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ファインマンとヴォルテール

ファインマンの発言だが、その趣旨とは別に、物理学者で頭の良さでは折り紙付きのファインマンが、人類の知性の最高峰としてヴォルテールを挙げているのが興味深い。
私は、青年時代にヴォルテールの「カンディード」を読んだ時から、その知性を至上のものと思っていたが、私の目は節穴ではなかったようだ。

なお、私は「カンディード」を、トルストイの「戦争と平和」を200ページ程度に圧縮したような小説だ、と見ている。もちろん、「戦争と平和」を何日もかけて読む楽しみもある。小説とは粗筋ではなく細部の「描写」を味わうものだからだ。しかし、人間がこの世に生まれた意味、世界はどのようなものか、その世界でどう生きるべきか、を1時間程度で知りたければ、「カンディード」を読むことをお勧めする。
ちなみに、キリスト教世界ではヴォルテールは無神論者の代表扱いで、多くの宗教者から攻撃されている。確か、「神が存在しなければ発明する必要がある」と言ったのはヴォルテールだとされているようだ。つまり、「あらゆる神は人間が作ったものだ」と言っているわけだ。


(以下引用)

人の能力がフルに発揮されないのはその殆どが無知だからだと考えられていました。では教育が普及した今、人は一人残らずヴォルテールになることができたでしょうか?悪もまた少なくとも善と同じくらい容易に教えることができます。教育は並々ならぬ力を持つものですがそれは善悪両方に働く力なのです。

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