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「下種の後知恵」の意味

沙村広明の「波に聞いてくれ」は、サーフィンの漫画ではなく、「波」はラジオの電波で、ローカルラジオ局の素人DJに抜擢された単純馬鹿の鼓田(こだ)ミナレが主人公だが、沙村広明は、こういうヤンキーっぽい女を描くのが上手い。単純な性格だが、その単純さは「反応の速さ」につながるのであり、芸人には不可欠な能力である。失敗も笑いのネタになるからだ。物事を慎重に考える人間(これは、自衛のためであり、必ずしも美点とばかりは言えない。)は、どうしても反応が悪い(遅い)のである。
以上は話の枕。
で、おそらく誤解されている慣用句に「下司の後知恵」というのがあるのだが、私はこれを、思考速度の遅い人間への悪口だと思っていた。つまり、私などのような人間を下司(下種)扱いしている感じで、不愉快な慣用句だったのだが、先ほど、それは勘違いだったのではないか、と思ったので、今、これを書いているのである。
これは、事件が一段落した時になって、「あれはああするべきだった、これが正解だった」と、事件を処理した当事者を批判して、自分の賢さをアピールする人間を下種だと言っているのである。世間にはこの手の人間が実に多いのは誰でも体験しているだろう。こういう連中はまさに下種である。この種の後知恵を言う人間には、「お前なあ、そういうのを下種の後知恵と言うんだよ」とやっつけるのが正しい。
ちなみに、SNSのコメントの多くはこの種の「下種の後知恵」で、残りの多くは、いい加減な推測と無根拠な断定である。ただし、稀に賢者の言葉がある。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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