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安倍総理の今後を易占する

あまりにも社会が騒然としているので、安倍政権の今後について易で占ってみた。
非常に残念なお知らせだが、今の安倍政権にとって最高に良い卦が出てしまった。

「沢火革 五爻」である。

「革」が「改める」意味であるのは言うまでもない。五爻は「君主、国家指導者の地位」を示す。
で、主卦が

「革は已日すなわち孚(まこと)して元(おおい)に亨(とお)る。貞に利(よろ)し。悔い亡ぶ」

で、「已日」の「已」は「やめる」意味であり、「これまでの悪行や悪習をやめる日」と解釈すべきだろう。安倍総理自身が総理を辞める意味では残念ながらなさそうだ。これまでの悪行をやめれば、当然それは誠の道に立ち返るわけだから、「大いに通る」つまり、願望が通るということになる。ただ、その願望が改憲や日本の軍国化だと国民にとっては最悪だ、となるが、これは安倍総理自身を占った易占だからどうしようもない。


五爻は「大人虎変す。未だ占わずして孚あり」

虎変は「豹変」と同じで、虎の毛皮が美しく変わること、その見かけや態度がガラリと変わることである。つまり、これまでとまるで違った人間のようになることだ。「未だ占わずして云々」は、「占うまでもなく良い結果が見えている」ということで、或る易占の本によれば「この爻を得た時は、すべてに思い切った革新を断行して吉を得るもので、旧弊を一掃するにはまたとないチャンスです」と書かれている。
問題は、その「旧弊」が、安倍総理自身が「戦後レジューム」と思い込んでいるものではなく、「自民党政治の旧弊」「官僚政治」「金権政治」「国民無視の政治」「上級国民しか視野にない、弱者切り捨ての政治」であると理解できるかどうかだろう。

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今年後半の日本を占う

私は趣味で易占をやっているので、未曽有の大危機にある日本の今年後半を占ってみた。

卦は「風水渙・三爻」と出た。

「渙」とは水が風に吹き散らされる様子だが、そのように大きく物事が変化していくことだ。
卦の言葉は「渙は亨る。王有廟に仮(至)る。大川を渡るに利あり。貞(正)しきに利あり」となっている。
仮の字を「いたる」ではなく「借る」と読めば、まさしく「菅」総理が総理の座を仮に拝借しているという今の状況そのものである。つまり「渙=菅」。有廟とは朝廷のこと。
卦の爻というのがあって、補足的な説明になっているが、爻は六三で、その言葉は「その身を渙す。悔無し」というもの。
ここで「渙=換」と考えれば、菅総理が本来の総理となるべき人物に自らの地位を譲り渡せば、すべてが適正に治まる、ということになる。
彖という説明文によれば「王有廟に至るは、王すなわち中に在るなり。大川を渡るに利あるは、木に乗りて功あるなり」とある。
水に関係のあるのは「小沢」だろうが、「木」に関係のある人物がこれからのキーパーソンになるかもしれない。
いずれにしても、日本はこれから良い方向に変わっていきそうだ。
良かった良かった。
まあ、私というへぼ易者の占いによればだが。

易で遊ぶというのは、こういうふうにこじつけを楽しむということで、おおげさなものではない。

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易経 6 易占一覧 1「乾為天」

易占一覧

 以下に書く説明の中で、最初の「乾為天」は、易に頻出する言葉の解釈の仕方なども含めて書くので、長い文章だが、その後は簡単になるので、我慢してここは読んでほしい。そうすれば、それ以外の卦の、解釈の理由などもある程度はわかるはずである。

1.乾為天(上:乾 下:乾) または(上:天 下:天)
【全体運】純陽の卦。「元享利貞」という卦の辞は、一般には「元」を「大いに」と読み、「大いに通り、正しさに利がある」と解釈される。しかし、やはり「元」を基本の意味通り、「始め・根元」の意味でとらえるなら、「元は通る。貞に利あり」と読み、

「始めの部分と根本に注意せよ。そうすれば物事はうまく通る。貞固さに利がある。」という解釈になる。

この乾為天の卦は、すべての卦の基本でもあるので、占いというよりは、占う人間への一般的教訓なのだと思われる。(占いとしての卦は各爻にある。)つまり、「元享利貞」とは、「元、享。利、貞。」というように分けて読むわけだ。
乾、つまり天を世界の始まり・根元とするのは易の中心思想であるから「元」を「始め・根元」の意味に解するのは、無理の無い解釈だろう。これまでの解釈は、「元」をただ「享」の修飾語としてとらえ、「大いに」の意味にしていたのだが、これは「乾」と「元」との関係を見落とす、浅い解釈だったのではないだろうか。こんな事を言うと、お前はあの大学者の朱子や程伊川より自分の方が正しいというのか、と言われそうだが、いかに大学者でも常に正しいとは限らない。我々は自分が合理的だと思う考えに従えばいいのである。ただし、「元」を「始原」の意味とするのは「乾為天」の場合だけで、後の卦ではこれまでの解釈通り、「大いに」と読むことにする。ただし、その場合も常に「根元に注意せよ」という原則が暗黙にあると考えればよい。
「亨」は「通る」、つまり願いが通るということ。
「利」は「利益」であり、「利貞」は「貞に利あり」と読む。あるいは「利は貞にあり」でも良い。
「貞」とは、「貞固」つまり、固く守ることであり、「正しいこと」の意味もあるにはあるが、それよりも、今のやり方や考え方を固く守るという節操、悪く言えば頑固さである。この「貞」については他の卦に「貞に利あらず」のような託宣も出てくるのだから、明らかに「正しさ」ではなく「現在の方針にこだわること」=「貞固」の意味であるはずだが、これまでの解釈はほとんど「正しさ」としていた。「易」という書物が道義を何よりも重んじていることを考えれば、「正しさに利あらず」という解釈はありえないはずだ。学者というものが、いかに過去の解釈に洗脳されていたかを、このことは示している。
物事の始まりと根本に注意するというのは人間社会を生きる上で、もっとも大事な知恵であり、それを易の最初に置いたのもうなずける話である。この知恵を体得するだけでも、生きる上で大いに役立つはずだ。

各爻の意味は次の通り。*の注釈も参考にすると良い。この乾為天の爻卦は、地位についての教訓として読める。上卦と下卦に分けるなら上卦は支配的立場、下卦は臣下の立場と言える。そして、上卦の真ん中の5爻が君主の座であり、その上の6爻は引退した君主や院の座である。4爻は君主の側近の座。下卦の真ん中は、臣下の中心的存在で、言わば現場を実質的に引っ張る存在であり、その上の3爻は現場の名目的リーダーや責任者の立場である。一番下の初爻は、まったくの平社員的存在と見ればよい。各爻がそうした地位を表すことを知っていれば、占って得た爻卦と自分の現在の地位とをくらべて判断することもできる。もちろん、地位などとは無縁の立場の人は、爻の表す地位については考慮しなくてもよい。

初爻:まだ機会が熟していない。雌伏せよ。
2爻:まだ様子見をする段階である。見識のある人間に相談するのがよい。
3爻:危い地位である。慎重にふるまえば危険は免れる。
4爻:躍進(昇進)の機会を得るが、まだ万全ではない。咎めを受けないようにせよ。
5爻:最高の地位につくことがあっても、謙虚に識者の智恵を借りよ。
6爻:上り詰めるとかえって後悔することがある。物事はほどほどにとどめよ。
* この「乾為天」の卦を得た場合の基本方針は、「能ある鷹は爪を隠す」で、控え目にするのが吉である。
* 「乾」つまり天は物事の始原であり、雲が行き、雨を降らせる。それによって地上の物の形も定まる。つまり、組織の中心となる人物や存在である。彼は行動すべき事柄の始め終わりを定め、組織を作る。天の変化によって組織の各部は形を適切に変え、全体の和を保つ。これが「利貞」の意味である。こうした人物が組織のリーダーとなるならば、世界は感動し、安らぐだろう。まだ下位にある人物がこの卦を得たら、将来は自分が組織の長になるくらいの気概を持ちながら、研鑚努力し自己を高め、機会を待つのが良い。
* 「元」は始まり、仁、至善なるもの。「享」は受容、流動、変化、通じること、あるいは生育、通達、礼、良きことが集まること。「利」は正しさを集めることによって自他の利益となること。「貞」は事の根幹、基本方針やモラルを堅く守ること。この「仁・義・礼」を基本方針とし、堅く守る人物を君子という。

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易経 5

5 序言の終わりに

 この文章の中では易経の引用をいろいろすることになるが、易経の中の漢字は当用漢字や常用漢字の中には無い字が多いので、今後、漢字については適当に変えることもあるのをよろしくご理解頂きたい。気になる所がある場合は、岩波文庫やその他の文庫の「易教」の中に、本来の卦の文言はあるので、それを自分で調べればいい。
 私の解釈自体、勝手なものではあるのだが、まあ、それでも一応は易教の本文に基づいてはいるのだから、テレビ番組の星占いなどよりはずっとましではあるはずだ。同じ星座に生まれた人間のすべてが同じ日に同じ運命になるということを信じている方がおかしいのだが、星占いという奴は結構人気がある。それは、自分の運命が星座と結びついているという壮大なロマンに人々が酔うからだろう。これを考え出した人は、天才的な商売人ではある。しかし、生まれた年月日だけで一生の運命が決まるというのはどうだろうか。まあ、確かに少女漫画の「24年組」のように、天才が揃って生まれる年はあるようだが、24年に生まれた凡人もまた無数にいたわけだから、あまり当てにはならない。

 易教の成り立ちなどについて知りたい人は本物の「易教」の解説などを読めばよい。私としては、はるかな昔に、八つの象徴の組み合わせで運命を占おうと誰かが考え、そしてその判断の中に人生の哲理を織り込んだ、それだけで十分だと思う。後は、それぞれの人が、易の言葉に共感するかどうかだけだ。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」である。
 易の難点は、これがもともとはおそらく占う主体として君主を対象としていたらしいことで、占い好きの女の子が好む恋愛の話がほとんど無いことだ。何しろ、お堅い古代の占いだから、自由恋愛などは無縁である。しかし、縁談についての卦は多少はあるし、それに易はすべてが象徴なのだから、お望みなら、出た卦を恋愛についての託宣だとして解釈すればよいのである。
 繰り返すが、自分でできる占いとして、易はかなり面白いものなので、その面白さを多くの人に知ってもらおうという意図でこの文章は書いている。内容については、これも繰り返しになるが、素人の判断だから、学問的には大間違いも沢山あるだろう。しかし、日本語に訳された文章や、昔に解釈された文章の意味さえも不明な書物なのだから、それをある程度理解できるようにするという作業だけでも、なかなか大変ではあるのだ。まあ、それが面白いからやっているのではあるが。



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易経 4

4 易の基本要素の意味

 前に書いた八つの基本要素の性質や意味を書いておこう。

① 天:尊位。上。指導的。男性的。乾いていること。明るいこと。剛直さ。父。西北の方角。(陰陽では、すべてが陽)
② 地:低い地位。下。従属的。女性的。湿っていること。暗いこと。柔らかさ。母。西南の方角。(陰陽では、すべてが陰)
③ 雷:意外な事件。驚愕。芽生え。生命活動。エネルギー。動き。長男。東の方角。(陰陽では、上から陰・陰・陽。これは陰の中に陽が生じたという芽生えの象である。)
④ 風:速度。拡散。ニュース。従順。出入り。長女。東南の方角。(陰陽では上から陽・陽・陰。これは陽が優勢な中に、陰が生じた象である。)
⑤ 山:停止。険難。少男。東北の方角。(陰陽では、上から陽・陰・陰。これは陰が力を伸ばして、陽が消えかかる象である。)
⑥ 沢:喜び。言説。慰安。少女。西の方角。(陰陽では、上から陰・陽・陽。これは陽が伸びて、陰が消えようとしている象。表面はしおらしいが内面は陽気な少女に似る。)
⑦ 火:飾り。背く。付く。文化・文明。外面的。中女。南の方角。(陰陽では、上から陽・陰・陽。これは内の陰を外の陽が包む象である。つまり、表面的な華やかさ。)
⑧ 水:艱難。難渋。陥る。中男。北の方角。(陰陽では、上から陰・陽・陰。これは外面は柔弱そのものだが、内に力を秘めている、油断のならない象である。)

 見てのとおり、「山」と「水」には悪い意味がある。他の要素との関係で個々の卦の意味は決まるが、概して「山」や「水」を含む卦にはあまり期待できない。これに理屈をつけるなら、次のようなものだ。ただし、これはあくまで我流の解釈である。

 「山」とは、「高さ」なのだが、天や風や雷ほどには高くはない。山より低い地位にあるのが「地」なのだが、地は自らを低いものとする謙譲の徳と、自分の上にあるものを支えようという援助の徳、どこまでも広がる大きさがあるのに対して、「山」は、本来は地の一部、つまり低位グループに属しながら、自らを高しとする「夜郎自大」的な高さなのである。だから、「山」の卦は良くないのである。そもそも山の高さには限界があるではないか。しかも、山に登ることには、常に落下と遭難の危険性があるのである。山とは、易教の思想からすれば、旅人にとっての障害(前に山があれば、そこで止まるので、山の主意は「停止」である。これは、山自身が動けないという意味もある。)であり、己を高しとする傲慢さであり、分不相応な高い地位なのである。
 現代人の感覚では、「水」は生命に不可欠のものだから、良いものと思うところだが、水の意味するのは「川、雲、氷」などいろいろあり、特に雲は「天を覆い隠す」という意味では邪悪な存在であり、旅人の前に流れる大河は、障害そのものである。もちろん、川で溺れるという不幸もある。また、水には低い位置に落ちていくという性質があり、これも小人の特質である。「低きに就く」わけだ。「天」の持つ、上昇しようという陽性の意志に対して、下降の傾向と、熱気を冷ますという性質があるのだから、「水」の卦は、あまり良くないのである。

 その他の卦の特質も、少し説明しよう。
 「火」にはプラスとマイナスの両面がある。火は明るさであり、「文明」を意味する。文明あるいは文化とは人間が自らの生活を楽しむために作り出した様々な装飾だと言える。しかし、装飾も行き過ぎれば虚飾となり、真実を覆い隠すものとなる。また、火は物を焼き、破壊するという一面もある。そこで、離反の意味も出てくる。さらに、火は次から次へ飛び移り、燃え広がるから、「付く」意味もある。つまり、「離れる」「付く」の二つの面がある。
 「沢」は、単独の水とは異なり、「制御可能な水」である。渇いた旅人にとって、水のある沢は救いであり、慰安である。そこで、沢には「喜び」の意味がある。慰安を与えるものとして、「沢(兌)」には若い女性の意味がある。
 「風」もまた火に似て善悪両義的である。暑熱の時の救いとなるそよ風と、人間に災厄をもたらす大風の二面性が風にはある。風ほど絶えず方向を変え、どんなわずかな隙間からでも入り込むようなものはない。そこで、風は変化や出入の卦である。「風化」や「冷却」なども風の属性である。
 「雷」は人を驚かすわりには実害は少ない。大きな音をたてるところから、驚愕的な出来事の卦となる。また、人間から見れば不可知のエネルギーで、火の一種であるから、生命活動を意味する。(生命の特徴が「体温」という隠れた熱にあることを考えればよい。)
 「天」と「地」の象徴するものは、前のリストを見れば十分だろう。基本的に「天」は指導者、リーダー、君主の徳を持ち、「地」は臣下の徳を持つ。

*「天」は別名「乾」、「地」は別名「坤」と言い、ここから「乾坤一擲」という成語ができている。他の卦にもそれぞれ別称があり、「雷=辰」、「風=巽」、「山=艮」、「沢=兌」、「火=離」、「水=坎」である。これらの卦が上卦、下卦のいずれかにある組み合わせ方によって、たとえば「山地剥」とか「山水蒙」のような卦が作られるのである。

 これらの卦を形成する基本要素が「陽」と「陰」の二要素である。「陽」と「陰」の組み合わせで上記の「天・地・雷・風・山・沢・火・水」が出来るわけだ。「陽」は陽気であり、向日的で明るく、積極的なもの。「陰」は陰気で暗く落ち着いたものである。だからといって、陽気が常に良くて陰気が常に悪いわけでもない。休息の時である夜は、まさに陰の気が支配する時であり、この時に陽気なのは自然に背くことだろう。

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易経 3

3 易の構造

 易は「天・地・雷・風・山・沢・火・水」の八つの要素の組み合わせで現今の問題について占うものである。ところが、その判断がなかなか凡人の予想を裏切るもので、たとえば上卦が「天」で下卦が「地」なら、これは物事があるべき所にあるめでたい卦だと我々は思うところだ。しかし、この卦は「天地否」と言って、良くない卦なのである。なぜなら、天の性質は上昇していくこと、地の性質は下降していくことであるので、天が上にあって地が下にあれば、天と地がどんどん背き離れることになる。そういう不和や別離が「天地否」の意味なのである。もちろん、「天地否」の卦の言葉(卦辞と言うことにする)はそういう悪い内容ばかりではないし、また「天地否」という全体的な卦の中で、また細分化された卦(爻辞と言う)によって、吉凶はまた変わってくるので、即断はできない。

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易経 2

2 易を立てる方法

 本格的な易占には筮竹と算木を使うが、簡単な易占いの方法として、コインを使う方法がある。コインの模様部分(10円玉なら平等院鳳凰堂か何かの宮殿の図。百円玉なら花模様の面。)を陽とし、「10(または100)」という数字の書かれた部分を陰とする。10円玉を5枚に100円玉を1枚の6枚を手の中で振って、一つずつ落としていく。その際に、自分が占う事柄についての託宣を願う旨の言葉を心の中で念じればいいだろう。そして、一つずつ落としたコインを下から上に並べていくのである。この並べた陰陽の一つ一つを爻と言い、下から初爻、二爻、三爻、四爻、五爻、六爻と呼ぶ。下から数えるのは、易は逆数であるという思想によるそうだが、そういう原理はどうでもいいだろう。その出た面が下から上に「表・表・表・裏・裏・裏」の順序ならば、上卦は全陰の「地」、下卦は全陽の「天」で、これは「地天泰」というめでたい卦になる。そして、たとえば100円玉が下から5枚目であれば、「地天泰の5爻」ということになる。つまり、全体的運勢(基本的運勢)は地天泰だが、その中でも特に5爻の部分が主卦ということになる。
 そうすると、場合によっては全体運(基本運)はいいが、主卦は悪いとかいうことも起こるわけである。そういう場合、どちらの卦を見ればいいのか。さる本によれば、主卦を重視すべきだとのことだ。私の考えでは、現在の問題には複合的な面があると考え、両者に矛盾があれば、頭を使ってそこに合理的な解釈を出せばいいと思う。言い換えれば、二つの卦のうち、当面の問題に合う卦で判断すればよい。両者の矛盾のために迷う場合は、教訓性の強い全体の卦より、占いらしさの強い爻卦を見れば良いだろう。
 同じくコインを使う方法で、三枚のコインを同時に投げて、その表裏の割合で爻を一つずつ出すという、やや手のこんだ方法もあるが、前の方法で十分だろう。どのような方法であれ、真剣な気持ちで念じて占えば、「天のお告げ」は与えられるはずだ。(と信じればいいのである。)
 ただし、同じ問題について最初の卦が気に入らないからというのでもう一度占うというのは良くないらしい。「初筮には告ぐ。再筮すれば汚る。汚るれば告げず」という言葉が易の卦の一つ、「蒙」の卦の言葉の中にある。

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酔生夢人
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男性
職業:
仙人
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考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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