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朝飯と晩飯の役割の違い

「東洋経済オンライン」記事から抜粋。
糖質制限ダイエットなる馬鹿げたダイエットへの批判は前にも書いたが、糖質、すなわち炭水化物は基本的エネルギー源であり、炭水化物を摂らないでまともな活動ができるわけはない。しかも、現代人は一般に炭水化物摂取不足ではないか、と私は思っている。宮澤賢治の「雨ニモマケズ」の一節のように、「一日玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ」というのが理想的な食生活であり、玄米四合を多すぎるというのは、現代人が運動不足だからだろう。まともに体を動かす生活をしていれば、玄米四合が多いなどということはないと私は思う。であるから、下の記事のように、戦国武将は米(玄米)を一日5合食べていた、という説は、我が意を得たり、である。
もちろん、現代人の生活からは、体を動かすという契機(要素)が欠けているから、必然的に玄米四合では多すぎる、ということになるが、少食にすることで体重を減らし、あるいは維持するのはいいが、それでも運動不足という欠陥が無くなるわけではない。そして、少食でかつ運動(肉体活動)もする、というのは不可能だろう。それができるのはボクサーくらいであり、それも単に試合の間だけは動けることを目指しての短期的な(そして不自然で不健康な)体重制限食事制限にすぎない。
もっとも、毎日の肉体活動で消費できないほどのカロリーを摂るということは、当然ながら肥満や病気の原因になる。私の考えでは、寝ている間には何の肉体活動も無いのだから、寝る前数時間の食事は肥満や病気の原因になると思う。延暦寺だったかどこだったか、お坊さんが集団生活をしている或るお寺では、(どこの寺でもそうかどうかは知らないが)夜6時以降は食事をしないと聞いたことがあるが、少なくとも、寝る前の食事(夕食・晩飯)はカロリーの低いものにする必要がある。酒を飲む人なら、それだけでご飯(米の飯)に相当するカロリーを摂っているのだから、酒を飲んだ上に晩飯(米の飯等の炭水化物)まで食うのは自殺的行為だろう。
その反対に、朝や昼の食事はむしろ炭水化物中心の食事にしないと一日の活動に差し支える。必要なミネラルや塩分(これも肉体的活動には必須)を何らかの形で補えば完璧だ。下の記事のように、ご飯とみそ汁(それに漬物)という日本の伝統的朝食こそが理想的な朝食だろう。
朝と夜の食事についてまとめれば、朝は炭水化物中心、夜はタンパク質中心の食事というのが理想である。なぜ夜はタンパク質中心かと言えば、日中の肉体活動の疲労回復、肉体補修にはタンパク質でないとダメのようだからである。炭水化物はただのエネルギー源だ。それを晩飯に食うのは胃袋の満足以外のメリットはなく、デメリットが大きくなる、ということだ。



(以下引用)


コメとみその食事は完全食

 腹が減っては戦さができぬ。戦国時代の武士たちは、日常、コメを1日当たり5合食べていたそうだ。おかず代わりに食べていたのが、野菜を入れたみそ汁だ。


 戦闘中ともなれば、コメを1日1升(10合)食べた。エネルギー換算すると5200キロカロリーだ。


 コメは豊富な炭水化物を含む、栄養価の高い食物だ。一方、みその原料である大豆はタンパク質や脂質を多く含んでいる。コメと大豆を合わせれば、3大栄養素である、炭水化物、タンパク質、脂質がバランスよく摂取できるのだ。


 また、コメはアミノ酸の中でリジンだけが少ないが、大豆はこのリジンを豊富に含んでいる。反対に大豆はアミノ酸のメチオニンが不足しているが、コメにはこのメチオニンが含まれているのだ。


 しかも、当時、武士たちが食べていたのは、白米ではなく玄米だった。精米技術が発達していなかったからだ。玄米は、白米に比べて、ビタミン、ミネラル、タンパク質が豊富に含まれている。


 つまり、コメと大豆の組み合わせは、理想的な完全食なのである。


 ただし、玄米は白米に比べて消化が遅い。この欠点を補うのがみそなのだ。みそには酵母菌、乳酸菌、酵素などが含まれていて、玄米の消化を助ける。


 コメとみそと野菜しか食べなかった「草食系」の戦国武士たちが強かったのは、このコメとみそを中心とした完全食があったからなのである。




(夢人補注)激しい肉体労働をする人なら1日玄米四合以上だが、それ以外の人も含めた平均は1日玄米3合というのが平均値らしい。
石(こく)という単位は1日3合として大人一人が年間に消費する米のだいたいの量という概念であるようだ。ウィキペディアに次のように書かれている。私同様に、時代劇によく出てくる石高の意味を知らなかった人も多いだろう。扶持が10石と言えば、家族や従者合わせて10人を養える程度の下級武士、となる。もちろん、実際には米以外にも必要なのはあるから、せいぜいが家族だけを養う程度だったのではないか。


1石は下位単位では10にあたり、同じく100、1,000に相当する。


日本では、1食に1合、1日3合がおおむね成人一人の消費量とされているので、1石は成人1人が1年間に消費する量にほぼ等しいと見なされ、示準として換算されてきた(1000合/1日3合で333日分)。


なお、面積を表す日本の単位であるは、元は米1石の収穫が上げられるの面積として定義されたものであった。



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