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カロリーを必要としないのは死人だけ

糖質制限ダイエットと低炭水化物ダイエットの違いが私にはよく分からないのだが、どうでもいいことなので調べる気もしない。いずれにしても、炭水化物を必要以上に制限することの愚は、この種のダイエットが話題になった当初から、このブログで何度か書いているはずだ。
そんなのは、自分の頭で考えれば誰でも即座に分かることである。
人体の活動のためのエネルギーは、食物のカロリーから生まれるわけで、カロリーオフとは、「活動するな」「活動しない」という条件の下でしか正当化できない。
必要なカロリーを供給しないままで普通の日常生活を送れば、肉体に変調が起こって当然である。
そして、カロリーを即座にエネルギーに転換するには炭水化物が一番だったはずである。要するに、朝食は(一日の活動のために)炭水化物中心、夜食には(その後の活動は不要なのだから)炭水化物を減らすのが合理的だということだ。









人気呼ぶ低炭水化物ダイエット 栄養偏り“隠れ肥満”も




ローカーボダイエットの危険性を話す森谷敏夫京大名誉教授(左)ら=東京都内で


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 ご飯やパン、麺類などを控える「低炭水化物(ローカーボ)ダイエット」。体重を減らす効果があるとして若い世代を中心に人気だが、医療関係者の間では「健康を損なう危険性がある」との声が強まっている。日本医師会と米穀安定供給確保支援機構主催の「食育健康サミット」が十一月、東京都で開かれ、医師らが炭水化物を控えることの危険性を強調した。 (編集委員・安藤明夫)



 ローカーボダイエットは、炭水化物を控え、肉類などタンパク質や脂質中心の食事を取ることで体重を減量させる方法。若い世代を中心に広まっているが、医学界では批判の声が強く、日本糖尿病学会は二〇一三年、「推奨できない」と提言している。



 サミットでは、栄養のバランスが乱れやすい同ダイエットの問題点を指摘する声が相次いだ。



 森谷敏夫・京都大名誉教授(応用生理学・スポーツ医学)は「炭水化物を取らないことで短期的に体重が落ちても、体内の脂肪分は変わらず、水分が減っているだけの場合が多い。標準体重でも体脂肪率の高い“隠れ肥満”の若者はむしろ増えている」と指摘した。森谷さんが女子大学生百三人を調査したところ、隠れ肥満は50%に達し、低血圧35%、冷え性21%などの問題もあった。



 この学生たちに、正しいダイエットとして、管理栄養士が調理したご飯、みそ汁、魚、野菜、果物などの三食(一食あたり四百キロカロリー)を二週間提供し、間食はしない生活を送ってもらったところ、体重は平均二・四キロ減。体脂肪は一・七キロ、ウエストも三・七センチ減った。交感神経の活動や脂質代謝も向上したという。



 日本人の摂取カロリー量は昭和時代に比べ大幅に低下しているが肥満は増えている。「肥満や糖尿病の増加は食べすぎのせいではなく、座っている時間が長いことが一番の原因。立って動く時間を増やすことで、筋肉の減少を抑え、高齢期の介護予防にもつながる」と体を動かすことを勧めた。



 福岡秀興・早稲田大研究院教授は、若い女性の「やせたい願望」が栄養不足に直結する危険性を指摘した。体脂肪率の低下は、卵巣機能に影響し、月経周期が乱れたり、無月経になったりする。



 妊婦の場合はさらに影響が大きい。妊娠初期に炭水化物の摂取が少ないと、赤ちゃんは低体重で生まれる傾向があるだけでなく、将来的に糖尿病や高血圧など生活習慣病の発症リスクも高くなる可能性があるという。



 高齢の糖尿病患者の研究をもとに食育の問題を取り上げたのは、東京都健康長寿医療センターの荒木厚・内科総括部長。カルシウムや食物繊維、緑黄色野菜などの摂取が少ないと、認知機能の低下のリスクが高まる傾向がみられたという。



 健康と長寿につながる食として▽米などの炭水化物の主食▽魚、鶏肉、豆類、大豆製品などのタンパク質の主菜▽野菜、海藻などビタミン、ミネラルの副菜を挙げ、「旬のものを食べるなど、食の多様性も大切」と強調した。



 寺本民生・帝京大臨床研究センター長は、健康寿命を延ばすために、女性のロコモティブ症候群(骨、関節など運動器の障害)、男性のメタボリック症候群(内臓肥満と高血圧、高血糖などが組み合わさった状態)の予防が大切として、伝統的な日本食の利点を強調した。




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