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西洋社会のキリスト教の絶滅と社会道徳の絶滅は同根

古本屋で買ってきた古本(文庫本)の一冊を、一部だけ読んだのだが、高尾慶子という、イギリスでハウスキーパーをしていたらしい女性の「イギリス人はおかしい」というその本の中に、こういう一節があり、かなり鋭い指摘だと思う。社会学者という「専門家」は、こういう根本的指摘をしているだろうか。

「欧米人と私たち日本人は昔から根本的に違っている。私たちは社会道徳を知っているが、彼らが怖れるのは神からの罰である。だから、もう、神を怖れなくなると怖れるものがなくなるので、道徳もへったくれもなくなり、罪を犯すようになるのだ」

西洋と日本のモラルの違いの根本はここにあると思う。だから私は「通俗道徳」という言葉で結果的には道徳全体の価値を下落させるような言い方が大嫌いなのである。立身出世主義など道徳でも何でもない。それが道徳なら利己主義も「道徳」になるだろう。道徳という言葉の使い方がおかしいのである。
日本人の道徳とは「公徳心」であり、「社会に害を与える行為を慎む」ことであり、それは日本人の心に根付いていたから、世界でも稀な公徳心の高い社会になったのだ。
しかし、「カネがすべて」の精神が人心を汚染すると、これからはどうなるか分からない。私が資本主義を批判し、新自由主義を批判するのはそういう「モラルの欠如」のためである。
なお、西洋社会(主にイギリス)のモラルの欠如については、同じく英国に住む、別の女性のブログでも何度も指摘されている。

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