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「生命尊重」は医療界の錦の御旗か

「株式日記と経済展望」から転載。
面白い視点だし、書かれたことが事実なら、有益な記事でもある。
看護師が「激務でない」というならば、なぜあれほど離職率が高いのか、疑問に思われる部分もあるが、看護師資格は「日本人」にとって有利な面が大きいことは事実だろう。要するに、日本語が読み書きできない人間がこうした仕事に就くことは困難だし、それ以前に国家資格を通らない、ということだ。
看護師に限らず、そうした「供給不足」の分野はあるはずだ。
介護施設なども常に「供給不足」だが、私は逆に、そうした仕事の分野では「要資格」というのが大きなネックにもなっていると思う。老人介護の仕事のうち、専門知識が必要な部分はそれほど無いのではないか。何しろ、昔なら、「無資格」の嫁が自分の家の老人の介護をしていたのだから。(笑)
まあ、自分の家の老人を介護するのとは違って、他人を介護するとなると、下手をすると法律問題にも関わる事故などが心配になり、そこで専門知識が要求されるという話なのだろうが、はっきり言って


「介護されるレベルの老人は、死んでも当たり前」

くらいに世の中の人間は考えるべきではないか。それは難病の人間も同様だ。
非常に物議を醸すような発言であることは承知しているが、人間は死ぬのが当然の生き物だ。それを無理に生かすことにどれだけの意味があるのか。まして、もはや人間とも言えないようなボケ老人や植物状態の病人を延々と生かすことで、家族は経済的に困窮することも多いだろう。私がその老人や病人ならば、むしろ「殺してほしい」と願うと思う。その意思表明ができないのがボケ老人や植物状態の病人であり、それはまた医療界にとってはこの上ない「金儲けネタ」なのである。
だが、看護師不足、介護士不足(あるいはミスマッチ)は、それ自体が「動脈硬化」状態であり、パンク寸前なのに、誰も問題解決に動こうとしない。「資格」の問題、そして「老人や病人の生命を過剰に尊重することで、逆に老人や病人やその家族を不幸にしている」という問題がその根本にある、と私は思う。



(以下引用)



新卒未経験の人が、週40時間労働で年収500万円ももらえて、高齢になっても働ける
職種なんて、いまどき看護師ぐらいしかないのになぜ資格を取らないのでしょうか


2013年10月2日 水曜日

◆看護師は激務ではない - 井上 晃宏 10月1日

「普通の能力の人が、大した努力も教育もなしで就ける職業で一番給与が高いのは看護師だよ」と言うと、オウム返しに「でも看護って激務なんでしょう?」と言われる。

じゃあ、どのへんが激務なのかと聞いても、「夜勤があったり長時間労働だから」「肉体労働だから」という答えしか返ってこないのだが、そのどちらも間違っている。夜勤については、週40時間の制限内で行われている。三交代の(日勤→深夜勤)とか、(深夜勤→準夜勤)みたいなシフトだと辛いが、最近増えてきた二交代だと、まとまった休みが取れる。

医療業界以外でも、夜勤はある。夜勤の方が短時間で金が稼げるので、夜勤を専業にする人もいる。夜勤には法規制があり、それらが守られている限りは、大して健康被害は発生しない。警備員や運送業や建設業や24時間スーパーが激務なんて話はないのと同様、看護の夜勤も激務ではない。

「肉体労働だから激務」というのも、大して根拠がない。患者の体位変換や移動に力が要ることは事実だが、それって、農林水産業や建設業や運送業や小売の荷運びよりも高負荷なんだろうか。もっと負荷の高い肉体労働はいくらでもある。

看護師には女性が多いので、「母性保護」という問題があるが、妊娠したら業務軽減を申し出る権利はある(労基法65条、66条)。しかし、看護師側が申し出ないので、妊婦にも夜勤が割り当てられる。「申し出たら」という留保をなくして夜勤制限を強制にすれば、金を稼ぎたい労働者の「働く権利」とぶつかるだろう。これも、看護師だけの問題ではなく、夜勤をする女性すべてに共通する問題であり、看護師が特別に過酷とも言えない。

結局、看護師労働問題とは、しんぶん赤旗の紙面のように、経営側の事情を一切考えなくていい労働者が、互いに矛盾する主張を言いたい放題言っているだけだ。

やたらと激務を喧伝する看護協会も困ったものだと思う。労働闘争的には正しい戦略だが、その結果、新規参入が少なくて、看護師の水準が低くなっている。

看護業界には、月8回も夜勤をこなす激務の職場もあるが、月4回かそれ以下というところもある。忙しい職場も、のんびりした職場も、給与はほとんど変わらない。週3日だけ、昼間だけのパートタイム勤務を選ぶこともできる。パートタイムでも時給は2000円もある。職場を選ぶ自由がある以上、ブラック企業なんて成立しない。

毎年15%の看護師が退職するというデータがあるが、15%の退職率は多くない。3年で半分が辞めるのはむしろ普通だ。常に不足していて、転職市場が整備されている看護師の場合は、退職しても、すぐに次の職場が見つかる。看護師は、決して「使い捨て」ではない。

新卒未経験の人が、週40時間労働で年収500万円ももらえて、高齢になっても働ける職種なんて、いまどき看護師ぐらいしかないのだから、もっと新規参入者が増えてほしいと思う。

井上晃宏 医師(産業医)、薬剤師


(私のコメント)

9月29日の株式日記で、「役員を除く正規従業員の平均年収は467万円(男性520万円、女性349万円)。非正規では168万円(男性225万円、女性143万円)でした。平成24年の統計」と題して書きましたが、大学出るくらいの学力があれば看護師や電気工事士などの資格を取っていれば、新卒でも初任給は300万はいくし、夜勤などの手当てがつけば400万はいくでしょう。

非正規で年収が200万そこそこだと嘆いている若者が多いようですが、国家資格さえ取っておけば、食いっぱぐれは無いし、グローバル化しても外人には日本の国家資格は言葉の問題などで取りにくい。看護師は日本人なら90%の合格率ですが、インドネシアの研修生では数パーセントしか取れなかった。医学関係は英語の試験が国際標準だからアメリカやイギリスの病院には外人の看護師が多い。

だからTPP反対するよりも、人材のグローバル化でも代替の効かない業種なら影響は少ない。電気工事士などの職業も国家資格がなければ出来ないから外人の電気工事士はほんのわずかです。看護師も電気工事士も技術進歩が激しいから日本語の技術仕様書が読めなければ仕事にならない。にもかかわらず非正規社員が増え続けて年収が200万そこそこの若者が増え続けているのはどうしてなのだろう。大卒は今は年代の半分にも達している。

東北の復旧工事が進まないのも、技術資格を持つ建設労働者が少なくて建設会社も仕事が応じられないという事ですが、住宅を建てるにも二級建築士や電気工事士やガス水道などの工事技術者が必要です。仕事に熟練すれば500万以上は稼げる。看護師も主任や看護士長になれば医師並みの給料になるし、なぜ非正規社員になる若者が増えて年収が200万もいかないのは理解に苦しむ。

リクルートスーツを着て大学の三年から会社回りをするくらいなら、国家資格を取る勉強をした方がいいともうのですが、私なども大学生行きながら高校教員免許と宅地建物取引主任を取りました。しかし実際にそれを生かす機会はありませんでしたが、今でも私が経営するビルにコンセント増設工事ぐらいは自分でしています。

看護師は合格率が90%であり電気工事士も60%の合格率だから、普通の能力なら誰でも取れる資格です。最近では大学の学歴はほとんど役に立たなくなり、早稲田や慶応でもAO入試が多くなり信用ができません。だから採用担当者は国家資格などで能力を見ているようです。英語の英検やTOEFLなどで学力は大体わかります。

ユニクロや楽天の英語公用化も、実は社員の能力を見るためのものであり、学歴ばかりが優秀でも学力が伴わない社員の足きりなのでしょう。大学を出ればホワイトカラーで就職ができるというのは幻想であり、たとえ就職ができても能力がなくて仕事をこなせない新入社員が増えている。仕事が出来なければ辞めてもらわなければなりませんが、それが離職率の高さにつながっている。つまり大学を出たから社会に出て使いものにならずショックを受けてひきこもりになってしまう。

確かに今はブラック企業が話題になっていますが、学歴ばかりが高い新卒社員が多くなり、企業が求める人材とミスマッチが起きている。たとえブラック企業に就職しても国家資格を持っていれば楽に転職ができますが、どうして国家資格を取らないのでしょうか? テレビドラマの半沢直樹が話題になっていますが、上司に意地悪な人物がいた場合そこは地獄になります。あれだけの能力があれば転職や独立したほうが出世するでしょう。



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