今日はお昼近くに安部さんが撃たれ、夕方死亡のニュースが流れた。
明らかに殺意を持って近寄って発砲して人を殺した山上という男の背景は何なのか、目的は何なのかというのはもちろん大問題で、いろいろ思うところはある。
だがしかし、それはそれとして今日は要人警護ってこんなのでいいの?という点をメモしておきたい。
そもそも、好むと好まざるとにかかわらず安部氏は元総理で、今もまだ完全に政界からふっきれた人でない、その意味で実力者なのに、なぜ、あんな平場で演説してるの???というのにまず驚いた。市会議員選挙の選挙ならまだしも、といった設定ではなかろうか。
いわゆる街宣車の上でやるというのが通常じゃないかと思うんだが、どうしてそうならなかったのだろう。ああいう高いところに登ると目立って物騒みたいだけど、上から警備の人が下を見張れるという利点もあるんだろうと思われる。また、車の上を狙うためには角度の問題からそれなりの距離を出せる銃が必要となり、それは通常長い。そうだと人の目につき、警備に発見されやすい、みたいな副次的な効果もありそう。
今回の惨劇の場所は、360度オープンな場所で、演説者はほとんど平らなところに立って、前や横は見えるが、後ろは見えない。その後ろが封鎖されておらず、犯人は、道を隔てたところからゆうゆうと狙いを定めることができた。(一方を交通封鎖して三方を見張る、みたいなことなら警備も楽だと思われる)
つまり、この警備計画がまずもって大問題でしょう、これ、と思った。
自民党奈良県連は何を根拠にこれでいいと思ったのか。私の人生の中で、応援に入る大物政治家があんな平場で演説するなんて見たことないです。
さらに、問題の銃撃の場面。夜になって最も近い場所から撮影されたと思しき動画を発見した。それで疑問が解けたのではなく、疑問が確定した、みたいな気持ちで、どうなってんのと驚いてるが。
1発目が来た時の様子がこれ。安部ちゃんはまだ話してる。
警備に当たってる人たちを含めて狙撃犯の方を向く人と、反射的に身をすくめる人。
誰も、安部に接近しない。要人警護ならこの瞬間にSPの意識は圧倒的に警護対象の要人に向いて、要人を引きずるとか、しゃがませるなどして、自分がその上に伏せる、みたいなことが予想されるところ。
2秒後、あれ、と安部ちゃんも振り向く。
見えづらいけど、SPの人がカバンの盾を広げて応戦していて、位置的に安部と犯人の線上にいるんだろうと思う。
だがしかし、2発目を撃たれた。そして、ここでも、この2秒の間にも、安部が倒れる数秒の間も誰も安部を庇ってない。
どうなってるんだというのが私の率直な気持ち。