田舎への移住を人に勧めている「東海アマ」氏が体験している「僻地暮らし」の現実が、このようなものだと正直に書いているのが面白い。で、そういう生活を他人にも勧め、「防人」になれと勧めるのですか。
私は仕事から引退した人間に「園田の居」に帰ることを勧めるが、それは「自然が楽しめる」という「豊かさ」のためであり、下の記述のような「自然との戦い」を勧めているわけではない。日本の小都市、田舎には、無数に「文明と自然の共存した」土地があるのである。何も、辺境や僻地で苦労することはない。
ちなみに、私が「田園」でなく頑なに「園田」と書くのは、陶淵明の「園田の居に帰る」が念頭にあるからである。
陶淵明 帰園田居 其の一
少無適俗韻
性本愛丘山
誤落塵網中
一去十三年
羈鳥戀舊林
池魚思故淵
開荒南野際
守拙帰園田
少きより俗に適う韻無く
性 本と丘山を愛す
誤って塵網の中に落ち
一たび去って十三年
羈鳥は舊林を恋い
池魚は故淵を思う
荒を南野の際に開かんとし
拙を守って園田に帰る
(以下引用)
池や浄化槽に、天文学的な数のユスリカが湧く理由は、「自然の摂理」であって、水中の汚物、有機物をユスリカの体を使って、周辺の土壌に変えることだといわれる。
つまり、池や浄化槽の汚染である。我家の池には小動物が争って、死骸が沈んでいた。
これが分解されてユスリカが湧いたと思う。
浄化槽にはネズミが飛び込んで死んでいた。なぜか浮かずに沈んでしまうので、浄化槽に死骸有機物が貯まり、それがユスリカの大発生を呼んだ。
大発生を放置すると、上に書いたように、間質性アレルギー肺炎になって致死的に進行する可能性があるので、ユスリカの発生を抑止する必要がある。
これにはデミリンという薬剤が有効である。錠剤と水和剤があり、どちらも同じだ。
とりあえず10年近く使ってみて、浄化槽の性能を著しく劣化されることはないようだ。
最近では改良型の新製品が出ている。
私の場合は、ユスリカの大発生が確認できたなら、毎週2錠ずつ浄化槽に投入している。これを暖かい期間続け、11月頃になったらやめる。
田舎暮らしは、浄化槽を利用することが多いので、ユスリカ大発生のリスクはかなり大きい。大発生を数ヶ月も気づかないままで、間質性肺炎を発症してしまうと、もう取り返しがつかない。
なお、田舎暮らしは、ネズミなど小動物の共存を強要されることになる。ネズミを完全防御するのは不可能だろう。一番効果があるのは毒餌だが、死骸がまた新しい災難を産み出す。
床下などでネズミが死ぬと、微生物や虫が大量に寄ってきて食べてしまう。
とりわけゴキブリが多い。そのゴキブリがムカデの大好物なので、死骸のあるところムカデが大量発生することになる。
硫黄島など、日本軍兵士が数万人も殺され、米軍は遺体を回収せずに、そのままブルドーザで埋めてしまったので、これを食べに来るゴキブリを狙ってムカデが大発生した。
硫黄島はムカデ天国になってしまったと、現地駐在兵士が述べている。
我が家でも、ムカデがトラウマになるほど大発生した。原因は、床下で小動物が死んだことらしい。だから部屋にムカデが侵入してくるのだ。これは恐怖だ。
田舎暮らしでは、ユスリカとともに、ムカデの恐怖と戦わなければならない。
もう十数年も苦しんでいるのだが、杉や檜の家が新しいうちはムカデは侵入しない。ヒノキオールなど木の香りが嫌だからだ。10年もして、木の香りが消えると、ムカデが入ってくる。
これを防止するには、農薬を利用することを拒絶する人は、木酢液を散布する人が多い。数倍に薄めて噴霧するが、数日程度で揮発してしまうので、毎週散布しなければならない。それにタールのような臭いが結構凄い。
ムカデ駆除薬は、ネオニコチノイドが使われている可能性を覚悟しなければならないが、粉のまま家の周りに散布する。このときムカデの巣になっているのが落ち葉の固まりだが、ここを重点的に大量散布しておく。
室内に入りそうな1ミリ以下の隙間には、私の場合は、虫除け剤やハッカ油薄め液などを散布している。これも二日くらいしか効果がない。アーススプレーは1日程度だ。
また粘着剤捕獲は、ゴキブリ用はなぜか逃げ出してしまう。100円ショップのものは使い物にならない。高価なネズミ用は捕まることがある。私は粘着剤を5枚ほど床下に置いている。
もしも寝ているとき、布団に入ってきて噛まれたなら、激痛が数時間も続き、大きく腫れあがる。これは、46度の湯で20分以上、毒を洗い流し、後はムヒアルファのようなステロイド剤を塗っておくが、リバウンドがあるので、ひどくかゆくなる。
これをやると、正真正銘のトラウマになって、ベトナム戦争で米兵がベトコンにもの凄い銃弾を浴びせるように、ムカデに対して異常な恐怖心が成立してしまう。
今でも、私は寝るとき、ムカデの有無を最初に考えてしまう。
手元に、虫除けスプレーと、ハッカ油スプレーが手放せない。
私のようなだらしない人間が書く資格はないのだが、ユスリカもムカデも、何より室内の清掃が、被害を防ぐ最大の方策だと思う。
強力な真空掃除機で、ていねいにユスリカの死骸粉末を除去することが大切で、これで私のような激しいアレルギーの咳を回避できるかもしれない。
田舎暮らしには、浄化槽のユスリカとムカデは、ほぼ避けることのできない試練だと覚悟する必要があると思う。
とりわけ、アレルギー体質の人は、何事にも過敏なので、十分すぎる準備が必要だ。
私は仕事から引退した人間に「園田の居」に帰ることを勧めるが、それは「自然が楽しめる」という「豊かさ」のためであり、下の記述のような「自然との戦い」を勧めているわけではない。日本の小都市、田舎には、無数に「文明と自然の共存した」土地があるのである。何も、辺境や僻地で苦労することはない。
ちなみに、私が「田園」でなく頑なに「園田」と書くのは、陶淵明の「園田の居に帰る」が念頭にあるからである。
陶淵明 帰園田居 其の一
少無適俗韻
性本愛丘山
誤落塵網中
一去十三年
羈鳥戀舊林
池魚思故淵
開荒南野際
守拙帰園田
少きより俗に適う韻無く
性 本と丘山を愛す
誤って塵網の中に落ち
一たび去って十三年
羈鳥は舊林を恋い
池魚は故淵を思う
荒を南野の際に開かんとし
拙を守って園田に帰る
(以下引用)
池や浄化槽に、天文学的な数のユスリカが湧く理由は、「自然の摂理」であって、水中の汚物、有機物をユスリカの体を使って、周辺の土壌に変えることだといわれる。
つまり、池や浄化槽の汚染である。我家の池には小動物が争って、死骸が沈んでいた。
これが分解されてユスリカが湧いたと思う。
浄化槽にはネズミが飛び込んで死んでいた。なぜか浮かずに沈んでしまうので、浄化槽に死骸有機物が貯まり、それがユスリカの大発生を呼んだ。
大発生を放置すると、上に書いたように、間質性アレルギー肺炎になって致死的に進行する可能性があるので、ユスリカの発生を抑止する必要がある。
これにはデミリンという薬剤が有効である。錠剤と水和剤があり、どちらも同じだ。
とりあえず10年近く使ってみて、浄化槽の性能を著しく劣化されることはないようだ。
最近では改良型の新製品が出ている。
私の場合は、ユスリカの大発生が確認できたなら、毎週2錠ずつ浄化槽に投入している。これを暖かい期間続け、11月頃になったらやめる。
田舎暮らしは、浄化槽を利用することが多いので、ユスリカ大発生のリスクはかなり大きい。大発生を数ヶ月も気づかないままで、間質性肺炎を発症してしまうと、もう取り返しがつかない。
なお、田舎暮らしは、ネズミなど小動物の共存を強要されることになる。ネズミを完全防御するのは不可能だろう。一番効果があるのは毒餌だが、死骸がまた新しい災難を産み出す。
床下などでネズミが死ぬと、微生物や虫が大量に寄ってきて食べてしまう。
とりわけゴキブリが多い。そのゴキブリがムカデの大好物なので、死骸のあるところムカデが大量発生することになる。
硫黄島など、日本軍兵士が数万人も殺され、米軍は遺体を回収せずに、そのままブルドーザで埋めてしまったので、これを食べに来るゴキブリを狙ってムカデが大発生した。
硫黄島はムカデ天国になってしまったと、現地駐在兵士が述べている。
我が家でも、ムカデがトラウマになるほど大発生した。原因は、床下で小動物が死んだことらしい。だから部屋にムカデが侵入してくるのだ。これは恐怖だ。
田舎暮らしでは、ユスリカとともに、ムカデの恐怖と戦わなければならない。
もう十数年も苦しんでいるのだが、杉や檜の家が新しいうちはムカデは侵入しない。ヒノキオールなど木の香りが嫌だからだ。10年もして、木の香りが消えると、ムカデが入ってくる。
これを防止するには、農薬を利用することを拒絶する人は、木酢液を散布する人が多い。数倍に薄めて噴霧するが、数日程度で揮発してしまうので、毎週散布しなければならない。それにタールのような臭いが結構凄い。
ムカデ駆除薬は、ネオニコチノイドが使われている可能性を覚悟しなければならないが、粉のまま家の周りに散布する。このときムカデの巣になっているのが落ち葉の固まりだが、ここを重点的に大量散布しておく。
室内に入りそうな1ミリ以下の隙間には、私の場合は、虫除け剤やハッカ油薄め液などを散布している。これも二日くらいしか効果がない。アーススプレーは1日程度だ。
また粘着剤捕獲は、ゴキブリ用はなぜか逃げ出してしまう。100円ショップのものは使い物にならない。高価なネズミ用は捕まることがある。私は粘着剤を5枚ほど床下に置いている。
もしも寝ているとき、布団に入ってきて噛まれたなら、激痛が数時間も続き、大きく腫れあがる。これは、46度の湯で20分以上、毒を洗い流し、後はムヒアルファのようなステロイド剤を塗っておくが、リバウンドがあるので、ひどくかゆくなる。
これをやると、正真正銘のトラウマになって、ベトナム戦争で米兵がベトコンにもの凄い銃弾を浴びせるように、ムカデに対して異常な恐怖心が成立してしまう。
今でも、私は寝るとき、ムカデの有無を最初に考えてしまう。
手元に、虫除けスプレーと、ハッカ油スプレーが手放せない。
私のようなだらしない人間が書く資格はないのだが、ユスリカもムカデも、何より室内の清掃が、被害を防ぐ最大の方策だと思う。
強力な真空掃除機で、ていねいにユスリカの死骸粉末を除去することが大切で、これで私のような激しいアレルギーの咳を回避できるかもしれない。
田舎暮らしには、浄化槽のユスリカとムカデは、ほぼ避けることのできない試練だと覚悟する必要があると思う。
とりわけ、アレルギー体質の人は、何事にも過敏なので、十分すぎる準備が必要だ。
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