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実業と浮業

谷間の百合さんの記事の一節だが、現在の日本を端的に表現した言葉である。

「日本は、どんな酷い労働条件でも我慢して死ぬまで働くような奴隷国家になりました。
観光客の落とすお金に期待するような乞食国家になりました。」



私も、今の日本政府が観光収入の増加を大きな政策目標のひとつとしていることに、同じような感慨を持ったのだが、それはもちろん、観光業という仕事や観光地を蔑視しているのでは全然ない。私自身、沖縄という観光地の出身である。ただ、国家政策として観光収入を当てにするのは情けないのではないか、ということだ。
古い考え方かもしれないが、私は、物を作るか加工するか以外のことを「産業」と呼びたくない気持ちがある。それ以外の仕事は「実業」ではなく「浮業」であり、いざとなれば無くてもいい商売である。
医業などの「必須サービス業」や、需要と供給をつなぐ運送業などはまだいいとしても、問屋などの「仲介業」(中抜き業と言いたい。)は本当に必要なのかどうか。それ以上に、カネ自体を右から左に動かすだけで利益を得るという金貸し業や株屋というのは、やはり軽蔑すべきだと思っている。ところが、それが一番カネが儲かる仕事であり、カネが儲かれば誰もが尊敬する。そんな社会はおかしいのではないか。
まあ、同じようなことを昔、山本夏彦が言っていた記憶がある。金貸しや株屋という言葉を復活させるべきだろう。弁護士は三百代言、新聞記者は羽織ゴロ、歌舞伎役者(あるいは芸能人)は河原乞食、などである。差別語というのも、なかなかその本質を突いているようだwww

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酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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