私の信じている説に「社会の3%の人間はサイコパスである」というものがある。ただし、そのサイコパスは「暴力能力が高い」わけで、それが知性を伴うと利益獲得の面では有能な人間にもなる。ただし、どこまでも非情であるし、普通は知性も教養も無い。まあ、人間界に紛れ込んだ野獣だ。それが普段はこの事件の犯人のように普通に生活しているわけだ。
そういう意識で眺めると、この社会は(アメリカほどではなくとも)薄氷の上で暮らしているようなものである。サイコパスに遭遇しないのは単なる幸運でしかない。
相手が泥酔状態だったことを考えると、この事件の被害者が一方的に殴られ続けたことが理解しにくい。反撃すれば警察に行った時にマズいと思ったのだろうか。そういう「計算」がこの悲劇を大きくした気がする。50歳なら、泥酔した32歳相手にまだ肉体的反撃が可能だったと思うからだ。現実問題としては暴力には暴力でしか対抗できないだろう。
(以下引用)
殴打を繰り返し10時間放置…ガールズバー従業員「凄惨殺人現場」
送検される村田容疑者。殺害した田中さんとは面識はなかった
コンビニエンスストアに入った男の足どりは、フラついておぼつかない。トイレの前に立つと、出てきた男性を睨みつける。驚いた男性が見返すような仕草をすると、追いかけて階段の踊り場で顔面を殴打。「なに見てんだよ!」と因縁をつけ、暴行を繰り返した――。 【画像】凄惨暴行したガールズバー従業員&生々しい「事件現場」写真 事件発覚の決め手となったのは、凄惨な犯行の様子が映された防犯カメラの映像だった。 5月26日、警視庁捜査1課は傷害致死の疑いで住所不定で飲食店従業員の村田圭司容疑者(32)を再逮捕した。村田容疑者は5月18日朝7時半過ぎに東京のJR新橋駅近くのコンビニ店内で、北区に住む派遣社員・田中寿和さん(50)を何度も殴打。翌19日に、暴行容疑で逮捕されていた。 「田中さんは、頭部に強い衝撃を受け目の周囲や鼻の骨を骨折していました。搬送先の病院で、亡くなっているのが確認された。死因は、急性硬膜下血腫にともなう脳ヘルニアでした」(全国紙社会部記者) ◆暴行後は店内で熟睡 村田容疑者の田中さんへの暴行は、コンビニ店内にとどまらない。防犯カメラの映像には、村田容疑者が100mほど離れた自身の勤務するガールズバーへ、田中さんをムリやり連れていく様子が映っている。凄惨な犯行は、ガールズバーでも続いた。 「村田容疑者は、こう供述しています。『男性とトラブルになった。自分が働く店にも連れて行ったが、酒に酔っていたのでトラブルの原因などはわからない』と。しかしガールズバーでも、田中さんに激しい暴行が加えられていたのは明らかです。照明具が壊れ、店内に血痕があっただけではありません。田中さんの歯や、血のベッタリとついた酒ビンも見つかっているんです。 しかも村田容疑者は田中さんを暴行後、店内でぐっすり寝ていたとか。起きた時に、田中さんは意識不明の状態だったそうです。村田容疑者は、こうも供述しています。『目が覚めたら男性がぐったりしていた。自分が運んだほうが早いと思い、病院に行った』と」(同前) 村田容疑者は、自身が運転する車で田中さんを渋谷区の広尾病院へ搬送。コンビニでトラブルとなってから、すでに10時間以上が過ぎていた。田中さんを預けると、村田容疑者は病院を後にする。 「防犯カメラの映像などから、村田容疑者はスグに捜査線上に浮上しました。田中さんとは面識がなかったようです。飲食店で働く仲間たちと朝まで飲み明かし、田中さんに言いがかりをつけ殺害したんですよ。 田中さんは穏やかな性格で、派遣先の職場でもトラブルを招くようなことはなかったとか。事件当日は、ワクチンの職域接種会場で補助業務にあたる予定だったそうです。朝8時に新橋駅で集合する前に、コンビニへ立ち寄ったのでしょう」(同前) 酔った勢いで、見知らぬ男性に長時間にわたり暴行を加え続けた村田容疑者。「顔を殴るなどしたことは間違いない」と容疑を認めている。
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