鉄腕アトムが、アニメになって動き出したとき、ものすごい人気で、中国でも、放映したいと言ってきた。
その時、手塚治虫さんは、「版権なんかいらない。著作権料は取らないから、どうぞ、楽しんでください」と、ただで提供しました。
それを、いいことに、どらえもんや、ありとあらゆる日本の漫画の海賊本が、中国、そして東南アジアに流れていきました。
それは「日本の文化そのもの」でした。
中国で、どんなに売れても、著作権料をとれないのだから、日本には、何の影響もありませんでした。
ところが、1970年代、80年代に生まれた子供たちは、幼いころから、日本アニメに、浸って大きくなりました。
この子たちが、大人になった頃、
中国共産党は、はっと、気づきます。
こどもたちが、どらえもんや、セーラームーンに感化されて「日本化」してしまったことに。
「押し入れで寝たい。どらえもんみたいに」と言って、日本に留学してきます。日本アニメ育ちの中国人は、おとなしくて、日本の若者より、よほど、仕事ができます。
日本でも、重宝していました。お寿司屋さんが代々中国娘を雇うので「なんで、和食なのに、中国人を?」と聞くと、「日本の子より、よっぽどいい」と言っていました。
クレヨンしんちゃんが、おお流行りになった時、あまりの品の悪さに、中国共産党も、かちんときて、ゴールデンタイムの放映を禁止したそうです。
かわりに、見た目は「しんちゃんそっくり」な、なんとかガオガオというキャラクターをつくり、共産党教育を始めたけど、誰も見ません。
中国共産党は「日本は、なんと腹黒いのか?!漫画やアニメをただで見せたのは、これで中国を乗っ取ろうという長期計画だったのか?と、地団駄踏んだのですが・・・もう手遅れでした。
日本アニメで、中国人の子供たちが変質してしまっていたのです。
そして、Z世代。
ついに、70年代、80年代を越えてでてきたZ世代が、正面切って「中国共産党にNO!を、突きつけた」
偉大なるかな、手塚治虫、トキワ荘の面々!!
遠藤 誉さんの、本で読みました。
「たかがマンガ、たかがアニメ」が中国の若者たちを変え、民主化を促す--? 日本製の動漫(アニメ・漫画)が中国で大流行。その影響力は中国青少年の生き方を変え、中国政府もあわてて自国動漫産業を確立しようとやっきになっているほど。もはや世界を変えるのは、政治的革命ではなく、大衆の意識や行動を生活レベルで動かすアニメや漫画のようなサブカルチャーなのだ!しかも、日本動漫が中国で大人気となったのは、「悪名高き」海賊版DVDやコミックのおかげ。「ただ同然」のコンテンツがあったからこそ、日本の動漫は中国の貧しい若者や子どもたちに消費してもらえ、知名度を確立できた。日経ビジネスオンラインでの連載中から大反響の本企画がいよいよ単行本化。現代中国論としても、日中関係論としても、サブカルチャー論としても、比較文化論としても、これまでにない論点を提示し、かつ、膨大な取材に基づき驚くべき事実を掘り起こした中国ノンフィクションの決定版!