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原発、小泉どちらも破壊神だが

「神州の泉」から抜粋転載。
貴族階級が大嫌いな私だが、細川の殿がファシスト安部政権を牽制する力になるのなら、支持するのに吝かではない。(都民ではないから投票権は無いが。)まあ、小泉という破壊神が通った後には死屍累々となるのが相場だろうが、今のままでも関東一帯はフクシマの影響で後数年のうちに死体の山が築かれるはずだから、脱原発で減る死者の数と相殺されれば問題無し、である。


(以下引用)


ロイターによれば、1月18日、細川氏は今の段階で、22日に披露する記者会見の片りんを垣間見せている。
http://jp.reuters.com/article/jp_Abenomics/idJP2014011801002320
それは「東京が日本を変える」というキャッチフレーズと、原発の再稼働を認めないなど脱原発を柱とする5項目の公約の一部である。

細川氏は、安倍政権が進める原発・エネルギー政策に加え、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加や集団的自衛権の行使容認、特定秘密保護法制定を批判している。
原発、TPP、特定秘密保護法を問題視する立場と言えば、国土や地球環境を放射能汚染から守るという大義と、グローバル資本の日本略奪から防衛するという大義、そして言論統制国家樹立を阻止するという立派な大義である。

小泉純一郎氏は、暴走する今の安倍政権を生み出した元凶であり、許しがたい人物ではあるのだが、破壊だけにしか向かわない彼の凄まじいエネルギーが安倍政権を揺るがすことになれば、都政の運営によっては国政を変えるきっかけにはなるだろう。

この状況は小泉純一郎本人が出馬せずに、細川氏を擁立したところに意味がある。
もし、小泉氏本人が立候補して都知事になったら、それはそれで都政も国政も終わりに向かってまっしぐらだろうが、安倍政権の負のエネルギーに対して、小泉氏の負の喧嘩エネルギーを投入すれば、グローバル資本による対日支配の一時的な歯止めにはなる。

対米隷従政治と、グローバル資本の経済圧力に翻弄され、それに従わざるを得ない潮流を理屈と現実から知り抜いている政治家ならば、国政に逆らう都政方針を決して打ち出したりはしないのだが、小泉氏は別格であり、野性的なヤクザ本能だけで動く彼はその理屈や背景を全く自覚できていない。

だからこそ、小泉氏は細川氏の擁立に躊躇なく立てるのであり、破壊神としてその意思は固い。
小泉氏の演説パフォーマンスは、ヤクザの喧嘩口上を土台としているから大衆受けすることは間違いない。
それは2005年の郵政選挙で証明済みである。
安倍政権に狙いを定めたこの応援を、人生最後の政治活動と心得ている小泉氏の破壊オーラは輝くだろう。

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蟹とネズミが結婚すれば

「BBの覚醒記録」というブログから転載。「右も左も関係なく」と書いているブログだが、かなり右っぽい感じがする。何しろ、あの田母神がごひいきのようだから。
それはともかく、ここに引用されている週刊新潮(私はこの雑誌も大嫌いである。)の記事はかなり毒々しいが、それなりに情報が入っていて、ある意味有益だ。
私は、平家蟹女、こと片山さつきも大嫌いだが、その片山さつきにここまで言われる枡添という男もなかなか人間の屑のようだ。それを都知事候補に推す自民党というのは、もはや末期的ではないか。


(以下引用)*下の記述中の「最新号の週刊新潮」というのは、かなり前のもののようだ。



折も折、最新号の週刊新潮に元妻、片岡さつきさんが
元夫の舛添さんについて語っています。

片山さんの一方的コメントで、桝添さん側からの反論が
拾えず、その意味では公平を欠きますので
論評は避け、片山さんの談話をそのまま再録してみます。
舛添さんが自民を離れるまでは、1つの倫理として片山さんが
口をつぐんでいらした点、それから語られる内容が
捏造ではおそらく伝わらないリアリティがある、ということから
BB自身は信ぴょう性の高い証言だと受け止めていますが・・・。





なお再録にあたっては、簡潔化のため、週刊誌上の片山さんの
言葉を、内容を損ねないよう留意しながら、短くしてあることを
ご了承くださいませ。

以下「  」部分が要約再録、( )内は記事の地の文です。


「いくら遅く帰って来ても構わない。彼は
こう言ってくれました」

「彼のこの言葉が(お見合いの結果)の決め手」

「最初はソフトな印象だったのですが」


「結婚前、彼はいきなり夕刊紙の記者を連れてきた。一面で
報じられてしまった。保守的な
役所の世界で生きている私は、関係者への挨拶をせねば
ならないのに、段取りをすっ飛ばされた」

「官僚としての私の立場を全く考えていない。彼は
『女性キャリアとの婚約』という『ニュース』を
やはり利用しようとしたんですね」

「党を出たのも党首としてひんぱんに露出したいから」

「結婚生活が平穏だったのは最初の数週間だけ」

「『遅く帰ってきやがって!』突然彼は怒り始めた」

「いきなりキーっとなって理由もなく怒鳴る」

「一方的にまくしたてて、私の言うことはいっさい聞かない」

「そこら辺にあるものを、手当たりしだいに投げつける。炊飯器の
蓋が割れていたことも」


「サバイバルナイフなどいくつものナイフを私の目の前に
ズラーっと並べ立てた」

「そのうちの1つの刃先を私に向けたことまであった」

「着の身着のままタクシーで実家に戻ったこともあります」

「結局3ヶ月ほどで、弁護士に離婚を相談しました」

「すると、彼には愛人が、そして彼女が妊娠中であることが
分かった」

「『出て行け、出て行け』とギャーギャー騒いでいる人の
横では、寝ることさえままなりません」


「愛人ができたから私を早く追い出したかったんでしょうね」


「私から離婚調停を申し立て、成立したのは2年3ヶ月後。
彼は世間体を考えて時間をかけたのでしょう。それまでは
籍を抜いてと言っても向こうが応じなかった」

「彼は暴力的、いい思い出は皆無、あったのは恐怖のみ」


(一方の舛添氏は、二人の女性に出産させたものの入籍せず
後に別の女性と再婚。その間には婚約不履行で訴訟を
起こされてもいる)


「離婚後も、一方的に私のことを『もっとも広報にふさわしくない、
とワルクチを。腹いせなのか」


「公私共に人を利用するだけのものと思っているのでしょう」

(一方舛添氏は、依然総理期待度調査でダントツのトップ)

「それはそうかもしれません。彼の『本当の顔』を知らなければ」

「民主主義社会においては時として『小狂気』の政治家が
人気を集めることがあるんです」

「しかし今回、彼は党首になり、注目度と同時に
責任も増した。否応なく、いずれ彼の真の姿が明らかに
なるはずです」


以上、出典「週刊新潮」5月6、13日号。




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顔を見れば人間性は分かる。

「ネットゲリラ」から転載。
野次馬氏は、実に博学多識で、かつ、情報に強い人である。学者のブッキッシュな博学多識とは違って、世の中の真実の知識や情報を豊富に持っている。しかも、見識もある。まあ、いつでも正しいとは限らないが、それは誰でも同じである。「過ちは人の常」。
最近では、細川・小泉連合をプッシュしているのが、その数少ない過ちの一つではないか、と私などは思う。この二人を美男子だとか書いているが、私から見れば、どちらも悪相である。細川は悪人顔ではないが、殿様顔であり、殿様や貴族というものは本質的に無責任かつ自己中心的なものだ。宇都宮氏の貧乏顔の方が、まだましではないか? 枡添や田母神の顔は論外。でも、本当は、宇都宮氏あたりよりもマシな顔の人間に出てきてほしい。あれも世間知らずの学者顔だから。
なぜか女性候補者が出馬しないのだが、森ゆうことか、福島瑞穂あたりが出てきたら、一発で大逆転ができる可能性がある(あった)のではないかと思う。
例によって引用記事とは無関係な前説になったが、まあ毎度のことだ。


(以下引用)

遊漁船は時速90km/hの高速ジェット艇だった

| コメント(1)

マスコミは書いてないようだが、海自の舟と接触した遊漁船、エンジンがヤンマーの単発ジェット推進の高速艇で、スクリューがないタイプだそうで、なんと、時速90km/hという途方もないスピードが出るらしい。輸送船はどれくらいのスピードだったのかね。ところで、どっちが悪いとか知らんけど、自衛艦はみんな灰色で、恐ろしく視認性が悪い。軍艦以外で灰色の舟なんて、見たことないだろ。そういう事だ。あの視認性の悪い巨艦が遊漁船の多いところにノソっとあらわれる事自体が問題だ。良い悪いでなく、事故が避けられない。実際、海自の舟は今まで、何隻もの釣り船を沈めている。イマどき、双眼鏡で相手を見ながら大砲撃つ時代じゃないので、軍艦もきゃりーぱみゅぱみゅみたいに派手な塗装にして下さいw あと、自衛隊の軍艦を操船している人は、基本的に船舶免許を持ってない。個人的に取得する人はいるらしいが、なくても操船できる。これもまた、問題です。日本には、というか、国際的にも、「軍艦優先」なんていうルールはないんだが、なんせ船舶免許を持ってないので、操船している自衛官が海のルールそのものを知らない可能性もあるw 「自衛艦は絶対に避けない」というのは、船乗りの間では有名だ。で、事故の原因なんだが、「おおすみ」は最大速度が22ノットという事になっておりまして、時速30km/h程度です。足が遅いので、腕自慢の遊漁船が追い越したわけだが、追い越して油断しているところに自衛艦が追いついてしまって、ぶつけた、という物らしい。警笛鳴らしたのは、衝突寸前だったそうで、間に合わなかった。あるいは空荷なので、22ノットより出ていた可能性もある。軍艦の最高速というのは軍事機密なので、正確なところは不明なのだ。

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正直は最善の政策

「ネットゲリラ」の或る記事のコメントの一つに面白い発言が載っていたので転載しておく。
つまり、「正直は最善の政策」ということである。これをすべての官僚と政治家に呼びかけておこう。


(以下引用)



物に対する価値観はそれぞれだから、いくら食べて応援とかいっても、べらぼうめ、放射能だらけの魚がなんでこんな値段で売れるんだ、なめてんじゃねぇぜぇ、ってなわけで、流通が止まるのは当然の帰結ってもんじゃねいのか。
売れなきゃ卸だって仕入れたかぁねいや、悪いこたぁ言わねぇ、ストロンチウムだろうがプルトニウムだろうが、ちぃっとでも入っているやつぁ1/10の値段で小売してみな、あっというっまに解決するから。
マーケの原理なんぞ知らない役人が小ざかしい細工したって消費はもどりゃしねぇよ。
「安全だから喰え」なんて通るわきゃねぇっつうの、デタラメでねぇ数字を表示しろや。







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医者の持つ通常の「知識」は教科書知識でしかない

「異端医師の独り言」から転載。
γGTPはアルコール摂取とは無関係だし、血圧は自然状態で20から30くらいは常に変動するものだ、ということである。
医者というものは、大学で学んだ教科書や上の人の教えを盲目的に信奉して医療を行っている。とは言っても、すべての医療が無益だというわけではないのはもちろんだ。怪我の治療や通常の簡単な病気などでは医者は有難い存在だ。しかし、慢性病や難病の治療に関しては、医者自体を疑うことも必要だろう。盲人が盲人の手を引いて、どこへ連れて行こうというのか。(この場合は、手を引いている盲人にだけは金が入るが、手を引かれた方は金を失い、時間を失い、健康を失うことになる。)
なお、この異端医師自体が、自分が癌になってしまい、癌治療を受けて数ヶ月で死んだようだ。



(以下引用)


アルコール性肝障害や血圧  ここ二十数年、毎日仕事が終わるとすぐに欠かさず飲んできた、特に休みの日は、朝から飲むのが楽しみであった。そんな飲べいが緊急入院。入院時の GOT、GPTそして LDHは正常(肝機能正常)。γGTPはやや上昇していたが、断酒後も数値は変わらず。いつか記したが、γGTPが上昇していると必ず「アルコール性肝障害とか脂肪肝」とか烙印を押される。一つ前の内科書(Harrison's)には「γGTPの意味は不明」と記されていたが、最新版には γGTPの索引すらない。根拠のない「休肝日」やら「アルコール性肝障害とか脂肪肝」とほざく医師はよっぽどの勉強不足、避けたほうが無難。
 普段の血圧は 160/100前後ときわめて健康的であった。入院中は、朝晩血圧を測定するのだが、低いときは 106/80、高いときは 130/100くらい。毎日一定の摂取内容(胃漏からの注入)、運動量、環境にもかかわらず血圧はこれほど変動する。一体どれが僕の血圧を表わすのか。降圧薬の宣伝をみると、血圧が 2mmHg低下などと謳っているが、そこには「血圧村」のにおいがする。(3月25日)


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王将殺人事件(将棋界の話ではない)

最近は、有名企業の社長が銃で殺されるという日本では珍しい事件でも、いつの間にかマスコミから忘却され、そうすると大衆からもすぐに忘却されてしまう。
まあ、銃を使っていることからも明らかにプロの犯行だが、依頼人は誰か、というのが問題だ。そして、警察はこの事件を本気で解決する気があるのかどうかも問題だ。
最近私はネットテレビで「名探偵モンク」ばかり見ているのだが、自慢ではないが、私は推理小説などを読んで犯人を当てたりトリックを見破ったりできたためしは無い。しかし、この事件は興味深いので、何か新情報でも出てきたら、素人推理など試みてもいいな、と思っている。そこで、まずはこういう情報をメモしておく次第だ。
なお、「名探偵モンク」は、トリックの豊富さとその合理性においては、実に見事なドラマであり、主人公が冴えない中年親父である、というだけであまり見る人がいないのは残念である。まあ、私もそのせいで長い間見なかったのだが、ふと見てみて、その出来のよさに今さらながら驚いている。もっとも、二作目から数回は凡作が続いていたと思うので、そこは我慢して見続けた方がよいだろう。



(以下引用)




「餃子の王将」3代目は行方不明だった 社長銃殺のウラで神かくし事件

もぐもぐニュース 2013年12月20日 14時10分 (2013年12月24日 14時23分 更新)










※事件の裏には一体なにがあったのか?
昨日19日、「餃子の王将」を展開する王将フードサービス社長の大東隆行さん(72)が射殺されるという痛ましい事件が起きた。ここにきて注目されているのが、今年の夏頃に写真週刊誌『フライデー』(講談社)に掲載された失踪事件だ。行方知れずになっているのは、王将の創業家3代目だったのだ。

将来的には会社を継ぐと見られていた3代目の加藤貴司氏が、行方不明になってからすでに5年間が経過しているという。加藤氏は03年に姫路の外国人パブで、妻だった加藤カチェリーナさん(ウクライナ出身)に出会い、約半年後に電撃婚。カチェリーナさんによれば妊娠してから加藤氏のDVが始まったといい、彼女は当時3歳だった長男を連れてウクライナに帰ってしまう。

しかし加藤氏からの再三にわたる誘いがあり、長男をふくめた3人でエジプト旅行に出かけることになった。08年2月のことだ。24日、カチェリーナさんがスパに行き戻ってくると、長男と加藤氏が姿を消しており、彼女の携帯電話、ビザ、航空券、キャッシュカードなどがなくっていたという。

加藤氏と長男は失踪翌日、関西空港行きの飛行機に搭乗していることが判明している。そしてカチェリーナさんが加藤氏の実家に電話すると、母親が“息子があなたの子供の面倒を見られなくて困っている”と告げたという。だが、彼女が戻ってみると加藤氏の親族は、氏と長男がどこに行ったかはわからないと言うばかり。その後長男が9月にシンガポールに出国したことが判明しているのだが、いまだに加藤氏とカチェリーナさんの長男は行方不明となっている。

今回の銃撃による暗殺事件は、この創業者3代目の失踪と関係があるのではないか、そんなことを言うマスコミ関係者も多い。果たしてこの2つの事件、どんな接点があるのだろうか?





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孔子本来の儒教の本質とは

偶然に見つけた「小さな資料室」というサイトから転載する。
このサイトは古今東西の名著名文の中から比較的短文のものを資料として収集してあるようだ。もちろん、それを書き起こすには大変な苦労を要したはずである。私の経験では、たとえば漢文に使われている漢字をワードなどで書くのは常人ではほぼ不可能に近い。実に頭が下がる努力である。
ネット世界の素晴らしさが、こうした事業に端的に現れている。まったく無私の心による奉仕行為であるわけだが、その願いは、少しでも世の中を良くすることに役立ちたい、ということだと私は想像している。
似たような試みとして「青空文庫」などもある。集団的努力の結集という、あれはあれで私は高く評価しているが、こうした個人的営為もまた大きな価値があると思う。
下の文章を書いた中根東里については、私は知らなかったが、「聖人の学」つまり(孔子本来の)儒教の本質は「仁」だ、と言い切っているのが素晴らしい。まさに、「仁」すなわち情けの心、他人への思いやりや愛情こそが、人間社会を、動物的闘争の世界から真に人間的な世界に変えるのである。今の世の醜悪な姿は、すべてその「仁」の欠如から来ているのではないだろうか。




(以下引用)




資料437 中根東里「学則」

        
 
      學  則

聖人之學。爲仁而已矣。仁者、天地萬物一體之心也。而義禮智信皆在其中矣。葢天下之物。其差等雖無窮。然莫弗得天地之性。以爲其性得天地之氣。以爲其氣。此之謂一體。是故自我父子兄弟。以至於天下後世之人。皆吾骨肉也。日月雨露、山川草木。鳥獸魚鼈。無一物而非我也。則吾不忍之心。自不能已矣。是故己欲立而立人。己欲達而達人。己所不欲無施諸人。人之善惡。若己有之、先天下之憂而憂。後天下之樂而樂。是之謂仁。是之謂天地萬物一體之心。其自然有厚薄者義也。譬影之參差。非日月之所私焉。禮其節文也。智其明覺也。信其眞實也。是心之德。其盛若此。但爲人欲所蔽。而不知其所謂一體者安在也。營々汲々。唯一己之名利是圖甚者視其一家骨肉之親。無異於仇讎。况他人乎、鳥獸草木乎。然而心之本體。則自若也。其感於物也。輙戚々焉如痛孺子之入井。閔觳觫之牛之類是已。况於吾父子兄弟。其能恝然乎。譬如雖雲霧四塞然日月之明。則無以異。纔有罅隙。輙能照焉。聖人之學。豈有他哉。勝夫人欲。以盡是心而已矣。葢合内外。以平物我而已矣。此之謂爲仁。此之謂好學。於戯。其廣大而簡易若是矣。彼以文辭爲學者。陋矣。求義於外惑矣。吾懼學之日遠於仁也。於是乎言。
丁巳冬 中根若思書于下毛之泥月菴。
 
 
 
 

 
   (注) 1. 上記の中根東里「學則」の本文は、国立国会図書館『近代デジタルライブラリー』所収の高瀬
         武次郎著『日本之陽明學』(鉄華書院、明治31年12月15日発行)によりました。
              近代デジタルライブラリー → 『日本之陽明學』本論第六 中根東里(73/160)
        2. 江戸中期の儒者・陽明学者であった中根東里(1694~1765)の「學則」は、東里が元文2
         (1737)年に、現在の佐野市の植野の泥月庵で、弟子を教育するために作ったもので、陽明
         学の大本を明らかにしたものだそうです。
        3. 佐野市のホームページに、佐野市指定文化財「中根東里学則版木」のページがあります。
            佐野市ホームページ → くらしの情報 → 文化・伝統 → 佐野市指定文化財「中根東里学則版木」
        4. 『黒船写真館』というブログに「浦賀に眠る陽明学者 中根東里」というページがあり、人物の紹
         介があって参考になります。
        5. 次に、中根東里の「學則」を書き下しておきます。          
 
      學  則
聖人の學は、仁を爲すのみ。仁は、天地萬物一體の心なり。而(しかう)して義禮智信、皆その中(うち)に在り。葢(けだ)し天下の物、その差等、窮(きはま)りなしと雖(いへど)も、然(しか)れども、天地の性を得ざるはなし。以てその性と爲し、天地の氣を得て、以てその氣と爲す。此れを之れ一體と謂ふ。是(こ)の故に我が父子兄弟より、以て天下後世の人に至るまで、皆吾が骨肉なり。日月雨露、山川草木、鳥獸魚鼈、一物として我に非(あら)ざるはなし。則ち、吾が忍びざるの心、自(おのづか)ら已(や)む能(あた)はず。是(こ)の故に、己(おのれ)立たんと欲して人を立て、己(おのれ)達せんと欲して人を達す。己の欲せざる所は、諸(これ)を人に施すことなかれ。人の善惡は、己(おのれ)之(これ)を有するがごとく、天下の憂ひに先だちて憂ひ、天下の樂しみに後れて樂しむ。是(これ)を之(こ)れ仁と謂ふ。是を之れ天地萬物一體の心と謂ふ。それ自然に厚薄あるは、義なり。譬(たと)へば影の參差(しんし)は、日月の私(わたくし)する所に非ず。禮は、その節文なり。智は、その明覺なり。信は、その眞實なり。是れ、心の德、その盛んなること此(か)くのごとし。但(ただ)し、人欲の蔽(おほ)ふ所と爲(な)つて、その所謂(いはゆる)一體は安(いづ)くに在るかを知らざるなり。營々汲々として、唯一(ゆいいつ)己(おのれ)の名利(みやうり)を是れ圖(はか)る甚しき者は、その一家骨肉の親(しん)を視ること、仇讎(きうしう)に異なることなし。况(いは)んや他人をや、鳥獸草木をや。然(しか)り而(しかう)して、心の本體は則ち自若(じじやく)たり。その物に感ずるや、輙(すなは)ち戚々焉(せきせきえん)として、孺子(じゆし)の井に入るを痛み、觳觫(こくそく)の牛を閔(あは)れむが如きの類、是れのみ。况んや吾が父子兄弟に於て、それ能く恝然(けいぜん)たらんや。譬へば雲霧四塞(しそく)すと雖(いへど)も、然(しか)も日月の明は、則ち以て異なることなきが如し。纔(わづ)かに罅隙(かげき)あらば、輙(すなは)ち能く照らす。聖人の學、豈(あ)に他(た)有らんや。夫(か)の人欲に勝つて、以て是(こ)の心を盡くすのみ。葢(けだ)し、内外を合し、以て物我(ぶつが)を平らかにするのみ。此れを之れ、仁を爲すと謂ふ。此れを之れ、學を好むと謂ふ。於戯(ああ)、その廣大にして簡易なること、是(か)くのごとし。彼(か)の文辭を以て學と爲す者は、陋(ろう)なり。義を外に求むるは、惑へり。吾、學の日に仁に遠ざかるを懼(おそ)るるなり。是(ここ)に於てか言ふ。

丁巳の冬 中根若思(じやくし)、下毛(しもつけ)の泥月菴(でいげつあん)に書す。

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HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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