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心臓を捧げよ! www

別ブログに書いたものだが、案外大きな問題を含んでいるので、ここにも載せておく。
青少年諸君、あなた、ウクライナやゼレンスキーのために、あるいはバイデンや岸田総理のために自分の心臓を捧げますか? ww

(以下自己引用)
食事のつまみ代わりに「進撃の巨人」を見ているが、私は理屈っぽい人間なので、話の中で理屈が分からないことが多いとあまり愉快ではない。で、このアニメ(原作もそうだろうが)の話の中の理屈は「後出し」か、「説明無し」が多くて、視聴に没入できない。まあ、「巨人」とはどういう存在か、という謎が最後まで明かされないのだろうが、20話くらいまで見た感じでは、人間の変化したものと思われる。人間としての知性を残したものと、完全に痴呆化した動物的存在の巨人がいるようだ。
で、問題は、「巨人化したエレンはどちらの味方をすべきなのか」という問題が、まったく無視されていることである。(この「問題は」と「問題が」は冗語ではない。別の問題なのである。)要するに、日米戦争が勃発した場合、米国に帰化した日本人はどちらの味方をすべきなのか、という話と同じなのだが、基本的には彼は米国人(米国籍)だから米国の味方をするのが当然だ、となる。では、エレンはどうしたかというと、自分は既に巨人のくせに、巨人を敵とし、人間側で戦っているわけだ。彼が人間側から不信の目で見られるのも当然だろう。
視聴者側としては、お話なのだから別に人間の側に立ってエレンを応援する必要は無いわけで、私は女巨人とエレンの戦いで、どちらかというと女巨人を応援していたwww 少なくとも女巨人の行動のほうが合理的であり、理性的だと思えたからである。フォルム的にもエレンよりマシである。
まあ、単なるケンカの話よりは戦争の話のほうが、戦闘の理屈などが必要で、理屈好きな私の好みなのだが、その戦闘がどうも不合理な感じだ。つまり、行動手段はガス噴射での直線飛行と、ロープを使っての軌道変化が主なようなのだが、最近の話での巨大森林の中での移動では直線飛行の時間が長すぎて、ロープの使い方がまったく不明である。つまり、直線飛行にまでロープを使っているような描き方をしていて、それが「振り子運動」ではないのはおかしく感じられるわけだ。ロープを使った直線移動は不可能だろう。ロープの巻き取りによる直線運動なら、水平移動はほぼ不可能である。では、ガス噴射による移動か、と言えば、それにしては移動時間が長すぎる。一般的な「ガス欠」問題はかなり前に出ていたが、いったいどうなったのか。森林に入る前までは馬に乗っていたから水平移動の時間が長くてもかまわないが、女巨人との戦闘以降は馬がいないのである。
ということで、理屈をもう少しきちんと描いてくれたらなあ、というのが私の感想だ。
「進撃の巨人」を30何話かまで見て、やっと話の大筋が見えてきた感じだが、実にテンポが悪いアニメで、話が少し進むたびに誰かの回想が入るという、うんざりする構成だが、もしかして、これが現在の「やたらと長い漫画」(某ワンピースとか)の主流なのだろうか。
まあ、飯時に物を食いながら見るアニメとしては、話が長いほどいいという面もある。細部のいい加減さを心の中で批評するのも、見方のひとつである。

一番の問題は、「巨人の秘密」は、エレンの家の地下室にある、と話の最初のあたりで言われていながら、調査兵団を(あるいはミカサとエレンを)その地下室の探索に送らないことである。そうすれば、エレンが巨人の「無自覚のボス」である(たぶん、そうだろう。)ということが話の最初の段階で分かり、その後の「人類の被害」はほとんど起こらなかったのである。巨人にくらべて人間が「小さい」ことの有利さをなぜ活かさないのか。小さいから「隠密行動」が取りやすいに決まっているだろう。失敗しても、少人数の隠密行動なら被害が最小限にできる。

で、巨人の「設定」が最初から決まっていたのか、それとも話を進めていくうちに決めてきたのか、その設定が途中からいろいろになっているのも視聴者としては不快感がある。最初は白痴的な笑いをする、でかいだけの怪物(そのほうが視聴者にとっての恐怖感は大きい)だったのが、途中から、中身が人間であるものになったり、話ができる巨人が出てきたりする。先ほど見た回の最後では、巨人を外部から操るらしい「人間」が登場して、ますます混沌としている。
つまり、「巨人グループ」の目的が何なのか、人類を滅ぼすことに何のメリットがあるのか、そもそも巨人は何を食って生きているのか、どのように生殖するのかも、ここまで回が進んでもいっこうに分からないわけだ。登場人物たちの会話も、その辺に触れないように曖昧な会話や感情的なぶつかり合い(視聴者としては、こういう会話がいちばんうんざりする。)だけである。
巨人の中には、人間が変身して、巨人という外殻を「操縦」するタイプもあるようで、いわば「エヴァンゲリオン」的な「生体ロボット」みたいな存在もいるようだ。で、人間を「食う」意味も不明である。人間を食物として食べて、消化しているのかと言えば、そうでもなさそうで、「巨人の糞」の話は一度も出て来ない。また、食ったはずの人間が巨人の精神中枢になるという、エレンその他の巨人グループもいる。ウォール教という謎の宗教組織の件もある。
まあ、何でもあり、という感じである。
大ヒットした「錬金術師」の漫画・アニメ(題名は失念。「鋼の錬金術師」か)の中に、動物を人間と融合する話があったような気がするが、それと「エヴァンゲリオン」が、「進撃の巨人」の巨人のヒントになっているのではないか。それに、対中戦争の暗喩(巨人群=中国)が話の骨子となっているのだろう。主題歌「心臓を捧げよ」など、まるで「永遠のゼロ」のような特攻隊賛美である。誰に心臓(自分の命)を捧げるのか。
ただ、いいところもあって、上級国民の腐敗と邪悪さなど、かなりちゃんと描いているし、また軍隊の作戦の愚劣さも描いている。しかし作者が一番嫌いなのは「平和主義者」らしく、「自分は戦わないくせに、戦う人間を批判する」人間を一番卑劣だとしているが、さて、そういう「戦争肯定主義」が正しいかどうか、それが青少年に悪影響を与えないか、心配である。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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