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老人の熱中症?

私がネット記事を転載するのは、その記事に賛同する場合と、反対する場合と、備忘のための保存の場合があるが、下記記事はそのどれでもなく、「問題提起のため」の転載だ。出典は「泉の波立ち」である。

私が不思議でならないのは、私の育った時代には老人が熱中症で死ぬという話は聞いたことがないことだ。その当時は「熱中症」は老人死亡の原因とは考えられていなかったのだと思う。たとえば、「癌」という病気が知られていなければ、死亡原因の中で癌による死亡はゼロだとなる。癌がただの老化現象と見做されていたらただの老死だ。死亡原因というのはそういうものだ。まず、「熱中症による死亡」に対してはそういう疑いを提起しておく。「医者の作った死亡原因」という疑いだ。

次に、熱中症による死亡があるものと仮定して考えよう。
確かに、高齢者は体が弱いものだが、はたして屋内にいて窓を開けて自然の風を入れていながら熱中症で死亡するだろうか。そうはならないだろう。死ぬのは、「窓を開けることができない」という都会生活の生活条件にある、と私は思う。
第一に、他の建物はクーラーをがんがんつけて、その引き換えに熱風を外に排気している。窓を開ければ、その熱風が入ってくるから窓は開けられない。
第二に、窓を開ければ蚊やハエやゴキブリが入ってくる。
第三に、窓を開ければ泥棒に狙われる。
などといった理由で、窓を開けることはできない。
つまり、高齢者にクーラーが必要だ、というのは都会の話なのではないか、ということだ。蚊などは網戸や蚊帳で対処できる。泥棒には? まあ、警官の見回りを強化するくらいか。
一番の問題は、アスファルトで覆われた都会の地面が熱気を夜中まで保存し、都市全体が高温化するヒートアイランド状態への対策がこれまでまったくとられていなかったことではないか。
それを考えず、老人のためにクーラーをつけよう、では相変わらずのエネルギー無駄遣い社会の維持にしかならないだろう。
そもそも、養老院にも入れず、クーラーの買えない老人は無数にいる。そういう老人全員にクーラーを買い与えることができるのか? それともそういう貧乏人など最初から考慮の外か?


(以下引用)

2011年06月23日
◆ 大阪の熱中症死亡(警告)

 大阪府知事は「節電のためにエアコン停止」という方針を示している。これでは大量の死者が出るだろう。ホメオパシーよりもはるかに危険なトンデモだ。
 私は警告するが、医学界も警告するべきだ。

 ──
 
 本項の話の核心は、前項 の後半で述べたとおりだ。次の趣旨。
 「節電のためにエアコン停止、という大阪府知事の方針を取ると、最も暑い日にエアコンを停止するので、大量の死者が出る。千人以上が死ぬだろう」(それを阻止するべきだ。)

 この意味では、橋下府知事の方針は、「放射線」をはるかに上回る危険度だ。そのトンデモな主張は、「ホメオパシー」の業者に似ているが、もたらされる死者数が圧倒的に多いという点で、ホメオパシーをはるかにしのぐ。さすがのホメオパシーだって、数百人を殺すことはなかった。しかし橋下府知事は、そのくらいの人間を殺そうとしている。

( ※ 何もしなくても、数百人は死ぬだろうが、橋下府知事のせいで、さらに数百人が上乗せされる。一人の人間の故意による死者発生数としては、史上最悪の殺人行為となりそうだ。)

 ──

 このような大量の死者発生は、決して杞憂ではない。すでに欧州では現実化した。この話は、先に「太陽光発電の将来と地域」で紹介したが、改めてリンク先の文章を転載しよう。
 一般にヨーロッパは日本よりは夏も涼しいと思われていますが、ここ10年くらいは数年毎に猛暑にやられています。
 記憶に新しいのは、2003年の猛暑でしょう。ヨーロッパ、特にフランスでお年寄りが14,000人も熱中症で亡くなった猛暑です。フランスほどは猛暑が続かなかったとはいえドイツでも7,000人が亡くなっています。ひと夏でこの数字は驚くべきことですが、これは「水分補給を個人で心がける」というレベルではなく、もっと構造的な問題だということで、それは実際に住んでみて体感しました。
 フツーの家庭にはエアコンがない
 ことが唯一にして最大の原因だと思います。ドイツ滞在3年の間、色々なお宅にお邪魔する機会がありましたが、「エアコンがある家」というのは一軒もありませんでした。
( → エアコンの無い世界、ドイツ」 )
 よく聞く話だが、太陽光発電の崇拝者は、「ドイツにできることは日本にもできるはずだ」と主張するものだ。だが、そのドイツでは、電力価格が高いこともあって、エアコンがない。そして、エアコンがないところに猛暑が来ると、大量の人間が死ぬ。フランスで 14,000人。ドイツでは 7,000人。いずれも大量の死者が出た。
 実際の気温を見ると、これらの国の気温は 35度を超えることも多かったので、特別に猛暑だったと言える。今夏の日本はそれほどにはなるまい。しかし日本には「湿度」という大敵がある。そのせいで体感温度は(欧州の場合と比べて)ずっと高くなる。
 
 いずれにせよ、日本では毎年、熱中症で死亡する人が大量に発生する。それも、エアコンをつけるのが可能であっても、だ。
 エアコンがあっても、あえて使わないで死ぬ老人も多い。通常ならば、「馬鹿なことを」と批評するだけで済む。だが、そういう馬鹿な死に方を、今夏は府知事があえて推進するのだ。真面目なお年寄りほど、府知事の発言を真に受けて、「それじゃエアコンを消しましょう」と思うだろう。最も気温が高くなったときに限って。つまり、最も死ぬ危険が高いときに限って。
 これはもはや、トンデモによる被害そのものだ。それも「死亡」という最悪の形で。

 ──

 だからこそ、私は、医学界に要望する。
 「橋下府知事のトンデモ発言を糾弾せよ」
 と。
 今は細かなことで騒いでいるときじゃない。橋下府知事の大量殺戮行為を阻止するべきときなのだ。大阪の医者がどれほど老人の命を救っても、その救われた命が府知事の発言のせいで殺されてしまう。府知事に殺されるために患者を治療しているようなものだ。あまりにも虚しくなるだろう。
 だからこそ、医学界は声を上げるべきだ。
 「府知事がエアコン停止を要望したときは、最も暑いときなので、決してエアコンを消してはいけません」
 と。これが医学的には最も正しい方針だ。

 医学界には、是非、要望したい。豚インフルエンザで死んだ人は、そのシーズンで合計 200人に満たなかった。(日本全体で。)それほどの疾病にさえ、国中で大騒ぎした。
 なのに今回は、大阪だけで、数百人を死なせることになる。豚インフルエンザをはるかに上回る被害が発生する。豚インフルエンザのウイルスよりもはるかに危険なのが、橋下徹という病原体 or 毒物だ。さっさとこいつを駆除しないと、大阪で大量死が発生する。
 医学界に善処を望む。

( ※ 放射線やホメオパシーなんかに騒いでいるときじゃない。死者数からして全然違う。)


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