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日本人の幼稚化と道徳的劣化

「隠居爺の世迷言」記事の一部で、日本社会や日本人の精神的劣化を「中二病」という言葉で表現するのは間違いだと思うが、「幼稚化」というか、精神的に未熟なままで大人になり社会人になり老人になった者が大半だと思う。私などその最たるものだ。
で、大人になるとは「悪(ワル)」になることでもある、という視点が下の記事には欠けている。ワルというと言い過ぎだが、人情や道徳より合理性や利益を優先する生き方である。政治家は「中二病」ではまったくなく、現代社会に適応してきただけである。
そして、権力者やその周辺は昔からワルが大半だったが、社会が人情や道徳を重んじていたので、表向きはそれに従ってみせていたわけである。それが道徳の本当の意義だろう。ワルを世界から無くすのは(ワルであること自体ある種の合理性なのだから)不可能である以上、法律や道徳で社会秩序を維持するのは当たり前なのである。現代は、その道徳が子供の間ですら馬鹿にされてきたのではないか。大人が道徳を守らないのだから当然の成り行きである。
賢さという点では、今の青少年や子供は大人以上に賢いかもしれない。ただ、モラルの無い怪物になる可能性もある。

(以下引用)一部を省略すると今回は記事筆者に対して不公正になるので全体を載せる。


 最近は"中二病"という言葉もあまり聞かなくなったような気がします。中二病の人が減ったせいでしょうか。だとすると減った理由は何でしょうか。大人が増えたためでしょうか。それとも子供が増えたためでしょうか。

 中二病がどのような意味であるかはご存知のことと思いますが、念のため調べてみましょう。おや、国語辞書に載っていますから、もう立派な日本語ですね。ただし、説明はちょっと長いです。

「思春期に特徴的な、過剰な自意識やそれに基づくふるまいを揶揄 (やゆ) する俗語。具体的には、不自然に大人びた言動や、自分が特別な存在であるという根拠のない思い込み、またはコンプレックスなどをさす。名称は、その年代の子供が抱きがちな心理状態であることから、一過性の病気に見立てたもの。」(デジタル大辞泉)

 あれ? 何だか分かったような分からないような説明ですね。案外皆さん分かっていないのかな。私自身も中2病を経験していますので、それを書いてみましょう。

 まず中2病とは第1に、「男の子が思春期に経験する混乱した心理状態」を背景にして生じています。女の子には基本的に中2病はないでしょう。

 "混乱した心理状態"とはどのようなものかというと、それまで子供の位置にあって、名実ともに子供だった自分が大人に近づき、場合によっては大人を追い越す場面も生じることによってもたらされます。

 思春期に達していない男の子はとっても素直で、本当に自分のことを子供だと信じています。何をやっても大人には太刀打ちできないと思っていて、実際問題としても、10歳くらいまでの男の子はそうなんです。体力的にも、知的能力的にも。ですから、大人に対しては、飼い犬のように従順な状態になります。

 バイデンに対する岸田元総理がそうでしたね。従順な飼い犬でした。ご主人様であるバイデンになでられて嬉しくてたまらず、たくさん尻尾を振りました。千切れるのではないかと心配になるくらい力を込めて、振って振って振りまくりました。ということは、岸田元総理の精神年齢は10歳程度であるのかもしれません。

 そんな男の子も少しずつ成長して、14歳くらいになると部分的には大人に追いつく、ものによっては大人を追い越すことも生じてきます。身体能力は誰にでもすぐ分かります。力が強くなってくる、早く走れるようになってくる、耐久力も上がるなどです。

 それに加えて、知的能力も進歩します。一番はっきり分かるのが、理屈を理解できるようになることです。つまり論理的な矛盾に気がつくようになります。例えば、平和が大切だと言う人が、なぜ武器を購入するのかといった疑問が湧いてくるようになります。

 人間社会は、作為的にも不作為的にも矛盾で満ち溢れていますから、賢い子どもであればあるほど、「一体世の中どうなっているのか」「大人は嘘つきだ」などと思い悩むことになります。そのような面では大人を非難したり馬鹿にするようなことにもなります。

 その一方で、大人と比べて圧倒的に知識の量が少なく、経験も乏しいために、常識を知らず、自分の思考や行動の偏りに気が付かないことも生じます。大人から見ると吹き出してしまうような珍妙なことを言ったりやったりすることもあります。

 思春期の男の子は自分自身でも大変なんですよ。自分の位置がつかめていませんから、嵐の海を小舟で揺られて、どこに行くのか分からないような不安を抱えています。それが怒りや衝動に結びつくこともあります。

 おまけに、第2次性徴とも重なりますから、それまでとは女の子の見え方が変わってきて、性欲も感じるなどという、自分でも理解不能の現象に悩まされます。まあ、仕方ないですよね、体の方が自分の意思とは無関係に変わってしまうのですから。

 そして、そんな大変な時期にある自分のことを周囲は"中二病"などとからかったり、叱ったりするわけですから、本人にとっては災難です。

 あ、中二病の説明がずいぶん長くなってしまいましたが、ご理解いただけましたでしょうか。男の人には思い当たることがあると思いますが、女の人には理解が難しいことでしょう。

 まあ、それはそれとして、今回の記事では、あの石破茂(総理大臣)が中二病であると書いてみたいと思います。なぜそんなことを書く気になったかといえば、石破茂が国会(昨年12月5日の衆議院予算員会)で「当選したからといって公約をそのとおりに実行するとはならない」と答弁したからです。これは、自ら自分が嘘つきであることを認め、嘘をついてもいいと開き直って発言したことになります。
(「【詳報】「総裁選の政策通りやることない」 首相答弁にどよめき」2024.12.5 朝日新聞)
【要拡散】全日本国民が見るべき:Xポスト)

 まずは、その石破茂の答弁を逐一書き出してみましょう。
 「当選をさせていただきました、じゃあそこにおいて掲げました政策が、"私が当選したのだからこのとおりにやる"ということにはなりません。(えー?)いや、なりません。それは、エー?と言う方が問題で、失礼、私はそう思う。」

 「じゃあそこで当選をしたら自分が掲げたこと、すべて我が党は総理が掲げた公約を実現させる、これでやるというようなことを私どもの党がやったことはありません。私は何度も総裁選挙というものは自分が出る出ないは別として、経験をいたしてまいりました。私は当選したのだから私が選挙中に言ったことを全部実現するぞということは、それは私は一度も存じません。」

 皆さん、これが中二病です。もう典型的な中二病ですね。石破茂がこの答弁で何を言ったかを整理してみましょう。

1 選挙中の公約を実現させる必要はない。
2 過去の経験においても、自民党が総理大臣の公約を全て実現させたことはない。

 まあ、こんなところでしょう。石破茂の言おうとしたことをもっと端的に言ってしまうと、"公約を守る必要はない"ということになります。

 実に驚くべき発言なのですが、一番驚くべきことは、自分で自分が何を言ったかを理解していない石破総理の能力です。日本という国の総理大臣がこのレベルなのですから、涙が出てきてしまいます。何かの悪い冗談なのでしょうかねえ。

 気がついたことを指摘してみましょう。まず、総理大臣は正しいことを言わなければならない役割を持っています。なにしろ日本で一番偉い人であり、それは石破茂が日本のリーダーであることを示しています。

 ある集団のリーダであるならば、その集団が大きくなればなるほど間違ったことを言ってはいけません。なぜなら、リーダーが間違ったことを言うと、リーダーに従っている人々もその影響を受けて間違い始めるからです。

 公約というのは個人レベルでいえば約束と同じですから、日本の石破リーダーは「約束を破ってもいい」とメンバーである日本国民に伝えたことになります。岸田元総理のように軽薄な人間は、「総理大臣は偉くて権力がある」としか理解できなかったようですが、それは間違いです。総理大臣はリーダーとして日本国民を統率する役割があります。

 もちろん、国民の方も総理大臣を見て「この人が自分たちを統率する人」であると受け止めています。そして、リーダーの言動に注目しているわけです。以前から、石破茂がしつけや作法を身に着けていないことでひんしゅくを買っていますが、それはリーダーとして恥ずべきことだからです。

 つまり、リーダーが最低限のしつけや作法を身に着けていないことは、日本の文化や歴史を軽んじてもいいと示していることになり、そのことは集団のまとまりを阻害することにつながるからです。リーダーの取るべき態度ではありません。それだけでも、国民はどうしていいか分からなくなり、不安が高まります。

 しつけや作法でもそのような問題があるのですが、それが道徳に触れることになってくると冗談では済まされなくなります。お分かりになりますよね?「嘘をついてもいい」などと総理大臣がいい始めたら、その国はもうおしまいでしょう。人と人との信頼関係を構築できなくなり、騙した者勝ちの世界になってしまいますが、なんと石破茂は総理大臣としてそれを是認したことになります。

 以上は、石破茂がいかに総理大臣として不適格者であるかを書いたことになりますが、私はこのことが石破茂だけの問題ではないかもしれないと心配しています。というのも、石破茂が総理大臣になるにあたってはライバルもいましたが、石破総理が誕生したということは、石破茂がいいと考えた人が一番多かったことになるからです。

 これが何を意味するかというと、ライバルたちは石破茂よりも劣っていたか、あるいは、投票した側の人間に見る目がなかったかになります。どちらにしたところで、日本には総理大臣適格者がいないか、それを見分けられる投票人がいないかになります。いい話ではありません。

 考えてみると、小泉進次郎とか、河野太郎とか、総理大臣には明らかに不適当な人物が総裁選に立候補しました。それを見るだけでも暗澹とした気持ちになってしまいます。本人たちも自覚に乏しければ、彼らを押す人たちも全く目が見えていません。日本人は一体何を考えているのでしょうか。立候補する者たちも、投票する者たちも、ふざけている余裕は今の日本にはないと思うのですけどねえ。ジャニーズの人気投票ではないのですから。

 そのように考えていくと、日本人全体が劣化しているのかもしれませんね。いや、実はそれだけにとどまりません。2020年にアメリカはバイデンという痴呆老人を大統領に選出しました。不正が行われたというもっぱらの評判ですが、仮にそうであるとしても、大掛かりな不正を実行に移せるだけの大応援団がいたことになります。また、いくら不正でも、大差をひっくり返すことは無理なようですから、痴呆老人に投票しようとする人が半数近くいたことになります。

 そのように考えるとアメリカ人も、バイデンはもちろんのこと、一般国民もかなりの部分劣化していることがうかがわれます。劣化しているのは何も日本人ばかりではないようです。

 こんなことを書くと、大抵の日本人は「ああ、良かった。アメリカ人も劣化しているのなら、日本人も安心して劣化できる」と考えがちですが、それではいけません。アメリカがそうであるならば、日本は少しでも自分たちの劣化を食い止めなければなりません。中国やロシアは劣化していないのですから、国の行く末に関わってきます。


 


 それにしても、現在の60歳代の政治家を見ていると、ほぼ全滅といっていいのかもしれません。誰かまともな人がいますか? 個人個人の問題ではなく、時代が劣化した日本人を作った可能性がありますね。今60歳代というと、昭和30年代の生まれです。

 昭和30年代生まれの人はどんな人生を送ってきたのでしょうか。おそらく、かなり生ぬるい人生を送ってきたのでしょう。昭和20年代生まれの私とどこが違うのでしょうか。おっと、書いているうちにかなり長くなりましたので、それはまた次回にでも題を改めて書きたいと思います。今日はここまでにさせていただきます。


 


 あ、書き忘れました。最近なぜ中二病と言わなくなってきたのでしょうか。それは日本人の多くが中二病になったからと考えていいように思います。みんなが中二病になったのであれば、中二病であるか否かを識別することは意味がなくなりますので、言葉も消えますよね。

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