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「人生会議」への懐疑

まあ、例によって税金の無駄遣いである。
ポスターの長々しいコピー(惹句)を全部読んだが、軽薄そのものであり、死を前にした人間が、自分の父と隣のベッドの病人との会話を「すべってる」と評し、それをとてつもなく恥ずかしいことのように感じるという、「何、これ、どこの世界の話?」という印象である。芸人の世界という特殊な世界を、このポスターを見た誰が実感し、同情し、我が身を振り返るだろうか。
プロのコピーライターの仕事か、役所の素人が書いたか知らないが、小藪何とかという芸人に忖度しただけのコピーである。
「人生会議」というネーミングも愚劣であり、「E電」の二の舞だろう。そもそも、自分の死に方を医者や周囲の人間と話し合うのは「会議」のイメージではない。また、「死」について話し合うのであり、「人生」を論じるわけでもない。「人生論」は思春期にでもしておけ。

こんな愚劣な仕事より、厚生労働省がやるべき仕事は、医療にも労働にも厚生保険関係にも膨大にあるだろう。

(以下引用)

小籔さん起用の「人生会議」ポスター、批判受け発送中止


厚生労働省が作った人生会議のポスター=同省ホームページから© 朝日新聞社 厚生労働省が作った人生会議のポスター=同省ホームページから

 人生の最終段階でどんな治療やケアを受けたいかを繰り返し家族や医師らと話し合っておく取り組みの普及啓発のために厚生労働省が作ったポスターに批判が多く寄せられている。厚労省は26日に予定していた自治体への発送をやめ、ホームページへのPR動画の掲載も見合わせた。


 この取り組みはアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と呼ばれ、厚労省が昨年、愛称を「人生会議」に決めた。ポスターでは、愛称の選定委員を務めたお笑い芸人の小籔千豊(かずとよ)さんが、苦しそうな表情で自分の思いが正しく伝わっていなかった患者を演じている。「命の危機が迫った時、想(おも)いは正しく伝わらない。」と、もしもの時のために事前の話し合いを呼びかけている。


 ポスターが公表された25日から、SNSなどで「ふさわしくない」「不安をあおる」などの投稿が相次いだ。


 全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長はフェイスブックに「これでは人生会議というよりは、死に方会議のポスターです。自分は死ぬとは思ってない人が考えたポスターではないでしょうか」と書き込んだ。天野さんは取材に、「ACPは必要だが、その内容を誤解させかねないし、脅しとも取れる内容で啓発として有効か疑問だ。関心がない人たちに『刺さる』ことを優先し過ぎて、当事者への配慮を欠いている」と話す。


 スキルス胃がんの患者や家族を支援する認定NPO法人希望の会の轟(とどろき)浩美理事長はツイッターで「これはACPへの誤解、そして遺族を傷つける可能性もある。家族に対し失礼でもある」とつぶやいた。厚労省に「不安をあおるもの」だとしてポスターの内容を見直すよう求める意見書も送った。


 一方、「賛否ありそうだが、ACPや緩和ケアの正しい知識が広く伝わってくれれば」と前向きな投稿もあった。厚労省は今後、患者団体など関係者の意見を聴いた上で、ポスターと動画の取り扱いを決めるという。(姫野直行)

























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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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