つまり、今の段階で、その対応を各国政府は講じなければならないのだが、安倍政権にその能力があるとは思えない。コロナパニックで職を失った多くの人の雇用先としても意義があるのだから、第一次産業に公金を注ぎ込んで食料生産を確保することが早急に必要だろう。
(以下引用)
いずれにしましても、現在のイエメンでは、新型コロナウイルスはどうでもいい話であり、蔓延するコレラと、すでに発生している「食糧危機」が問題です。
そこにイナゴが来るのです。
このような食糧問題が近づく中、新型コロナウイルス対策によるロックダウンや、外出の自粛、店舗の閉鎖が、結果として、どうにもならない悪循環に至っていることは、前回の記事「炸裂する債務爆弾…消えていく食糧…」でも書かせていただきました。
アメリカの大手食品会社の会長が、ニューヨークタイムズに「アメリカの食糧サプライチェーンは完全に崩壊した」という寄稿文を寄せていましたが、現在のアメリカでは、牛肉、鶏肉、豚肉の加工工場の多くが閉鎖しており、また、肉生産全体が約 25%減少しているそうで、これにより、「多くの生産者が、豚や鶏を殺処分するしかなくなっている」ことが各地の報道で伝えられています。
(中略)
そして、これは全世界レベルで起きているようで、イランでも数十万羽のヒヨコが土に埋められ殺処分されたと報じられています。
他の農作物も同じです。
以下は、アイダホ州で土に埋められる大量のタマネギです。一般的に、アメリカ人は「野菜を自宅ではなくお店で食べる」ことが多いのだそうで、レストランなどが閉店している現状では、多くの野菜がどうにもならなくなっています。
廃棄されているタマネギ
この「農作物の廃棄」は、ロックダウンや移動の制限を行っている国や地域の多くで発生しているようで、世界中で大規模な「食料品の大廃棄と、動物の大量の殺処分」が進行しています。
それと共に、これは、新型コロナウイルスのロックダウン・パニックとは関係ないことですが、現在、
「世界各地で時期として異常に寒い」
のです。
これは農作にはあまりいい状態ではありません。
オーストラリアでは、4月としては過去 60年年間で最も寒い気温が記録されることが予測されています。
アメリカのボストンなどの地域でも、時期としては記録的な寒さになっていると報じられています。というより、アメリカでは中西部の多くが、異様な寒さに包まれているようです。
以下のように、アメリカでは、4月の終わりに氷点下を記録している場所も多数出ています。
ニュージーランドも、異例の寒波に見舞われ、ロシアでも普通ではない寒さとなっており、以下の報道のように「寒さがロシアの農作物を破壊する可能性」が示されています。
(中略)
このように、
・イナゴ
・異様な低温
・洪水
・雹
・ロックダウンによる人手不足と流通の停止
などにより、地球の食糧流通事象は危機的な状況に陥りつつあります。
原因が多すぎることと、影響を受ける地域が広範囲すぎることもあり、WHO が新型コロナウイルスに対して何もできなかったように、国連などの国際組織も中長期では何もできないはずです。何しろ「援助する食糧そのものがない」のですから。時間の経過と共に手を打つことは不可能になってくると思われます。
この食糧問題は今後さらに拡大していく可能性が強いと思われます。なぜなら、食糧の生産者である農家が世界全体で影響を受けすぎていて、ロックダウンなどの対策が終わった後に立ち直ることができない人たちが多数出ると思われるためです。
また、今のアメリカを見ていますと、今後、食糧加工会社などを含む食糧に関わる企業が倒産や規模の縮小などにより次々と消えていく可能性もありそうで、食糧の問題はかなり長く続いていきそうです。
これからの気象状況によっては、私たちの世代では、もう永遠に回復することがないかもしれません。