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「無所有」生活と「生活(精神生活)の質」

私は今の芸能界にはまったく興味が無いのだが、ここでは記事中のヒャダイン(って何者?)氏の発言の中に重要情報があると思うので、記事を転載したわけだ。
つまり、「サブスク」というのは、竹中平蔵の人材派遣業、つまり「中抜き商売」とまったく同質のものだ、ということである。作った人間に報酬が入らず、消費者はその作品を「所有」できない。単にその間で中抜きをする連中だけが儲かるというわけだ。
「情報」など無形だから、サブスクでいい、と思うのは大間違いで、サブスクというのは配信者が廃業したら、その情報が二度と民間に流れない可能性がある。あるいは政治家や権力者の命令や配信者同士の密約でその情報を配布禁止にすることもできる。そこが、一度世間に出た「物」との違いである。実際、私など、ウェブ漫画が無料で見られても、それが好きな作品なら「本」で買う。つまり、実在物を自分の手元に置いておく。そういう「選ばれた物」が周囲にあるかどうかが、本当の「生活の質」を高めるのではないか。
ちなみに、好きな漫画だと何度も再読する。好きな漫画で高く評価している作品でも「再読性」の高いものと低いものがあるのである。小説などはさすがにそれほど再読はしない(知的負荷が高すぎるわけだ。)が、それでも数年にいっぺんくらい読み直すと新しい発見があるものだ。十代のころは理解できなかった作品が五十代六十代で理解できるようになる、ということはざらにあることだろう。

偉そうな言い方になるが、「情報」と「知識」と「教養」は区別するべきだと思う。「情報」は本質的に無数のゴミが流れて来る川のようなもので、その中から自分で拾い上げて「知識」として保存し、その知識を咀嚼して自分の精神的財産にしたのが「教養」だろう。個々人の頭の中にはまだ教養化していない知識がたくさんあるわけだ。多くの人は知識が無いのではなく、聞いたことがただの情報の段階であるのだと思う。私がよく読むブログなどでも、ゴミ情報やゴミ発言は無数に流れているのである。(30%くらいがゴミでも、中に非常に貴重な情報が見つかることもある。)私自身のブログは、自分の好き勝手しか書いていないから、たぶん「情報源」にはあまりならないと思う。毎度言うが「物言わぬは腹ふくるるがごとし」だから書いているにすぎない。下の記事も、それを「重要情報」だと思うのは私だけだろう。しかし、「サブスクは製作者の収入にほとんど寄与しない」ということは頭の片隅に置いていいと思う。
そもそも、私が大邸宅に住んでいたら、これまで買った本やレコードやCDは全部残していたはずである。サブスクとは「兎小屋」生活のためのものだ。そもそも、あなた、大芸術家の絵や彫刻をただで貰ったとして、それを「所有」するスペースなどあるか?

(以下引用)




デーブ氏 音楽サブスクに持論「作った音楽に失礼」、ヒャダインぶっちゃけ「サブスクの収入」は…


[ 2022年7月1日 22:51 ]



デーブ・スペクター氏
Photo By スポニチ

 放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏が1日、TOKYO MX「バラいろダンディ」(月~金曜後8・30)に出演し、音楽のサブスクリプションサービスに持論を展開した。


 音楽サブスクは、定額料金を支払うと配信されている楽曲が聴き放題になる、という方式が一般的。番組では、シンガー・ソングライターの山下達郎が、これまでサブスクに楽曲を解禁してこなかったことを取り上げた。意見を求められたデーブ氏は「聞き放題というのは、バイキング方式みたいに、せっかく作った音楽に失礼じゃないかと思うんです」とコメントした。配信される楽曲も「1曲100円」などで購入するなら「まだいいと思うんですよ」とし、「でも聞き放題って、じゃあ音楽って何なんだよって思っちゃうんですよ」と続けた。

 サブスクは「あまりいいと思わない」と私見を述べ、「撤退している人、サブスクにのせないっていう人もいるわけですから」。音楽が配信全盛期となり「CDを買わなくなって、コンサートやグッズなどで儲けるってことになっているのは事実なんですけど」と、ビジネスモデルが変わっていることを指摘した上で、「サブスクがなくなったらまた戻れると思うんですよ、ある程度はね」と話した。現在、レコードブームも起きていることに触れ「僕全部、この(サブスクの)反動だと思うんですよ。なんか聞き放題ってあんまり聞く気にならないですよ、申し訳ないけど。有線放送じゃあるまいし」と声を大にした。

 音楽プロデューサーとして活躍するヒャダインは、「サブスクの収入ってどうなんですか?」の質問に対して、「いやー、メチャメチャ少ないですね」と、ぶっちゃけトーク。「ミュージシャンに中々入ってこないような状況なので、その状況を憂いて達郎さんも(サブスクしないと)おっしゃっているところがあると思います」と語っていた。


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