酔生夢人のブログ

まあ、先ほど思いついただけの駄弁だが、「思うこと言わざるは腹膨るるがごとし」なので、書いておく。

古い人間なら、太田裕美が歌った「木綿のハンカチーフ」という大ヒット曲を知っているだろう。作詞は松本隆、作曲はたぶん筒美京平で、この人は大天才である。日本ポップスの大ヒット曲を１００曲くらい作ったのではないか。「真夏の出来事」のような、日本歌曲上のワンアンドオンリーと私が評価する超名曲も彼の作曲だったと思う。
で、問題は「木綿のハンカチーフ」のことで、たいていの人は、この歌の（歌詞の中の）ヒロインを清純そのもので、無欲で純愛だけの存在だと思っているだろう。
だが、彼女は実は「いいえ、欲しいの。ダイヤも海に眠る真珠も～」と言っている、強欲そのものの女だと言ったら、驚くだろうか。

まあ、種明かしをすれば、これは「いいえ、星のダイヤも、海に眠る真珠も」なのだが、「星の」の部分が、曲との兼ね合いで「ほし～の」となっているから、「欲しいの」に聞こえるのである。

松本隆も筒美京平も天才だが、それですらこういう「事故」は起こるという話だ。
なお、この歌詞にはボブ・ディランの何かの曲の歌詞の影響がある、と当時言われていたが、それが何かは知らない。単なるイチャモンだろう。
言うまでもなく、「木綿のハンカチーフ」は、私が好きな日本ポップスのベスト１０に入る名曲だ。