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戒名とは誰を戒める名前なのか

世間には、詐欺的商売が多いのだが、仏教(もちろん、本物の仏教ではなく、日本製の「葬式仏教」である)の戒名というのもその一つだ。葬式そのものは、まあ、それが必要だと遺族が思えばやればいい、というだけの話だが、葬式に坊主の読経や死者への戒名が必要だ、とは私はまったく思わない。あんなのは坊主の生活維持のために作られた習慣にすぎない。
そもそも、坊主というのは「出家」であり、基本的には俗世と関わりを持つべきものではなく、その生活は「喜捨」によるのが原則だろう。喜捨が得られなければ、死ぬだけのことだ。もちろん、自分で畑を耕して生活の資を得る、ということもできるだろう。現在の仏教における風習には唾棄すべきものが多い。肉食妻帯なども、本来の仏教ではない。しかし、今の日本で肉食妻帯を固く禁じている宗派はあるのか。すべて、当事者(内部にいる者)たちに都合のいいように内容を変えられてきた、というのがあらゆる宗教の真相である。
そういう腐れ坊主たちが、いくら偉そうな、立派な言葉を言っても、すべて偽善でしかない。(もっとも、偽善そのものはこの人間社会を維持する柱だ、と私は考えているので、偽善そのものを否定はしない。しかし、世の偽善者たちが偽善で商売をするのにだけは、いい加減にしろ、といいたくなる。)
私が死んだら、(その前に、もしも重病になり、自分の判断を伝えることができなくなった場合は、絶対に延命措置は取るな、とここにあらかじめ遺言しておく。)葬式は不要である。絶対に坊主や葬儀屋とは関わるな、と遺族には言っておく。死体はゴミ捨てに捨てようが、犬の餌にしようがかまわない。法律の許す限りの範囲で、金をかけずに処理すればいい。当然、墓も不要だ。




(以下引用)



NEWSポストセブン

2014年03月14日11時00分

葬儀費用の稼ぎ頭「戒名」 正式な由来も根拠もなく寺の都合







 現在、葬儀費用約200万円、お墓代約280万円(東京都)ともいわれる高額な葬儀ビジネス。その“稼ぎ頭”とされるのが戒名だ。「終活」の費用を徹底調査した『死ぬのにいくらかかるか!』(祥伝社刊)の著者でノンフィクションライターの大宮知信氏は、母の死に際してこんな経験をした。

「近くの寺に相談に行くと、住職がいきなりファミレスのメニューのような料金表を差し出した。最低の『信士、信女』は30万円、最高の院号つきは90万円。法外な料金もさることながら、死者を金で差別するようなランク付けに疑問を感じました。

 それで本名(俗名)のままお願いすることにし、住職もいったんは承諾しました。ところが葬儀当日になって、『戒名でなければ埋葬できない』と言われた」

 葬儀後、別の住職に相談し、結局戒名をつけてもらうことに。気になるお布施について恐る恐る尋ねたところ「お気持ちですから額はいくらでもいいんですが……」という。大宮氏はホッと胸を撫で下ろしていたのだが、次の瞬間、この住職はこう言うではないか。

「(慣例として)うちは30万円いただいております」

 結局、20万円で戒名を書いてもらったが、住職は金額に不満だったのか、お布施が入った封筒を受け取ると、遺族に慰めの言葉をかけることもなく、そそくさと帰っていったという。宗教に詳しい社会学者・橋爪大三郎氏が語る。

「戒名というのはバレンタインチョコみたいなもの。正式な由来も根拠もない。チョコがなぜ広まったかといえば、菓子メーカーの“都合”です。同様に、戒名が広まったのはお寺の都合なんです」

 橋爪氏によれば、「俗名をつけてはならない」「自分でつけてはいけない」といった戒律は、どこにも存在しないという。

※週刊ポスト2014年3月21日号


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