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勝つってそんなにいいことか

「徽宗皇帝のブログ」の2010年3月くらいの「メモ日記」はそれよりさらに10年くらい前の頃に書いていた「メモ日記」をネットに上げたものだが、今読んでも面白い。自分自身の考えだから自分で気に入らないはずがないwww
その中に書いてある思想のほとんどが今でも変わらないというのも驚きで、これを「進歩が無い」と言うべきか、思想の根底が確固としていると言うべきか、まあ、どちらでもいい。
で、その中には自分で再読しても面白い記事がたくさんあるが、私自身の思想として私の心から離れないのが「勝利至上主義への嫌悪」である。下の記事には書いていないが、「勝つ」ということは「負ける」人がいるということだ。その人は負けることでどのような苦痛を感じるかと考えた時、私は「勝つってそんなにいい事か」と思うのである。誰かが勝てば誰かが負けるという、この当たり前のことを、なぜ勝利至上主義者たちは無視できるのだろうか。

(以下自己引用)ひとつだけ語句の間違いを訂正した。


メモ日記「政治・社会」14
#128 勝つってそんなにいいことか?

人生の目的が他人に勝つことであるような人間というのは、一種の異常者ではないかと私は思っている。ところが、我々のこの社会は、そうした「好戦的な性格」を奨励しているのである。学校とは、表向きには「みんな仲良く」を標榜しながら、実際には「他人に勝て」を子供に教え込む「ダブルバインド(二重拘束・矛盾した指令)」の社会である。「頑張って」試験の順位を上げよと子供に言い、「頑張って」スポーツの試合に勝てと子供に言う。「試験の順位なんてどうでもいいよ。前より君自身が少しでも物事を分かるようになれば十分だ」と言う教師は滅多にいないし、「試合に勝つ必要はない。ゲームを楽しみなさい」というスポーツ指導者などほとんどいない。「いや、俺は子供に『楽しめ』と言っている」と言う指導者も、その本音は、自分の指導しているチームや子供が好成績を残すことしか頭には無い。子供は敏感だから、そんなことはみんな知っているのだ。こうして、「勝たなければ無意味だ。勝たなければ自分は無価値だ」という思想が子供たちの心を汚染していく。もちろん、事は学校だけの話ではない。我々の社会全体が「競争は正しい」「勝利に向かって努力しない人間はクズだ」という思想の社会なのである。しかし、人間、それが楽しければ自然と努力するものであって、勝利はべつに努力の唯一の目的や報酬ではない。そうしたのんびりとした努力、いや目の前の物事自体を楽しみ、結果としての勝利には重きを置かないような人間が増えることが、このぎすぎすした社会を居心地のいい社会に変えていくのではないだろうか。

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酔生夢人
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趣味:
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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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