まあ、ネットの大海の中に膨大な情報として残るのだろうが、おそらくそれを学問的に発掘する未来の人間はほとんどいないだろう。特に有料情報となると、一件がたとえ10円でも、調査対象の数が増えればとんでもない金額になるから、調べる対象は限定され、結局有名な作品しか検索されなくなる。古本屋で手に取って調べるだけなら無料ということのコスパの良さには比べられない。たとえば、2050年くらいの漫画研究者は「ワンピース」という「名前」しかこの時代の漫画として知らない、ということになる可能性もあるわけだ。まあ、後30年くらいは紙の雑誌や本はどこかに残っているだろうが、その先はどうなるか。今、家にある紙媒体が「邪魔だ」と断捨離されてゴミに捨てられたら、現在の小説や漫画は「一代限り」で終わるわけである。
唐沢なをきさんがリツイート
電子書籍の最大の難点は「古本にならないこと」だと思っています。「次の持ち主に伝わらない」ものは文化として蓄積されない。一代限りです。ここがクリアされない以上、電子書籍は紙の本の補助に留まるしかないでしょう。
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