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健忘症体質の日本人

「逝きし世の面影」から転載。
ついでに、私がこの筆者の文章の中で一番大受けしたものを(引用2)として再掲載しておく。一読で忘れるには惜しい文章である。
ブログというと「書きなぐり」の文章で十分、という人も多いし、私もだいたいはロクな推敲もせずに文章をUPしているのだが、「逝きし世の面影」などは文章にも芸がある。世間でよく読まれているブログの中には、情報は得られるが、文章は今一つ、というものも多く、私から見れば「娯楽性に欠ける」のである。
まあ、ネットを情報収集の場としか見ない人も多いのだろうが、友人とのおしゃべりを「情報収集行為」と考える人はあまりいないだろう。ブログとは「未知の友人との気楽な会話」でもあるのだ。
「敵への罵倒・悪口」だけが芸である、というブログも多い。そういうブログは「世直し」のためには大事なのだろうが、そういうブログばかり読んでいると疲れるし、こちらの頭のレベルが低下する感じもある。「逝きし世の面影」のような高度なユーモア感覚のあるブログは貴重だ。ハイレベルな笑いは頭脳をリフレッシュさせ、活性化する。(テレビの「笑い」の大半は視聴者を白痴化させるので、それとは話が別である。)




(以下引用)


『避けれない日本の無条件降伏』

マスコミではオリンピック開催決定で大喜びしている東京都民の姿が映し出されているのですが、報道している方は余り嬉しそうでない。
1941年12月8日(ハワイ時間12月7日)真珠湾のアメリカ太平洋艦隊を奇襲攻撃した時に、何も知らない一般大衆が熱狂的に歓迎したのです。
大衆は、以前から日本政府やマスコミ、御用学者などが好戦的なスローガンを流し続けていたので『開戦もやむなし』と洗脳されていたのである。
ところが日米の絶対的な力量差を知っている言論人(知識層)は、即座に日本の崩壊(敗戦)を覚悟した。
知識層ばかりか実は東条英機を筆頭に政府も陸海軍も天皇も例外なく全員が、日本に勝ち目が無い厳しい現実を知っていたので(口に出さないだけで)対米戦争はしたくなかった。
ところが『もう駄目だ』『日本が滅びる』と知っているのだが、全員が今まで大言壮語していた手前、今更弱音を言う訳にはいかず何となく日本滅亡に突き進む。
とうとう超えてはいけないレッドラインを踏み超えた1941年12月8日の日本と、72年後の2013年9月8日の東京オリンピック開催は規模こそ違へ、意味するところは同じだった。
引き返せないレッドラインを自ら踏み越えた日本国は破滅に向かってまっしぐらに突っ走っているのである。

『脳内妄想で暴走する安倍晋三首相と日本政府』

72年前の東条首相は日本の無敗神話を信じて、世界を敵に回して暴走した挙句日本を亡ぼしている。
今回原発の安全神話を信じて暴走する安倍首相ですが、内容的に少しも違いが無いのですから多分結果も同じに成る。
安倍首相ですが、世界(IOC委員やマスコミ)に向かって原発も放射能も安全・安心で、過去も現在も将来も一切心配ないと言い切って仕舞った。
ところが、現実は事故原発は今でも毎日40万キロリットルの水で冷やし続ける必要があり、給水を止めたくても怖くて止めれない『お手上げ』状態である。
1000トンの高濃度汚染水タンクは2日半で1基の割合で無限大に増えていく。
その場しのぎの安物(手抜き工事)なのは致し方ないが、汚染水のタンクは3~5年の耐久性しかない代物。
7年度の2020年まで、到底持たないのです。
何時かの時点で汚染水処理が完璧に行き詰るので、あとは海洋投棄しか解決策が無い。
しかし日本政府の放射能汚染水の海洋投棄は世界の世論を敵に回すことになる。
やったら最後、日本は世界から袋叩きに会いオリンピック東京開催どころの話では無い大騒ぎに発展する。
もう原発の汚染水処理が限界で、日本政府の手に余るなら破産宣告(無条件降服)での国際管理しか手は無いでしょう。
日本の破産宣告で、連合国軍に管理されていた68年前の日本(Occupied Japan)が実質的に復活する。

『日本国の本当の姿を知らない日本政府の不思議』

それにしても2020年7月24日の日付のオリンピック開催とは呆れる。
日本の東京の夏が亜熱帯である事実を失念しているのでしょう。
普通の夏季五輪は7~8月開催が常識だが、1964年の東京五輪だけは例外で、秋の10月に開催されているのですよ。
7月下旬とは日本では一番暑い時期で有り炎天下のスポーツ大会など論外で狂気の沙汰である。
半世紀が経過して東京のヒートアイランド現象は益々加速しているのでオリンピックに参加した世界のアスリートの熱中症による大量死が今から心配される。
もしも小学校の運動会を秋ではなく7月に開くと決定したら子供達の命と健康を心配する父兄が大反対で、大騒動に発展する。
日本で炎天下の猛暑が予想される7月24日に運動会を開くなど現実無視の脳内妄想であり、不真面目すぎて話にもならない。
東京五輪開催から半世紀が経ち、極度の病的な右傾化で日本人の良識が完璧に無くなっているのである。
今年の西日本は記録的猛暑で全国で三百数十人が熱中症で死亡するが、東京都だけで3分の1以上が死亡する。
西日本よりも少しは暑さがましな首都圏での熱中症の大量死亡ですが、放射能により免疫力とか抵抗力が落ちている可能性があります。

『東京オリンピック開催の決め手は安倍首相のプレゼン(ロイター)』

アルゼンチンのブエノスアイレス入りした東京五輪招致委員会トップの竹田恆和は福島第一原発の放射能を心配する記者団の質問に対して、『福島とは250キロ離れているので、東京は安全・安心、関係ない』と発言し顰蹙を買っていた。
竹田発言ですが『東京と福島第一原発の距離は220キロ』などの細かい間違いは置くとしても、福島が日本でないかのごとく喋る態度は不真面目で無責任であるばかりか非人道的である。
同じく早々とブエノスアイレス入りしていた猪瀬東京都知事は流石に地元だけに『福島は200キロ以上離れている』と距離だけは正確だったが、矢張り福島を切り捨てる無責任で非人道的な不真面目答弁を繰り返していた。
世界のマスコミを相手に念仏の如く東京は『安全・安心、心配ない』と言うばかりで、全ては安倍晋三首相に丸投げして、具体的な発言は一切無い。
何れにしろサンクトペテルブルグのG20を1日早く抜けてアルゼンチン入りする日本国首相の安倍晋三の口から直に『東京の放射能汚染の現状』や『福島第一原発の収束の可能性』を聞き出そうと、世界中のマスコミが準備万端、『飛んで火にいる夏も虫』とばかりに手ぐすね引いて安倍晋三を待っていた。
9月7日IOC総会で日本は最終プレゼンテーションを行ったが、冒頭挨拶の高円宮久子やアスリートたちは当然としても、猪瀬直樹東京都知事や竹田恆和JOC会長など責任ある立場の全員が福島や放射能に口を噤み、一切触れない。
全員が首相の安倍晋三一人に全責任を押し付けて(丸投げして)逃げたのである。
結果、日本国首相の安倍晋三が行うだろう『原発や放射能の発表』がよりいっそう世界の注目を集めることになる。
満場が固唾を呑んで見守る中で安倍晋三はプレゼンを行ったのである。
ところが、東京は『今も、2020年も世界有数の安全な都市』程度まではぎりぎりイエローカードで済むかもしれないが、口は災いの元。暴走してしまう。
『フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。』と言い切って仕舞った。
原発は制御されておらず福島は言うに及ばず東京でも放射能が影響し今後の破綻は確実なのである。
白々しい、100%の嘘八百。
一発退場処分のレッドカードが3枚以上重なる永久追放ものの失態(失言、暴言)を世界のマスコミの前で平然と行ったのである。
ロイター通信は、この真っ赤な嘘の安倍首相の最終プレゼンテーションが東京オリンピック開催の決め手となったと断定的に報じている。
日本でも9月9日の産経ニュースは 『決め手は安倍首相の「安心、安全」演説』とロイター同じであった。



(引用2)*赤字部分は筆者(夢人)による強調。


プロイセンの鉄血宰相ビスマルクの言葉として有名な、『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』であるが、実はビスマルクが賢者の条件とした『歴史に学べ』はもっと奥が深く意味が広い。
賢者の『歴史に学ぶ』とは、(自分自身を含む世界中の)『他者の失敗経験』から学ぶことであった。
対して愚者の『経験に学ぶ』とは、『自分たちの失敗の歴史の積み重ね』(経験)から学ぶことである。
ビスマルクの言わんとした意味は、『自分(ドイツ)の手痛い失敗だけではなくて、他人(世界)の失敗にも学べ』だったのである。
しかるに我が日本では、直近の自分自身の失敗体験さえも、『自虐史観である』と否定して済ましている。
『学ぶ』どころか、その存在自体さえ頭から否定するという凄まじさ。
日本の場合には『愚者』のレベルにも達していない幼児が、何かの間違いで政治を語っている。幼稚で恐ろしい勘違いである。
今回の韓国サポーターが掲げた巨大な横断幕は根本的な勘違いであり、正しくは『自分の経験さえ忘れた民族に未来がない』である。
このバカモンが。日本人をなめるな。
日本は根本となる次元自体が別で、そもそも常識的な世界基準とは出発点が違っているのである。
『歴史』を忘れるどころか、320万人の日本人の尊い命で購った『経験』さえ終われば即座に水に流して忘れるのである。
終わった過去(経験)どころか、2年半前に発生し現在も進行中の福島第一原発事故さえ大多数は忘れている。世界屈指の地震列島に54基もの原発をばら撒いた無責任極まる自民党が大勝利しているのが日本なのですよ。
如何だ。!参ったか。
日本人の大部分は、自分にとって都合の悪いことは『現在』さえ完全否定するのである。
ましてや68年も前の敗戦や100年も前の植民地支配など過去の手痛い失敗(経験)など夢のまた夢。
『歴史』も『経験』もひっくるめ、『終わった事』がまったく頭の中に無いのは当然過ぎる話である。


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