活の苦しい学生学費給付するという制度だ。


さらに、「給付学生」になると国公立ならば大学授業料無料(!)になるというおまけ付きだ。


なんという良い制度であろうか。


俺は早速申し込んだが、却下された。


理由は「年齢」である


というのも、この給付奨学金制度では「高校卒業2年以内(20歳以下)」でないと対象外になり、問答無用で失格となるのである


俺は高校卒業認定をとっていたが、これも「1 8歳から5年以内(23歳以下)」でないと対象外。どれだけ貧しかろうと、どれだけ生活に困窮してようと、23歳以上に給付奨学金絶対的に出ないのである


「それならば仕方がない。なら給付奨学金は要らないので、授業料免除だけしてほしい」と言ったところ、これも却下であった。


なぜならば「給付学生」でないと「授業料免除」には該当しないのである


それならば給付奨学金が無い時代授業料免除はどうなっていたのか?それは大学独自学生収入を元に授業料免除できていたのだ。


その頃には20代、30代だろうが、収入が少なければ授業料免除になる可能性が高かった。


しかしながら「給付奨学金制度」が出来たことにより、「授業料免除制度」は「給付奨学金制度」の一部分扱いになり、20代は問答無用借金をしなければいけなくなったのだ。


俺は愕然とした。


というのも、ほとんど俺と同じ待遇医学部に入った5年生の先輩と話す機会があったからだ。


その先輩は給付奨学金制度がない時代20代後半で大学に入り、大学独自授業料免除制度でなんとか大学に入ることができたのである。彼が卒業するまでは免除対象であるという。


これはひどい。いや、ヤバい不公平感が半端ない


国は「学び直し」を声高に叫んでいるが、これが今の実態である


謎の線引き、謎の境界線


まるでヨーロッパ人勝手国境を引かれたアフリカ人のような気分だ。


追記:


給付奨学金」は経済的困窮者が大学に行けるようにするための制度だが、果たして高校卒業してから2年以内に大学に進学しようと決められる困窮者が大多数なのであろうか?


経済的困窮者は高校卒業後、「大学に行く」というメリットがありつつも、働かなければ生活がままならない者が多いはずだ(俺は高校すら行けなかったが)。


そういった人々が成人を迎え、「大学に行こう」と決めても、国が一律かつ絶対的に決めた「高校卒業から2年以内まで」という謎の縛りで困っている人はたくさんいるはずだ。そんな気持ちでこの記事を書いた。


国に問い合わせて見ると、「卒業から2年以内」を変える予定は無いようだ。「どうして卒業後3年や4年や5年以内ではなく、2年以内なのか」と質問しても「そう決まっているから」としか言われなかった。俺たちは制度の中で生きているので、制度の内容によって人生は大きく変わるし、それは納得できる。しかしながら、「なんとなく」で決められた制度人生を大きく左右されるのはキツイ


追記2:


【これまでの授業料減免制度


大学収入を報告する



大学学生の年齢など関係なく困窮具合を判断



授業料減免


【今の授業料減免制度


日本学生支援機構給付学生として採用される


20歳以上は申し込みが絶対的に不可。理由不明



給付奨学金を受けた人のみが授業料減免を受けられる


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それだけで人生は生きるに値します。

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